オウンドメディア戦略の立て方12STEP|失敗しないためのポイントと戦略事例

オウンドメディアの運営をする上では「立ち上げ時にどのような戦略を描いているか」によってメディアが成功できるかどうかが変わります。

とくに2024年現在、多くの企業がオウンドメディアの運営に取り組んでいて、ただコンテンツを作成してメディアに投稿するだけでは上位表示しずらくなっています。

また、オウンドメディアでは初期の戦略を間違えるとなかなか軌道修正がしづらい媒体であるため「立ち上げ時に戦略を立てること」は必要不可欠です。

本記事では、数々のオウンドメディア運用代行やコンテンツマーケティングを実施してきた私が、事前に知っておきたい「オウンドメディアの戦略の立て方」を解説していきます。

この記事でわかること
  • 立ち上げ時のオウンドメディアの戦略12STEP
  • オウンドメディア運営のポイント
  • 失敗してしまうオウンドメディアのケース

すべて読めば、オウンドメディアの戦略を立てるのに必要なことが分かり、成果が出るオウンドメディアが作れるようになるでしょう。

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目次

オウンドメディアとは「自社で保有するメディア」

オウンドメディア(Owned Media)とは「自社で保有するメディア」です。

一般的にはブログのような記事をもつWebサイトを指します。

LANYオウンドメディア

オウンドメディアの明確な定義はありません。広い意味では、ホームページ(コーポレートサイト)・SNSなどもオウンドメディアに含まれる場合があります。

ただし、今回の記事では「狭い意味でのオウンドメディア=記事などのコンテンツを提供しているブログ形式のメディアをオウンドメディア」と考えて説明します。

オウンドメディアで戦略が必要な理由

オウンドメディアの成功可否は初期の戦略で決まるといっても過言ではありません。

もし戦略を立てずにオウンドメディアを運営すると下記のような事態が起きるおそれがあります。

  • メディアが伸びても、自社の目的(自社の商品を買ってもらうなど)が達成されない
  • 半年~1年間経っても、なかなかメディアが伸びない
  • メディアの方向性がブレて、労力に対してリターンが少ない非効率な悪い運営になる
  • 競合のメディアが出てきた時に勝ちづらくなる

オウンドメディアを立ち上げる際は「誰に(見込み顧客)」「いつ(頻度)」「何を(コンテンツ内容)」「誰が(記事を書く人)」を戦略として決めることが自社の目的を達成させるために必要です。

立ち上げ時のオウンドメディアの戦略設計12STEP

ここからは立ち上げ時のオウンドメディアの戦略設計12ステップを解説します。

それぞれ詳しく解説します。

STEP1.目的を決める

オウンドメディアを運営する上で自社のどんな目的を達成させるためにメディアを作るのかを決めるのは最も重要なポイントです。

オウンドメディアを運営する目的には下記があります。

  • 自社の商品やサービスを認知してもらう
  • 見込み顧客のリードを獲得する
  • 既存顧客のファン化を促し、「自社は〇〇に強い」イメージ付けをする
  • 自社への応募者を増やす

もし目的・目標が曖昧だと、コンテンツの方向性がブレやすくなり「オウンドメディアを運営しているものの、全く事業に貢献していない…」という事態に陥るリスクがあります

オウンドメディアを立ち上げるタイミング「自社のどんな目的を達成させたいのか」を明確にしましょう。

STEP2.目標(KPI)を決める

オウンドメディアの目標(KPI)としてよく用いられる指標が「コンバージョン」です。

オウンドメディアから発生した「サービス登録者数」「商品購入してくれた人」を計測するのは、メディアの価値を測る上でわかりやすい指標です。

ただし、ジャンルによっては、記事を読んでも登録や購入に結びつきにくい場合があります。

一般的に「単価が高い」「人生に大きな影響を与える」サービスや商品(例:自動車・家)は、読者の購入検討期間が長くなる傾向が強いです。また、toB向け商材も単価が高額で、導入や契約を決めるまでの意思決定に関与する人数が多いため、リードタイムが長期化します。

そのため、読者の購入検討期間が長いジャンルでは、事業KPIであるコンバージョンをKPIとして追わず、オウンドメディア上のゴールをメディアKPIとして別途設定することをおすすめします。具体的には下記のように設定すると良いでしょう。

