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人材業界の求人サイト向けSEO戦略と効果的な施策とは?事例に基づき解説
求人サイトは無数に存在し、人材業界の大手企業を中心に、SEOの市場も非常にレッドオーシャンな領域です。
ビジネスモデルも多種多様で、人材紹介や求人広告、スカウト型の転職サイトなど、多種多様なサービスが存在しています。また、雇用形態ごとにもサービスが有象無象に存在し、正社員・アルバイト・派遣・業務委託など、それぞれごとに対策するSEOキーワードも異なります。
多数の求人サイトが存在し、競争の激しい領域ではありますが、各サイトごとに適切な対策を講じていけば、コンバージョンを積み重ねていくことは可能です。
私は新卒でリクルートのHR部門に入社し、大規模求人サイトのSEOを長年担当してきました。また、その経験もあり、LANYでも多くの求人サイトを保有するクライアントのSEOを成功させてきています。
本記事では、長年の求人サイトのSEO経験や最新のトレンドを踏まえて、求人サイトのSEOで何をすべきかを網羅的にご紹介いたします。実際の事例もいくつかご紹介できたらと思いますので、求人サイトのSEOに携わる方はぜひ参考にしてみてください。
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求人サイトにおいてSEOが必要な2つの理由
求人サイトでSEOが重要な理由は以下の2つになります。
- ユーザーは「求人情報」を検索で探すため
- 広告に依存した集客はコストがかさむため
ユーザーは「求人情報」を検索で探すため
求人サイトの商品は「求人」であり、それ自体に差別化要因はありません。求職者からすれば、どのサイトから応募したとしても変わりません。
つまり、どこから応募しても関係がない(≒ブランドが関係ない)ような領域の場合には、指名検索ではなく非指名検索が重要になり、SEOのようなチャネルにおける応募シェアの取り合いが重要になります。
たとえば、新宿で短期バイトを探している人がいたとして、わざわざ特定のアプリをダウンロードして1つのアプリ内でバイトを探す人はそこまで多くありません。どちらかといえば、Googleで「新宿 短期バイト」と検索して、色々な求人サイトを見た上で自分に合う求人を見つけ、サイト名すらあまり認知していない状態でそのサイト経由で応募をするようなユーザー行動を取ることが多いです。
転職でも同様です。結局は転職先を探したいというのがユーザーのニーズであるため、探しているのは転職サイトではなく、求人です。よって、まず転職サイトを探して、その中で求人サイトを探すという流れよりも、求人を探して、そこに応募できる転職サイトに登録するという流れの方が一般的です。
もちろん転職エージェントのように非公開求人が多いような場合には一概にまず求人を探すだけの流れではないですが、どちらにせよ、Google検索で非指名検索経由で、求人が見つかりやすい状態にすることが、求人ビジネスをグロースさせる上では不可欠になります。
広告に依存した応募獲得はコストがかさむため
リスティング広告やIndeed PLUSの出稿などの広告手法を活用するのも手ですが、求人サイトが無数に生まれ続けていることもあり、年々、CPAは高騰し続けています。よって、広告だけに応募獲得を頼り切るのは危険であり、可能な限りSEO経由でも応募が獲得できることで、次なる事業投資に繋げるための体力にも繋がるでしょう。
求人サイトのSEOはレッドオーシャンであり、難易度は非常に高いものの、適切にターゲットキーワードを選定したり、大量の求人をきちんとGoogleに評価させるような内部対策も行うことで、成果を出していくことは可能です。
ぜひ本記事も参考にしながら、SEOを通して求人サイトを成長させていってください。
大量インデックスについてお悩みの方へ
データベース型求人サイト向け
SEO施策10選
- 求人サイトのSEOの重要性
- 求人サイト特有のSEO課題とその対策方法
- 求人サイトのSEOで効果的な施策
求人サイトがSEOに取り組むメリット
求人サイトがSEOに取り組むことで、以下のようなメリットを期待できます。
- 質の高い求職者が集まる
- Googleしごと検索の流入面が開拓できる
- アグリゲーションサイト経由のパフォーマンスも高まる
