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ロングテールキーワードとは?SEOにおいて重要な理由と選び方をツール別に解説
SEO対策をする上で、キーワード選定は非常に重要です。
キーワード選定の精度によって、SEOの成果が決まると言っても過言ではありません。
キーワード選定の手法は多種多様ですが、この記事では「ロングテールキーワード」と呼ばれる種類のキーワードを調べる方法をご紹介します。
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが少なく、複数の単語の組み合わせで構成されるキーワードのことです。検索ボリュームが少なくニッチなキーワードになるため、競合性も低く上位表示しやすいと言われています。
この記事を通して、ロングテールキーワードに関する以下の点を理解しましょう。
- ロングテールキーワードがSEOで重要な理由
- ロングテールキーワードを対策するメリット/デメリット
- ロングテールキーワードの選び方
- ロングテールキーワードで上位表示させる方法
記事を読み終わった後には、すぐにでも手を動かしてご自身でロングテールキーワードを見つけられる状態になっているはずです。
ロングテールキーワードも含めた、SEOにおけるキーワード選定の基本から応用までを網羅的に把握したい方は、下記の記事も合わせて参考にしてみてください。
また、ロングテールキーワードについては、下記のYouTube動画でも解説していますので、実際にキーワード選定をする際のツールの使い方等も含めて画面収録を見ながら確認したい方は、こちらも合わせてチェックしてみてください。
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが少なく、複数の単語の組み合わせで構成されるキーワードのことです。
そのため、競合性が低く上位表示が狙いやすかったり、キーワードを掛け合わせている分検索意図がシャープに現れているため、コンバージョンにも繋がりやすいキーワードになります。
ニッチなキーワードになるため、SEOを始めたばかりの方は対策の意義を感じられないかもしれませんが、かなり優秀なキーワードになりますので、本記事にてその重要性を学んでいってください。
ビッグキーワード・ミドルキーワードとの違い
ロングテールキーワードの特徴は下記です。
- 検索ボリュームが小さい
- 掛け合わせキーワード数が多い
- 競合性が低く、上位表示しやすい
- 検索者の検索意図がシャープなので、コンバージョンに繋がりやすい
比較対象をビッグキーワードやミドルキーワードにしてみると違いがわかりやすいです。
キーワード種別 | 検索ボリューム | コンバージョンレート | 競合性 | サンプルキーワード |
---|---|---|---|---|
ビッグキーワード | 大きい | 低い | 高い | 転職サイト |
ミドルキーワード | 普通 | 普通 | 普通 | 転職サイト おすすめ |
ロングテールキーワード | 小さい | 高い | 低い | 転職サイト おすすめ 20代 女性 |
Ahrefsの調査によれば、各検索ボリュームごとのキーワード数は次のようになっているそうです。
月間検索ボリューム | キーワード数シェア |
---|---|
0 – 10 | 92.42% |
11 – 100 | 6.01% |
101 – 1000 | 1.41% |
1001 – 10000 | 0.15% |
10000以上 | 0.01% |
参考:https://ahrefs.com/blog/long-tail-keywords/
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SEOのキーワード選定においてロングテールキーワードが重要な理由
SEOの対策キーワードを選ぶ上で重要なのが、次の2点です。
- 検索流入が見込めること
- コンバージョンが見込めること
検索流入が見込めないキーワードには次の2種類が存在します。
- 検索需要がないキーワード
- 検索結果で上位表示することが不可能なキーワード
このようなキーワードを選んでしまうと、どれだけ素晴らしいコンテンツを作成したとしても検索流入が見込めません。
大体、検索需要と上位表示の蓋然性は「需要と供給」と同じく、相関するため、現在のドメインの強さによって狙うべき(狙うことが可能な)キーワードは異なってきます。
また、コンバージョンが見込めないキーワードを選んでしまうと事業への貢献がありません。
検索ボリュームは大きいが、コンバージョンが見込めないキーワードを選びがちの方は、そもそもなんのためにSEOを実施しているのかの本質的な問いに一度立ち返ってみるべきです。