スクロールできます
目的想定メディアKPI
業界内における第一想起の獲得PV数
指名検索キーワードによる流入数
など
コンバージョンの可能性が高い見込み顧客の獲得新規リード獲得数
※ホワイトペーパー DL数/メルマガ登録者数など

下記のように、事業KPIからメディアや商材特性に合わせて、メディアKPIを持たせることでより正確にオウンドメディアの成果を計測できます。

KPI

どうすればメディアが事業KPIを達成するのに貢献できるか」から逆算して目的や目標を決定しましょう。

目標(KPI)はフェーズごとに設定する

オウンドメディアのフェーズごとのKPI

オウンドメディア運営の目的をコンバージョンにしたとしても、記事を一から作る必要がある場合は、いきなりコンバージョンだけを追いかけると失敗する要因になります。

コンバージョンが発生するまでには大まかに以下のステップがあり「1つのコンバージョンを得る」のにも長い期間と労力が必要です。

  1. 記事がSEOで評価され、さまざまなキーワードで順位がつく
  2. 流入が増える
  3. コンバージョンが発生する

最初からコンバージョンを追うのは中々成果が出ず、組織全体のモチベーションが下がってしまう場合があります。

そのため、メディアの最終ゴールがコンバージョンを獲得することだとしても、最初にいきなりコンバージョンだけを狙うのはおすすめしません

たとえば、以下のように段階ごとにKPIを決めて運用してみるのがおすすめです。

フェーズKPI
フェーズ1記事数
フェーズ2主要キーワードの順位
フェーズ3流入数
フェーズ4コンバージョン

メディアの状態に合わせて適切なKPIを設定しましょう。

オウンドメディアのKPIの決め方については、下記の動画でも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

STEP3.メディアで集客する顧客(ペルソナ)を設定する

オウンドメディアのKPIを決めたら、目的/目標を達成するにはどのような読者を集客すべきか考えます。

たとえば、toB向けのサービスに関するオウンドメディアであれば、ターゲットによって発信する内容は大きく変わります。

  • 経営層:戦略のコンテンツをメインにする
  • 現場の担当者:戦術や現場レベルのテクニックも含める

SEOコンサルティングに関する発信をする場合、経営層に向けるのであれば「SEOが事業に与えるメリット」のようなテーマが向いています。

一方で、現場の担当者向けならば「Google Analyticsの使い方」や「SEOライティングのやり方」といったコンテンツを書くでしょう。

ペルソナ
LANYのペルソナ例

また、ペルソナが「どのような悩みを持っているのか」も一緒に考えることで、コンテンツの方向性が明確になります。

オウンドメディアの運営には必ず複数名が携わりますが、携わる人数が増えると、コンテンツの方向性がバラバラになってしまうことが多々発生します。

オウンドメディアの効果を最大化するためには、全員の目線を揃えることが重要です。

事前にペルソナを決めていれば、ライターやディレクターなどメンバーが増えても、全員の認識を揃えて、統一感のあるコンテンツが作成できます。

オウンドメディアのペルソナ・ターゲット設計の方法は下記の動画でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

STEP4.競合他社を分析する

メディアを設計する時には競合を分析して、良い点は参考にしていきましょう。

  • どのようなキーワードで記事を作成しているのか(キーワードを洗い出す
  • 記事の作り方はどうか(画像はオリジナルか・どれくらいの内容量か)
  • オリジナリティを入れているのか
  • どのようなCTAを設定しているのか
競合状況の分析

メディア全体の作り方から、記事の作り方まで目を通して、自社に取り入れるところは取り入れてみてください。

また、自社と競合の差別化をどうするかといった「メディアのポジショニング」を考える上でも競合分析は重要です。

STEP5.サイトのコンセプトを決める

ペルソナが決まれば、どのような情報を発信していくかコンセプトを決めましょう。

コンセプトとは具体的には以下のような項目を指します。

LANYブログのサイトコンセプト
LANYブログのサイトコンセプト

メディアによっては、社員のインタビューや統計・調査データを発信するなど、メディアのあり方はさまざまです。

ペルソナのユーザーが抱えている悩みに対して、何を提供すれば良いのか、そしてそれが自社のサービスや商品に関連づけられるのかを考えてみてください。

オウンドメディアのコンセプトの考える時のポイントは下記の動画で詳しく解説しています。お困りの方はぜひご視聴ください。

STEP6.カスタマージャーニーを敷く

カスタマージャーニーとは「顧客がコンバージョンに至るまでの道筋を可視化した図」です。

読者がコンバージョンをするまでの行動の移り変わりを、以下の観点で表にまとめるのが一般的です。

  • 心理状態
  • その心理状態に当てはまる検索キーワード
  • キーワードの対策案やCVポイントの内容(ホワイトペーパーやお問い合わせフォーム)

