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SEO施策で追うべきCV(コンバージョン)とは?定義やCVの増やし方を解説
SEOに取り組む企業の多くは、潜在層を自社サイトへ集客し、サービス導入やお問い合わせといったCVにつなげたいと考えているでしょう。
しかし、「集客数は順調に伸びているものの、CVがなかなか増えない……」と悩む声をしばしば耳にします。これはSEO施策において追っているCVを見直すことで解決できるかもしれません。
この記事ではCVの定義やSEOで追うべきCVを整理し、CV獲得数を増やす方法を事例ベースで解説します。
CV(コンバージョン)の定義
CV(コンバージョン)とは、Webマーケティング施策における最終目標の達成のことです。
チャネルによってCVの定義は変わりますが、具体例は以下のような種類があります。
- 商品購入
- 無料デモ申し込み
- サービス資料請求
- 会員登録
- お問い合わせ
- イベント申し込み
- 求人への応募
- メルマガ登録
CVの定義はビジネスモデルやSEOを実施する目的によって、設定することが大切です。
たとえば、消費者向けにECサイトで商品を販売している場合は「商品購入」になることがほとんどです。BtoB企業で見込み客を獲得することを目的にする場合は「お問い合わせ」や「サービス資料請求」などをCVとして設定できます。
SEO集客は順調なのにCVが増えない理由
SEOが順調で流入も増えているのにCVを獲得できていない場合は「SQL(Sales Qualified Leads)獲得」をCVとして社内で定義している可能性があります。
SQLとは成約の可能性が高く、営業部によるフォローアップで成約を目指す見込み顧客のことです。「サービス資料請求」や「問い合わせ」などでCVした顧客のように、本格的に導入の検討を行っているユーザーがSQLにあたります。
一方で、SEOで集客できるユーザーは「潜在顧客」が多く、成約の確度は高くないのが特徴です。
つまり、潜在顧客を集客できるSEOは、確度の高いSQL獲得に向いた施策ではないのです。
SEO施策で追うべきCVは「見込み顧客の獲得数」
SEO施策では集客した潜在顧客を見込み顧客(リード)へ転換することをCVとし、顕在顧客(ホットリード)へ育成することを目指しましょう。
SEOにおいては商談機会の獲得よりもリード獲得をCVに設定したほうが、施策の良し悪しを正確に判断できるようになります。
また、リードを安定的に獲得するためには流入数を確保することも重要になるため、KPIとしてセッション数や検索順位上位獲得数なども設定しましょう。
リード育成を視野に入れるケースでは、メルマガ登録もCVとして計測するのもおすすめです。SEOを含めたWebマーケティング施策の成果を最大化でき、将来的に商品やサービスの購入につながります。
SEOをはじめとするマーケティング施策で狙うべきリードについては下記の記事で詳しく解説しております。理解を深めたい方はぜひこちらも合わせてご確認ください。
※無料お役立ち資料:「ホワイトペーパー作成代行サービス概要資料」をダウンロードする>>こちらから
見込み顧客の獲得にホワイトペーパーがおすすめな理由
LANYでは見込み顧客(リード)を獲得する際、ホワイトペーパーの活用をおすすめしています。ホワイトペーパーとは、企業が調査した情報やノウハウをまとめた資料のことです。
SEOで集客した潜在顧客にホワイトペーパーをダウンロードしてもらうことで、自社商品・サービスへの興味を促進させます。
LANYがホワイトペーパーをおすすめする理由として、以下の3つがあります。
- 潜在顧客の疑問やニーズをフックにダウンロードを促せる
- リードナーチャリングにも活用できる
- MQLの取りこぼしを防げる
それぞれ詳しく紹介します。
潜在顧客の疑問やニーズをフックにダウンロードを促せる
ホワイトペーパーは潜在顧客の課題解決になる情報を提供することで、リードへの転換に役立ちます。
SEOで集客した潜在顧客は自社のサービスに興味をもっている可能性が低いため「問い合わせ」「サービス資料請求」などの成約に近いアクションを促すのは困難です。
一方でホワイトペーパーであれば情報収集、課題解決のために検索を行った「今」のニーズを起点にダウンロードを促せます。
フォームからホワイトペーパーをダウンロードできるようにすることで、顧客情報の獲得が可能です。顧客のメールアドレスや勤めている業界、事業規模などの情報を把握できるようになり、顧客にあったアプローチを行いやすくなります。
すでに安定的な集客に成功している場合はリード転換の優先度が固くなるため、ホワイトペーパーを活用した施策に注力することをおすすめします。理由は下記の記事でも詳しく解説しておりますので理解を深めたい方はぜひ合わせてご覧ください。
リードナーチャリングにも活用できる
ホワイトペーパーを活用することで、MAL(見込みが薄いリード)をMQL(確度の高いリード)へとナーチャリングできます。ナーチャリングとは顧客を育成することです。
ホワイトペーパーをダウンロードした顧客に、メルマガの配信やウェビナーへの招待をすることで、自社商品・サービスに興味をもってもらえるよう促せます。
