低品質コンテンツとは?SEO評価への影響や見分け方と改善方法を解説

低品質コンテンツとは?SEO評価への影響や見分け方、改善方法を解説
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サイトを運営する中で気をつけたいのが低品質コンテンツの存在です。

数が少ないうちは大きな問題につながらないものの、改善せず放置を続ける中で低品質コンテンツの数が増えてしまうと、サイト全体のSEO評価に悪影響を及ぼすおそれがあります。

さらに、低品質コンテンツの解消方法の一つである「低品質コンテンツの削除」に対する見解も、昔からSEO担当者の間で流派が分かれており、積極的に取り組むべきか悩む方も多くいるでしょう。

そこでこの記事では、低品質コンテンツの定義を踏まえた上で、SEOの都市伝説的立ち位置にいる「低品質コンテンツの削除」を含む下記の点を解説したいと思います。

この記事で分かること
  • 低品質コンテンツとは
  • 低品質コンテンツがSEOに及ぼす影響
  • 低品質コンテンツの見分け方
  • 低品質コンテンツへの対処・改善方法

SEOが好きな方はぜひ最後まで読んでみてください。

低品質コンテンツ削除などがSEO的になぜ効果的だと考えられているのかなど、より概念としてSEOを理解したい方は次のSEO対策について書かれた網羅的な記事にも目を通していただくことを推奨いたします。

竹内渓太のアバター
執筆者

SEOコンサルタント

竹内渓太

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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目次

低品質コンテンツとは何か?

SEO施策やSEOの話を進める際に一番気をつけなければいけないのが「前提のすり合わせ」だと思います。

低品質コンテンツと言った際にも、Googleが公式に述べている類のものと、SEO担当者が想像しているものの2種類が存在します。

種類具体的な種類
Googleが述べている低品質コンテンツ・コンテンツの自動生成
・内容の薄いアフィリエイトページ
・無断複製されたコンテンツ
・誘導ページ
SEO界隈で語られる低品質コンテンツ・重複ページ
・SEO流入が全くないページ
・GSCでクロール済 – インデックス未登録のステータスになるページ

まずは俗にいう低品質コンテンツが何かを抑えるところからスタートしましょう。

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Googleが述べている低品質コンテンツ

Googleが述べている低品質コンテンツ

質の低いコンテンツ」の公式ドキュメントによると、基本的には下記の4種類のコンテンツが低品質コンテンツに当たります。

閲覧者に全く価値を与えないページを低品質コンテンツと定義しているようです。

それぞれ簡単にご説明します。

なお下記のGoogle公式の動画にて、低品質コンテンツが解説されています。

コンテンツの自動生成

コンテンツの自動生成とは「プログラムによって自動生成されたページのこと」です。

AIなどが自動でページを生成する技術も発達してきているため、キーワードに対して適当なページを作成できたりもします。

基本的にはSEO目的で作られていることが多く、そのような自動生成ページは内容の品質も担保されておらず、閲覧者にとって何の価値ももたらさないため低品質とみなされています。

内容の薄いアフィリエイトページ

アフィリエイトページに対しては、Googleも厳しく判断しています。

内容の薄いアフィリエイトページとしては、何か商品やサービスを紹介するページで、公式の販売者のページから内容を直接コピーしただけで独自のコンテンツや付加価値が全くないものを指しています。

また、サイト全体がアフィリエイトコンテンツで構成されているものに対しても、ユーザーへの付加価値が低いと述べられていました。

SEOおたく

よく勘違いされるのが、Googleはアフィリエイトサイトを嫌っている(低評価している)という意見です。そんなことはありません。

フェアに他のサイトと比較した上でどのサイトの価値が高いのかを判断していますので、アフィリエイトサイトを運営している方は独自情報や付加価値をつけることを意識して閲覧者にとって価値のあるサイトにしていきましょう。

無断複製されたコンテンツ

スクレイピングなどで無断で複製されているコンテンツは低品質であるとみなされます。

スクレイピング自体が問題ではないですが、スクレイピングした内容に何か独自の情報や付加価値をつけているかどうかが問題です。

実際にアグリゲーションサイトなどは大量のWebサイトの情報をスクレイピングすることによって選択肢を増やすという付加価値をつけて、Googleから大きく評価されていたりもします。