読者の心理状態の各フェーズごとにどのようなコンテンツを作成すべきか検討します。

また、読者の検索意図から、そのキーワードはCVしやすいのか、記事でとるべきなのか、CVポイントは何にすべきか検討できます。

下記の例では①〜③に分類されるものをSEO記事で作成します。

カスタマージャーニー

キーワードにはホームページで対策すべきKW・サービス概要ページで対策すべきKWも含まれます。

キーワードによってはコンバージョンしにくい場合があります。単に「お問い合わせ」だけではなく、さまざまなCVポイントを設置しましょう。

STEP7.必要なコンテンツのテーマ/KWを洗い出す

キーワード選定は、メディアの成果に直結する重要なステップです。

キーワードの選び方はさまざまありますが、まずは下記の手順で選定すると比較的効率よくキーワードを選定できます。

  • 競合が獲得しているキーワードを洗い出す
  • 検索ボリュームが一定以上あるもので、自社の戦略に必要なキーワードを選ぶ
キーワードの選び方

競合が獲得しているキーワードは、競合メディアがお金をかけてでも対策したいキーワードつまり、コンバージョンへの貢献度が高い可能性があると言えます。

また、競合が「記事」で上位表示できているキーワードは、記事型のページで上位表示しやすい傾向にあります。

その中で自社の戦略に合うもの、サービスや商品に関連するものを選ぶのが効率的と言えるでしょう。

キーワードの選定方法は別の記事でより詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

下記の動画でも、失敗しないキーワード選定についても説明しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

STEP8.トピッククラスターモデルを形成する

トピッククラスターモデルとは「戦略的にコンテンツをまとめることによって、コンテンツ群や一つ一つのコンテンツのSEO評価を高める戦略」です。

適切にトピッククラスターを作ることで「ユーザー」と「検索エンジン」両方にとって読み解きやすく、評価しやすい構造になります。

トピッククラスターモデル

トピッククラスターモデルを構築するためには以下の3つが必要です。

  • ピラーコンテンツを決める
  • クラスターコンテンツを作る
  • 内部リンクを整える

トピッククラスターモデルの具体的なステップと意識すべき点は下記です。

STEP
トピックを選定する

トピッククラスターと呼ばれるくらいですので、まずはトピックを定めましょう。

ここで選定するトピックは、少し大きめの概念のものを選びます。

キーワードではないので、イメージは下記のような粒度です。

  • 20代の転職活動
  • TOEICの勉強方法
  • コンテンツマーケティングの手法
STEP
ピラーページの対策KWを定める

そのトピックに興味がある人が検索するであろうビッグ・ミドルキーワードを選定しましょう。

そのトピッククラスターで最終的に上位表示を目指したいキーワードは何かを考えて、選定するのが良いです。

基本的には、1語もしくは2語程度のキーワードになるでしょう。

先ほどの例であれば、次のようなキーワードになるイメージです。

  • 20代 転職
  • TOEC 勉強法
  • コンテンツマーケティング
STEP
クラスターコンテンツを選定する

ピラーコンテンツが定まれば、その周辺のクラスターコンテンツを選定しましょう。

各種SEOツールを用いて、キーワードの洗い出しを行うのがおすすめです。

ここを雑にやってしまうと、キーワードカニバリゼーションが発生してしまい、トピッククラスターやドメイン全体の評価を押し下げることになりかねません。

キーワードマッピングを見ることができる有料のコンテンツマーケティング系のツール(キーワードマップやミエルカ、パスカルなど)を利用したり、AhrefsやSEMRushのような莫大なキーワードデータベースを持つSEOツールを利用することで選定が楽になります。

