オウンドメディアとは?目的やメリット、運営手順とポイントを解説

オウンドメディアとは?目的やメリット、運営手順とポイントを解説

オウンドメディアとは「自社で保有するメディア」のことです。

ブログを中心とした「顧客と自社の接点を作るメディア」として、メディアに集客することで、サービスや商品の認知獲得・登録者や購入者の増加に繋げることができます

本記事では、数々のオウンドメディア運用代行やコンテンツマーケティングを実施してきた私が、事前に知っておきたい「オウンドメディアに関する知識」を解説していきます。

この記事でわかること
  • オウンドメディアとは
  • オウンドメディアのメリット
  • オウンドメディアを運営する手順9ステップ

すべて読めば、オウンドメディアを運営するために必要な知識がわかり、成果が出るオウンドメディアが作れるようになるでしょう。

なお、本記事の内容は下記の動画でも紹介しております。ぜひ理解促進にお役立てください。

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内容

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目次

オウンドメディアとは「顧客と自社の接点を作る自社保有メディア」

オウンドメディア(Owned Media)とは「自社で保有するメディア」です。

一般的にはブログのような記事をもつWebサイトを指します。

オウンドメディアの明確な定義はありません。広い意味では、ホームページ(コーポレートサイト)・SNSなどもオウンドメディアに含まれる場合があります。

ただし、今回の記事では狭い意味でのオウンドメディア=記事などのコンテンツを提供しているブログ形式のメディアをオウンドメディアと考えて説明します。

オウンドメディアとホームページの違い

オウンドメディアとホームページの違いは、コンテンツの性質にあります。

スクロールできます
概要具体例
オウンドメディアサービス・商品に関連した情報の提供https://lany.co.jp/seo/blog/
ホームページ企業情報やサービス・商品情報の提供https://lany.co.jp/

それぞれ詳しく解説します。

オウンドメディアはサービス・商品に関連した情報を提供する

弊社はSEOコンサルティングを提供しており、オウンドメディアではサービスに関連して、SEOの基本的な解説から具体的なSEOライティングのポイントまで幅広く発信しています。

LANYオウンドメディア

オウンドメディアの読者は、弊社の会社名「LANY」を認知しているわけではなく、SEOの情報を探している方々です。

読者の多くはサービスや商品の登録 / 購入意欲が高くない特徴があります。

ホームページは企業情報やサービス・商品情報を提供する

ホームページでは会社情報・実績・提供サービスの詳細を中心に掲載しています。

企業情報やサービス・商品情報

ホームページに辿り着く読者は、主にサービス名・企業名の指名検索をしている可能性が高く、そのサービスや商品に関心の高い読者も多いです。

オウンドメディアはサービスや商品に関連した予備知識を与える場所として機能し、ホームページは企業やサービスの情報を伝える場所として機能します

トリプルメディアとの関係性

顧客との接点を作るメディアを総称したものをトリプルメディアと言い、オウンドメディアの他にもアーンドメディアとペイドメディアが含まれています。

それぞれのメディアが持つ強みは異なるため、複数のメディアを掛け合わせて運用することで相乗効果が期待でき、マーケティングの成果をより強固にできます。

ペイドメディア

広告費用を払って運用するメディアで、具体的には下記の広告を指します。

  • Web広告(リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告など)
  • マスメディア広告(TV、新聞、雑誌など)

予算に応じて露出面を確保できるため、短期間で集客や認知拡大の成果を実感できます。

さらに、媒体選定や配信設定に応じて細かなターゲティングが可能なため、効果的にアプローチできるのも特徴です。

さらに、Web広告であれば予算の消化状況や配信した広告のパフォーマンスをリアルタイムで確認できます。課題点を見つけて改善施策の実行までスピーディーに対応することで、運用効率を最大化することも可能です。

アーンドメディア

企業発信ではなく、消費者・ユーザー自身で情報を発信するメディアで、具体的には下記が該当します。

  • X(旧Twitter)、Instagram、TikTokなどのSNS
  • 口コミ比較サイト
  • 個人ブログ

企業関係者ではない第三者による商品・サービスへの感想や評判がわかるコンテンツは、「リアルな声」としてより信頼されやすい傾向にあります。

特にSNSであれば共感を得た投稿は拡散されるため、広告のように費用をかけなくても短期間で認知拡大や自社サイトへのアクセス数増加などの効果が見込めます。

ユーザーが思わず投稿したくなるようなキャンペーンや仕掛けを用意したり、直接企業がユーザーとコミュニケーションを図る機会を作ることで、アーンドメディアのメリットを活かすことができるでしょう。

