LPのCVR改善に効果的な施策9選|業界別平均CVRや手順を成功事例に基づき解説

LPのCVR改善に効果的な施策9選|業界別平均CVRや手順を成功事例に基づき解説
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LP(ランディングページ)とは、Web広告をクリックしたときに遷移する、縦長でコンバージョン獲得に特化した構成が特徴のWebページです。

CVR(コンバージョンレート)とは、Webサイトを訪れたユーザーのうち、そのWebサイトの最終成果(コンバージョン)に至ったユーザーの割合のことです。

LPのCVRを改善するための施策をLPOと呼び、ユーザーが離脱する原因を特定して改善することで、CVの獲得数増加を目指します。

本記事ではLPOコンサルティングを提供するLANYの知見を踏まえ、LPのCVRが伸びない原因や改善方法、成功事例まで詳しく解説します。

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内容

  • LPOの基礎/考え方、トレンド
  • ABテストツールの取り入れ方、具体施策
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・2024年9月25日(水)12:00~13:00

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  • LPOの成果を素早く出したいマーケティング担当者
  • A/Bテストの導入を検討/利用中のWeb担当者
  • サイトリニューアルや新規キャンペーンに取り組んでいる方
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目次

CVRとは?CVRを改善する目的

CVR(コンバージョンレート)とは、サイトを訪れたユーザーのうち、そのサイトの最終成果(コンバージョン)に至ったユーザーの割合のことです。「顧客転換率」や「成約率」とも呼びます。

LP(ランディングページ)の場合は広告をクリックしたユーザーのうち、コンバージョンした人の割合を指します。

CVRが高いほど、利益につながりやすいLPが作成できていると考えられるでしょう。一方、CVRが低い場合は、LPの改善が必要です。

LPはコンバージョン獲得に特化したWebサイトです。そのため、どれだけ広告のクリック率が高く、LPへのセッションが多くても、何もせずそのまま離脱していてCV数が少ないままでは効果的な施策とはいえません。

課題に応じたCVR改善に取り組むことで、広告の費用対効果を高め、ダイレクトに新規顧客獲得や売り上げ向上といった成果を生み出せます。

CVRについては以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

LPにおけるCVの定義

LPでよく設定されるコンバージョンの種類には、以下のようなものがあります。

  • 商品やサービスの購入・申し込み
  • 資料請求、お問い合わせ
  • 無料サンプル・デモの申し込み
  • セミナー、勉強会などのイベント申し込み
  • 無料会員登録
  • 診断コンテンツの実施

自社のサービス・商材によってはLPのみですぐに購入・成約を促すのが難しいものもあります。たとえば、稟議を通す必要があるほど高価なBtoB向けの商材は、社内検討が必要なためすぐに購入しない場合が多いでしょう。

必ずしも「購入・申し込み」が、すべてのLPにおけるCVにはならない点に注意が必要です。また、設定したCVによって、CVRが低くなりやすいことも念頭におきましょう。

CVRの計算方法

CVRは以下の計算式で求められます。

CVR(コンバージョン率)= 成約に至った件数(CV)÷ サイト訪問数(セッション数)✕100

サイト訪問数が1,000でCVが10件だった場合、コンバージョン率は1%になります。

ただし、求めたいCVRによって数値が変わる点に注意が必要です。たとえば、以下のようなパターンがあります。

CVRのパターン計算式
サイトを訪問したユーザーを起点にCVRを求めたい場合CVR(コンバージョン率)=
成約したユーザー数(ユニークユーザー数)÷訪問したユーザー数✕100
特定のページのCVRを求めたい場合CVR(コンバージョン率)=
ページAを経由した成約件数 ÷ ページAの訪問数(セッション数)✕100
広告のCVRを求めたい場合CVR(コンバージョン率)=
成約に至った件数(CV)÷ 広告のクリック数✕100