そもそもの「求人」という商品を磨き込むのが一番の対策になり、その求人を活用している他のチャネルにも良い影響が出てくるのが大きなメリットになるため、そちらも含めて解説いたします。
質の高い求職者が集まる
SEOのチャネル特性として、コンバージョンの質が良いことがよく挙げられます。
Meta広告やGDN等のディスプレイ広告と比較すると、ディスプレイ広告は潜在層に対してはリーチできる良さがある一方で、まだ転職やバイトを明確にするかどうかを決めかねているユーザーになることが多いため、一旦は応募をしてくれるものの、面談設定率や内定承諾率が低くなる傾向もあります。
また、リスティング広告の場合にも、LPの品質や訴求にも大きく依存するものの「とりあえず応募を獲得する」というLPの作りになりがちです。そうなると、転職等の意向がそこまで高くない方々も含めて獲得することになり、1コンバージョンあたりの価値が低くなる傾向にあります。
その点SEOは、「営業 転職 東京」などと、明確に転職を検討している顕在層が検索するキーワードを中心として対策することで集客の間口を広げ、サイト流入後は色々な求人を閲覧してもらいながら、求職者にぴったりの求人を見つけてもらうような施策になるため、コンバージョンの質が非常に高いです。
よって、応募後の面談設定率や内定承諾率等の、後工程の通過率も非常に良い傾向にあります。たとえば、転職エージェントのビジネスモデルであれば、内定してはじめてマネタイズができるため、応募が多くても内定が少なければ意味がないため、その点でSEOは非常に重宝されます。
Googleしごと検索の流入面が開拓できる
求人関連のキーワードでGoogle検索をすると、Googleしごと検索の枠にかなりの確率で表示されます。
Googleしごと検索は、一定の利用者も存在しており、求人サイトによっては最大の応募獲得チャネルになっていたりもします。
たとえば、「新宿 短期バイト」のような、競合性の高いミドルキーワードで求人一覧ページを上位表示させるのは至難の業です。ただ、Googleしごと検索の枠の中で求人詳細ページを上位表示させることは、比較的難しくはありません。
Googleしごと検索の構造化データの中身を改善したり、そもそもの求人詳細ページの情報量を充実させたりと、やれることは多いです。Googleしごと検索は、SEO担当者の対策スコープになっているかと思いますので、SEO施策の一環として積極的に取り組んでいくべきでしょう。
上位表示されているサイトと自社の構造化データの中身を比較してみながら、改善できる点があれば積極的に改善していきましょう。
アグリゲーションサイト経由のパフォーマンスも高まる
求人サイトの応募獲得経路として欠かすことができなくなっているのが、Indeedを中心とするアグリゲーションサイトです。
Indeedは、求人サイトの中でももっともSEOに強いと言っても過言ではなく、Google経由であっても大量の応募がIndeed経由で行われています。
よって、Indeed内SEOのような形で、Indeed上で評価されるような求人情報を提供する必要もあります。
Googleしごと検索同様に、求人詳細ページが対策の中心になるため、求人情報を適切に磨き込みましょう。
ユーザーの検索需要のある職種やこだわり条件、アピールポイント等をきちんと求人原稿の中に記載したり、適切な求人タイトルをつけるなど、工夫できるポイントは多いです。
ただし、求人原稿は基本的に営業担当やお客様がSEOを考慮せず書く場合が多いため、勝手にSEOが強化されていくような原稿入稿画面にしたり、マニュアルを事前に整備したりすることも重要になってきます。詳しい方法は後述します。
SEOに強い求人詳細ページに磨き込むことで、SEO経由だけでなく、Indeed等のアグリゲーションサイト経由のパフォーマンスも高まるため、求人サイトにおけるSEOの施策優先度は非常に高いです。
求人サイトのSEOで効果的な施策とポイント
求人サイトのSEOで重要な点は、以下の5つです。
大前提、求人数やドメインの強さがSEOに与える影響は非常に大きいのですが、ここでは可能な限り短期的にコントロールできる部分に絞ってご紹介いたします。
- 求人情報を充実させる
- 新着求人をいち早くインデックスさせる
- 求人原稿の重複率を可能な限り下げる
- Googleしごと検索の対策を行う
- 細かいロングテールキーワードまで対策する
それぞれ紹介します。