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オウンドメディアを立ち上げる目的やメリット

オウンドメディアを立ち上げる目的やメリット

オウンドメディアを立ち上げる目的やメリットは下記です。

それぞれ詳しく解説します。

メリット①自社の商品やサービスを認知してもらえる

オウンドメディアのコンテンツで自社の商品やサービスを訴求することで、販促に繋げられます。

たとえば弊社の場合、サービスとして「SEOコンサルティング」をしています。

オウンドメディアでSEOに関する発信をすれば、「SEOに悩んでいる読者」を集められます。

自社の商品やサービスを認知

適切に自社のコンサルティングサービスを訴求することで、「LANYがSEOコンサルティングを行っている」認知を獲得できます。

メリット②見込み顧客のリードを獲得できる

認知獲得だけでなく、そのままお問い合わせや資料ダウンロードに繋がり、リードを獲得できることもあります。

リード獲得とは「自社の商品やサービスに興味を持ってくれる人を見つけ、その人たちの情報を集めること」。

下記のようなお役立ち資料がリード獲得の手法の一つとして挙げられます。

見込み顧客のリード獲得

弊社でいえば「SEOに悩んでいる読者」をオウンドメディアで集客しており、その一部には具体的にSEOについて相談したいと思っている読者が必ずいます。

その読者の方に記事からサービス紹介のページに遷移してもらい、お問い合わせや資料ダウンロードしてもらうことでリードを獲得しています。

リードを獲得するためには、単に「お問い合わせフォーム」の導線を設置するだけではなく、さまざまな工夫が必要です。

ホワイトペーパーや資料ダウンロードなど、比較的に心理的ハードルの低いコンバージョンポイントを設置してみるのも良いでしょう。

こうしたコンバージョンポイントを創出し、リード獲得を目指すのに効果的な手法がコンテンツマーケティングです。BtoB企業がオウンドメディアをベースにコンテンツマーケティングに取り組む時の考え方や成果を出すための手順は下記の記事で詳細に解説しておりますので合わせてご覧ください。

メリット③読者のファン化を促し、第一想起を獲得できる

とあるジャンルの読者に役立つ情報を発信し続ければ、読者がそのメディア・企業にポジティブな印象をもち、いずれは「ファン」になってくれる可能性があります。

さらにとあるジャンルについて特化した情報を発信することで「〇〇といえば△△」と「第一想起」を獲得しやすくなります。

たとえば弊社では「SEOといえばLANY」想起を狙って情報発信しています。

既存顧客のファン化を促す

note:https://note.com/takeuchi_keita/n/n0c111af450ba

弊社がSEOの第一想起を獲得できれば、将来的に読者がSEOコンサルティングを考えた時に、「まずLANYの話を聞いてみよう」となってくれる可能性が高まります。

ポイントとしては、オウンドメディアだからこそ発信できる情報を出すことです。

たとえば、企業や社員の考えを記事に入れ込んだり、社長や社員のインタビューを作成したりすると、共感した読者はファンになってくれます。

メリット④広告費がかからないため、無料で集客できる

オウンドメディアと広告の大きな違いは「コスト」にあります。広告はコストをかければすぐに広告が表示されるため、短期的なコンバージョンを獲得したい場合におすすめですが、広告費を払い続けなければ、読者に見てもらえません。

一方で、オウンドメディアは社内メンバーでSEOコンテンツを作成できれば、費用をかけずに作成できます。

もちろんコンテンツ作成を外注すると費用はかかりますが、一度作ったコンテンツが対策キーワードで上位表示されることで、自然検索での流入を獲得し続けてくれます。

費用対効果の高いオウンドメディアを運用するポイントや考え方は下記で詳しく解説しています。

メリット⑤コンテンツが資産になり継続的に見込み顧客を集客してくれる

オウンドメディアの最大のメリットは「コンテンツが資産になること」です。

広告の場合は、出稿をやめればその時点で一切ユーザーに届けられなくなります。

オウンドメディアは記事を書くことをやめても、今までの記事は残り続け、継続的にユーザーを集客してくれます。

コンテンツが資産になる

さらに作成したコンテンツが積み重なって、長期的に大きな流入を生み出せます。

オウンドメディアは成果が出るまで時間はかかりますが、一度成果が出れば、中長期的な資産となります。

LANYのサービス概要資料をぜひお読みください!