このように求めたいCVRによって分母・分子の数値が異なるため、目的にあわせてCVRを定義づけることが大切です。

目標CVRの設定方法

目標CVRを設定する際は以下の3つの方法があります。

  • 事業で追っている最終目標から逆算する
  • Webサイトの最終目標から逆算する
  • 業界別のCVR平均値を参考にする

事業の最終目標から逆算して目標CVRを設定する場合は、事業CVとサイトCVの関連性を考慮しましょう。

Webサイトの最終目標から逆算する場合は、現在の訪問者数(セッション数)から目標CVRを設定する方法があります。現在のセッション数で目標達成が困難な場合は、サイトの課題に応じた対策を立てることが重要です。

また、取り扱う商品やサービスによってはCVRが異なるため、業界別のCVR平均値を参考にしましょう。

CVRを設定する際は、サイトでのCV数だけを追求せず、事業の最終目標達成のための指標として活用することが大切です。

なお、設定方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。

※無料お役立ち資料:「【無料お役立ち資料】SEO経由のコンバージョン数を最大化!CRO/CVR改善の進め方とGA4を用いた効果検証の実践方法」をダウンロードする>>こちらから

【業界別】LPにおけるCVRの平均値

社内で複数のLPを運用しており、平均的なCVRのデータがある場合はそれを基準にするのが一番です。ただし、社内にCVRに関するデータがなく、自社のCVRが高いのか低いのか確認したいときは、業界別CVR平均値を参考にしてみましょう。

リスティング広告とディスプレイ広告を集客経路とした、業界別LPのCVR平均値は以下のとおりです。

業界CVR(リスティング広告)CVR(ディスプレイ広告)
BtoB3.04%0.80%
消費者サービス6.64%0.98%
EC2.81%0.59%
教育3.39%0.50%
金融・保険5.10%1.19%
健康・医療3.36%0.82%
人材・サービス5.13%1.57%
家庭用品2.70%0.43%
不動産2.47%0.80%
テクノロジー2.92%0.86%
旅行・娯楽3.55%0.51%
▲参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry|WordStream

LPのCVRが低い原因6つ

LPのCVRが低い原因6つ

LPのCVRが低い原因は主に以下の6つがあると考えられます。

  • 適切なコンバージョンを設定できていない
  • ファーストビューの訴求が適切ではない
  • 広告の訴求とランディングページの訴求に一貫性がない
  • LPのユーザービリティが悪い
  • CVにつながる導線設計が弱い
  • 入力フォームの使い勝手が悪い

自社のLPに当てはまる点がないか確かめてみましょう。それぞれ詳しく解説します。

適切なコンバージョンを設定できていない

LPで販売したい商品やサービスと、設定したコンバージョンの相性が悪いとCVRは低くなる原因になります。

とくにサイト訪問者が購入に至るまでにハードルの高い商品・サービスを販売する際に注意が必要です。

たとえば、最低3ヶ月の解約が不可能な化粧品の定期購入便の申し込みをCVに設定したとしましょう。この場合、LPに流入して初めてその化粧品を知った人やまだ使ったことのない人は「いきなり定期購入は不安」と感じてCVに至らない可能性があります。

LPに流入してくるユーザーは基本的に「読まない」「信じない」「行動しない」という「3つのNot」に当てはまりやすいのが特徴です。

そのため、ハードルの高いコンバージョンを設定し、いきなりCTAとして設置しても成果につながりません。

ファーストビューの訴求が適切ではない

LPにおいて、ファーストビューの印象で読み進めるか否かが決まります。

ファーストビューはLPに流入してきて最初に目にする画面で、以下で構成されています。

  • メインビジュアル
  • キャッチコピー
  • 権威づけ
  • CTA

LANYのLPO支援経験を踏まえると、ファーストビューから下にスクロールするユーザーは半数程度です。

それぞれの要素が適切でないと、すぐにLPから離脱されるおそれがあるため、CVにつながらず、CVR低下の原因になりかねません。

逆にいえば、ファーストビューによる訴求を最適化することで、CVRの改善に大きな効果があると考えられます。

さらに、株式会社リンクアンドパートナーズの調査で「課題を解決するために実施した改善施策の中で、上手くいったものは何ですか?」と質問したところ「ファーストビューの訴求を変更」と回答した人がもっとも多いことがわかりました。

出典:【WEB広告施策に関する調査】9割以上が課題を感じているという結果に。最も効果的だった改善施策とは?

