【2024年】Google検索品質評価ガイドラインとは|SEO担当者向けの要点を解説

【2024年】Google検索品質評価ガイドラインとは|SEO担当者向けの要点を解説

Google検索品質評価ガイドラインとは、Googleの検索結果の品質を人力で評価するための指標を定めた、外部の検索品質評価者向けに用意した文書です。

しかし、Google検索品質評価ガイドラインは170ページにわたる全文英語の資料になるため、読破するには労力がかかります。

そこで、本記事では膨大な項目の中からSEO担当者が理解すべき要点や、2024年の変更点に焦点をあてて解説します。

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目次

検索品質評価ガイドラインとは

Google検索品質評価ガイドラインとは、検索結果の品質を厳正にチェックする目的でGoogleが用意した、外部の検索品質評価者向けのマニュアルです。

General Guidelines」という英語で記載されたガイドラインで、PDF形式で提供されています。

ガイドラインには「検索ユーザーのニーズ」が反映されており「Googleが求めるページ(=上位表示にふさわしいページ)」の要件がわかる内容になっています。

検索順位を上げるための方法が記載されているものではありませんが、ガイドラインの内容を理解することで、SEO担当者は本質的な施策を検討するための考え方ができるようになるでしょう。

ただし、170ページの全文英語の資料かつ、年に一度更新されるため内容をすべて理解するには時間がかかります。

検索品質評価ガイドラインはSEO担当者も理解すべき?

結論、文書すべてを理解する必要はありません

検索品質評価ガイドラインはあくまで検索結果の品質の良し悪しを評価するうえでの指標であり、実際に上位表示を獲得するための実践的な手法を解説したものではないためです。

検索品質評価ガイドラインには、Googleが目指すべき検索結果のあり方が書かれています。コンテンツの質が高いもの・低いものの具体例を適宜確認しながら、自身が携わっているサイトを見直すきっかけとして利用しましょう。

なお、上位表示を目指すために取り組みたい施策は下記の記事で解説しています。検索品質評価ガイドラインの内容を理解することで施策の精度を高めることが可能になるため、ぜひ合わせて参考になさってください。

SEO担当者が押さえるべき検索品質評価ガイドラインの要点

SEO担当者が押さえるべき検索品質評価ガイドラインの要点

検索品質評価ガイドラインに掲載されており、SEO担当者が知っておくと業務に活かせる考え方を以下の3つに絞って解説します。

  • Needs Met
  • Page Quality
  • ユーザビリティ

SEO対策をするうえで基本的かつ重要な内容であるため、必ず目を通しておきましょう。

Needs Met

Needs Met(ニーズメット)とは「検索結果が、ユーザーの検索ニーズをどれくらい満たしているか」を評価するための指標です。

SEO上位を狙うクエリと記事の内容が合っているかどうかを、以下の5段階で評価しています。

評価概要
Fails to Meet(FailsM)すべて、またはほぼすべてのユーザーのニーズを完全に満たさない。たとえば、コンテンツの主題が検索クエリから外れている場合や、クエリの検索意図とまったく異なる場合。
Slightly Meets(SM)検索意図に対して一般的で合理的な内容であるが、役に立つ内容ではない。または、検索意図と関連性が低いが役に立つ内容である。
Moderately Meets(MM)検索意図に対して一般的、または合理的かつ役に立つ内容である。
Highly Meets(HM)検索意図に対して、「とても」有益で一般的であり合理的な内容が示されている。
Fully Meets(FullyM)ユーザーの明確な検索意図のあるクエリに対し、明確に応えられている

以上の評価は、検索クエリとの合致度や情報の信頼性などで評価されます。

SEO対策では、Highly Meets以上の評価を目指すことが重要で、ユーザーニーズを満たすようなコンテンツの改善が欠かせません。

Page Quality

Page Qualityは「ページが、そのページ自体の目的をどの程度達成しているか」を評価するための指標です。

ページの目的とは「そのページが作られた意義」のことを指します。たとえば、ニュースサイトであれば目的は「ニュースを適切に伝えるため」となるように、多くのサイトやページには「ユーザーに有益な情報を発信する」という目的があります。

Needs Metでは「ユーザーが求めている有益な情報の有無」は評価できますが、発信している情報の信頼性までは判断できません。その観点を補完するために用いられているのがPage Qualityです。

検索品質評価ガイドラインでは、ページの目的を達成しているかどうかを、以下の5段階で評価しています。

評価概要
Lowest信頼性が低く、問題のあるぺージ
Lowページの目的が達成できておらず、改善が必要なページ
Mediumページの目的が達成している普通のページ
Highページの目的が達成できており、専門性や情報の質が十分に高いページ
Highestページの目的が達成できており、専門性や情報の質が突出しているページ

なお、Page Qualityの信頼性の判断には、YMYLとE-E-A-Tという概念が重視されています。以下で2つについて詳しく紹介します。

YMYL

YMYLとは「Your Money Your Life」の頭文字をとった略語で、主に医療や健康、お金のような人生を左右する可能性があるジャンルを指す、Page Qualityの概念です。