LANYのサービス導入事例

アルファノート様

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(ご利用サービス:オウンドメディア運営インハウス化支援)
実践を通してSEO改善(自社でモニタリングのやり方から、課題を特定する方法、施策の立案)の業務が4ヶ月で身についた。
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オウンドメディアを運営するデメリット

オウンドメディアのデメリットは下記です。

それぞれ詳しく解説します。

デメリット①SEOやオウンドメディア運営の知識が必要になる

オウンドメディアを成功させるためにはSEOやSNSなどデジタルマーケティングの知識は必須です。

オウンドメディアでサービスや商品の認知を獲得したり、リードを獲得したりするためには、コンテンツが読まれなければなりません。

しかし、ただコンテンツを作成しただけで流入を得られることは少ないため、コンテンツを読ませるには、SEOやSNSで集客するのが一般的です。

社内にSEOやSNSに取り組んだことのあるメンバーがいない場合、人材育成に時間がかかります。オウンドメディア運営に取り組みながら知識を身につける場合、試行錯誤が多くなることで軌道に乗るまで時間がかかるケースもあります。

デメリット②ライターやディレクターなどのリソースが必要になる

オウンドメディアを運営する上で、コンテンツ作成は避けられません。

最初は社員で作成していても、次第にコンテンツ作成にかかる工数がネックになり、運用に行き詰まってしまう企業は多く存在します。

コンテンツを継続的に作成するためには、ライターや管理するディレクターなど外部リソースを用意する必要があります

文章力が高く、自社のサービスやそのジャンルに詳しいライター・ディレクターを見つけることは簡単ではありません。

良いライター・ディレクターを見つける工数や運用する仕組みを作成する工数がどうしてもかかってしまうのはデメリットでしょう。

デメリット③効果が出るまでに数ヵ月以上かかる場合もある

オウンドメディアを運営し始めて、すぐに効果が出ることは稀です。

コンテンツが公開されて検索エンジンに評価され、上位表示されるまでには一定の時間が必要です。

Googleの公式見解では、オウンドメディアで成果が出るまでに4ヵ月〜1年間ほどかかると語られています。

(動画の1:40の箇所)