そのため、ファーストビューの離脱率が高い場合は、改善を検討しましょう。

広告の訴求とランディングページの訴求に一貫性がない

広告とランディングページで訴求内容が異なると、サイトに訪問した際にLPの内容が刺さらず離脱してしまうおそれがあります。

たとえば、ビジネスシューズの広告で「1日中歩いても疲れない」といったキャッチコピーにしたとしましょう。一方で、LPのファーストビューで「本革使用の洗練されたシルエット」とシューズの形状を訴求したとします。

この場合、広告で疲れないシューズを求めている人に対し、シューズの素材や形状の訴求は刺さりにくいでしょう。

広告とLPの訴求が異なるのは、ターゲット像が明確になっていない可能性があるため、ターゲットの見直しをしましょう。

LPのユーザービリティが悪い

せっかくLPに流入させても、LPが「見にくい」「使いにくい」と感じるとすぐに離脱されるおそれがあります。

たとえば、以下のような場合です。

  • サイトの表示速度が遅い
  • スマホ向けのサイトに対応できていない
  • 操作性が悪い
  • 文字が小さい
  • 文字と背景が同系色で見にくい

これらに当てはまる場合、サイトに訪問した人が読み進めるのにストレスを感じ、CVに至らないおそれがあります。

CVにつながる導線設計が弱い

CVにつながるまでの導線設計に問題があると、購入意欲を高められないため、CVRが低下する原因になります。

たとえば、以下のような場合です。

  • CTAの設置数が少ない
  • CTAボタンとして認識できるようなデザインになっていない
  • CTAをクリックしたくなるようなページ構成になっていない

CTAの設置数が少なかったり、CTAボタンと認識しにくいデザインになっていたりしている場合は、ユーザーがどこで購入やお問い合わせなどをすればいいかわかりづらくなります。探すのに手間がかかってしまうため、離脱につながるおそれがあります。

また、LPの訴求する手順や訴求内容が適切でない場合は、ユーザーの購入意欲を高められず、離脱されやすくなるでしょう。

CVRを改善するにはユーザーの行動心理を予測して、LPの構成を作成し、適切な箇所にCTAを設置することが大切です。

入力フォームの使い勝手が悪い

CTAボタンをクリックしてくれたとしても、入力フォームで離脱される場合もあります。

入力フォームで離脱される原因は、主に以下の4つです。

  • 入力項目が多く手間が多い
  • エラー箇所がわかりにくく次に進めない
  • 半角入力が弾かれて全角入力しかできないといった入力の不便さ
  • 入力フォームがデバイスごとに最適化されていない

入力項目が多いと、ユーザーの負担になりやすく、入力フォームを見ただけで購入をやめようとしたり、入力途中で離脱したりする可能性があります。

エラー箇所がわかりにくい場合や半角入力ができない場合も、修正に手間がかかるため、入力をやめてしまうでしょう。

また、パソコンやスマートフォンなどそれぞれのデバイスにあった入力フォームでないと、表示が崩れて回答しづらくなり、離脱につながります。

CVRを改善するには、スムーズに入力できる仕組みを作ることも大切です。

LPのCVR改善(LPO)の手順

LPのCVR改善(LPO)の手順

CVRを改善するまでの大まかな流れは以下のとおりです。

  • 現状分析
  • 課題の特定
  • 施策の検討
  • 改善施策の実行
  • 効果検証

それぞれの項目でどのようなことをするか具体的に紹介します。

LPOのタイミングや手順などは以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

広告クリックからLP上でCVするまでの導線を分析する

はじめに現状のユーザーの行動を確認するために、広告クリックからCVまでの導線を分析しましょう。

そもそもLPでは、商品やサービスのターゲット層を十分に集客できているのかを把握することが大切です。

広告をクリックした人の性別や年齢層などを把握して、どのくらい商品やサービスに合うターゲット層が流入しているかを把握しておきましょう。

また、改善するにあたって、現状の成果を確認することも重要です。LPの滞在時間や現時点でのCVRを確認し、目標値とどれだけ乖離しているかを確認しましょう。ページや流入経路が複数ある場合はページ別や流入経路別でCVRを把握するのがおすすめです。