求人情報を充実させる
求人サイトのSEOで一番重要であると考えているのが、求人数とそれぞれの求人情報の充実度です。求人数については、営業力や求人サイトのブランド力に起因するため、ここでは求人情報の充実化についてご紹介します。
求人情報を充実化させることで、次のようなメリットがあります。
- 求人詳細ページのインデックス率が高まる
- 求人詳細ページの評価が高まる
- 結果的に、求人一覧ページの評価が高まる
求人サイトの中でもよくあるポータルサイトであれば、下記のような構造になります。
この構造の中で、求人一覧ページでは、「エリア×転職・バイト」や、「エリア×職種×転職・バイト」などを対策し、求人詳細ページでは、企業名や細かいロングテールキーワードを対策します。
上位表示できた際にもっともインパクトがあるのは、求人一覧ページにはなりますが、求人一覧ページの評価の大部分を決めているのが、求人詳細ページであると考えています。
きちんと求人詳細ページがGoogleにインデックスされている、かつ、高い評価を受けていることによって、その上階層に紐づく求人一覧ページの評価が高まるようなイメージです。
しかしながら、求人情報を充実させるのは、営業を巻き込んだり、求人広告を出稿してくださるお客様のご協力をいただいたりと、コントロールしきれない部分もあります。
ここでは、その中でもある程度コントロールできるような施策を含めて2つ紹介します。
求人入稿画面の磨き込み
求人サイトのSEOを改善したいく際に、見落とされがちではあるものの重要度が高いのが、求人入稿画面です。営業担当が使うにしろ、お客様が使うにしろ、入稿画面の使い勝手によって、作られる求人原稿の品質は変わってきます。
入稿画面を磨き込む上で、次のような改善もおすすめです。
- プレースホルダーに参考となる書き方をあらかじめ記載
- 職種やこだわり条件を簡単に選択できるようにする
- 下限の文字数制限をつけて、なるべく多くの文字数になるようにする
- 画像のアップロードをドラック&ドロップでできるようにする
- 入稿画面からポップアップで入稿マニュアルが閲覧できるようにする
求人サイトに限らず、飲食系や旅行系など、磨き込まれている他領域のサイトの入稿画面も参考にしながら、取り入れられるところは取り入れていきましょう。
SEO担当以外の人からしたら、少しでもストレスがある入稿画面であれば、充実させて書くことが大変なので、ある程度妥協したくなってしまいます。
誰もが求人情報を書きやすい入稿画面にしてあげることで、勝手にSEOが強くなっていきますので、ぜひ入稿画面の磨き込みもしていきましょう。
生成AIを活用した求人情報の充実化
求人を出稿する企業からすると、同じ求人を、複数の求人サイトに掲載することで早く多くの求職者を集めようとします。そうすると、他サイトと同一の求人情報が記載された求人詳細ページが多く生まれたりもします。
その求人情報の差別化をするために、従来であれば「キャリアアドバイザーのコメント」などを用いて、ユニーク化を行う手法が一般的でした。
ただ、キャリアアドバイザーのコメントも、コストがそれなりにかかったり、1つ1つの求人に対してある程度の充実したコメントをしていくのも難しく、似たり寄ったりのコメントになってしまうような課題もあります。
そこで、生成AIを活用して求人情報を充実させるのもおすすめです。生成AIに求人原稿の内容を読み込ませて、求人に対してサマリコメントやピックアップコメントを作らせて、求人情報の冒頭に埋め込むなども有効です。
プロンプトは簡易的ですが、たとえばLANYの求人情報を読み込ませると、次のようなクオリティで文章を生成してくれます。
GPTのAPI等も活用しながら、大量の求人に対して、ユニークな情報を記載していくことで、サイト全体に大きなインパクトを与えることができるでしょう。
新着求人をいち早くインデックスさせる
特にアルバイト系のサイトで重要になりますが、新着の求人情報をいち早くインデックスさせることが大切です。掲載期間が2週間〜4週間程度しかない求人だとした際に、求人詳細ページがインデックスされるまでに1〜2週間程度かかっているようでは機会損失になります。
また、転職系であっても新着求人ほど応募率が高くなる傾向があるため、求人一覧ページ経由だけでなく、求人詳細ページ経由でも流入が獲得できると、サイト全体の応募数を増やすことができます。