簡易的に実施するのであれば、OMUSUBIというツールが無料でサクッとトピックごとのキーワードのまとまりが見られるのでおすすめです。

STEP
内部リンク構造を定める

ピラーページとクラスターコンテンツが定まれば、あとはそれらをどのように内部リンクで結ぶかを決めるだけです。

基本的な概念は、下記です。

  • すべてのクラスターコンテンツからピラーページに内部リンクを送る
  • クラスターコンテンツ間は、必要であれば内部リンクを送り合う

トピッククラスターモデルの詳細は以下の記事で解説していますので、こちらも参考にしてください。

STEP9.オウンドメディアの運営体制を構築する

オウンドメディアで成果を上げるためには1人ではなく、チームで役割を決めて適切なメンバーで運営する必要があります。

具体的には記事作成チームと施策チームの2つに分けて、コンテンツの作成と改善を同時に進めていくのがおすすめです。

オウンドメディア運営の体制例

記事作成チームは新規記事の作成をメインに行い、細かい改善は施策チームで運用します。

ライターやディレクターは比較的外注しやすいため、自社のメンバーではリソースが不足する場合には外部に依頼してみるのも検討しましょう。

オウンドメディアの運営体制や外注については、下記の記事や動画でも紹介しているので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。

STEP10.コンテンツを作成する

オウンドメディアを運営するためには、良質で魅力的なコンテンツを提供することが必要です。

そのためには、以下のような手順でコンテンツを作成します。

  • 狙ったキーワードで上位表示するために必要な情報を調べる
  • 構成を作成する
  • 原稿を作成する
  • 原稿をブラッシュアップする

構成案を作る際には、SEO観点での検索意図を満たし切る網羅性と、その記事でしか手に入らないオリジナリティの2点が重要になります。

構成の詳しい作成方法は下記の動画で解説しています。ぜひ参考にしてください。

さらに、検索意図を深掘りする方法も徹底的に解説しています。すでにSEO記事の制作に取り組んでいるものの、伸び悩みを感じている方はぜひご視聴ください。

STEP11.モニタリング(効果測定)する

コンテンツを公開したあとは、その効果も計測すべきです。

コンテンツの作成はそれ自体が目的ではなく、そこから集客して、コンバージョンや認知を獲得するという目的を達成するための手段に過ぎません。

そのため、記事公開後はメディア全体でどれくらいの流入になっているのか、KPIの達成度合いはどれくらいか、定期的に確認して、改善に繋げる必要があります。

モニタリングは、以下の流れで実施してみてください。

  • サイトの現状を把握する:順位が上がっている / 下がっているを確認
  • 変化に対する仮説を考える:なぜ順位が下がっているのか(自社 / 競合 / アルゴリズム / トレンド)
  • 改善ポイントを発見する
    • それを挽回するためにできそうなことは何か