現状分析をしっかりしておくと、スムーズに仮説が立てやすくなります。

課題点を洗い出す

CVまでの導線を分析するなかで見えてきた「離脱したユーザーが多い箇所」をベースに課題を洗い出しましょう。

たとえば、LPの上部で離脱されている傾向にあれば、ファーストビューや表示速度などに課題があると考えられます。ページの途中で離脱されていることがわかれば、その箇所のデザインや訴求内容、CTAボタンなどに課題があると予測できるでしょう。ほかにもエントリーフォームのページで離脱されている場合は、入力項目の数や入力のしにくさに問題があるかもしれません。

離脱されている箇所に対し、できるだけ多くの課題を洗い出しましょう。洗い出したあとは、どの課題が重大か優先順位を付けて解決に取り組むことをおすすめします。

仮説を立てて改善施策を決定する

課題が整理できたら「なぜユーザーが離脱したのか」仮説を立てます。

たとえば、ファーストビューに課題があるなら、以下のような仮説が立てられるでしょう。

  • キャッチコピーがターゲットに刺さっていない可能性がある
  • メインビジュアルに掲載している商品画像があまり魅力的に感じない

このように考えることで具体的に改善点が見えてくる可能性があります。

キャッチコピーが刺さっていなければ、再度ターゲットを見直し、より刺さりやすいコピーに変更することで、続きを読んでもらえるようになるでしょう。メインビジュアルが魅力的でない場合は、商品画像の撮り直しや、画像の加工などをすることで改善につながる可能性があります。

このように離脱の原因を考え、施策を検討しましょう。

施策を実行する

課題を改善できる見込みの高い施策から実行しましょう。

具体的な施策はこの後の「LPのCVR改善のために取り組みたいLPO施策9つの方法」の章で解説します。

実施したら一定期間おいて効果が出たかを確認します。

効果検証を行う

一定期間おいたら改善前のCVRと変化があったかを確認しましょう。

効果検証をする際は、後で解説するアクセス解析ツールやヒートマップツールなどを用います。

改善後にCVRが向上していたら、施策が適切だったといえるでしょう。一方あまり改善効果が見られなかった場合は、再度原因を検討する必要があります。たとえば、ファーストビューのキャッチコピーを変更してもあまりCVRが向上しなかった場合は、変更したキャッチコピーに問題があるか、ほかの要素に課題がないか改善点を再び探しましょう。

このように効果検証と改善を繰り返すことで、CVRが改善されます。

LPのCVR改善のために取り組みたいLPO施策9つの方法

LPのCVR改善のために取り組みたいLPO施策9つの方法

CVRを改善する方法として、以下の9つがあります。

  • ターゲットを再設計する
  • ランディングページを出し分ける
  • 一目で訴求ポイントが伝わるファーストビューにする
  • ページ構成・コンテンツを見直す
  • CVまでの導線を改善する
  • ページのユーザビリティを改善する
  • CTAを最適化する
  • 入力フォームの最適化(EFO)を行う
  • 検索結果で上位表示を目指す

それぞれ詳しく解説します。

ターゲットを再設計する

性別や年齢、職業などのターゲット属性を見直し、商品・サービスをどのように訴求することでLPに集客できるかを考えます。

ターゲットの再設計が必要なのは、訴求する内容や提供する情報が大きく変わるためです。

たとえば、冷凍食品を販売するケースを考えてみましょう。このとき主婦層に向けて訴求する場合は「子どものお弁当に」という訴求ができます。一方、社会人でお酒が好きな男性に向けて販売したい場合は「お酒のおともに」と訴求できるでしょう。

Web広告やSEOを集客経路としたときに、どのようなターゲットを集客することで、CVが発生するかを検討してみましょう。

ランディングページを出し分ける

ターゲットが複数想定されるような商材・サービスを扱っている場合、それぞれのターゲットごとにLPを作成するのがおすすめです。

具体的には以下のようなパターンで出し分けましょう。

出し分けのパターン例概要
訴求軸「子育て中の主婦向け」「独身男性向け」などの想定ターゲットに応じて冷凍宅配弁当の訴求を変えたLPを用意
エリア「○○市」「××県」などエリアごとにLPを作成する
日時「月曜日は○○が割引」「土日祝は○○キャンペーン実施中」のように日時で訴求内容の異なるLPを作成する
訪問回数初めて訪問人や再訪問した人など訪問回数にあわせて訴求内容や提供する情報を変えてLPを作成する