誘導ページ

誘導ページとは「特定のキーワードで上位表示されるためだけに作られたページ」です。

検索結果からの入口としてのみ機能するページであり、スパムサイトでは類似コンテンツを不必要に細かく切り分けて作成したりします。

そのようなページはユーザーにとって価値がないため、低品質コンテンツとして定義されています。

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SEO界隈で語られる低品質コンテンツ

SEO界隈で語られる低品質コンテンツ

Googleの公式の定義とは異なる都市伝説的な低品質コンテンツの定義をご紹介します。

次のようなものが低品質コンテンツとして語られることが多いです。

それぞれ簡単に解説します。

重複ページ

重複ページについても、低品質コンテンツ同様に定義が曖昧であるため頻繁に議論を巻き起こしがちです。

コンテンツが完全に一致していたら重複ページなのか、一定割合一致していたら重複ページなのか、カニバリが発生していたら重複ページなのかなど、定義が曖昧です。

ただ、あまりにも類似しすぎるコンテンツがサイト内に存在することはネガティブになると考えられており、”重複ページ” は低品質判定されることが多いです。

重複ページについては定義が曖昧ですが、下記の記事にて我々なりの定義をしていますので、参考にしてみてください。

SEO流入が全くないページ

ページを作成してみた結果を見て、品質を判断するパターンです。

インデックスされていても、一定期間全くSEO流入がないということはGoogleから品質が低いとみなされているのではないかと考えるものです。

一見理にかなっているように見えますが、検索需要という需要サイドの変数も大きく関わってくるため、SEO流入がないから低品質だと判断してしまうのは安直ではないでしょうか。

SEO流入をフィルタに使うのは良いですが、なぜSEO流入が発生していないのかの要因を深ぼって、適切に品質を考えるのが良いかと思います。

低品質コンテンツがSEOに及ぼす影響

低品質コンテンツがSEOに及ぼす影響

ユーザーにとって価値の低い低品質コンテンツを放置すると、SEOに悪影響を及ぼします。

  • サイト全体の評価が下がる
  • Googleの手動ペナルティの対象になる

サイト全体の評価が下がる

Googleは2011年のパンダアップデート、そして2022年のヘルプフルコンテンツアップデートの中で、「低品質コンテンツに該当するページそのものの評価が下がることはもちろん、サイト全体のランキング評価にも影響するおそれがある」ことを公式でアナウンスしています。

Googleの手動ペナルティの対象になる

先述した「Googleが述べている低品質コンテンツ」に該当している場合、手動ペナルティの対象になるおそれがあります。

ペナルティが実行された場合、Googleの検索結果にページやサイトが表示されなくなります。検索流入を主力経路としているサイトの場合、その影響は甚大です。

さらに、手動ペナルティを解除するためには、低品質コンテンツの問題を解消した上でGoogleに再審査リクエストを行わなければいけません。

リクエストを申請してから解除されるまで早ければ数日、対象のページが多いときは数週間かかることもあるため、SEO担当者としてはペナルティを受けるのは極力避けたいところです。

