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【BtoB領域】SEOでコンテンツのテーマ/キーワード選定をする際に使うべき情報ソース
BtoB領域のSEOは、コンテンツのテーマ選定およびキーワード選定が最重要です。
BtoCメディアやデータベース型サイトのキーワード選定のように、SEOツールと競合サイトだけを見て機械的にキーワードを洗い出していてもなかなか成果につながりません。
成果に繋がらないキーワードを選んでしまい、貴重なリソースを無駄にしてしまっている企業様が多くいるような気がします。
この記事では、BtoB領域のSEOで成果を出すために行うべきキーワード選定のやり方を、「使うべき情報ソース」という観点から解説していきます。
- BtoBのSEOでコンテンツのテーマ選定/キーワード選定が重要な理由
- BtoB領域のSEOでキーワード選定をする際に使える情報ソース
- テーマ選定やメディア運営で押さえておくべきポイント
BtoB領域でSEOに取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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BtoBのSEOでコンテンツのテーマ選定/キーワード選定が重要な理由
BtoB領域のSEOは、コンテンツのテーマ選定およびキーワード選定が最重要です。
BtoCメディアやデータベース型サイトのキーワード選定のように、SEOツールと競合サイトだけを見て機械的にキーワードを洗い出していてもなかなか成果につながりません。
BtoB領域のメディアは、BtoCメディアやデータベース型サイトと比較して流入してくるユーザーの行動傾向が異なります。
種類 | ユーザーの行動傾向 |
---|---|
BtoB | メディアに流入して、そのまま商品を購入することはなく、じっくりと比較検討する (購入可否は中長期で決める) |
BtoC | メディアに流入して、そのまま商品を購入することがよくある (購入可否は短期で決める) |
BtoCでは、特に比較検討することなく商品をメディアに流入してそのまま購入することはよくあります。
しかしBtoBでは、メディアで商品・サービスを見つけてもその場で購入することはほとんどなく、他社の製品と比較検討してから購入をします。
※ユーザーが行動したとしても、メルマガの登録やホワイトペーパー、資料請求のダウンロードくらいです
そのため、BtoBのメディアで求められる大きな役割は「顧客が流入した時に『このメディア良いな』『参考になるな』と自社を好意的に思ってもらうこと」です。
だからこそ適切に情報ソース(お客様の悩みや質問)を活用して、コンテンツのテーマやキーワードを選定する必要があります。
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BtoB領域のSEOでキーワード選定をする際に使える情報ソース8選
BtoB領域でSEOを行なっていく上で使えるのは下記の情報です。
それぞれ詳しく解説します。
お問い合わせフォームの内容
お問い合わせフォームの内容は、見込み顧客の潜在ニーズが明確に表れています。
フリーワードでお問い合わせ内容を記入する欄があれば、その欄に書かれた内容を深掘りすることでキーワードやコンテンツのテーマになったりもします。
SEOコンサルティングを提供する弊社のお問い合わせフォームにくる内容としては、次のようなものです。
自社のオウンドメディアの立ち上げを検討しております。
URLはまだ未定ですが、見積り依頼を前提にしてお打ち合わせをしていただくことは可能でしょうか。
⇒ オウンドメディアを立ち上げる際に外部の専門家の知見を取り入れたいことが予想される
数回のサイトリニューアルによって煩雑化したサイト構造と業界特化型メディアという特性(領域の狭さ)を踏まえSEOの次の一手をどうするか
⇒ 自社でSEO改善に注力をしてきたものの、あるタイミングで行き詰まった際に、外部の知見を取り入れたいことが予想される
数年前からGoogleのアルゴリズムの影響を受けやすくなっております。これまでは社内で運用を行っていたのですが、今後は専門家からの意見を取り入れていったほうが良いのではないかと考えており、来年くらいからご協力いただける方を探しております。
⇒ 自社だけ見ていたのではアルゴリズムの変動に対して傾向が掴めないため、多種多様なサイトを見ており、アルゴリズムの潮流を理解している外部の知見を取り入れたいことが予想される
お問い合わせフォームの内容には、自社のプランにない提供内容について聞かれることも多く、見込み顧客の真のニーズを理解する上での金言が多く落ちています。
だからこそ、営業だけでなく、マーケティングの部署の方々も日々のお問い合わせ内容をチェックするのがおすすめです。
商談の内容(見込み顧客の声)
商談は、お客様の真の悩みやサービスを比較検討する際の観点や懸念点、社内稟議のプロセスなど多種多様なことが理解できる貴重な時間です。
基本的にマーケターの方が商談に出る機会は少ないかと思いますが、実際に商談に出てみると見込み顧客の真の声を聞くことができるのでマーケティング活動にも活かすことができます。
商談に参加するのが難しい場合でも、商談の録画を見たり、議事録を読むだけでも得られる情報は非常に多いはずです。
弊社では、商談に参加していないメンバーでも商談議事録がすぐに読めるように、商談の議事録が作成されたら自動でSlackに議事録のURLが通知される仕組みを組んでいます。