YMYLが設定された背景には、2016年に発生したWELQ問題があります。WELQは医療情報を配信するまとめサイトで、多くのページが検索順位の上位を占めていました。

しかし、根拠が希薄な情報が掲載されており、なかには読者に健康被害をもたらすおそれのある誤った内容も上位に掲載されていたのです。

WELQ問題を受けて、Googleは健康や財産に重要な情報の品質を重視するようになり、信頼性の低いコンテンツを排除するようになりました。

YMYLの対象トピックは幅広く、以下のようなコンテンツが該当します。

  • 商品情報や商品の売買が発生する情報(オンラインショップのような金銭の取引が行われるページ)
  • 資産に関する情報(株式投資や保険などの情報が記載されたページ)
  • 医療・薬品に関する情報(病気・ケガなどの治療方法や医学的アドバイスが記載されたページ)
  • 法律に関わる情報(離婚や相続などの法的アドバイスをするページ)

YMYLに該当するコンテンツでは、ほかのジャンルよりも専門性や権威性、信頼性が求められるようになりました。

低品質なYMYLコンテンツが配信されると、ユーザーの人生を脅かす可能性があるため、Googleは通常より厳しい評価基準を設けています。

YMYLについては、以下の記事で詳しく知ることができます。

E-E-A-T

E-E-A-Tは以下の4つの単語を合わせた総称のことです。

E-E-A-T評価基準
経験(Experience)・作成した人が実際に体験した情報である
・ある程度の経験を積んだ人が書いた内容である
専門性(Expertise)・誰が書いたかわかる
・書いてる人に専門性がある
権威性(Authoritativeness)取り扱う情報に関して最高権威をもっていることがわかる
信頼性(Trustworthiness)・どのような情報源を元に作成したかがわかる
・どのようなポリシーで作成されているかがわかる
・コンテンツの作成者が信頼できる
・コンテンツの情報が信頼に値する

E-E-A-Tの4つの評価基準を満たすことで、コンテンツが高品質であると判断されます。

なお、2022年12月までは「E-A-T」が評価基準で、経験(Experience)が含まれていませんでした。しかし、誰もが情報発信できるようになった結果、専門性や権威性のある人ならではの経験や体験もコンテンツの信頼性を裏付ける要素として評価されるようになりました。

経験(Experience)が評価対象になったことで、一般的な情報だけで検索上位を目指すのが難しくなっています。

E-E-A-Tについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

ユーザビリティ

ユーザビリティとは、SEOにおいてコンテンツの操作性、読みやすさ、わかりやすさなどを評価する基準です。

主にページを閲覧するユーザーの使いやすさ、安心感、満足感を重視しています。

近年ではスマートフォンの普及により、モバイルフレンドリーである(スマートフォンで使いやすいこと)ことが重視されるようになりました。

サイトの表示スピードやスマートフォン対応での読みやすさ、使いやすさなどが評価対象となっています。

なお、これらのユーザー体験を評価する指標として使用されているCore Web Vitalsの調べ方や改善方法は下記の記事で解説しております。あわせてご覧ください。

2024年3月に更新された検索品質評価ガイドラインの変更点

検索品質評価ガイドラインは定期的にアップデートされます。最新の更新月は2024年3月で、コアアップデートと合わせて検索品質評価ガイドラインも変更されました。

更新されたのは「最低品質のページの例」のセクションです。信頼できないページの例として、新たに生成AIコンテンツが追加されました。

現在、生成AIを活用したコンテンツ制作が拡大した結果、人間の編集や監修の入っていないコンテンツも増えてきています。

人間を介さずそのまま投稿されたコンテンツは内容の誤りや不自然な文章が含まれているため、決して品質が高いとはいえません。

悪質なコンテンツはできるだけ排除すべきというGoogleの考えから、E-E-A-Tにおいて最低評価とみなされるようになりました。

2024年3月のコアアルゴリズムアップデートについては、以下の記事で紹介しています。

生成AIの活用がさらに広がる中で、どのようなコンテンツを制作すべきかの考え方は下記の記事で解説しております。ぜひあわせて参考になさってください。

検索品質評価ガイドラインを踏まえて取り組むべきSEO施策

検索品質評価ガイドラインを踏まえて取り組むべきSEO施策

ガイドラインの要点を踏まえてどのようにSEO施策に取り組むべきかを詳しく紹介します。

主に取り組むべき内容としては、以下の4つがあります。

  • ターゲットユーザーの検索意図に基づくキーワード選定を行う
  • 透明性と信頼性を重視したコンテンツ制作を行う
  • サイトのE-E-A-Tを正しく評価してもらう
  • モバイルフレンドリーなサイト設計になっているか見直す

SEO対策をしたが思うように成果が伸びずに悩んでいる方は、ぜひ以上の施策を試してみましょう。

ターゲットユーザーの検索意図に基づくキーワード選定を行う

ターゲットユーザーの検索意図に基づくキーワード選定を行う

Needs Metを実現するために、自社サイトで集客したいターゲットユーザーの検索ニーズを正しく理解して、キーワードを選定しましょう。

キーワードを適切に選定する方法として、カスタマージャーニーを作成して活用するのがおすすめです。カスタマージャーニーとは、顧客がコンバージョンに至るまでのロードマップを表にしたものです。