低品質コンテンツの見分け方

自社サイトに低品質コンテンツがあるかどうか見分けて調べる方法は以下の通りです。

  • Google Search Consoleを使う
  • Google Analytics(GA4)を使う

Google Search Consoleを使う

サーチコンソールの「インデックス」>「ページ」

「インデックス」>「ページ」からインデックス状況を確認できます。

その中でも、「ページがインデックスに登録されなかった理由」のうち「クロール済み – インデックス未登録」をチェックしましょう。

クロール済み - インデックス未登録

このステータスは、Googleがページをクロールしたものの、インデックスする価値がないと判断した際に入るステータスになります。

これは品質によって判断していると考えられるので、低品質コンテンツを判定する上では非常に良い指標なのではないかと個人的には考えています。

対象ページを一つずつ確認し、低品質コンテンツの定義に当てはまっていた場合は改善施策の対象としてリストアップしましょう。

Googleサーチコンソールのカバレッジレポートの見方や、他にできることについては下記の記事に紹介していますので、ぜひ合わせて読んでみてください。

無料ホワイトペーパー「【LANY流】GSCインデックスレポート-よくある除外ステータスへの対応」はこちら>>

Google Analytics(GA4)を使う

 GA4の「レポート」>「エンゲージメント」>「ページとスクリーン」

「レポート」>「エンゲージメント」>「ページとスクリーン」より、指定期間内で各ページのセッション数・ユーザー数を確認することができます。

セッション・ユーザー数を昇順に並び替えた時に、それぞれ1桁レベルでしか発生していないページはSEO流入がなく、誰にも見られていないページと見なすことができます。

低品質コンテンツへの対処・改善方法

低品質コンテンツへの対処・改善方法

自社サイト内の低品質コンテンツを特定できたら、それらのページを対象に改善施策を進めていきましょう。主な施策は以下の通りです。

  • リライトする
  • canonicalを設定する
  • noindexを設定する
  • 低品質コンテンツを削除する

リライトする

リライトとは「すでに公開している記事内容を修正すること」です。

公開後の検索エンジンやユーザーの実データを踏まえ、高品質なコンテンツに作り替えることで、サイト全体の評価向上につなげることができます。

低品質コンテンツがなくなり、サイトの品質が上がれば、記事全体の平均順位が上がったり、サイトに割り当てられているクロール数が増えるなど、SEO的に良い成果を実感しやすくなります。

リライトには記事本文の加筆修正はもちろん、

  • TDHリライト 
  • 内部リンク最適化  
  • えいやH2
  • 強調スニペット対策  
  • ABテストの活用   
  • Microsoft Clarity(ヒートマップ)の活用
  • 導入/請求文言の変更 

といった施策も含まれます。

なお、リライトの詳細なやり方は下記の記事と動画で解説しています。

ぜひ参考にしてください。

canonicalを設定する

canonicalタグとは、重複ページの中から評価対象となる代表ページ(正規URL)を指定するタグのことです。

例えばA ,B ,Cの重複コンテンツがあったと仮定します。Aのページを評価対象にしたい場合、BとCのHTMLページ内に設置するのは<link rel=”canonical” href=”AのURL”>です。

そうすることで、クローラーはBとCのサイトを巡回したときに「Aのサイト」を評価対象とします。A ,B ,Cの重複コンテンツの中で正規URLをAに指定することにより、意図したURLを適切に評価してもらえます。

クローラーに代表ページを認識させることで、適切にインデックスされたり、被リンク評価の分散を防止できたりといった成果を期待できます。

なお、canonicalタグを設置する方法は下記の記事で具体的に解説しています。

合わせてご覧ください。

noindexを設定する

noindexとは、検索エンジンに対してインデックスをしない、または既にインデックス登録されているページをインデックスから削除する指示のことを指します。

canonicalともよく並列で扱われますが、noindexはインデックスに登録しない、または削除という使い方です。

つまり、canonicalは「インデックスは削除せず、正規化(評価統合)だけを実施」するのに対し、noindexは「正規化(評価統合)はせず、インデックスのみ削除」します。

低品質コンテンツに該当するものの、喫緊で改善できない場合の応急処置としてnoindexを設定すれば、インデックスされないためペナルティを免れることができます。コンテンツの改善が完了したらnoindexの記述をなくしましょう。

なお、noindexの設定方法は下記の記事で解説しています。

ぜひご覧ください。

低品質コンテンツを削除する

海外を含む多くのSEO担当者が「低品質コンテンツを大量に削除したことで、SEO効果があった」という事例を紹介しています。

逆に、低品質コンテンツを大量に削除してみたところ、サイトのSEOコンディションを崩してしまったという事例もちらほら目にします。

低品質コンテンツの削除についてのGoogleの見解は、下記の動画で語られています。

低品質コンテンツを削除することのSEO的なメリットは下記の点だと解説されていました。

この点については個人的な見解とも合致するのでそれぞれ解説します。

クロール効率の改善

低品質コンテンツを削除することでクロール効率を改善することができます。

Googleは世界中のWebページをクロールしていますが、そのリソースは有限です。

クロールバジェットやクロールディマンドと呼ばれますが、サイトごとにクロールの割り当て量がアルゴリズムによって決められており、その割当量の範囲内でクロールをしてくれています。