このように遷移先のLPを出し分けすることで、訪問者ごとに最適化されたLPで訴求できるようになります。

一目で訴求ポイントが伝わるファーストビューにする

訪問した人は基本的に「読まない」人が多いため、しっかり読まなくても伝わるファーストビューを設定しましょう。

とくに商品の魅力を伝えるにはメインビジュアルが重要です。

商材・サービスを実際に利用するシーンがイメージしやすいような静止画や動画を採用しましょう。静止画よりも動画のほうが、多くのメッセージを効果的に発信できるためおすすめです。商品の使い方のような静止画では伝わりにくいことも、動画であればわかりやすく伝えられます。

人物を起用する際はターゲット像に基づき選出しましょう。メインビジュアルに準拠する形でLP全体のトンマナを統一するのがポイントです。

キャッチコピーについては、 商材サービスのメリットや特徴をコンパクトに伝えられるようなものを設定しましょう。

また、権威づけをする際は、LPのファーストビューに以下を記載すると効果的です。

  • 成果
  • 導入社数
  • 導入企業の企業ロゴ
  • シェア率

商材サービスのベネフィットや実績を定量的に表すことで信頼性を高められます。

CTAについては、確度の高いユーザーが流入してきたことを想定し、スクロールの手間なくスムーズにコンバージョンできるようCTAを設置しましょう。期間限定、数量限定のような訴求も効果的です。

このように工夫を施して、ターゲットの興味関心をしっかりと引きましょう。

ページ構成・コンテンツを見直す

導線設計が弱い場合はページの構成やコンテンツを改善しましょう。

LPでは広告クリックから入力フォーム送信までのストーリーの構築が重要です。

物語の構成は「起・承・転・結」が一般的ですが、LPにおいては「結・起・承・転」が基本です。結論をまず提示することで、結論を裏づける特徴や検証結果などを訴求します。

そのため、「結・起・承・転」をベースに、以下の3つの要素で構築するのがポイントです。

  • ファーストビュー:興味関心を引き付ける
  • ボディー:商材の詳細を事例やベネフィットに基づき説明し、購買意欲を高める
  • クロージング:コンバージョンを促す

ターゲットと構成の役割を照らし合わせ、既存LPの訴求内容や発信している情報の内容や順序を見直しましょう。ユーザーの思考の流れに対応した形で訴求することで、確度を高められます。

CVまでの導線を改善する

離脱のリスクを抑え、最短で行動を促すために導線を設計しましょう。

具体的には以下のような施策が効果的です。

  • LPの外部に遷移するリンクをできる限り設置しない
  • 情報収集からコンバージョンまでを1ページで完結できるようにする(CTAボタンで入力フォーム画面に遷移できるようにする)
  • 興味関心が高まるポイント随所でCTAを設置する(商品概要パートの後、「お客様の声」の後、FAQの後など)

ページの移動が少ないほどストレスなく入力フォームまで遷移できるでしょう。また、訪問した人によって知りたい情報が異なるため、その人が十分に情報が得られたと感じたらすぐに入力フォームに遷移できるよう、CTAは複数設置しましょう。

ページのユーザビリティを改善する

どれだけデザインやコンテンツの内容がよくても、LPを読み進めるうえでストレスとなる要素が残っていると、CVにはつながりません。

とくに離脱の原因となりやすいのが、以下の2点です。

  • 表示速度
  • デバイスによる視認性の悪さ

表示速度が遅いのは画像や動画の容量が大きいのがひとつの理由です。できるだけ画質を落とさずに容量を圧縮して、サイトを軽くしましょう。またサイトを構成するHTMLやCSS、JavaScriptなどの言語で機能や装飾などに関係ない不要な部分を削除することで、表示速度が改善されます。

また、デバイスによる視認性の悪さについては、スマホの閲覧を前提としたモバイルフレンドリーなLPを構築することが大切です。スマホとパソコンどちらにも対応できるサイト制作ツールを利用すると、簡単に改善できるでしょう。

