YMYLとは?ガイドラインから読み解くSEOのポイントを成功事例とともに解説

YMYLとは?ガイドラインから読み解くSEOのポイントを成功事例とともに解説
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YMYLとは「Your Money Your Life」の頭文字をとった略語です。

主に医療や健康、お金のような人生を左右する可能性があるジャンルのことを指します。YMYL領域は権威性や信頼性が重視され、コンテンツの質もより高いものが求められるのが特徴です。

この考え方を何も知らないままコンテンツを制作するとGoogleからの評価を下げてしまい、検索順位がつかなくなるおそれもあります。

当記事では、YMYL領域で新規記事を公開し、3ヶ月間に執筆した記事の約半数で1ページ目に表示できたLANYが、YMYLの考え方やガイドラインを遵守したSEO対策法を紹介します。

医療や健康、お金に関するメディアを運営している方はぜひ参考にしてください。

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LANYブログは「SEOを中心とするデジタルマーケティングの情報を発信するブログ」です。一次情報に溢れた独自性のあるコンテンツと読者の方が何かしらのアクションが起こせる情報を執筆しています。

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SEOコンサルタント

竹内渓太

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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目次

YMYLとは「人々の生活に多大な影響を与える可能性がある情報」のこと

YMYLとは、Your Money Your Lifeの略称で、Googleの「検索品質評価ガイドライン」の項目の一つです。

結婚や健康、お金など、人々の生活に多大な影響を与える可能性がある情報がYMYLに該当します。

たとえば、税金に関する情報がわかりやすい例でしょう。

税金に関する誤った情報を掲載してしまうと、ユーザーに金銭的な損害を与えてしまうおそれがあります。確定申告の誤った締め切りを記載したことで、読者が期日を過ぎて申告をしてしまい追徴課税の罰則を受けるようなイメージです。

誤情報が上位表示される検索エンジンだと、ユーザーから信用されなくなるだけでなく、ユーザーの人生に大きな損害を与えるおそれもあります。結果としてGoogleからユーザーが離れる要因になりかねません。

Googleはユーザーに損害を与えない、ユーザー離れを起こさないため、情報の品質を担保するYMYLの評価基準を定めています。コンテンツの信頼性が低い場合は検索エンジンからの評価が下がり、検索順位が上がりにくくなるような仕組みです。

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YMYLが重要視されるようになった背景

YMYLが重要視されるようになった背景には、DeNAが2016年ごろまで運営していた健康情報サイト「WELQ(ウェルク)」が大きく関与しています。

WELQに掲載されていた医療系の記事には、医学的根拠がない内容が多く含まれていました。肩こりの原因を霊の仕業かもしれないと発信したり、ムカデに噛まれた時の対処法として、「43度以上、可能なら46~50度ほどのお湯でシャワーを当て続け洗い流す」とやけどを負うリスクのある誤情報を発信したりと、場合によってはユーザーに実害を与えるような内容の記事も散見されました。

当時のWELQは医学的な知識と執筆力を持つライターが少なく、情報の正確性をチェックするディレクターの数も多くありませんでした。

医学的な情報を届けるには労力的・費用的に高いコストがかかるため、国家資格を持つ医療従事者への監修依頼や有資格者ライターを雇用するのが厳しい状況だったと考えられます。

しかし、ユーザーやGoogleにとってWELQの事情は関係ありません。誤った情報でユーザーが健康被害を負うべきではないですし、最悪の場合、命に危険を及ぼしていたおそれもあります。

このような事態を重く受け止めたGoogleは、情報の品質を高めるためにYMYLの評価ガイドラインを定めるようになりました。

情報の質を担保するため、2024年現在も定期的にYMYMに関するアップデートがされています。昨今のGoogleで検索上位を勝ち取るなら、YMYLの理解が非常に重要です。

Googleガイドラインで示されているYMYLジャンル

Googleガイドラインで示されているYMYLジャンル

Googleのガイドラインで示されているYMYLに該当するジャンルは以下のとおりです。

  • ニュースや時事問題
  • 法律関係
  • 金融
  • ショッピング
  • 医療・健康
  • 人種・宗教・性別
  • その他、人生を左右するような情報

