データベース型サイト向け – 一覧ページ(リストページ)のサブコンテンツ活用方法

データベース型サイトのSEOで一覧ページ(リストページ)を生成したものの、なかなかインデックスされないということは往々にして発生します。

一覧ページはミドル、ロングテールキーワードのトラフィック獲得に繋がるので確実にインデックスさせていきたいです。

本記事では一覧ページのインデックス率が高まる「サブコンテンツ」の生成方法から事例までご説明します。

この記事でわかること
  • サブコンテンツとは?
  • サブコンテンツ導入の目的
  • サブコンテンツのメリット、デメリット
  • サブコンテンツの生成方法
  • サブコンテンツ導入でのインデックス改善事例
  • 世の中の参考になるサブコンテンツ事例

記事後半ではサブコンテンツ導入によるインデックス改善事例と世の中の参考になるサブコンテンツの具体例を紹介しています。

昨今のインデックスの閾値が高まり、一覧ページの多くが「クロール済み-インデックス未登録」に含まれてしまう点に悩まれているデータベース型サイトのSEO担当者の方の参考になれば幸いです。

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目次

サブコンテンツとは?

まずは本記事におけるサブコンテンツとは何か?を定義させてください。

サブコンテンツとは「メインコンテンツを補完し、その情報価値やユーザー体験を高める補助的な情報や要素」です。

例えば、FAQセクションや関連する統計データ、口コミなどがこれに該当し、ユーザーの理解を深める役割を果たします。サブコンテンツを挿入することで、結果的にGoogleからの評価につながりやすくなります。

サブコンテンツ導入の目的

サブコンテンツ導入の目的を以下の2つに分けてご説明させていただきます。

ページの評価向上による検索順位及びインデックス率向上

サブコンテンツは、クエリとページの関連性を高めることに有用です。

クエリとページの関連性が高まれば、ユーザーの検索意図に合致する可能性がより高まるため、検索順位の上昇が狙えます。

また、サブコンテンツに使用しているデータが自社データであれば独自性のあるコンテンツとして価値があると判断され、検索順位やインデックス率の向上に繋がります。

特に、ヘルプフルコンテンツアップデートなども行われている昨今のGoogleアルゴリズムでは、独自性のないページのインデックス率が非常に悪くなってきました。

ただの詳細ページへのリンクだけが並んだ一覧ページだと、競合他社と提供している情報差分がほとんどなかったり、特にリストの件数が少ない場合には、ページ上の情報がほとんどなくなります。

そうなってしまうとインデックスされなくなる可能性が高くなるため、サブコンテンツのようなよりユーザーにとっても検索エンジンにとっても有益な情報を入れてあげることで、インデックス率の向上にも繋がりやすくなります。

PLP一致率向上によるCVR向上

PLPはPreferred Landing Page(優先的なランディングページ)の頭文字をとった略語です。

対象の検索キーワードのランキングに優先的に表示させたい(表示させるべき)ページのことを指します。

PLPが一致すると、ユーザーの検索意図と合致するページに流入させることができるので、直帰率が下がり、CVRの向上につながりやすくなります。

例えば、「新宿 バイト」のクエリに対しては、新宿のアルバイト求人が一覧になっているページを表示したいはずですが、場合によっては何らかの理由で、新宿のカフェのアルバイト求人一覧ページが表示されてしまうこともあるでしょう。

その場合、検索意図に合致しないページなので直帰率が高まり、CVRも低下してしまうため、SEO的にもCRO的にもよくはありません。

サブコンテンツを入れることで先述した通りに「クエリとページの関連性」を高めることができるため、PLPの一致率が高まる傾向にあります。

サブコンテンツのメリット・デメリット

サブコンテンツを導入するメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

  • 対象ページ数(影響範囲)が多く、効果が出た時のインパクトが大きい
  • ユーザーの意思決定支援につながり、ラストクリックページになれる
  • 活用方法によっては被リンク獲得につながる

データベース型サイトではページテンプレートを更新すれば、大量のページを一新できるので、少ない工数で大きな成果を得ることが可能です。

また、サブコンテンツがユーザーの意思決定支援につながることもあります。

たとえば、ユーザーがメインコンテンツを見た後に判断材料として「他にもこの情報を知りたい」となることも多いです。

その場合に、再検索ニーズに応えるようなサブコンテンツを用意しておくことで、再検索されずに自社サイトでユーザー行動が完結する(≒トランザクションされる)可能性が高まります。

ラストクリックページになることが増えるとGoogleからも「検索行動が終了するページ(検索意図に答えている)」と認識され、評価向上にも繋がるのでSEO的にもUX的にもメリットは大きいです。