なお、表示速度の改善や測定方法については以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

CTAを最適化する

CTAをただ設置するだけでは効果は出ません。以下のようにデザインや配置を工夫して、クリックしたくなるようなCTAを設置しましょう。

CTAを最適化する方法概要
ターゲットにあったCTAを作る・想定されるユーザーの行動に合わせて複数のCTAを用意する
・選択肢を増やしすぎないよう注意し、必要十分なパターンを準備する
ユーザーのハードルが下がる文言を選ぶ ・ターゲットユーザーの行動や心理を理解し、アクションにつながりやすい文言を選択する
・ただ「購入する」と書くだけよりも「無料体験する」にすることで、気軽な印象を与えられる
マイクロコピーでクリックするメリットを伝える・CTAの近くに短いキャッチコピーを設置し、クリックのメリットを伝える
・「1分で入力完了」などのマイクロコピーを用いることでよりアクションへのハードルを下げられる
リンク先に遷移した後のアクションを想定する・クリック数だけでなく、コンバージョンにつながるよう遷移先も改善する
・フォームの最適化やLPの質向上など、クリック後の体験も考慮する
フローティングボタンを表示させる・スクロールやスワイプをしてもCTAが画面上の決まった位置に設置されるボタン(フローティングボタン)を設置する
・常に同じ位置に表示されるため、直観的にアクションできる

また、CTAの最適化については以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてお読みください。

入力フォームの最適化(EFO)を行う

CTAをクリックした人がスムーズに情報を入力できるよう、EFOを実施しましょう。

EFO(Entry Form Optimization)とは「入力フォーム最適化」のことで、入力フォームからの離脱を防ぐ施策をすることを指します。

EFOの施策にはさまざまあり、代表的なものとして以下があります。

EFOの施策概要
入力項目の削減目的に応じて名前やメールアドレスなど入力項目を最小限に絞り込む
フリガナや住所の自動入力機能・名前のフリガナが自動で入力されるようにする
・郵便番号に対応した住所が自動で入力されるようにする
半角・全角の自動変換機能の実装住所などで全角入力が必須な項目で半角入力をしてしまっても自動で変換できるようにする
エラー箇所のアラート機能エラー項目があれば赤字でわかりやすくアラートする
入力進行状況の可視化「進捗状況40%」のように完了までの進捗を数値で掲載する
視認性の高いデザインの実装「入力しやすそう」と直観的に思うデザインにする
プライバシーポリシーの記載プライバシーポリシーを入力フォーム内に埋め込む
ラジオボタンやプルダウンの設置自由入力は極力減らし、ラジオボタンやプルダウンで選択できるようにする

それぞれ改善点がないかを探し、取り入れてみましょう。

EFOの目的や手順などは以下の記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

検索結果で上位表示を目指す

利用しているサイト制作サービスによってはSEO(Search Engine Optimization)も有効です。SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、サイトが検索上位に掲載されることを目的に実施する施策のことです。

SEOでサイトを上位表示できると、広告費をかけずにサイトへの流入を増やせるため、ターゲット層が集客できればCV増加が期待できます。

ただし、検索結果1位と2位以下ではクリック率が異なるため、CVRが大きく変わります。大抵のユーザーは1位のサイトのみ確認してそのままCVに至り、2位以下のページもじっくり比較検討することが少ないためです。検索結果によるクリック率の違いについては、以下の表をご覧ください。

検索結果クリック率(デスクトップ)クリック率(スマートフォン)
1位8.17%6.74%
2位3.82%3.41%
3位2.43%2.50%
4位1.63%1.71%
5位1.11%1.18%
出典:CTR Research Study: The Largest Ever for SEO

Google検索で上位を目指す施策については、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

SEOとLPOの違いは以下の記事で解説しているので、それぞれの役割を明確にして取り組みを開始したい方は、あわせてお役立てください。

LPのCVR改善に役立つLPOツール

LPのCVRを改善する際は、以下のLPOツールを活用しましょう。

  • アクセス解析ツール
  • 競合調査
  • LPOツール
  • EFOツール
  • ヒートマップ
  • A/Bテスト
  • チャットボット

ここでは具体的にどのツールを利用するのがおすすめかを紹介します。

アクセス解析|Google Analytics(GA4)