ニュースや時事問題

台風や地震などの災害情報や、戦争・紛争のような情報がわかりやすい例でしょう。このようなニュースは世間が混乱し、経済や人々の精神に良くない影響を与えるリスクがあります。

ただしエンタメやスポーツなど、意思決定にマイナスな影響を及ぼすことが少ないニュースはYMYLとして扱われない場合があります。扱うトピックや領域によってYMYLへの対策は柔軟に対応するようにしましょう。

法律関係

離婚や養子縁組、遺言書の作成、財産分与が法律関係の情報に該当します。

例えば法的効力を持つ遺言書の作り方を解説する記事があり、法的に有効であると認められるための要式にまつわる記載に誤りがあったとします。

その記事の内容を信頼した読者が遺言書を用意したとしても、死後その遺言書が無効であると判断されてしまうおそれがあります。その結果、本人の意思とは異なる相続がなされることも考えられます。

このように、法律分野では本人はもちろん、親族にも大きな影響を与えるような手続きが数多く存在するため、情報の正確さが一層重視される傾向があります。

法律の施行日や慰謝料の計算の仕方など、弁護士に情報のファクトチェックや監修を依頼すれば、法律のYMYL領域でもGoogleから適切な評価を受けられるでしょう。

金融

投資や銀行、クレジットカード、為替などの情報が金融のYMYLに該当します。

金融に関する情報はユーザーの金銭的な損失につながるケースもあります。最悪なケースでは全財産を失ったり借金を背負ったりする場合もあるでしょう。

誰が情報を発信しているか(例:FP2級や金融アナリストなど)が重要です。

ショッピング

商品やサービスの購入、オンラインでお金のやり取りが発生するページはYMYLに該当します。

とくに高額な商品を扱う場合は、ユーザーの人生に大きな影響を及ぼします。割引率を多く見せてお得に購入できると誤解させるために、わざと定価よりも高い金額を元の定価のように見せかけたり、支払い方法の選択でもデフォルトではリボ払いが選択されているような仕様を実装したりと、不当な方法で企業に有利な形で購入につなげようとするECサイトは評価が下がります。

有利誤認(あたかも値段が通常よりも安い・お得であると見せかける宣伝行為)や優良誤認(あたかも品質が通常よりも優れていると見せかける宣伝行為)に抵触しないよう、適切な運営が必要です。

医療・健康

病院、病気、薬品など人の健康に直接関わるページはYMYLに該当します。

間違った情報を提供した場合、ユーザーの健康を害し、命に関わるケースもあります。

医療領域の記事制作におけるポイントや注意点は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

クリニックがSEOに取り組むメリットや施策の種類、成功させるポイントなどを以下の記事で解説しているので、クリニックの集客を詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

美容外科におけるSEO対策で集客を成功させるコツは、以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

歯医者・歯科医院におけるSEOをはじめとした集客施策は以下の記事で解説しているので、歯医者の集客を詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

人種・宗教・性別

人の思想に関する情報を取り扱う場合、YMYLに該当します。

代表的な例を挙げると、LGBTQや肌の色による差別などです。デリケートな話題で、情報が間違っていると差別や争いに発展する可能性があります。

その他、人生を左右するような情報

ここまで挙げてきたジャンル以外では、ダイエットや栄養関係、スキンケアなども発信内容によってはYMYLに該当するケースもあります。

たとえばダイエットの分野で誤った食事療法や運動法を伝えてしまうと、栄養失調や怪我といった健康被害を与えるおそれがあります。スキンケアも同様に、誤った情報は肌の病気やトラブルにつながる可能性も。

外見のトラブルの具合によっては、人目を気にして一生外に出られなくなるケースもあります。このように、情報の誤りによって生じる損害が重大であると予測できる場合も、YMYLとみなした上で適切な対策が必要です。