その際に大規模サイトなどですと、ページ数に対してクロール総量が足りないことが頻繁に起こるため、新規ページが発見されるのが遅れたり、既存ページのクロール頻度が下がるなど、SEO的にはあまり嬉しくない事象が頻繁に起こります。

最近ではフレッシュネス指標と呼ばれるものが重要視されており、既存コンテンツのクロール頻度が下がってしまうとSEO的に悪影響が見られることも増えました。

よって、限られた大切なクロールリソースを適切にサイト内で利用する必要があるのですが、低品質コンテンツにリソースを使いすぎてしまうと本当にクロールさせたいページに使うためのリソースが足りなくなってしまいます。

低品質コンテンツを削除することで、それまでそこに使われていたリソースが空くため、他のコンテンツに使うことができますので、SEO的にポジティブな効果が得られる可能性が大きいです。

クロールに課題を感じている場合には、不要な低品質コンテンツの削除も検討してみて下さい。

サイト全体の品質向上

低品質コンテンツを削除することによって、サイト全体の品質向上も狙えます。

イメージしづらいかもしれませんが、特定のクラスの生徒の平均点を出す際に、点数の低い子をクラスから除外した上で平均点を出した場合に高くなるイメージです。

Googleがサイト全体の品質スコアのような指標を持っているかどうかは明確ではないのですが、最低でもクロールと同様に有限なリンクジュースが適切に差配されることで、差配された先でもらえるリンクジュース量が増え、SEO的にはポジティブに働くでしょう。

低品質コンテンツを大量に削除した結果、手を入れていないページの平均順位が上がった事例などは、サイト全体の品質向上に起因していると考えられます。

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低品質コンテンツを作らないためのポイント

低品質コンテンツを作らないためのポイント

低品質コンテンツを増やさないようにするためのポイントを紹介します。

  • コンテンツディレクターが品質管理できる体制を整える
  • 検索意図を満たしたコンテンツを制作する

コンテンツディレクターをアサインし、品質管理できる体制を整える

質の高いコンテンツをコンスタントに公開するためには、コンテンツディレクターが品質管理できるような体制を整備することが重要です。

コンテンツディレクターとは、ライターとメディア担当者の間に立つポジションです。

記事の進行管理、構成作成、原稿の編集を担当することが多く、記事の品質を高めるために必要不可欠な存在です。

特にSEOの考え方が身についているコンテンツディレクターをアサインすることで、コンテンツの品質担保とSEO集客の強化を両方実現できます。

その他、社内でコンテンツ制作ができるような体制を組むポイントを下記の記事で詳しく紹介しております。LANYの実例に基づいて解説しておりますのでぜひ参考にしてください。

検索意図を満たしたコンテンツを制作する

Googleに高品質なコンテンツであると評価されるためには、検索を行うユーザーの検索意図を満たす必要があります。

検索意図を満たしたコンテンツを制作できるか否かは記事構成の質に左右されます。

構成は以下の順序で作成できます。

  1. 記事の目的を明確にする
  2. 対策キーワードとその関連キーワードを調査する
  3. 検索意図を深掘りする
  4. 競合サイトの良い点を見つける
  5. 適切な見出し構成を作る
  6. 見出しごとの結論や記載する内容の概要を記載する
  7. 記事を書く際の留意点を明記しておく

詳しくは下記の記事と動画で解説しています。理解を深めたい方はぜひご覧ください。

低品質コンテンツは適切に対処してサイトの評価を高めよう

この記事では低品質コンテンツの定義を整理した上で、改善するための方法を解説しました。

対策方法の一つとして紹介した低品質コンテンツの削除は、リスクもある施策ですので、実施する際には実験的にスモールスタートさせつつ、慎重かつ丁寧に実施していくことをお勧めします。

なお、LANYでは低品質コンテンツの分析も含めた包括的なSEOコンサルティングサービスを提供しています。

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