モニタリングはただ数字を眺めるだけではなく、数字から次の手を考える必要があります。

モニタリングする指標は、メディアによって異なりますが、以下の3点は網羅すべき指標です。

指標頻度(目安)
メインキーワードでの順位毎日
ページごとのセッション数毎週
ページごとのコンバージョン数毎週〜月1

毎日、全ての指標を見る必要はありませんが、順位はできるだけ毎日確認して、大きな変化がないか確認すると良いでしょう。

その他は週ごとや月ごとに確認し、分析して次の改善に繋げます。

動画でも解説しておりますので理解を深めたい方はあわせてご確認ください。

STEP12.コンテンツをリライトする

コンテンツを公開して、一定期間経ったらリライトしましょう。

リライトの目的は大きく2つに分けられます。

リライトの目的

「攻めのリライト」として、セッションや順位・CVRを改善するためのリライトを行い、「守りのリライト」として情報更新を行います。

どの記事を対象にすべきか迷う場合には、以下のように2つの指標を使って、マトリックスに当てはめてリライト内容を決める方法もあります。

リライトの指標・マトリックス

何を軸におくべきかはメディアの目標次第です。

たとえばCV数を目標にしているメディアであれば、CV数と記事ごとのセッション数 / 順位で分類してみましょう。

  • CVRが高い・順位は低い記事→順位を改善できればCV数が増える
  • CVRが低い・順位は高い記事→CVRを改善すれば、CV数が改善できる

実施にどのような改善をするかは記事ごとに検討が必要ですが、このように考えていけば改善の方向性と優先度を決めやすくなるでしょう。

より具体的なリライトの方法は下記の記事と動画で解説しております。ぜひ参考にしてください。

オウンドメディアを運営する際のポイント

オウンドメディアを運営する際のポイントは下記です。

それぞれ詳しく解説します。

ポイント①最低半年間は定期的に記事を投稿する

オウンドメディアは成果が出るまでに一定の期間を必要とします。

最低でも3ヶ月、長ければ1年ほど、求める成果が出るまで時間がかかることもあります

その間は定期的に記事を公開していきましょう。

定期的に記事を公開していくと、「サイト全体の更新性が高い」として、SEOでは高評価につながる可能性があります

弊社の事例でも、定期的に記事を公開し続けた結果、サイト全体が評価されたというものがあります。

サイト全体の更新性が高いとSEOで高評価

まずは記事を定期的に公開できる状態にして、サイトの評価を高めてみましょう。

ポイント②初期のKPIは「記事数」に設定する

この記事の中で「KPIはフェーズごとにわけるべき」とお伝えしました。

中でも初期のKPIは記事数に設定してみるのがおすすめです。

記事作成は開始してみると意外と時間がかかったり、トラブルが発生したりして、思うように進まないこともしばしばあります。

  • ライターが書いた文章の修正に時間がかかる
  • 社員が書いたものの、想像より時間がかかる

まずは適切な記事を、適切な数で公開できるように、体制や仕組みを整えることが重要です。

ポイント③初期は「ロングテールKW」から攻める

立ち上げたばかりのメディアでは、まずは「ロングテールキーワード」から対策していきましょう。

ロングテールキーワードとは「3語や4語のキーワードの掛け合わせで生成される複合キーワード」です。

ロングテールキーワードとは?

記事を作成する前に、メディアでどのようなキーワードを対策するべきか決めます。

その際に、「ビッグワード」と呼ばれる検索ボリュームが大きいキーワードを対策したくなります。

ビッグワードは競合(特に大手サイト)も獲得したいと考えて対策する可能性が高いため、上位表示するにはハードルが非常に高いです

競合が多いキーワードでは「メディアのドメインが強いか」「メディアの専門性が深いか(テーマに関する記事数が多いか)」の観点も重要です。

新規メディアは、ドメインのパワーが低く、記事数も少ないので、競合性の高いキーワードでは他社に負けてしまうことも多いです。

まずは競合性が低めの「ロングテールキーワード」を書いて、確実に流入を取るようにしてみましょう。実際に自社で狙うべきロングテールキーワードの選定方法は下記の記事で解説してします。ぜひご一読ください。