上記のジャンル以外にも、転職や結婚のようなライフイベントに関わるジャンルもYMYLに該当する可能性があります。

情報の正確性が必要であると判断されるページは、基本的にYMYLに該当していると考えて良いでしょう。

YMYL領域ではE-E-A-Tが重要視される

E-E-A-T

YMYL領域で検索結果の上位を獲得するには、E-E-A-Tの対策が必要不可欠です。

E-E-A-Tとは下記の頭文字を取った略称で、Googleの検索品質評価ガイドラインで定められているコンテンツの評価基準を指します。

  • 経験(Experience)
  • 専門性(Expertise)
  • 権威性(Authoritativeness)
  • 信頼性(Trustworthiness)

以前はE-A-Tの3つでしたが、2022年12月15日に検索品質ガイドラインが更新されたときに「E(経験)」が追加されました。

参考:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加 

ここまで解説してきたとおり、YMYL領域では情報の正確さや信憑性が求められます。つまりE-E-A-Tの要素をしっかり満たせれば、自然とYMYL領域の対策もできるわけです。

たとえば金融のジャンルを対策するなら、

  • 実際に投資した経験があるか(経験)
  • どれくらい投資の経験年数があるか(専門性)
  • 金融業界の著名人から認められているか(権威性)
  • 金融系の資格を持っているか(信頼性)

上記の要素を満たすことで、厳格に評価されている金融のYMYLでも検索順位が上がりやすいです。正確な情報はユーザーにとって有益なものであり、Googleとしても多くの人に知ってほしいためです。

このようにYMYL領域でコンテンツを作成するなら、E-E-A-Tの対策が欠かせません。自社のリソースに合わせて、E-E-A-Tのどの要素に力を入れるか考えてみましょう。

E-E-A-Tの詳細は動画と記事の両方で解説しておりますのであわせてご覧ください。

YMYL領域でのSEO対策

YMYL領域でのSEO対策

YMYL領域でのSEO対策の方法をまとめました。

  • 著者情報の充実
  • 公的機関の情報を引用
  • 定期的に情報を更新
  • サイトの品質向上
  • 信頼性が高いサイトからの被リンク獲得

著者情報の充実

YMYLに該当するジャンルは、専門性が高い執筆者が担当しているかどうかをGoogleのクローラーが判断しています。

そのため専門家に記事を監修してもらい、正しい情報を発信することがSEO対策で効果的な方法です。たとえば美容整形に関する記事であれば、症例実績が豊富な美容外科医を監修につけるイメージです。

あわせて監修者や執筆者のプロフィール情報を記事内(例:導入文の下)に記載できると、さらに著者情報を充実させることが可能でしょう。

LANYブログの著者情報
▲LANYブログでもプロフィール情報を表示しています

情報に信憑性が生まれるため、ユーザーも安心して記事を読み進められるようになります。著者情報を充実させることは、Googleだけではなく、ユーザーにも大きなメリットとなるでしょう。

公的機関の情報を引用

公的機関の情報を引用することも、YMYL領域のSEO対策で効果的な方法です。

Web記事では、掲載されている情報が信頼できる根拠をGoogleやユーザーに示すことが重要となります。情報に根拠がない記事は信憑性に欠けるという点でGoogleから評価されず、検索結果で上位表示されにくくなるためです。

そのため正確な情報が求められるYMYL領域では、公的機関の情報を引用して、情報の精度をGoogleに認識してもらう必要があります。恋活・婚活マッチングアプリの記事で、厚生労働省が発表している婚姻率の調査データを引用するイメージです。

このとき、個人ブログの情報を引用するのはあまり意味がありません。専門性や権威性、信頼性の要素を満たしていない可能性が高いからです。

YMYL領域の対策をしたいなら、情報の信憑性が高い公的機関の情報を引用するようにしましょう。

定期的に情報を更新

Googleは最新の情報を評価する傾向にあります。

古い情報はユーザーに誤った認識を与え、さまざまなリスクがあるためです。法律関係であれば法改正による罰則の変更、医療系であれば身体に危険を及ぼしてしまうケースもあります。

また、更新のないコンテンツは低品質だと判断され、検索順位が低下するおそれもあります。

ユーザーにとっても、自社にとってもメリットが生まれるようコンテンツの情報を定期的に更新するようにしましょう。ユーザーは正確で最新の情報を得られ、自社はユーザーの満足度や信頼度を高めたことで自社の目的(資料ダウンロードやお問い合わせの獲得)を達成できる、という両立が理想的です。