「1ヵ月後にコンバージョン数を2倍にしたい」場合であれば、オウンドメディアは向いていない可能性もあります。

中長期的な視点でオウンドメディアには向き合いましょう。

オウンドメディアを運営する手順9ステップ

オウンドメディアを運営する手順9ステップ

オウンドメディア運営を始めるための手順は下記の通りです。

それぞれ詳しく解説します。

STEP1.目的・目標(KPI)を決める

オウンドメディアを運営する上で「何のために」メディアを作るのかを決めるのは最も重要なポイントです。

目的・目標が曖昧だと、コンテンツの方向性がブレやすくなります。

オウンドメディアのKPIとして代表的な指標は「コンバージョン」です。

オウンドメディアからサービス登録や商品購入してくれた人の数を計測するのは、そのメディアの価値を測る上でわかりやすい指標です。

目的・目標(KPI)を決める

ただし、メディアのKPIを必ずしもコンバージョン(サービス登録など)に設定する必要はありません。

ジャンルによっては、記事を読んでも登録や購入に結びつきづらい場合があります。

一般的に「単価が高い」「人生に大きな影響を与える」サービスや商品(例:自動車・家)は、読者の購入検討期間が長くなる傾向が強いです。

そのようなジャンルのメディアでは、ホワイトペーパーで役立つ情報を記載し、サービスの信頼と将来的な第一想起を狙う方法もあります。

また、アシストコンバージョンのように直接のコンバージョンではない方法で貢献度を図れます。

「どうすればメディアが事業KPIを達成するのに貢献できるか」から逆算して目的や目標を決定しましょう。詳しくは下記の記事や動画でも解説しております。

STEP2.メディアで集客する顧客(ペルソナ)を設定する

オウンドメディアのKPIを決めたら、目標を達成するにはどのような読者を集客すべきか考えます。

たとえば、To B向けのサービスに関するオウンドメディアなら、ターゲットによって発信する内容は大きく変わります。

  • 経営層:戦略のコンテンツをメインにする
  • 現場の担当者:戦術や現場レベルのテクニックも含める

SEOコンサルティングに関する発信をする場合、経営層に向けるのであれば「SEOが事業に与えるメリット」のようなテーマが向いています。

一方で、現場の担当者向けならば「Google Analyticsの使い方」や「SEOライティングのやり方」といったコンテンツを書くでしょう。

また、そのペルソナが「どのような悩みを持っているのか」も一緒に考えることで、コンテンツの方向性が明確になります

オウンドメディアの運営には必ず複数名が携わりますが、携わる人数が増えると、コンテンツの方向性がバラバラになってしまうことが多々発生します

オウンドメディアの効果を最大化するためには、全員の目線を揃えることが重要です。

しっかりとペルソナを決めていれば、ライターやディレクターなどメンバーが増えても、全員の認識を揃えて、統一感のあるコンテンツの作成ができます。

詳しくは下記の動画で解説しております。

STEP3.サイトのコンセプトを決める

ペルソナが決まれば、どのような情報を発信していくかコンセプトを決めましょう。

コンセプトとは具体的には以下の項目のことを指します。

スクロールできます
項目例(LANYの場合)
どのような情報を発信するかSEOの知識
LANYのSEOへの向き合い方
どのようなスタンスで発信するか現場の担当者の悩みを解決する
どのような頻度で発信するか隔週〜月に1回
誰が発信するかLANYのSEOコンサルタント

メディアによっては、社員のインタビューや統計・調査データを発信するなど、メディアのあり方はさまざまです。

ペルソナのユーザーが抱えている悩みに対して、何を提供すれば良いのか、そしてそれが自社のサービスや商品に関連づけられるのかを考えてみてください。

STEP4.カスタマージャーニーを敷く

カスタマージャーニーとは「顧客がコンバージョンに至るまでの道筋を可視化した図」です。

読者がコンバージョンをするまでの行動の移り変わりを、以下の観点で表にまとめるのが一般的です。

  • 心理状態
  • その心理状態に当てはまる検索キーワード
  • キーワードの対策案やCVポイントの内容(ホワイトペーパーやお問い合わせフォーム)