BtoB企業であれば、リード獲得に繋がるキーワードの重要度が高いでしょうし、アフィリエイターやブロガーの方であれば記事内の広告に遷移してもらえるようなキーワードでの流入を稼ぎたいはずです。
事業にとって意味のないキーワードで集客しても、貴重な時間と工数を無駄にしてしまうだけです。そのため、きちんと検索流入とコンバージョンの両方が見込めるキーワードを選ぶ必要があります。
ロングテールキーワードはまさにその2つの観点をうまく満たしてくれているため、SEOにおいて重要度が高いキーワードになります。
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ロングテールキーワードを対策するメリット
ロングテールキーワードを対策すると、直接効果・間接効果の両面から以下のようなメリットを享受できます。
<直接的なメリット>
- 検索意図を満たした記事を作りやすく、コンバージョンレートも高くなる
- 競合性が低く、上位表示がしやすい
<間接的なメリット>
- 内部リンク設計により検索ボリュームの大きいキーワードの上位表示を支えられる
検索意図を満たした記事を作りやすく、コンバージョンレートも高くなる
たとえば「SEO」で調べるユーザーよりも、「SEO 外注 相場」で調べているユーザーの方が、何を知りたくて検索しているのか明確なため、検索ユーザーを満足させるために用意すべきコンテンツの内容も検討しやすいですよね。
ビッグキーワードは検索ボリュームが大きい分、複数の検索意図を含んでおり、多種多様な検索意図を満たすような包括的なコンテンツを作成することが必要です。しかし、コンバージョンを促すようなクリティカルなコンテンツを一記事で作りにくい傾向があり、まとまった流入数を獲得できていてもコンバージョンせず離脱するユーザーが多くなりやすいです。
一方、3語や4語のキーワードの掛け合わせで生成されたロングテールキーワードは、検索ボリュームが少ない分検索意図が明確です。つまり、購買意欲の高いユーザーが検索するロングテールキーワードを選定することで、確度の高いユーザーを効率的に集客できるため、コンバージョンレートを高めることが可能です。コンテンツを作る供給サイドとしても、特定の検索意図にピッタリと合うコンテンツを作成できるため、コンバージョンへの導線設計が非常にしやすいです。
競合性が低く、上位表示がしやすい
前述したとおり、ロングテールキーワードは競合性が低く、上位表示の蓋然性が高いです。
ロングテールキーワードが上位表示をしやすい理由は2つあります。
- 強ドメインのサイトが狙ってこないから
- ページ単位の指標で、上位表示を狙えるキーワードだから
強ドメインのサイトが狙ってこないから
基本的に、法人サイトや強ドメインは、検索ボリュームが大きいキーワードから順番に対策をしていきます。
SEOのROI(投資対効果)を算出する上では、「CV = セッション数 × CVR」という方程式で計算をすることが多いですが、キーワードごとのCVRを見立てるのが難しいため、強ドメインを持っていれば基本的にはセッション数が多く稼げる順番で記事を投下していく戦法を取るのが普通です。
そうなると、ビッグキーワードやミドルキーワードで上位表示されているサイトは、基本的には強ドメインのものばかりになります。
逆に、セッション数がほとんど稼げないようなキーワード、例えば月間で100回程度しか検索されないようなキーワードであれば、強ドメインのサイトオーナーはあえて投資をしてきません。
よって、ロングテールキーワードは、弱者の戦略として非常に有効なのです。
個人ブログや小規模メディアなどは「弱者の戦略」を取る必要がありますが、具体的にどのような戦略を取るべきなのかを下記の動画にてまとめていますので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
ページ単位の指標で、上位表示を狙えるキーワードだから
また、ページ単位の指標で上位表示を狙えるというのもロングテールキーワードの優れた部分です。
各種キーワードの上位表示の蓋然性を考える上で大切になってくる考え方が、「Googleはそのキーワードをどの粒度で評価してくるか?」という点です。
SEOコンサルティングをしていると「〇〇というKWで上位表示を目指したいのですが、この記事のどこを修正したらいいですか?」といった質問をよくいただきますが、まず考えて欲しいのが「そのKWを上位表示するために必要な対策スコープはどの範囲か?」という点です。
あまり意識されていない方も多いですが、キーワードごとに必要なSEO対策のスコープは異なっています。
- ビッグキーワードは、ドメイン全体でのSEO評価
- ミドルキーワードは、カテゴリやトピッククラスター単位のSEO評価
- ロングテールキーワードは、ページ単位のSEO評価
ビッグ・ミドルの上位表示を狙っていくにはカテゴリやトピッククラスター、ドメイン全体での対策になるため、中長期的な対策になります。