ポイント④初期は無理にサイトのテーマ/カテゴリを広げない

オウンドメディアの戦略としては、1つのテーマ・カテゴリをひとまず書き切るのがおすすめです。

例えば、健康に関するオウンドメディアの場合、ダイエットや運動、栄養、美容などがテーマとなります。

その場合、まずはダイエットや運動、栄養、美容のどれか1つを中心にキーワードを選びましょう

テーマ(カテゴリ)を絞るメリットは下記の2つです。

  • そのテーマに関する専門性が高くなりやすい
  • トピッククラスターモデルが組みやすくなる

最初のテーマである程度の流入を得られるようになったら、次のテーマの対策に進むようにしてみてください。

なお、テーマ性の考え方や高め方は下記の動画で解説しておりますので合わせてご活用ください。

ポイント⑤誰がいつまでに何を書くかを明確にする

オウンドメディアの記事作成では「誰がいつまでに何を書くかのスケジュール」を明確にしましょう。

スケジュールを組まずに記事を作成していると、修正を何回も行って、いつまでも記事が公開されないという事態になりがちです。

SEOでは、「記事を早くインデックスさせる」ことが重要です。

記事の品質も大事ですが、記事を早くインデックスさせて、検索エンジンに「その記事でどんなキーワードを狙っているのか」認識してもらいましょう。

記事は100点でなくても、80点のもので一旦公開して、その後に修正することがおすすめです。

失敗してしまうオウンドメディアによくあるケース

失敗してしまうオウンドメディアによくあるケースは下記です。

それぞれ詳しく解説します。

ケース①サイト内の記事テーマが定まっていない

記事のテーマが決まっていなければ、一貫性のないメディアとなってしまい、流入獲得・コンバージョン獲得のどちらにも貢献できません。

とある記事は「転職」関連、もう1つは「健康」とバラバラのテーマで記事を作成してしまうと、テーマに対する専門性を検索エンジンに認知してもらいにくくなります

転職なら転職である程度まとまった数の記事を書くこと、次に書くテーマは転職に関連したもの(スキルアップのための勉強など)という進み方がおすすめです。

ケース②専任の担当者がおらず、社員が片手間で書いている

記事作成は「外部のライターに依頼するか」「専任で書ける社員をアサインするか」どちらかで行うべきです。

1記事を作るのにかかる時間は想像以上です。

SEOを意識して、適切なキーワードを含め、読者の検索意図に応える記事にするためには、以下のようなことを実施する必要があります。

  • キーワードや読者の検索意図の調査
  • 競合記事の調査
  • 構成の作成
  • 原稿の執筆
  • 入稿

すべてのステップを行うと、最低でも3〜5時間ほどはかかります。

社員で執筆している場合、メディア運営以外にも業務を行うことが多く、1記事が完成するまでかなりの日数が必要になるケースもあります。状況に応じて外注を活用しましょう。

ケース③コンテンツの質が低い

大前提として、質は一定以上の記事を作成しましょう。

どれだけ良いキーワードを選んで、良い戦略を考えても肝心のコンテンツの質が低ければ、順位も上がりにくく、読者の離脱率も高まってしまいます。

ここでいう「質が低い」とは以下のことを指します。

  • 読み手にとって役立つ情報がない
  • 情報が古い、誤った情報を提供している
  • 文体が稚拙で読みづらい・誤字脱字が多い
  • 不適切な広告が多い
  • 適切なキーワードが含まれていない

このような低品質なコンテンツは、読者からの信頼を失い、SEOでも評価されにくくなります。コンテンツを制作する時は、読み手の検索意図をしっかり理解した上で記事構成に反映させましょう。

オウンドメディア立ち上げにおける戦略設計の成功事例

ここではLANYがサポートした事例の中から、戦略設計により成果につながった事例を紹介します。

OKRブログ|株式会社Resily

OKRブログ|株式会社Resily

株式会社Resilyが運営するOKRブログは、その名の通り「OKR」という目標管理方法に関する情報を発信するメディアです。

このブログでは「『OKR』の記事を中心としたトピッククラスターモデルの構築」という戦略を掲げて記事の作成・リライトを行いました。

「ORK」の単一キーワードで上位表示するために、「OKR」のキーワードで表示させたいページを中心にトピッククラスターモデルを意識して記事作成を行いました。

具体的には以下のような方針を策定しています。

  • OKRに関する記事の追加
  • 作成した記事(OKR関連の記事)から「OKR」のキーワードで表示させたいページへの内部リンクの設置

「OKR」に関連する記事を執筆(新規記事 / リライト)し、それらの順位を改善することで、内部リンク先の「OKR」のキーワードで表示させたいページの評価も間接的にあげることができます。

「OKR」という言葉が直接入らないキーワードでも、OKRに繋がる記事も作成し、トピッククラスターを構成しました。

トピッククラスターモデルによって、「OKR」での上位表示と、サイト全体のトラフィックを増やすことができました。

オウンドメディアの戦略設計ならLANYへご相談ください

立ち上げ時のオウンドメディアの戦略は下記12ステップです。

オウンドメディアは成果が出るまでに半年間~1年間かかることが多いです。しかし一度成果が出てしまえば、中長期的にあなたの商品の見込み顧客を連れ続けてきてくれます。

そのために立ち上げ時のオウンドメディア運営では下記のようなポイントを意識しながら運営していきましょう。

なお、

  • オウンドメディア運営を始めるにあたって、どのように戦略を立てるべきかわからない
  • オウンドメディアで対策すべきキーワードを選定する時間を捻出できない
  • すでにオウンドメディアの運用を長く続けているが、成果が伸び悩んでいる

という方はぜひLANYにご相談ください。実績豊富なSEOコンサルタントが、貴社のマーケティング成果を最大化するための戦略設計はもちろん、キーワードの設計からコンバージョン導線の整備まで一気通貫でご支援いたします。

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この記事の執筆者

浅井優太のアバター
浅井優太 SEOコンサルタント

株式会社LANY 役員
コンテンツSEOを中心に各種プロジェクトに従事。
コンテンツSEOの豊富な知見や経験と丁寧なコミュニケーションで、中長期的なお付き合いでお客様のサイトのSEO改善に貢献している。

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