読者の心理状態の各フェーズごとにどのようなコンテンツを作成すべきか検討します。

また、読者の検索意図から「キーワードはCVしやすいのか」「記事でとるべきなのか」「CVポイントは何にすべきか」を検討できます。

弊社のようにSEOについて発信するメディアで考えてみましょう。下記の例では①~③に分類されるものをSEO記事で作成します。

カスタマージャーニー

キーワードにはホームページで対策すべきもの・サービス概要ページで対策すべきものも含まれます。

キーワードによってはコンバージョンしにくい場合があります。単に「お問い合わせ」だけではなく、さまざまなCVポイントを設置しましょう。

カスタマージャーニーを活用した検索キーワードやコンテンツの内容を検討する方法は下記の動画でも解説しておりますので、ぜひ理解を深めたい方はご視聴ください。

STEP5.必要なコンテンツのキーワードを洗い出す

キーワード選定は、メディアの成果に直結する重要なステップです。

キーワードの選び方はさまざまありますが、まずは下記の手順で選定すると比較的効率よくキーワードを選定できます。

  • 競合が獲得しているキーワードを洗い出す
  • 検索ボリュームが一定以上あるもので、自社の戦略に必要なキーワードを選ぶ
キーワード選定

競合が獲得しているキーワードは、競合メディアがお金をかけてでも対策したいキーワードつまり、コンバージョンへの貢献度が高い可能性があると言えます。

また、競合が「記事」で上位表示できているキーワードは、記事型のページで上位表示しやすい傾向にあります。

その中で自社の戦略に合うもの、サービスや商品に関連するものを選ぶのが効率的と言えるでしょう。

キーワードの選定方法は下記の記事や動画でより詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

STEP6.コンテンツの体制を構築する

オウンドメディアで成果を上げるためには1人ではなく、チームで役割を決めて適切なメンバーで運営する必要があります。

具体的には大きく2つのチームに分けて、コンテンツの作成と改善を同時に進めていくのがおすすめです。

コンテンツの体制を構築

記事作成チームは新規記事の作成をメインに行い、細かい改善は施策チームで運用します。

ライターやディレクターは比較的外注しやすいので、自社のメンバーではリソースが不足する場合には外部に依頼してみるのも検討しましょう。

STEP7.コンテンツを作成する

オウンドメディアを運営するためには、良質で魅力的なコンテンツを提供することが必要です。

そのためには、以下のような手順でコンテンツを作成します。

  • 狙ったキーワードで上位表示するために必要な情報を調べる
  • 構成を作成する
  • 原稿を作成する
  • 原稿をブラッシュアップする

SEOに強い記事構成を作るコツは下記記事を参考にしてください。

記事構成だけでなく、記事作成に必須な4ステップを詳しく解説した動画もご用意しております。ぜひあわせてご視聴ください。

STEP8.モニタリング(効果測定)する

コンテンツを公開したあとは、その効果も計測すべきです。

コンテンツは作成自体が目的ではなく、そこから集客して、コンバージョンや認知を獲得することが目的です。

そのためにはメディア全体でどれくらいの流入になっているのか、KPIの達成度合いはどれくらいか、定期的に確認して、改善に繋げる必要があります。

モニタリングは、以下の流れで実施してみてください。

  • サイトの現状を把握する:順位が上がっている / 下がっているを確認
  • 変化に対する仮説を考える:なぜ順位が下がっているのか(自社 / 競合 / アルゴリズム / トレンド)
  • 改善ポイントを発見する
    • それを挽回するためにできそうなことは何か

モニタリングはただ数字を眺めるだけではなく、数字から次の手を考える必要があります。

モニタリングする指標は、メディアによって異なりますが、以下の3点は網羅すべき指標です。

指標頻度(目安)
メインキーワードでの順位毎日
ページごとのセッション数毎週
ページごとのコンバージョン数毎週〜月1

毎日、全ての指標を見る必要はありませんが、順位はできるだけ毎日確認して、大きな変化がないか確認すると良いでしょう。

その他は週ごとや月ごとに確認し、分析して次の改善に繋げます。

STEP9.コンテンツを改善する

コンテンツは公開して、一定期間経ったらリライトを行いましょう。

リライトの目的は大きく2つに分けられます。

リライトの目的

「攻めのリライト」として、セッションや順位・CVRを改善するためのリライトを行い、「守りのリライト」として情報更新を行います。

どの記事を対象にすべきか迷う場合には、以下のように2つの指標を使って、マトリックスに当てはめてリライト内容を決める方法もあります。

マトリックスに当てはめてリライト内容決定

何を軸におくべきかはメディアの目標次第です。

たとえばCV数を目標にしているメディアであれば、CV数と記事ごとのセッション数 / 順位で分類してみましょう。

単純に計算すれば、CVRは高い・順位が低いような記事であれば、順位を改善できればCV数が増えると考えられます。

CVRは低い・順位が高い記事ならCVRを改善すれば、CV数は改善できると考えられます。

実施にどのような改善を行うかは記事ごとに検討が必要ですが、このように考えていけば改善の方向性と優先度を決めやすくなるでしょう。

詳しくは下記の動画でも解説しております。ぜひ参考になさってください。

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オウンドメディア運営で成果を出すポイント

オウンドメディア運営で成果を出すポイント

オウンドメディア運営にはじめて取り組む、もしくはすでに取り組んでいるものの、思うように成果が出ていないという担当者の方は、下記のポイントを確認するようにしましょう。

  • フェーズにあったKPIを設定する
  • 定量的な指標で成功を測ろうとしすぎない
  • コンテンツ企画をお客様視点にする
  • 出口設計を最適化する
  • 愛を持って取り組める人材を配置する
  • 必要に応じてプロへの外注を検討する

一つずつ解説します。

フェーズにあったKPIを設定する

先述の通り、基本的には事業KPIから逆算してオウンドメディアにおけるKPIを設定することをおすすめします。

しかし、オウンドメディア運営はいくつかのフェーズに分けられ、各フェーズで追うべきKPIが異なります。フェーズにあったKPIを設定し、適切な指標をもとに運営するのがポイントです。