個人サイトやスタートアップ企業のSEOにおいて、ドメイン単位の被リンク数や指名検索数などでは法人サイトや強ドメインのサイトにはなかなか勝てませんし、カテゴリやトピッククラスター単位の記事数などでもなかなか立ち向かえません。
しかし、ロングテールキーワードであればページ単位の評価を上げることで上位表示を狙っていくことが可能ですし、割と小手先の改善が効いたりもします。
まずはページ単位の評価で上位表示を目指せる部分から取り組んで、その結果、カテゴリやドメインが強くなってきたタイミングでビッグ・ミドルを狙っていくという順番で登っていくべきです。
内部リンク設計により検索ボリュームの大きいキーワードの上位表示を支えられる
リンクジュースと呼ばれるいわゆるSEOパワー的な概念が存在しますが、Googleのランクファクターの中でもそれなりに大きい概念です。
ページが持つSEOの価値を、外部リンクや内部リンクによって他のページに渡していくのですが、そのSEO価値のことをリンクジュースと呼びます。
内部リンクを寄せたり、外部リンクをもらったりすると順位が上がるのは、このリンクジュースのおかげです。
そして、検索ボリュームの大きいキーワードで上位表示するためには、内部リンクを介した下支えコンテンツが必要です。
SEOのサイト構造に多い「ツリー構造」や「トピッククラスターモデル」は、コンテンツによる下支えがしやすいサイト構造になっています。
検索ボリュームの大きいキーワードの上位表示にロングテールのような下支えコンテンツが必要な理由は、リンクジュースの概念だけではなく、Googleの検索アルゴリズムと密接に関わります。
Googleの検索アルゴリズムの基本思想は、「検索クエリと最も関連性の高い有用な結果を出す」です。
検索インデックスに登録されている膨大な数のウェブページを分類し、最も関連性の高い有用な結果を瞬時に検索して、探している情報を見つけやすい形でユーザーに表示します。
https://www.google.com/intl/ja/search/howsearchworks/algorithms/
検索ボリュームが大きいキーワードは、それだけユーザーの検索意図も曖昧になるため、一つのコンテンツで検索意図を満たすことがほぼ不可能です。
例えば、「英語学習」と検索するユーザーの検索意図を考えてみても、
- 英語学習におすすめの教材が知りたい
- 英語を身に付けるのに必要な期間が知りたい
- 英会話の学習方法を知りたい / 英語の単語の覚え方を知りたい
- 実際に英語学習している人の体験談が知りたい
このように、一つの検索キーワードの中にも多くの検索意図が含まれていることがわかるかと思います。
それらの検索意図の全てを満たすコンテンツを一つのコンテンツで作成しようとするのは現実的ではありません。
仮に数万文字で全ての検索意図を満たそうとすると、特定の検索意図だけを満たしたいユーザーの検索体験を毀損します。
だからこそ、コンテンツのまとまりで検索意図を満たしにいく必要があるのです。
「検索クエリと最も関連性の高い有用な結果を出す」としているGoogleは、検索意図の曖昧なビッグやミドルキーワードでは、コンテンツのまとまりで検索意図を満たしているものを上位表示しようとします。
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ロングテールキーワードを対策するデメリット
ロングテールキーワードの特徴は、捉え方によってはデメリットにも転じます。
あらかじめ把握しておくことでデメリットの側面を極力おさえることもできるため、下記で確認しましょう。
- 一度に大きな流入を見込めない
- 分かりやすい成果が出るまで時間がかかる
- カニバリゼーションのリスクが高まる
まとまった流入数を見込めない
検索意図をシャープにできる分、そのキーワードで検索する可能性のあるユーザーは減ります。ただし、ロングテールキーワードを対策するときは、「サイト・メディア全体のSEO評価を中長期的に高めるために対策している」という目的意識を忘れないようにしましょう。
流入数だけにとらわれない、自社にとって本当に重要なキーワードを選定できます。
分かりやすい成果が出るまで時間がかかる
ロングテールキーワードを対策した一つ一つのコンテンツの集客力は小さいため、トピッククラスターのようなコンテンツ群を整備できるくらいのコンテンツ量を制作することで、徐々に効力を期待できるようになります。
SEOは中長期的な視点を持って取り組む必要があり、ロングテールキーワードはその代表的な施策の一つになるため、取り組み始めて数ヶ月の成果だけを見て施策の良し悪しを判断しないようにしましょう。
カニバリゼーションのリスクが高まる
複数キーワードを組み合わせることで、テーマを細分化したコンテンツを制作できます。
しかし、同じテーマを扱っている以上、対策キーワードは異なるものの内容が似ている記事をいくつも制作してしまうケースもあります。