新着求人詳細ページをいち早くインデックスさせるためにできる施策を2つご紹介します。
新着求人へのレコメンドリンクを設置する
おすすめ求人へのレコメンド導線をサイト内に設置することも多いかと思いますが、そのレコメンド求人の内部リンク枠に「新着求人」への導線も設けてあげましょう。
sitemap.xmlで即時的に新着求人詳細ページのURLをGoogleに送信していたとしても、他ページからの内部リンクが見つかっていない状態だと、なかなかクロールの優先度が上がらず、クロールされるまでにそれなりのリードタイムがかかってしまいます。
新着求人詳細ページへのレコメンドリンクを設置することで、そこ経由で内部被リンクをGoogleが発見してくれるため、クロールまでのリードタイムが短くなる傾向にあります。
実際に大規模求人サイトで本施策を実行した際に効果もありました。
求人一覧ページの下部やTOPページなど、ユーザー的にも必要とされる場所に新着求人詳細ページへの内部リンク枠の設置を検討しましょう。
Indexing APIを利用する
Indexing APIは、ページが追加または削除されるとサイト所有者から Google へ直接知らせてくれる API です。求人サイトはGoogleしごと検索用の JobPosting が追加されていれば利用可能です。
通常のインデックスと同様か否かの議論の余地はありますが、Indexing APIを利用することで求人詳細ページをいち早くインデックスさせられる可能性は早くなります。
実際に、Googleしごと検索のためにIndexing APIを利用し始めたサイトで、通常の求人詳細ページのインデックスも早くなった事例があります。
新着求人のリードタイムを縮めて、可能な限りの機会損失を防ぎましょう。
求人原稿の重複率を可能な限り下げる
求人サイトの仕様にもよりますが、1社から複数(大量)の求人を入稿してもらうケースもあるかと思います。たとえば、派遣会社で勤務地だけが異なる求人を全国分出稿したり、全国チェーンのアルバイト募集で大量の求人を出稿するなどです。
その際には、勤務地だけが違うだけで、そのほかの原稿内容は同一といったページが大量に生まれます。
SEOでは、非常に類似しているページの場合には重複ページ扱いをされてしまい、場合によっては、サイト全体の評価を押し下げかねません。
原稿内容を細かく調整するのは基本的には不可能かと思いますので、原稿以外の部分(サブコンテンツ等)で差別化をしていくか、SEO的な重複対策をしていくようにしましょう。
差別化する施策と重複対策をする施策をそれぞれ1つずつご紹介します。
求人詳細ページのサブコンテンツをユニーク化する
求人詳細ページのメインコンテンツは求人情報です。上記で述べた通り、類似求人の求人情報部分のユニーク化を行うのは基本的には不可能です。
よって、求人情報以外のサブコンテンツの箇所でユニーク化をする必要があります。
具体的には、おすすめの求人を内部リンクでレコメンドをしたり、その求人に関連する一覧ページへのリンク導線を設置するなどです。
下記の記事で紹介しているような一覧ページのサブコンテンツほどリッチなコンテンツを作るのは難しいですが、求人詳細ページならではのサブコンテンツの企画ができるのであれば積極的に作っていきましょう。
重複判定を行い正規化する
ユニーク化も難しく、Googleに重複判定をされてしまったり、クロール済み – インデック未登録に入るようであれば、URLの正規化を行いましょう。
たとえば、原稿内容の重複率を裏側で判定し、95%以上重複していたら1つの求人を正規ページとして選定して、Canonicalを向けるなどです。
求人サイトとして重要になる求人原稿数が減ってしまうことにはなるので、可能な限りユニーク化してそれぞれの求人詳細ページをインデックスさせる方向で進めたいものの、サイト全体にマイナスになるようであれば正規化も検討しましょう。
求人という特性上、重複問題はよく発生しますので、現状の仕様と重複率の高い求人詳細ページのインデックス率等も確認しながら、適切な対応を検討していきましょう。
Googleしごと検索の対策を行う
Googleしごと検索については、ここまでで何度か触れてきていますが、応募シェアとしてはそれなりに獲得できるチャネルになります。
基本的に行うことは JobPosting の構造化データの中身を充実させていくことになりますが、細かいPDCAを回しやすい領域になるので、積極的に施策を講じてパフォーマンスを改善していきましょう。