商談でのお客様の潜在的な悩みを吸い上げて、コンテンツ化することもよくしています。
たとえば、「SEOの社内稟議が通しづらい」という声を元に「SEOの社内稟議の取り方」のコンテンツを作ったり、「SEOで成果が出るまでにどのくらいの時間がかかるのか」を心配されているお客様がいたら「SEOで成果が出るまでの期間の考え方」を作ったりしました。
検索需要はほとんどなく、滅多に読まれることはないコンテンツですが、痒い所に手が届くコンテンツを保有していることがお客様のためになったり、信頼感を得る上で重要な役割を果たします。
商談で吸い上げた見込み顧客の声もぜひキーワード選定やコンテンツ作成に活かしてみてください。
CSの内容(既存顧客の声)
既にサービスをお使いいただいているお客様から日々寄せられる声も非常に貴重な情報です。
サービスであれば、日々の定例会で寄せられるお客様の現場での手触り感のある課題がヒントになります。
プロダクトであれば、カスタマーサポートに寄せられるちょっとした悩みが、プロダクトの改善や新規リードを獲得するためのテーマになることがあるでしょう。
商談同様に、マーケティングの部署と実際お客様と対面するコンサルティングの部署やカスタマーサポートの部署が異なる場合にはなかなかリアルな声を拾いにくいかもしれません。
ただ、サービスやプロダクトを実際に使っている方が日々どのような悩みに直面しているかはとても貴重な情報です
マーケターの方も、定期的にでも良いので顧客と話す場に参加したり、カスタマーサポートに寄せられる声を眺めたりして見てください
LANYの事例としては、お客様から共通で聞かれる質問に対してのコンテンツを作ったりしています。
日々のちょっとしたお客様の声をSlackに投稿して、メンバーで煮詰める感じで進めています。
コンテンツ制作においてもお客様の声を大切にしていきましょう。
受注・失注理由
商談後の受注・失注理由もテーマ選定に使える情報が多く落ちています。
何が決め手になっているのかを把握した上で、それが伝わりやすいコンテンツや事例記事を作成し、逆に失注した際に伝えきれていない部分があれば、内容をコンテンツ化しておく(≒言語化しておく)のも良いでしょう。
実際にLANYでは、受注・失注の理由をシートでまとめるようにしており、理由からアクションや学びがあった場合には週次定例で議論しています。
ブログコンテンツだけでなく、事例記事やサービス概要資料などが打ち手の矛先となることも多いですが、中にはすぐにブログ記事にしたら良さそうなテーマもあります。
営業などが蓄積している受注・失注理由のシートも確認して、キーワードやコンテンツのアイデアとしてみてください。
顧客アンケート
既存顧客や見込み顧客に対してアンケートを取る機会もあるでしょう。
アンケートの内容にも参考になる意見が含まれていることが多いので、できる限りマーケティング部署の方々も目を通すようにすると良いでしょう。
アンケート例として、ウェビナーに参加してくださった方の声がありますが、見込み顧客が本当に知りたいことが表れています。
上記の例であれば、下記などはキーワードやコンテンツのアイデアになりそうです。
キーワードを選定する際に競合記事のドメインパワーも調査しているのですが、競合と自社ドメインでどれくらいの数値の差であれば、上位化できると判断するか、もし見解があればお聞きしたいと思いました。(競合記事の質も関係すると思いますが)
⇒ キーワード選定時の競合調査というテーマで書けそう
記事制作時のテクニカルな視点もお伺いできると嬉しいです。
構造化のベストプラクティスや、公開時の作業(サチコでインデックスリクエスト?サイトマップ送信?など)、効果測定方法など
⇒ 記事を公開した後に行うべきことというテーマで書けそう
アンケートでもらえる情報は、実際の顧客インタビューよりは、課題の解像度が低くなるため、利用する際には一定の注意が必要です。
しかしお宝となるような言葉も落ちているので、ぜひ一度社内のアンケートデータも確認してみてください。
セミナー・ウェビナーのQ&A
セミナー・ウェビナーにQ&Aのセクションを設けている企業の場合には、どのような質問が寄せられるかは貴重なデータです。
ウェビナー内容に関する質問以外にも、普段から気になっていたことを聞いてくださる参加者も多くいるので、質問を蓄積しておくとコンテンツのネタとなります。
LANYでも、ウェビナーのQ&Aは下記のように蓄積しています。
弊社の場合には、普段のメルマガで回答してしまうことも多いのですが、1週間に1本送るメルマガのネタともなっており非常にありがたい意見です。
ウェビナー中に回答して終わってしまうとウェビナー参加者にしか届かないため、頻繁に寄せられる質問についてはコンテンツ化して回答することもおすすめです。
自社/競合他社の導入事例コンテンツ
導入事例コンテンツの中には、なぜ自社を選んでもらえたのかの理由が書かれている場合が多いです。
選んでもらえた理由がより多くの人に伝わるようになれば、もっと自社を選んでもらえる確率が高まると思います。
たとえば、「講義ではなく実践を通してSEO改善の業務が身についた」という声があれば、SEOをインハウス化するためには座学ではなく実践が必要であり、量質ともに担保されたFBが必要であるというコンテンツを作れば、プランへの導線が敷きやすいでしょう。
事例記事のような定性インタビューには顧客のインサイトが表れやすいので、ぜひ最低でも自社の事例記事には目を通し切ってみるのがおすすめです。