たとえば、立ち上げて間もない初期フェーズでは、オウンドメディアやコンテンツを読者や検索エンジンに認知されることが重要になります。

まずは記事の閲覧数がわかる「PV数」や検索エンジンからの評価がわかる「検索順位」などをKPIとするのがよいでしょう。

記事数が増え、検索順位が上がってきたフェーズでは、記事からのリード獲得数やメルマガ登録者数といったKPIを設定し、具体的な成果を追うと良いでしょう。

定量的な指標で成功を測ろうとしすぎない

一方で、定量的な指標で成功を測りすぎない方が良いと考えています。

定量目標のみを置いてしまうと、次のようなことが起こり得ます。

  • 成果が出る前に撤退を考えてしまう
  • 数字を作るために、本来の目的から外れたコンテンツを作ってしまう
  • 担当者のモチベーションが下がる

さらに、定量指標では見えてこない大きな効果があるため、定量的な観点だけで判断していると、意思決定を間違えることが多いです。

たとえば、多額の金額をかけてオウンドメディアを立ち上げたもののの、Googleアナリティクスで確認するとほとんどオウンドメディア経由のコンバージョンが獲得できておらず「大失敗」とされるケースがあります。

実際にはアシストコンバージョンと呼ばれる間接コンバージョンが発生していたり、BtoBであれば「第一想起」に寄与しているなど、数字では見えづらい大きな成果があることが多いです。

したがって、もし社内で合意が取れているのであれば、戦略からぶれない形で “あえて定量目標を置かずに” オウンドメディアを作り進めていくのがおすすめです。

コンテンツ企画をお客様視点にする

ターゲットに刺さるコンテンツにするためには、ターゲットの声を大切にすべきです。

LANYでは、コンテンツ企画をお客様の声を元に作成することが多いです。

下記のように、お問い合わせや商談、CSなど、お客様接点となる場面から、コンテンツのネタとなるようなアイデアを貯めて行っています。

コンテンツ企画に活用できるネタ一覧表

お客様視点でコンテンツを作ることで、SEO経由の流入は獲得しづらくなりますが、見込み顧客に刺さるコンテンツを提供することができます。

オウンドメディアの目的次第かと思いますが、LANYは「困った時の第一想起」を目指しているので、見込み顧客が知りたい情報を深いレベルで提供することが重要です。

結果的に、お客様視点のコンテンツは閲覧数自体は伸びないものの、受注につながりやすい質の高いリード獲得に寄与しています。

コンテンツ企画をする際には、各種ツールや競合情報だけではなく、お客様の声も起点にしてみてください。詳しくは下記の記事で解説しております。

出口設計を最適化する

記事を読んでもらった後に、読者にどのような行動を起こしてもらいたいかによって、適切な出口を置くようにしています。

例えばLANYブログの場合、最終目的は「案件受注」ですが、記事を読んでいきなり「LANYにお願いしてみよう」とはならないはずです。

タイミングも重要になるため、将来的にSEOコンサルティングや記事制作、オウンドメディア運営をどこかにお願いしようとなったタイミングでLANYが第一想起(一番最初に思い出してもらえること)になっていることを目指しています。

だからこそ、サービス資料やお問い合わせの導線を強化するのではなく、メルマガ登録や記事ごとに適したホワイトペーパーのダウンロード、もしくは見ていただきたい事例記事など、それぞれ出口を設計しています。