サービス名Google Analytics(GA4)
機能・できること・リアルタイムでのアクセス状況
・サイト訪問者の属性の確認
・コンバージョンの確認
費用無料

Google Analytics(GA4)はGoogleが提供するサイトのアクセス解析ツールです。

自社サイトと連携させることで、サイト訪問数や訪問者の情報を収集できます。LPと結びつけることで、以下のようなデータを把握できます。

  • ページビュー数
  • 新規で訪問した人数
  • ページごとの離脱率
  • サイト内の滞在時間
  • CTAのクリック数
  • コンバージョン数
  • サイト訪問者の年齢層、性別、住んでいるエリア

Google Analyticsは無料で利用できるうえに、幅広い指標を確認できるためLPの課題発見におすすめです。

LPOツール|Ptengine

Ptengine
▲引用:Ptengine
サービス名Ptengine
機能・できること・ヒートマップによるユーザー行動の可視化
・ポップアップや固定バーなどの配置が簡単
・ノーコードでA/Bテストが可能
費用無料~

Ptengineは株式会社Ptmindが提供するLPOツールです。

Ptengineを活用することで、LPOに向けた課題発見や効果検証を一貫して実施できます。たとえばヒートマップ機能では、ユーザーがページ内でどの箇所を見たり、どの場所で離脱したりしたかなどが可視化され、改善すべき場所を具体的にわかるようになるでしょう。改善箇所をA/Bテストで確認することで、手軽に検証を始められ、効率的にどのようなLPが効果が高いかを把握できます。

プログラミングの知識が不足している企業にも取り入れやすいツールです。

LPOツール|SiTest

SiTest
▲引用:SiTest
サービス名SiTest
機能・できること・ヒートマップによるユーザー行動(スクロールやマウスの動きなど)の可視化
・多変量テストによる改善効果の検証が可能
・レポート機能による業務効率化
費用無料~

株式会社グラッドキューブが提供しているSiTestは、LPOの改善につながる機能が豊富にあるツールです。たとえば、ヒートマップ機能では、ユーザーがどこまでスクロールしたか、マウスカーソルをどこに合わせていたかなどを細部まで見れます。スマートフォンの専用サイトにも対応しており、ユーザーがどこでタップしたか把握することが可能です。

動画録画機能もあり、訪問したユーザーがサイト内でどのような動きをしたかを録画して再生することもできます。

また、A/Bテストだけでなく、多数のパターンを同時に検証できる多変量テストも可能です。多変量テストをすることで短時間で、最適なLPのパターンを見つけられるでしょう。

LPOツール|dejam

dejam
▲引用:dejam
サービス名dejam
機能・できること・データ分析によるCRV改善策の提案
・ポップアップ
・Web接客機能によるCV促進
・初期分析が5分で完了
費用要問い合わせ

dejamは株式会社LeanGoが提供するLPOツールです。ヒートマップ機能やA/Bテストの機能など、LPのCRV改善に必要な機能が揃っています。

dejamの特徴的な点は、操作性の高さとツールの提案力です。ノーコードでA/Bテストやポップアップの設定が可能で、最短5分以内で実施できるようになっています。また、ヒートマップ機能やGoogle Analyticsの自動分析機能から、改善すべき課題を提案してくれます。

ツールからの提案があることで、自社で改善点を考える手間を軽減できるでしょう。

ヒートマップ|Microsoft Clarity

Microsoft Clarity
▲引用:Microsoft Clarity
サービス名Microsoft Clarity
機能・できること・ヒートマップ機能を完全無料で利用可能
・モバイルアプリにも対応可能
・幅広いサービスと連携が可能
費用無料

Microsoftが提供している「Microsoft Clarity」は、無料でヒートマップを確認できるサービスです。

LPOツールでもヒートマップは使えますが、無料で簡易的に使いたい人はClarityが向いています。WordPressやWix、Shopifyなどのサイトと連携可能です。