また、自社だけでなく、競合他社の導入事例コンテンツを確認するのもおすすめです。
どこで競合他社を認知したのか、興味を持ったのか、比較検討をした上でそこを選んだのかなど、コンテンツが担えるタッチポイントで何か参考になる言葉が落ちていないかを確認しましょう
自社が持っていない機能やプランによって解決している課題があり、顧客が自社では提供できていないようなコンテンツ経路で会社を認知しているなど、いろいろな気づきがあります。
SNSのコメント
SNSのコメントもお客様の悩みが直接得られる場所です。
たとえば、下記のようなSNSです。
- YouTube
弊社でもTwitterやYouTubeを運用しており、下記のような日々寄せられるコメントをシートにまとめています。
寄せられたコメントをもとに即座にコンテンツを改善していく流れを作ることができれば、お客様により満足してもらえるコンテンツに仕上げられるでしょう。
SEOについてお悩みの方へ
LANYのSEOコンサルティング
サービス概要資料
LANYのサービス導入事例
株式会社NTTドコモ 様
(ご利用サービス:SEOコンサルティング)
LANYさんとの取り組み開始直後から綺麗な右肩上がりでクロール数・インデックス数が共に伸びており、インデックス数は開始前と比べて130%程度増加しました。
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BtoB領域のテーマ選定やメディア運営で押さえておくべきポイント
BtoB領域のテーマ選定やメディア運営で押さえておくべきポイントは下記です。
それぞれ詳しく解説します。
情報が引き出しやすいように1枚のシートにまとめる
コンテンツ作成者がコンテンツのテーマや構成を考える際に、情報が引き出しやすいようにまとめておきましょう。
せっかく社内にお客様からの悩みや質問が溜まっているのに、各情報が散らばっているがゆえに情報を活用できていないケースはよく見られます。
弊社では、お客様からの悩みが散らばらないように極力1枚のシートで管理しています。
上記のように1枚のシートにまとめておけば、テーマ選定や構成を作成する際に情報を簡単に引き出せます。
弊社ではやり切れていませんが、お客様からの悩みや質問を「SEO」「記事作成」「広告」などのようにテーマごとに分けられるとより引き出しやすいかもしれません。
SEO流入だけでなく、SNSやメルマガに配信して見てもらうことも意識する
お客様からの声をもとにニッチなテーマのコンテンツを作成する場合、SEO(オーガニック)経由での流入がほとんど得られないケースがあります。
その場合は、SNSやメルマガに配信して見てもらうことも意識しましょう。
- Twitterで記事公開の告知をする
- メルマガで既存リストに記事公開の告知をする
- 記事の内容をYouTubeに転換して動画を投稿する
しかしニッチなテーマの場合は、SNSやメルマガに配信して短期的には流入が得られても、中長期的に顧客にコンテンツをみてもらうことは難しいです。
そのため、定期的にメルマガで既存リストに記事を送ったり、Twitterで記事の内容を一部切り取って投稿したりしてみて、なるべく多く顧客とコンテンツとの接点を作ることを意識してみてください。
PV数をKPIとして追いすぎない
お客様からの声をもとにニッチなテーマのコンテンツを作成する場合、PV数がほとんどないケースがあります。
「PV数がない=成果が出ない」と考えて、『なら、SEOを狙ったキーワードで記事を作成した方がコスパが良い!』という思考になることは少なくありません。
しかし、PV数が少ない記事であっても、顧客の課題を解決した記事であれば最低でも1人の顧客の心を動かすことはできます。
そのためPV数をKPIとして追いすぎず、根気強く記事作成を進めていくことが大切です。
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- サービス・料金プランの詳細
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LANYさんとの取り組み開始直後から綺麗な右肩上がりでクロール数・インデックス数が共に伸びており、インデックス数は開始前と比べて130%程度増加しました。
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まとめ:BtoBのSEOでは顧客の課題を解決するテーマ選定が重要
BtoB領域のSEOでキーワード選定をする際に使えるものをまとめました。
- お問い合わせフォームの内容
- 商談の内容(見込み顧客の声)
- CSの内容(既存顧客の声)
- 受注・失注理由
- アンケートデータ
- セミナー・ウェビナーのQ&A
- 自社の導入事例コンテンツ
- 競合他社の導入事例コンテンツ
結論、見込み顧客の課題やニーズ、インサイトを深く知ることが大切です。
BtoBであれば、SEOツールで機械的にキーワードを洗い出すよりも、顧客と向き合って自分たちの頭でキーワードを考え抜く方がより成果につながるキーワードが見つけられるかもしれません。
まずは社内にあるデータを眺めてみるところから開始し、必要に応じてデータをストックしていく運用を組んでいけると良いでしょう。
顧客の課題への解像度を上げて、キーワード選定やコンテンツ制作に活かしていきましょう。
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