定量目標を追いかけているとその目標からブレークダウンした出口しか配置できないかと思いますが、定量目標がなければそれぞれごとに適切な出口が置けるはずです。

出口の設計に工夫をあまりしてこなかった場合であれば、成果に直結するところになるので、ぜひ再設計してみてください。

愛を持って取り組める人材を配置する

オウンドメディアを成功させるために一番重要なのが、「愛を持って取り組める人材を配置すること」だと考えています。

世の中の成功しているオウンドメディアを見ると、愛を持っている編集長が存在していることが多いです。

ここまで説明してきた下記などは、オウンドメディアの成功を信じて、愛を持てていなければ実行できないでしょう。

  • 多くの人を巻き込んで運営する
  • 定量的な指標で成功を測ろうとしすぎない

誰よりもオウンドメディアの成功を信じて、本気で運用し切れる担当者を配置することで、その成功確率は飛躍的に大きくなります。

だからこそ、スキルや経験のある人を任命するよりも、挙手制で「やりたい」といった人をアサインするのもおすすめです。

愛を持って取り組める人材がいれば、正直あとは間違ったことさえしなければ結果はついてきます。

ぜひオウンドメディアに愛を持って取り組める人を見つけて、アサインしましょう。

必要に応じてプロへの外注を検討する

オウンドメディアは自社のことを理解している社内メンバーで全て運営できることが理想的でしょう。

しかし、実際はリソースやノウハウにおいて課題がある企業も多いでしょう。そういったケースではプロに運営を依頼する選択肢も有効的です。

メディア運営やSEOに詳しいプロに外注すれば、コンセプトやターゲットにあったコンテンツ作成や、定期的なリライトなどの運営業務を任せられます。

将来的に自社で運営したい場合には、任せきりにせず、こまめな情報共有を心がけましょう。コンテンツ作成の流れや効果測定の方法などのノウハウを自社に蓄積し、内製に備えることが大切です。

LANYでは、SEOコンサルティングサービスやオウンドメディア運用代行サービスなどで、オウンドメディア運営を支援しています。外注を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。

オウンドメディア運営の成功事例

最後に、オウンドメディア運営代行や立ち上げコンサルティングの実績が豊富なLANYによるオウンドメディア運営の成功事例の一部を紹介します。

その他の成功事例は下記の記事で詳しく紹介しておりますので合わせてご覧ください。

成功事例①LANY

LANY成功事例

LANYは、広告宣伝費なし、社員4名の状況で、下記画像のリード獲得件数を達成しています。

LANYのリード獲得件数

弊社では、オウンドメディアでの発信を「集客用コンテンツ」と「教育用コンテンツ」にわけています。

集客用コンテンツと教育用コンテンツ

さらに、SEOだけでなく、メルマガやウェビナーを組み合わせて、さまざまな経路で流入を獲得し、それぞれのコンテンツで異なる目的を持たせています。

メルマガやウェビナーを組み合わせて流入獲得

弊社では「SEOと言えばLANY」第一想起を得るように発信を続け、さまざまなチャネルを活用することでコンバージョンに繋げています。

成功事例②ビズメイツ

ビジネス英語に特化したオンライン英会話を提供している「ビズメイツ」のオウンドメディア「ビズメイツブログ」も成功事例の1つです。

ビズメイツブログ

ビズメイツブログは弊社が記事作成やキーワード設計でサポートさせていただきました。

ビズメイツでは、キーワード選定で、ビズメイツの考える英語学習の考えに添いつつ、上位を獲得できるものを時間をかけて選定していました。

そのキーワードの中から毎月、継続的に記事を投下して流入を確実に増やし、リライトでCVR改善も実施する体制を組んでいます。

その結果、取り組み前と比較するとセッションは5倍以上、アシストコンバージョン*も取り組み前と比べて10倍以上になりました。

(*アシストコンバージョンとは、直接コンバージョンにはつながらなかったものの、間接的にコンバージョンに貢献したことを表す数値)

まとめ:オウンドメディアは中長期に自社の見込み顧客を集めてくれる

オウンドメディアは自社のサービスや認知を獲得することだけがメリットではありません。

自社のファンを作り、第一想起を生み出すことができ、中長期的な見込み顧客を獲得できるのが大きな魅力です。

短期的に考えるのではなく、長期的な目線でメディアの運用を考えてみましょう。

また、オウンドメディアの効果を最大化するためには、メディアの設計や運用体制が重要です。

しっかりと自社で体制を組んで運用するのがおすすめですが、もしリソースがない場合には外部の力も借りることを検討しましょう。

LANYでは記事作成やキーワードの戦略設計をサービスとして提供しています。さらに、メディアの運用を全て引き受けるプランもあります。

ぜひリソースや運用方法で悩んでいる方はご相談ください。

SEOキーワード選定代行サービス概要はこちら>>

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この記事の執筆者

浅井優太のアバター
浅井優太 SEOコンサルタント

株式会社LANY 役員
コンテンツSEOを中心に各種プロジェクトに従事。
コンテンツSEOの豊富な知見や経験と丁寧なコミュニケーションで、中長期的なお付き合いでお客様のサイトのSEO改善に貢献している。

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