常に最新の情報を発信できるようにサイトを整備することで、YMYL領域のジャンルでも高い評価を受けられるようになります。Googleから「この記事は正確な情報が書かれている」と認識されやすくなるためです。

情報更新の目安は、三ヶ月に一度です。あくまで目安のため、自社のリソースに合わせてコンテンツを更新するようにしましょう。

サイトの品質向上

サイト全体の品質が高いとGoogleから受ける評価も高くなる傾向にあります。そのためGoogle公式が発表している質の高いサイトの定義に則って、対策を進めることがYMYL領域での検索順位の向上につながります。

【Google公式による質の高いサイトの判断基準(一部)】

  • 記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
  • 記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか。
  • サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。

引用:Google検索セントラル|質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス

また、記事型のコンテンツだけでなく、サイト内の固定ページも充実させると、サイト全体の品質が向上します。

たとえばお問い合わせフォームや会社概要(運営者情報)、プライバシーポリシーなどのページのUI・UXを改善することで、Googleから「このサイトはユーザービリティが高く有益だ」と認識してもらいやすくなるでしょう。

信頼性が高いサイトからの被リンク獲得

被リンクの獲得はSEO対策の中でもトップクラスに有効な施策ですが、YMYL領域ではとくに重要視される傾向にあります。

他のサイトから被リンクがない(=信頼がない)サイトでは、SEO評価が低いため検索結果で上位表示するのが難しいです。

事実、Googleの品質評価ガイドラインでは、多くの被リンクやサイテーション(ポジティブな評判、口コミ)を獲得し、高水準のE-E-A-Tが認められた記事は「最高品質のページ」としてみなすという旨が記載されています。

とはいえ個人ブログのようなサイトから被リンクを獲得しても、YMYL領域ではあまり意味はありません。公的機関や大手企業、運営実績が長いメディアなど、信頼性・権威性のあるサイトからの被リンク獲得が重要です。

SEOにおける被リンクの考え方は動画と記事でも解説しております。被リンクの重要性を正しく理解したい方はぜひあわせてご覧ください。

被リンク獲得コンサルティングサービス概要ページはこちら>>

LANYが担当したYMYL領域でのSEO成功事例

LANYが担当したYMYL領域でのSEO対策の成功事例をまとめました。

本記事では、オカネコマガジン様の事例を紹介します。

オカネコマガジン様は、お金にまつわる情報発信をしているWebメディアです。YMYL領域の中では金融系のジャンルに該当するため、専門知識を持たないライターやディレクターでは、コンテンツの専門性や信頼性を担保できません。

そこでLANYでは、行政書士やFP2〜3級などの金融系の資格を持つライター・ディレクターをアサイン。

有資格者によって参照・参考にすべきデータを細かく調査し、信頼性・権威性のあるコンテンツを作成した結果、3ヶ月の期間に作成した記事のうち約半数が検索結果の1ページ目に表示されました。

オカネコマガジン様の事例のように、LANYでは現状の課題に合わせてYMYL領域のSEO対策をご支援します。

  • YMYL領域のSEO対策を何から始めればいいかわからない
  • 施策を進めているけどまったく結果が出ない

SEO対策において上記のような疑問・不安などがある場合は、お気軽にLANYにご相談ください。

SEOコンサルティングサービス概要資料はこちら>>

YMYL領域はE-E-A-Tを踏まえたコンテンツ制作で対策しよう

本記事ではYMYLの概要や該当するジャンル、SEO対策の方法を解説しました。

貴社がYMYLに該当するメディアを運営している場合、E-E-A-Tを重要視する必要があります。「経験」「専門性」「権威性」「信頼性」の4つを担保した上で、コンテンツの情報を定期的に更新すれば、YMYL領域でも十分に勝ち筋はあるでしょう。

とはいえYMYL領域のSEO対策はやることが膨大で複雑です。

もし何から手をつけていいかわからない場合は、LANYにお気軽にご相談ください。現状の課題を分析し、有効な施策を提案します。

LANYのお問い合わせフォームはこちら>>

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