同じサイト内に似た内容のコンテンツが増えてしまうと、重複コンテンツとしてみなされてしまったり、カニバリゼーションを起こしたりするため、SEO評価に悪影響となります。
キーワードを洗い出したタイミングで検索意図の被りがないか、実際の検索結果画面を確認しながら精査することで重複コンテンツおよびカニバリゼーションを防げます。
【ツール別】ロングテールキーワードの選び方
ロングテールキーワードの具体的な選定方法を、活用するツール別に3つご紹介します。
Googleサーチコンソールを利用する方法は 記事を書いた後にキーワードをチューニングする方法で、Ahrefsを利用する方法は、記事を書く前にロングテールキーワードを見つける方法になります。
Ahrefsは有料ツールになるため、契約をしていない方も多いかと思います。そういった方は、Googleサーチコンソールを利用する方法から実践してみてください。
なお、SEOにおけるキーワード選定の原則的な考え方は下記の記事と動画で詳しく解説しているため、こちらも合わせてチェックしていただくことでより精度の高いロングテールキーワードを選定いただけます。
1. Googleサーチコンソールを利用してロングテールキーワードを見つける方法
Googleサーチコンソールを利用してロングテールキーワードを探し出す方法をご紹介します。
基本的な考え方は、「記事を書いた後に、実際にどんなKWでGoogleに評価されているのかを見直して、調整する」です。
ここでは具体例として、下記のケースを用いて紹介します。ご自身のサイトに合わせて読み直して実施してみてください。
- 「仕事行きたくない 新入社員」を対策キーワードにして記事を作成
- 数ヶ月経っても検索流入がほとんど発生していなかった
検索結果のパフォーマンスページにて、特定のページを指定して、「クリック」「表示」が発生している「検索キーワード」を確認しましょう。
上記のケースでは、当初対策キーワードとしていた「仕事行きたくない 新入社員」であまりクリック(流入)が発生していません。
実際の流入キーワードを見ると、「新入社員 ストレス」のキーワードでのクリック数が多いことがわかります。
つまり、Googleとしては、「仕事行きたくない 新入社員」よりも「新入社員 ストレス」の方が、検索意図との合致率が高いと判断したと言えます。
記事を書く際には思いつかなかった検索者の検索意図が、実際に記事に流入してきているキーワードを確認することで明らかになります。
検索キーワードに検索意図は表れているので、実際の流入キーワードを定期的に確認しながら、対策すべきロングテールキーワードをぜひ見つけてみてください。
参考までに、今回の例のコンテンツを「新入社員 ストレス」のキーワードに対策ページを調整したところ、下記のような結果になりました。
「新入社員 ストレス」のキーワードで順位が上がっていることがわかるかと思います。
※その後の2020年5月のGoogleコアアルゴリズムアップデートで順位下落してしまっていますが…
上記のように、Googleサーチコンソールで「実際にユーザーが検索したキーワード」と「Googleがそのページのテーマだと考えているキーワード」を特定し、キーワードチューニングをしていくことでロングテールキーワードを発見・対策することができます。
下記のように、記事を書く / リライトする → 流入キーワードをチェックする → 対策キーワードを選び直す のサイクルをグルグル回していくようにしましょう。
このサイクルを回すことで、定期的にリライトをすることにも繋がるので、コンテンツの鮮度を保つことにも繋がり、Googleのフレッシュネス指標を向上させることができ、一石二鳥です。
2. Ahrefsを利用してロングテールキーワードを見つけ出す方法
Ahrefsを利用して、ロングテールキーワードを見つける方法をご紹介します。
基本的な考え方は、「記事を書く前に、競合性が低く、上位表示の蓋然性の高いKWを探し出す」です。
※Ahrefsは有料ツールで、最低でも月額1万円程度はかかってしまうので、SEO初心者の方は無理に利用しなくても大丈夫です。もし興味があれば「7日のトライアル期間」があるのでそちらで触ってみるところから初めてみましょう。
Ahrefsを利用して「ロングテールキーワード」を探す際には、検索意図が特定のトピックに絞り込まれているキーワードを選ぶようにしていきます。キーワードは異なっているが、同じ検索意図のものを別のページで対策してしまうとカニバリが発生してしまうので要注意です。
例えば、先ほどのGoogleサーチコンソールの流入キーワードの例で言えば、次のようなキーワードです。
定性的に確認しても同じ検索意図だろうということはわかりますが、より丁寧に確認するのであれば、上記の2つのキーワードを実際に検索してみて、検索結果に出てくるページの一致率を確認したりします。