ホワイトペーパーも継続的に配布することで自社への関心が高まり、ダウンロードした本人だけでなく、資料が社内展開された場合は部署や組織単位で認知が拡大します。
MQLの取りこぼしを防げる
ホワイトペーパーはナーチャリングによって確度が高まったユーザーや、自社への興味関心が高く、情報収集を行っているユーザーを取りこぼすことなくMQL化できます。
たとえば、導入事例集やサービス比較表(カオスマップ)などのホワイトペーパーを用意したとしましょう。この場合、該当するホワイトペーパーをダウンロードした人をMQLという定義づけをすることで、ダウンロードリストをそのまま営業リストとして活用できます。
営業部と連携すればすぐにテレアポに活用でき、効率的にアプローチが取れるようになるのです。
CTAで問い合わせフォームに誘導しているサイトもありますが、情報収集をしている時点ではハードルが高いためCV獲得には向いていません。
ユーザーは課題解決のために情報を収集している段階のため、顧客ニーズにあったホワイトペーパーをCTAとして設置するのがおすすめです。
ホワイトペーパーを活用し、潜在顧客を見込み顧客に転換させる方法
ホワイトペーパーを活用し、潜在顧客を見込み顧客に転換させる方法として、以下の手順が有効です。
- SEOコンテンツ制作に注力し、集客数を強化する
- ホワイトペーパーを作成する
- 記事内にホワイトペーパーのCTAを複数設置する
SEOとホワイトペーパーを掛け合わせてCVを最大化するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
SEOコンテンツ制作に注力し、集客数を強化する
見込み顧客を獲得するためには自社サイトに集客できていないと何も始まらないため、SEOコンテンツの制作に注力しましょう。
上位表示を狙えるSEOコンテンツを増やして、集客数を向上させます。
検索順位を上げるには以下のポイントを押さえてコンテンツを作成しましょう。
- 自社サービスと親和性が高く、検索需要のあるキーワードを選定する
- ユーザーの検索ニーズを満たす記事を制作する
- 「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」を意識する
- リライトして情報の質を高める
検索順位を上げる方法やSEO記事の作り方は以下の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトペーパーを作成する
SEOコンテンツの制作と並行してホワイトペーパーの制作も行いましょう。
ホワイトペーパーを作成する際のポイントは以下のとおりです。
- 目的とターゲットを明確にする
- 自社ならではのノウハウや経験を活用し、独自性を出す
- 見た目よりも内容を重視して制作する
ターゲットにニーズがあり、かつ独自性のある情報が詰め込まれているほど顧客が興味をもち、ダウンロードする可能性が高くなります。
ホワイトペーパーの内容に悩んでいる方は、ほかのチャネルで使用した情報を参考に作成することもひとつの手です。
LANYでもウェビナーに使った資料をホワイトペーパー化しています。ほかにも反応が良かったメルマガ、YouTubeの内容はホワイトペーパーとして配布しています。
具体的なホワイトペーパーの作り方は、以下の記事で作成していますので、ぜひ参考にしてみてください。
記事内にホワイトペーパーのCTAを複数設置する
ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうために、適切な位置にCTAを設置しましょう。
CTAでダウンロードしてもらう確率を高めるには、多くの人が読んでいる記事に複数設置することが大切です。
また、ユーザーの目に入りやすい場所を意識して設置しましょう。たとえば、ファーストビューやホワイトペーパーと関連性の高い内容が掲載されている見出しなど、ユーザーが自然に目にする場所がおすすめです。
ホワイトペーパーを活用し、SEO経由のCVを増やすためのポイント
SEO経由のCVを増やすには、以下の5つの施策がおすすめです。
- SEOで集客できているユーザー層に問題がないか見直す
- 多くの流入数を獲得している記事を起点に企画を考える
- CTAの改善を行う
- ダウンロードページへの導線を見直す
- 入力フォームの最適化を行う
自社で実施していない施策がある場合は、ぜひ試してみましょう。
SEOで集客できているユーザー層に問題がないか見直す
大前提として、SEOで集客できているユーザーが見込み顧客になりうる層なのかを見直しましょう。
流入数を追い求めるあまり、検索ボリューム重視でキーワード選定をして記事を作ると、自社商材とは程遠いユーザーを集めてしまうおそれがあります。
SEO集客ではユーザーの流入数だけでなく、自社商品・サービスのターゲットに合わせたコンテンツ制作が大切です。ターゲットが検索するであろうキーワードを想定し、ニーズにあった情報をコンテンツに詰め込んで配信しましょう。
多くの流入数を獲得している記事を起点に企画を考える
流入数を獲得している記事を起点にホワイトペーパーを作成することも施策としておすすめです。
その記事の内容に合わせてダウンロードされやすいものを作り、CTAを設置することでCVが増加しやすくなります。