他にもサブコンテンツ用に生成した統計データを別ページのメインコンテンツとして発信することで、情報ソースとしての被リンクを獲得することもできます。

「求人ボックス」さんは以下のようなページを作成しており、メディアの情報ソースとして被リンクされていることが多いです。

引用:求人ボックス | 渋谷区の仕事の年収・時給・給料

自社のデータを用いた統計情報などは、多くの方が知りたい情報となるケースも多いため、被リンク獲得の一つの手段として作成してみるのも悪くない選択肢かもしれません。

デメリット

  • データが整備された状態で保有できていない場合、データ整備から必要になる
  • 動的にサブコンテンツを出すための要件定義、開発に工数が必要になる

サブコンテンツに出したい情報の元となるデータが整備された状態でない場合は、データ整備から必要になるので一定の工数がかかってしまいます。

データベース内で適切な形で情報を保有できていない場合には、そのデータを加工してデータを出す難易度が高まります。たとえば、先ほどの求人ボックスさんの例で言えば、給与情報のテーブルを給与情報として持っているかつ数字データとして持っていることで、そこを計算するだけで平均給与などを出すことができるでしょう。

仮に、給与情報をテキストデータとして持っていたり、他の情報と同じデータカラムに格納している場合には、そのデータベース設計から見直していく必要が生まれます。

また、動的にサブコンテンツを出すための要件定義を行うのに、表出ロジックやデータの理解が必要になるため準備段階の工数もかかってしまうことがあります。

施策としてはダイナミックで効果寄与度も高いですが、検討工数および開発工数はそれなりにかかるため、どのように要件定義および施策実行を進めていくのかは論点になるでしょう。

サブコンテンツの生成方法

  • 公的機関のデータを引用する
  • 自社保有データを使用する
  • FAQコンテンツを生成する

他にも他社情報をスクレイピングする方法もありますが、各種リスクが伴うので弊社としては推奨しておらず、本記事での解説は控えます。

公的機関のデータを引用する

公的機関では各分野で様々な統計データを公開しています。

公的機関のデータを参照元とすることでE-E-A-Tの文脈でも効果的です。

例えば、以下のような公開データがあります。

e-Statに関してはAPI機能もあるので利用しやすい環境が整っているのはいいですね。

具体的な活用事例としては、「アットホーム」さんをご紹介します。

  • 活用データ:自治体データの「生活ガイド.com」
  • コンテンツ内容:住むうえで気になること(エリアの病院やゴミの捨て方など)

引用:アットホーム

ユーザーにとっても比較検討材料となるので、意思決定しやすい状態を作り出し、トランザクションに繋げやすくなっていそうで個人的に好きなサブコンテンツです。

自社保有データを使用する

自社サイトで多様なデータを保有していると思います。

保有しているデータを集計することでサブコンテンツのデータソースにすることも可能です。

例えば、求人サイトのエリアページであれば、エリアページに表示されている以下のようなデータを集計してサブコンテンツに動的に出すことも可能だと思います。

  • エリアごとの掲載求人数
  • エリアごとの掲載求人の想定平均年収
  • エリアごとの最低/最高年収

自社データを活用している事例として、「求人ボックス」さんが以下のようなサブコンテンツを生成されています。

  • エリアの求人の平均給与
  • エリアの求人数推移
  • エリアの仕事に関わる基本情報

引用:求人ボックス

サブコンテンツ事例

ここまでご紹介していきたサブコンテンツ以外にもいくつかの事例をご紹介いたします。

イエウールさん(不動産)

  • 活用データ:国土交通省の不動産取引価格情報
  • コンテンツ内容:エリアの土地の売却価格推移

引用:イエウール

ガールズウーマンさん(アパレル求人サイト)

  • 活用データ:自社データ
  • コンテンツ内容:職種ごとの求人数、求人が多いブランド、求人が多いビルなど

引用:ガールズウーマン

スタンバイさん(求人サイト)

  • 活用データ:自社データ
  • コンテンツ内容:エリアの給与情報、求人件数推移、近隣エリアの給与情報

引用:スタンバイ

まとめ

最近はGoogleのインデックスの閾値が高くなってきている印象があります。

一覧ページにおけるサブコンテンツの導入はページのテーママッチ度の向上や他一覧ページとの重複率低下を狙うことができます。

結果としてサブコンテンツの導入で以下が期待できるので、まだ試されていない方はサブコンテンツの実装を考えてみてはいかがでしょうか。

  • インデックス率向上
  • PLP一致率向上
  • 検索順位向上

LANYではデータベース型サイトのSEOにおける各種ご相談も承っております。

データベース型サイトのSEOコンサルティングの事例としては、下記のようなケースがございますので参考にしてみてください。

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この記事の執筆者

Igarashi Shuntaのアバター

中〜大規模のDB型サイトのSEOを中心に各種プロジェクトに従事。
前職のエン・ジャパン株式会社ではSEOと各種データ整備〜可視化を担当。 SEO×データの経験を活かし、クライアント様への事業貢献を心がけている。

この記事を監修した人

Igarashi Shuntaのアバター
竹内渓太 SEOコンサルタント

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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