ここでは効果的な2つの施策について紹介します。
タイトルルールを変更する
JobPostingの必須プロパティである title のルールを改善するのがもっとも効果的です。基本的には、職務の名称を設定するのが仕様となっていますが、職務の名称があまりにもユーザーにとってわかりづらいものとなっている場合などは改善しましょう。
よくある間違いとして、求人詳細ページの求人タイトルをそのまま JobPosting の title に設定してしまっているケースもありますが、仕様としては「職務の名称」であるため、データとしては職種のカラムから動的に抽出する方が正しいです。
適切なタイトルルールに変更したり、職種名をユーザーニーズに合う形で検索マスタの方から見直すなどをして、Googleしごと検索経由のパフォーマンスを最大化しましょう。
推奨プロパティを可能な限り入れる
JobPostingのプロパティの中でも、推奨プロパティとなっている項目が多くあります。
初期の設計ではとりあえず必須だけ入れてリリースしたというサイトもありますが、可能な限り推奨プロパティも含めることをおすすめします。
単純にユーザーが求人を選ぶ上でのヒントが増えることで、コンバージョン率が高まる可能性もありますし、経験則的にプロパティを多く入れれば入れるほど、Googleしごと検索のパフォーマンスが上がるように見えています。
Googleからしても適切なデータを適切な形でもらえればもらえるほど、求人の中身が理解しやすくなるため、効果が出る理由もわからなくはないです。
Googleしごと検索の改善はPDCAを小刻みに回しやすいので、ぜひ積極的に色々トライしてみてください。
細かいロングテールキーワードまで対策する
求人サイトに限りませんが、データベース型サイトで細かいロングテールキーワードを対策するのは非常に重要です。
通常の検索マスタで対策できるビッグ・ミドルキーワードだと、Indeedをはじめとする大手求人サイトが上位を占めており、なかなか上位表示を目指すのは難しいです。特に後発サイトでドメイン力がまだまだだったり、求人数が少なかったりする場合には、ロングテールキーワードで戦わなければ勝ち目がありません。
細かいデータベース型サイトのロングテールキーワード戦略は下記の記事に書かれているので参考にしてもらえたらと思います。
今回は、求人サイトが細かいロングテールキーワードを対策するためにできる2つの施策をご紹介します。
求人詳細ページのタイトルを工夫する
検索マスタで拾えない細かすぎるニーズを、求人詳細ページで対策するのも一つの手です。世の中的にトレンドになっている新しい職種やニッチな職種などは、莫大な工数をかけて検索マスタに追加するのは難しいですが、その名称に関する求人があるような場合であれば、求人詳細ページで対策をすべきです。
求人詳細ページのタイトルは営業やお客様が決めることも多いかと思いますが、タイトルにトレンドとなる単語等を積極的に含めるようにしてもらうことで、思ってもなかったようなキーワードでの流入が獲得できるようになることもあります。
求人詳細ページは対策ページ数が多いので、ほんの少しのタイトルの工夫で、大きなトラフィックの底上げにもつながるかと思います。
現時点でどのようなキーワードでの流入を獲得できているかをサーチコンソール等で眺めてみながら、どのようなタイトルにするとより多くのトラフィックが獲得できるのかを検討してみてください。
自動生成ディレクトリを活用する
多くの求人サイトで利用されている自動生成ディレクトリも、ロングテールキーワードを大量に獲得するためには非常におすすめです。実際に、サイト全体の15%〜50%程度を自動生成ディレクトリで獲得しているような大規模求人サイトも多いです。
LPクラフトという自動生成ディレクトリの生成ツールがSEO業界ではもっとも有名ですが、実際に私も多くのサイトで利用していますが、パフォーマンスがかなり高いです。
求人数が1万件程度以上あれば、基本的には自動生成ディレクトリを生成するメリットは出ると思います。
サイト運営者が指定したキーワードでページを生成・インデックスして、そのページ経由でのトラフィックおよびコンバージョンの獲得を行います。
仮に検索マスタ以外での一覧ページのインデックス化ができていない場合には、非常に大きな効果をもたらす可能性がありますので、ぜひお問い合わせいただけますと幸いです。