Google Analyticsと連携して活用することで、より詳しく改善点を見つけやすくなるでしょう。

また、モバイルアプリ用のClarityもあり、アプリ内のユーザー行動を可視化する際にも活用できます。

A/Bテスト|Optimize Next

Optimize Next
▲引用:Optimize Next
サービス名Optimize Next
機能・できること・無料でA/Bテストが可能
・ノーコードでテスト作成が可能
・プレミアムプランにより自由度の高いテストが可能
費用無料~

Optimize Nextは、無料または安価でA/Bテストのみ利用したい場合に向いたサービスです。PROJECT GROUP株式会社が提供しています。

UIがシンプルでノーコードでA/Bテストができるため、プログラミングの知識が不足していても利用可能です。

無料でも十分に活用できますが、プレミアムプランに入ることでKPIツリーの作成から仮説立案・検証、分析までのサイクルをひとつのツールのみで対応できるようになります。

2024年6月時点で2,500社以上のサイトが導入しており、実績も豊富です。

A/Bテスト|VWO

VWO
▲引用:VWO
サービス名VWO
機能・できること・同一URLでのA/Bテストが可能
・プログラミングの知識が不足していても活用しやすい仕組み
・幅広いテストパターンの準備が可能
費用無料~

インドの企業「Wingify」が提供しているVWOは、無料または安価でA/Bテストを実施できます。同じURLでA/Bテストを実施できるため、テストしたいページのタグを挿入するだけでテストが可能です。

JavaScriptタグを挿入するだけでA/Bテストを実施でき、専門的なプログラミングの知識も不要です。

有料プランにすることで、多変量テストもでき、自社に最適なLPのパターンをスピーディに検証できます。

LPのCVR改善の成功事例

LANYでLPのCVRを改善した事例を紹介します。

それぞれの企業についてどのような改善をしてどのような結果が得られたかを具体的に記載しますので、参考にしてみてください。

弥生株式会社

弥生株式会社は、会計・給与・商取引などのバックオフィス業務の自動化を支援する企業です。主に個人事業主や中小規模法人向けにサービスを提供しており、弥生シリーズは310万以上の登録ユーザー数を持っています。(2023年9月時点)

同社では、もともとLANYのSEOコンサルティングを依頼しており、検索上位に向上していました。そこで、今後はCV数をより増加させるためにSEOの実績からCVRの改善も依頼。

LANYでコンサルティングを受けた結果、定量的・定性的な成果が得られました。定量的な成果ではCVRが最大270%改善。ホワイトペーパーやサービス資料のダウンロード数が大幅に増加しました。

定性的な成果としては、 A/Bテストを実施するためのツール導入やGA4の設定のサポートにより、A/Bテストの内製化を実現できるようになりました。

オドレート株式会社

オドレート株式会社は、自宅で使用できる体臭評価キットを開発・販売している企業です。体臭に悩む人々に対して、科学的なメソッドに基づいた解決策を提供しています。

同社では、とくにCVRで大きな問題はありませんでした。しかし、自然検索での自社サイトへの流入数が伸びていたため、さらにCVR(コンバージョン率)を伸ばしたいという背景でLANYにCRV改善とCROコンサルティングを依頼します。

依頼した結果、CVRが最大で150%程度改善。システム変更やプラグイン連携、決済手段の増加によるユーザー利便性の向上が成果につながりました。

また、自社でA/Bテストを実施するためのノウハウも得られ、効果検証の内製化を実現しました。

LPのCVRを改善してWebマーケティングの成果を最大化しよう

LPのCVRを改善する際は、CRVが低下している原因を把握することが大切です。現状分析をしてどのページに課題があるか把握し、改善につながる施策を考えましょう。

また、改善に効果的な方法として、ターゲットの再設計やランディングページの出し分けなどがあります。ファーストビューやLPの構成も改善につながるため、ぜひ試してみましょう。効果検証する際は、ツールを追加することをおすすめします。

なお「自社でどのようにLPの改善をすればよいかわからない」「短期間でCRVを改善したい」という方もいるでしょう。その場合は、Webマーケティング事業をしている会社に依頼するのもひとつの手です。

LANYでは、LPOコンサルティングCROコンサルティングのサービスを提供しています。データ分析を得意とする担当者が自社に適した戦略を提案し、CRVの改善をサポートします。

LPの改善でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

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