ruricoというSEOツールを利用すると、特定のキーワードと検索結果の合致率が高い類似キーワードを洗い出してくれるので非常におすすめです。
外部ツールでキーワード選定をしていると、大量のキーワード候補を提案してくれるので、同じ検索意図にもかかわらず別記事で対策しようとしてしまう方が多いです。
そうなってしまうと、いわゆる「カニバリ」を引き起こしてしまい、両方のコンテンツの評価を下げることに繋がってしまうので気をつけましょう。
では、Ahrefsを利用してどのようにキーワードを選定していくかをご紹介します。
①Ahrefsのキーワードエクスプローラーにトピックとなるキーワードを打ち込む
トピックとなるキーワードは、カテゴリや領域ごとのテーマなどの少し大きめのキーワードを入れてみてください。
イメージとすると、いつか上位表示を目指したいビッグやミドルキーワードを入れてみると良いです。
②Keyword ideas by search volumeの箇所の「View all」を押す
①で打ち込んだトピックに関連するキーワード候補を大量に洗い出してくれます。
view allの箇所を押下すると、下記のようなキーワード・検索ボリューム・親トピックがセットになったリストを出してくれるので、これを一つ一つ見ていきながらロングテールキーワードを見つけていきます。
ここからが大事なのですが、選んでいく際の観点は次の通りです。
- 検索ボリュームが100以下のキーワード(目安)
- キーワードと親トピックが同一のキーワード
- キーワードのSERP(検索結果画面)(上記ahrefs画面の右端の四角ボタン)にリストアップされているページ群のトップキーワードが探しているキーワードと同一
上記の観点で選ぶことで、特定の検索意図だけをGoogleが認識しているキーワードを選んでいくことができます。
ここを疎かにすると、ただ検索ボリュームが小さいキーワードを選ぶだけになってしまい、実はそのキーワードはただの表記揺れキーワードであったり、検索ボリュームの大きいキーワードに内包されているトピックであったりして、対策しても結局上位表示できずに徒労に終わるケースが少なくありません。
上記の観点を意識してキーワードを選定するようにしましょう。
3. Googleのサジェストキーワードを利用して、ロングテールキーワードを見つける
GoogleサーチコンソールやAhrefsを利用する方法よりも、少し精度は落ちますが、Googleサジェストを利用することでロングテールキーワードを見つけることは可能です。
親トピックとなるキーワードを打ち込んで表出したキーワードや、さらにそれらのキーワードを打ち込んで表出するキーワードなどを確認して、対策するロングテールキーワードを定めます。
簡易的なやり方である分、多くの方が実施している方法であるため、競合性は意外と低くないのがこの手法の少しイケていない部分です。
簡易的に実施する分にはおすすめですが、本気でロングテールキーワードを見つけにいきたい場合には、上記で説明したGoogleサーチコンソールやAhrefsを利用する方法を用いる方が良いでしょう。
ラッコキーワードなどのツールを利用すると、簡単にGoogleのサジェストキーワードを探し出すことができますので、興味のある方はぜひ利用してみてください。
各種ツールを使いこなして、ぜひお宝のロングテールキーワードを見つけていってください。
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ロングテールキーワードで対策した記事を上位表示させる方法
ロングテールキーワードを選んだら、そのテーマに従ってコンテンツを作成していきましょう。
ロングテールキーワードを上位表示させる上で大切なのが、「ページ単位のSEOで競合優位になること」です。
「ページ単位」のSEOを徹底することによって上位表示を狙うことが可能です。
ページ単位のSEO要素は大量にありますが、具体的には次のような対策を意識してみてください。
- TDH(タイトル / ディスクリプション / Hタグ)の最適化
- 検索意図を満たした記事構成の作成
- 独自性のある情報の追加
- 関連性の高い記事との内部リンクの繋ぎこみ
- ユーザー行動指標の改善
それぞれ簡単に解説します。
TDH(タイトル / ディスクリプション / Hタグ)の最適化
まずはTDH(タイトル / ディスクリプション / Hタグ)の最適化を行いましょう。
当たり前のSEO対策になりますが、タイトルやディスクリプション、Hタグには確実に対策したいロングテールキーワードを入れてください。
検索エンジンの精度も高くなってきているので、キーワードがタイトルに含まれていなかったとしても上位表示されることは多くなってきていますが、検索者のクリック率等も考えると、タイトルにピッタリのキーワードが含まれている方が高くなります。