カスタマージャーニーを作成することで、プロセスに応じてユーザーの行動や思考が整理できるため、検索意図の深掘りと対策すべきキーワードが把握しやすくなり、効率的に上位記事を狙えるようになります。

作成手順は以下のとおりです。

  • キーワードを洗い出す
  • キーワードを潜在層向け・顕在層向けで分類する
  • 各キーワードの検索意図を分析する
  • 潜在層・顕在層の分類をより細分化させる
  • 細分化したターゲット層に対応するキーワードを当てはめる

以上のようにキーワードを選定することで、ターゲット層の検索意図にマッチしたコンテンツを作成でき、Needs Metの評価を高められます。

カスタマージャーニーを用いたキーワードの選定についてより詳しく知りたい方は、以下の動画をご覧ください。

透明性と信頼性を重視したコンテンツ制作を行う

透明性と信頼性を重視したコンテンツ制作を行う

YMYLを踏まえたコンテンツを制作する際は、透明性と信頼性を最優先に考えましょう。

具体的には以下のポイントを押さえたコンテンツを作成します。

  • 運営者や執筆者情報、監修者の情報を明確にする
  • 公的機関や一次情報など信頼性のある情報を参考に執筆する
  • 定期的に最新の情報に更新する
  • サイトで更新するテーマやジャンルを絞り、専門性を高める

たとえば、医療系のメディアであれば医師や薬剤師、管理栄養士などが執筆・監修に携わっていることを明記しましょう。

YMYLのコンテンツは情報の正確性や安全性を保証することが大切です。情報の発信元を明らかにするとともに、信頼できる情報を提供できるような体制を整えて、良質なコンテンツを作成しましょう。

サイトのE-E-A-Tを正しく評価してもらう

サイトのE-E-A-Tを正しく評価してもらう

E-E-A-Tで評価してもらうためには、以下の施策を実施しましょう。

  • ナレッジパネルの掲載を目指す
  • 被リンクやサイテーションの獲得を目指す

ナレッジパネルとは、Googleの検索結果に表示される情報ボックスのことです。人や場所、組織などのキーワードを検索した際に、概要が表示されるコンテンツとなっています。

ナレッジパネルに掲載されるためには、Googleからその人物や場所などが正確に認識される必要があります。

記事の執筆者や監修者の名前がナレッジパネルに掲載されることは、Googleに専門家として認識されたと解釈できるため、E-E-A-Tにおけるゴールといっても過言ではありません。

また、専門性のあるサイトからの被リンクやサイテーションを増やすことも重要です。専門性の高い外部サイトの被リンク1つは、専門性の低いサイトからの被リンク100本よりもSEOの効果が高くなるほど価値があります。

被リンクをもらうには価値のある情報を作成し、外部サイトから信頼性のあるサイトとして利用してもらうことが大切です。また、プレスリリースの配信や取材リンクの貼り付けなども効果的な施策です。

モバイルフレンドリーなサイト設計になっているか見直す

モバイルフレンドリーなサイト設計になっているか見直す

スマートフォンからでもスムーズに検索でき、コンテンツを問題なく閲覧できるかどうかをチェックしましょう。

レスポンシブ対応はもちろんのこと、以下のような点を確認することが大切です。

  • 構造化データの有無
  • ページ表示速度
  • 広告の配置場所
  • 画像の品質

サイト設計を見直し、ストレスなく使えるサイトを提供することで、検索エンジンからの評価が改善される可能性が高くなります。

なお、ページ表示速度を改善する際は、PageSpeed Insightsというツールを活用します。詳しくは下記の記事で紹介していますので、あわせてお読みください。

検索品質評価ガイドラインの考え方に基づいたSEO施策で上位表示を目指そう

検索品質評価ガイドラインは、外部の検索品質評価者向けに作成された文書です。具体的なSEO施策は明記されていませんが、SEO評価の高いコンテンツを制作するための指標や考え方を把握できます。

検索品質評価ガイドラインの内容は膨大なため、SEO担当者は以下の3つを押さえましょう。

  • Needs Met
  • Page Quality
  • ユーザービリティ

これら3つの評価軸を考慮することで、SEO評価の高いコンテンツになるはずです。ターゲットの検索意図に合わせたキーワード選定を行い、透明性や信頼性のあるコンテンツを作成しましょう。

なお「SEOにすでに取り組んでいるが伸び悩んでいる」「検索順位を改善できずに困っている」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そのような悩みを抱えている方は、LANYにご相談ください。

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この記事の執筆者

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LANYブログは「SEOを中心とするデジタルマーケティングの情報を発信するブログ」です。一次情報に溢れた独自性のあるコンテンツと読者の方が何かしらのアクションが起こせる情報を執筆しています。

この記事を監修した人

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竹内渓太 SEOコンサルタント

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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