細かいロングテールキーワードも拾いながら、より多くのユーザーニーズを対策していきましょう。
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データベース型求人サイト向け
SEO施策10選
- 求人サイトのSEOの重要性
- 求人サイト特有のSEO課題とその対策方法
- 求人サイトのSEOで効果的な施策
求人サイトのSEO成功事例
ここからは、実際にLANYがご支援し、SEOの成果創出に成功した求人サイトの成功事例をご紹介します。
株式会社NTTドコモ「dジョブ」
株式会社NTTドコモが運営する求人検索サービス「dジョブ」のSEOコンサルティングを担当いたしました。
データベース型サイトのSEOにはある程度のセオリーがあるものの、そのセオリーが社内にない場合に自らキャッチアップするのは難しく、施策の要件が適切かといったことに自信を持つことができないという課題感をお持ちでした。
なかでもクロール・インデックス周りの数値改善に注力する必要がありました。LANYではクロール導線の整備や無駄クロールの排除、Indexing APIの実装など多種多様な施策を実行しました。
その結果、綺麗な右肩上がりでクロール数・インデックス数が共に伸びており、インデックス数は開始前と比べて130%ほど改善しました。
就活会議株式会社「就活会議」
新卒就活生向け求人情報提供サービス「就活会議」では以前より基本的なSEO施策を実行していたものの、インデックスのされにくさや伸び悩みを課題とされていました。
LANYではサイト特性を活かした施策やユーザー行動をとらえた改善案をご提案しました。
定量面では、インデックス数は119%改善、課題だったクロール量の改善率も約257%にまで伸びています。特に「クロール済み – インデックス未登録」に関しては、改善率が約420%と大幅な成果が出ました。モニタリングKWの順位も好調で、2024年5月時点で3位以内に入ったURL数がギネスを更新しました。
SEOにとどまらず、体験記や口コミ入稿画面のCRO施策から、UI/UX面での機能追加提案までご支援することで、セッション数や会員数も昨年対比で105〜110%をキープ。
手詰まり感のある部分に対し、根本の課題を分析した上で施策を打つことで、総合的な成果創出に繋げた事例です。
株式会社アーキベース「建職バンク」
建設業界に特化した転職・求人サイト「建職バンク」では主要対策ページのインデックス率の低さが課題となっていました。
分析した結果、サイト内に大量に存在していた低品質ページにクロールリソースを取られすぎており、本来クロールさせたい主要対策ページのクロールが足りない結果、多くの重要ページがインデックスされていない状況でした。
そこで、LANYでは
- ディレクトリ構造(URL構造)の大規模な整理
- 徹底的なクロールコントロール
- 主要ページの検索順位上昇施策
を中心に、半年間で34施策を実装。その結果、
- セッション数は、半年で199%上昇
- 平均検索順位は、半年で46.53位→26.10位に上昇
- 主要対策キーワードの上位表示比率も右肩上がりで上昇
と、順調な改善に繋げました。
データベース型求人サイトのSEOはLANYにご相談ください
人材業界の求人サイトはデータベース型のサイトタイプになるため、SEOに取り組む際はテクニカルな要素が増えて難易度も高い傾向にあります。
その分、1つの施策で数万〜数億ページに対しての影響を与えることもできるため、成果に繋がった時のインパクトはかなり大きいです。
ぜひ本記事で解説したポイントを参考に、求人サイトのSEO改善に取り組んでみましょう。
なお、LANYは求人サイトをはじめとするデータベース型サイトのSEOを得意としております。基本的な施策を漏れなく・確実に実行することはもちろん、一通りの施策に取り組んだものの手詰まり感を感じているような難易度の高い案件でも成果創出力に定評がございます。
求人サイトのSEOにお困りの方はぜひ一度ご相談ください。
データベース型求人サイトSEOコンサルティングサービスの概要ページはこちら>>
データベース型サイトのSEOで意識すべき点と具体的な5つの施策はこちら>>
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