タイトルやディスクリプションの最適化方法については、下記の2つの記事で紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
検索意図を満たした記事構成の作成
記事単位の評価で上位表示を目指すには、対策キーワードの検索意図を100%満たし切る記事にすることが非常に重要です。
対策キーワードをGoogle等で調べている方の検索意図をきちんと深掘り、その検索意図に対するアンサーを記事で適切な粒度や順番で行いましょう。
検索意図を満たす記事を作成するためには、丁寧に記事構成を作成してから執筆を開始すべきです。
LANY式の記事構成の作成方法としては、次のステップで行います。
- 記事の目的を明確にする
- 対策キーワードとその関連キーワードを調査する
- 検索意図を深掘りする
- 競合サイトの良い点を見つける
- 適切な見出し構成を作る
- 見出しごとの結論や記載する内容の概要を記載する
- 記事を書く際の留意点を明記しておく
具体的にどのように記事構成を作るのかは、下記のお役立ち資料で解説していますので、ぜひダウンロードしてみてください。
> 年間2,500記事を作成するLANY式 SEOで成果を出すための記事構成の作り方
独自性のある情報の追加
他の記事では手に入れることのできない独自性のある情報があることで、SEOの評価は高くなります。
生成AIによって、誰にでも作れるような記事は、低コストかつ短時間で作れる事態となりました。その結果、独自性のない記事の需要は、検索エンジンからしても検索者からしても不要です。
誰にでも言えるような内容であれば、検索ではなく、生成AIに聞いた方が早いためです。
そのような状況においては、独自性のある情報を追加することが非常に重要であり、次のような内容を記事内に入れることで評価を高めることが可能です。
- 他の記事では紹介されていない独自情報
- オリジナル画像やオリジナル動画などのオリジナル情報
- 自社独自のデータや見解などの独自情報
SEOを記事を作成する場合には、対策キーワードで上位表示されている記事を参考にしながら公約数的な記事を作ることが多く見受けられますが、独自性のある記事にするためには、そのやり方だけでは不十分です。
どこから情報をインプットして、どのような形でアウトプットしていくのかを工夫することが大切になります。独自性のある記事にするために行うべきことを下記のお役立ち資料でまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
> 独自性が勝負を決める!新時代のSEO戦略とオリジナルコンテンツ制作の秘訣
関連性の高い記事との内部リンクの繋ぎこみ
内部リンクの繋ぎこみによって、リンクジュースを受け渡し合うことで、記事の評価を高めることが可能です。
ロングテールキーワードは、ニッチなキーワードになるため、汎用的な記事の一部の章を詳しく解説したような内容になることが多いと思います。その場合には、汎用的な記事のその章から「詳しくはこちらの記事を参考にしてください」と、内部リンクで繋ぎ込んであげましょう。
内部リンクを繋ぎ込むことは、直接的なSEO効果だけでなく、読者のためにもなります。詳しく読みたい人は、内部リンクをクリックしてその先の詳細な記事を読めば良いですし、概要だけ把握したい人は内部リンクをスルーすれば良いでしょう。
内部リンクについては、下記のお役立ち資料で体系的にまとめていますので、ぜひこちらも合わせてチェックしてみてください。
> 【LANY式】オウンドメディアを成功させるための内部リンク設計
ユーザー行動指標の改善
対策キーワードで3位以内などの上位に入ってきた際に、さらに1位に押し上げるにはユーザー行動指標の改善も行う必要があります。
Googleが明確にユーザー行動指標と検索順位の関係性を公言しているわけではありませんが、過去にリークした検索アルゴリズムの内容だったり、我々の数百社のご支援実績でも、ユーザー行動と検索順位の関係性は強く感じます。
滞在時間や直帰率、セッションあたりのPV数など、多種多様な指標がありますが、基本的に目指すべき状態としては「その検索意図に対する”ラストサーチ”となること」です。
つまり、その検索意図に対する検索において、その記事を読めば、他の記事を読む必要がなく、検索行動が完了する状態を作り上げましょう。
ユーザー行動も改善をしながら、SEOの評価をぜひ向上させていってください。
、他にも各種オンページのSEO改善施策は存在します。下記の記事で詳しく解説しているため理解を深めたい方はぜひ合わせてご覧ください。
今回紹介した以外にも、検索順位を上げる方法をまとめている下記の記事もありますので、こちらもぜひ合わせて読んでみてください。
ロングテールキーワードに関するよくある質問
- ロングテールキーワードの検索ボリュームはどのくらいを目安にすべきですか?