たとえば、LANYブログの記事「コンテンツSEOとは?メリットや手順、効果的な対策、成功事例まで解説」では「年間2,500記事を作成するLANY式 SEOで成果を出すための記事構成の作り方」というホワイトペーパーをCTAで設置しています。
この記事はコンテンツSEOをこれから制作する人に向けて記載しており、ホワイトペーパーでは実務に活かせる具体的なノウハウを提供することで、CVを促しています。
CTAの改善を行う
ホワイトペーパーがダウンロードできることがわかるCTAになっているか見直しましょう。
CTAのデザインや配置場所によっては、ユーザーが存在に気づかずダウンロードしてもらえない可能性があります。CTAが目につくようにするには、画像を用いたり、文字のサイズや色を変更することをおすすめします。
また、ダウンロードを促す訴求文によってもCV率が左右されるため、言葉選びに注意が必要です。「無料で受け取る」「入力は簡単1分で完了します」のように手軽に入手できることを訴求すると、ユーザーが行動しやすくなります。
CTAの位置やデザイン、コピーなどを定期的に見直し、効果検証と改善を繰り返すことが大切です。
CTAの改善方法については以下の記事でも詳しく紹介していますので、あわせてお読みください。
ダウンロードページへの導線を見直す
「自然に誘導できているか」「すぐにダウンロードできるか」などダウンロードページまでの導線を見直すことも大切です。
ダウンロードページに遷移するまでの導線が複雑であるほど、CVを獲得するのが難しくなります。
オウンドメディアであれば、CTAの数やダウンロードページまでの遷移数などを確認し見直すようにしましょう。
CVの高い記事があれば分析し、ほかの記事でも効果があるか検証することをおすすめします。
入力フォームの最適化を行う
入力フォームで離脱を防ぐためにも、入力のしやすさや画面の見やすさを意識しましょう。
入力フォームを最適化するには、以下のポイントを押さえることをおすすめします。
- 入力項目の削減
- プライバシーポリシーの明記
- エラー箇所の表示
- チェックボックスやプルダウンの活用
- スマホでの入力対応
ダウンロードの手間を最小限に抑えることで、ユーザーのモチベーションを維持させながらCVを促進できます。
ホワイトペーパーを活用してCVを増やした事例
実際にリード獲得に成功した事例を紹介します。
具体的な施策内容や効果も記載していますので、自社でのCV改善にお役立てください。
LANY
LANYでは約20本のホワイトペーパーを作成しています。記事や動画だけでは少し理解しにくいトピックをスライド化して、ホワイトペーパーとして無料配布するようにしました。
結果として通算3,000回以上、各資料で200回以上ダウンロードがされており、集客に貢献していると考えています。
新規顧客と既存顧客のリード比率は3:7程度で、リードジェネレーションとリードナーチャリングの両方で効果があります。
Resily
目標管理ツールを提供しているResilyでは、ブログ「OKRブログ」でCV導線を見直しました。
同社はホワイトペーパーが豊富にありましたが、新規リードを効率的に獲得できていない課題がありました。そこで、CV導線を見直し、適切な記事に適切なホワイトペーパーのCTAを設置するといった施策を実施します。
結果、SEOで集客しているブログ経由のリード数が250%増加しました。プロジェクト開始前は月平均20件程度でしたが50件程度まで増加し、2023年1月にはサービス需要期の追い風もあり約80件まで急増するといった結果が得られています。
ホワイトペーパーを活用してSEO経由のCV獲得数を増やそう
ホワイトペーパーはSEO経由のCV獲得におすすめの方法で、とくにBtoBのビジネスモデルをしている企業に向いています。
ホワイトペーパーはお問い合わせよりもハードルが低く、ユーザーが自社と接点をもつきっかけになります。リードナーチャリングにも活用でき、MQLへの育成にも有効です。
CVを増加させるには、ターゲットにあわせたSEOコンテンツを作成し、コンテンツにあったホワイトペーパーのCTAを設置しましょう。
ただし「SEOのノウハウがなくどのように対策すればよいかわからない」「どのようなホワイトペーパーが必要かわからない」という方もいるのではないでしょうか。
LANYではそのような方に向けて、Web集客のサポートをしています。具体的にはSEOコンサルティングによる集客方法およびCV導線の改善、検索上位の記事を制作し流入数を増やす「オウンドメディア運営代行」を提供しています。
また、ホワイトペーパー制作代行も可能です。LANYでは自社の商品やサービス、オウンドメディアなどに適した企画を立案し、成果につながる資料を制作します。
商品・サービス導入につなげるためのリード獲得を徹底サポートしますので、SEO集客やホワイトペーパー制作でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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ホワイトペーパー制作代行サービス概要
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お客様のホワイトペーパーの制作・作成に関する課題を解決するソリューションを提供しております。