-
対策する領域ごとに検索ボリュームは大きく異なるため、一概に目安をお伝えすることは難しいです。収益性の高い領域であればたとえ検索ボリュームが月間50程度でも多くのサイトが本気で対策しているでしょうし、逆に収益性の低い領域であれば月間300などあってもあまり競合性は高くないかもしれません。よって、ご自身の領域でどの程度の検索ボリューム以上だと競合性が跳ね上がるのかをお調べして目安を決めるのが良いかと思います。
- ロングテールキーワードを対策するデメリットはありますか?
-
検索ボリュームが相対的に低いため、記事数が多く必要になります。よって、サイトの目的コンバージョン数や収益によっては、ロングテールキーワードばかりを対策していても目標に届かないということもあるでしょう。ドメインがある程度育っている場合には、まずはビッグ・ミドルキーワードを対策してみるのも一つの手だと思います。
- ロングテールキーワードを対策することでミドルキーワードやビッグキーワードの順位を上げることはできますか?
-
可能だと思います。ロングテールキーワードが対策しているキーワードは、上階層のミドルキーワードやビッグキーワードといった検索意図の広いキーワードの下支えとなります。トピッククラスターモデルなどのサイト構造をしている場合には、ロングテールキーワードで対策しているキーワードはクラスターコンテンツになるため、適切に対策し評価の高いページを複数作ってあげることで上階層のピラーページの評価向上につながります。
ロングテールキーワードは検索流入とコンバージョンを見込みやすい
SEOで重要度の高いキーワード選定の中でも、検索流入とコンバージョンが見込やすい「ロングテールキーワード」の選定方法とその対策についてまとめました。
ロングテールキーワードとは、下記のような特徴を持つキーワードでした。
- 検索ボリュームが小さい
- 競合性が低い
- 上位表示の蓋然性が高い
- コンバージョンレートが高い
- ビッグやミドルを下支えする
ロングテールキーワードを対策するメリットは、次の通りでした。
- 上位表示が狙いやすい
- コンバージョンが獲得しやすい
- 上階層のビッグやミドルのキーワードの順位を上げるのに役立つ
ロングテールキーワードの選定方法は、次の2つがあります。
- Googleサーチコンソールを使って、記事公開後に見つける方法
- Ahrefsを使って、記事作成前に見つける方法
Googleサーチコンソールを使ったやり方などは、今すぐにでも実践できる内容となっているかと思います。
なかなか狙ったキーワードで上位表示ができずに悩んでいる方は、今回の記事内容を咀嚼して、まずはそもそも狙うべきキーワードは正しいのかから考えてみてはいかがでしょうか。
LANYではSEOコンサルティングで培ってきた実践的なノウハウに基づき、
- SEO対策をする上での最適なキーワード選定の方法がわからない
- キーワードは選べても、サイト設計や内部リンク構造までは設計できない
- キーワード選定に必要な莫大な時間を捻出することができない
といったお悩みを持つ企業にSEOキーワード選定代行サービスを提供しております。
キーワードの選定だけでなく、サイト全体のSEO戦略の立案やコンテンツ制作の伴走も可能です。お困りの方はぜひ一度お問い合わせください。
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- 新規記事を作成しても流入数が獲得できないパターン
- 記事構成とは「記事の設計図」
- 記事作成は構成が9割!記事構成を作り込むべき理由
- SEOに強く、読者の検索意図を満たす記事構成の作成手順13ステップ
- 検索上位を獲得するために記事構成に必要なポイント
- 記事構成によくある質問