CVR改善に効果的な施策5選|CVRが低い原因や便利なツールを成功事例に基づき解説

CVR改善に効果的な施策5選|CVRが低い原因や便利なツールを成功事例に基づき解説
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CVR(コンバージョンレート)とは、Webサイトを訪れたユーザーのうち、そのWebサイトの最終成果(コンバージョン)に至ったユーザーの割合を指します。

CVRをKPIとして追っているものの、なかなか数字が伸びずに苦戦しているマーケティング担当の方も多いのではないでしょうか。

CVRはマーケティング施策におけるCVの定義と、目的に適した施策を実行できているかどうかで大きく左右されます。

本記事ではCVR・CRO改善コンサルティングを提供するLANYの知見を踏まえ、CVRが伸びない原因や改善方法、成功事例まで詳しく解説します。

なお、SEOに取り組んでいるものの、CV数が伸び悩んでいる担当者向けにホワイトペーパーもご用意しております。本記事とあわせてぜひご活用ください。

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目次

CVRとは?CVRを改善する目的

CVRとはConversion Rateの略で、Webサイトの目標達成率を示す重要な指標です。具体的には、商品購入や資料請求など、サイトが目指す最終的な成果を達成したユーザーの割合を表します。

マーケティング施策の一環としてWebサイトを運用する際は、サイトへの単純なアクセス数だけでなく、成果につながったユーザーの割合を把握することで、目標の進捗状況や改善すべき課題が明確になります。

たとえ安定的な集客ができていても、ユーザーがサイト上で期待する行動を取らずに離脱してしまっては、効果的なマーケティングとはいえません。

集客に成功した次のフェーズでは、CVの獲得やCVRの改善に注力し、サイトの目標達成率を高め、より効果的なマーケティング施策の実現を目指しましょう。

CVRについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

WebマーケティングにおけるCVの定義

一般的にWebマーケティングにおけるCV(コンバージョン)は、サービス登録やお問い合わせなどを指します。

しかし、Webサイト上で直接成約につながるCVを、マーケティング施策だけで安定して生み出すことは困難です。なぜなら、Webマーケティング施策は潜在顧客へのアプローチを得意とする傾向があるためです。

そのため、Webマーケティング施策においては「将来的に顧客になり得る見込み顧客の獲得」をコンバージョンとして最優先で目指すべきです。

たとえば、教育関連のポータルサイトでは、SEOで集客した潜在顧客に教育リソースを無料提供することで、将来的に有料サービスの顧客となり得るリードを獲得しています。

LANYでも、BtoBの無形商材を扱っているため、いきなりお問い合わせを獲得するハードルが高いです。そのため、まずは「LANYブログ」や「SEOおたく」などの各種コンテンツにSEOで流入してきたユーザーに対し、コンテンツの内容と関連度が高いホワイトペーパーを配布したりメルマガ登録を促すことでリード獲得を目指しています。

そして、獲得した見込み顧客の中でも確度の高いユーザーは営業部門に引き継ぎ、商談やフォローアップを担当してもらうことで、最終的なコンバージョンに繋げる体制が理想的です。

見込み顧客の獲得を中間コンバージョンとして定義し計測すると、より正確に施策の成果を評価できるでしょう。

マーケティング施策やSEOで追うべきCVについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

CVRの計算方法

CVRは、以下の計算式で求められます。

CVR(コンバージョン率)=CV(成約に至った件数)÷サイト訪問者(セッション数)×100

たとえば、サイト訪問数が10,000でCVが100件だった場合、CVRは1%です。

また、求めたいCVRによって、計算式を構成する要素は変化します。具体的には、以下の例を参考にしてください。

サイトを訪問したユーザーを起点にする場合CVR=成約したユーザー数÷訪問したユーザー数×100
特定のページのCVRを求めたい場合CVR=ページAを経由して成約件数÷ページAの訪問数×100
広告のCVRを求めたい場合CVR=成約に至った件数÷広告クリック数×100

CVRは目的や状況に応じて柔軟に計算方法を調整すると、より正確かつ有用な指標として活用できます。

目標CVRの設定方法

WebサイトやWeb広告の運用において、CVRの目標設定は、運用コストの削減やマーケティング効果の向上に役立ちます。

目標CVRの設定方法は、主に以下の3つです。

事業で追っている最終目標から逆算する事業の最終目標を達成する手段の「目標値・目安」としてCVRを設定する
Webサイトの最終目標から逆算するWebサイトの最終目標と現在の訪問者数から逆算して設定する
業界別のCVR平均値を参考にする自社の業界のCVR平均値を参考に設定する

なお、Webサイトを開設してすぐの場合は、CV数やCVRを追うのではなく、集客力を測るための「PV数」や「新規公開記事数」などをKPIに設定した方が正しくサイトの成長度合いを評価できます。そして、安定的に集客できるようになったと判断できるようになったタイミングでCV数をKPIに設定することをおすすめします。

一般的に、Webサイトは運用と並行してコンテンツの充実やユーザビリティの改善を行い、徐々に適切な数値まで引き上げていきます。

自社の状況や目標に合わせて、最適な目標設定方法を選び、継続的にCVRの改善を図りましょう。

業界別CVRの平均値

社内で複数の施策が走っていて、平均的なCVRのデータがある場合はそれを基準にするのが一番です。しかし、社内に情報がなく、自社のCVRが高いのか低いのか確認したいときは、業界別CVRの平均値を参考にすると良いでしょう。

業界別CVRをもとに目標CVRを設定する場合は、リスティング広告とディスプレイ広告に分けて数値を把握すると、自社の施策に合わせた目標値を設定できます。

リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに応じて検索結果に表示される広告で、特定の悩みや購入意欲のあるユーザーの目に留まりやすいためCVに繋がりやすいです。一方で、ディスプレイ広告は、潜在的に関心を持っていると思われるユーザーをターゲットに設定して配信される広告で、広告枠を持つ様々なサイトやアプリ上で表示されるためCV獲得よりも認知拡大を得意とします。

リスティング広告とディスプレイ広告の業界別CVRの平均値は、以下のとおりです。

業界CVR(リスティング広告)CVR(ディスプレイ広告)
BtoB3.04%0.80%
消費者サービス6.64%0.98%
EC2.81%0.59%
教育3.39%0.50%
金融・保険5.10%1.19%
健康・医療3.36%0.82%
人材・サービス5.13%1.57%
家庭用品2.70%0.43%
不動産2.47%0.80%
テクノロジー2.92%0.86%
旅行・娯楽3.55%0.51%
▲参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry|WordStream

業界別CVRの平均値を参考にしつつ、自社の特性や目的に合わせて適切な目標CVRを設定して、CVRを高めるマーケティング戦略の立案と実行につなげましょう。

CVRが低い原因5つ

CVRが低い原因5つ

業界別CVRの平均値や、自社の他のマーケティング施策と比較し、CVRが低いときに見直したい主な原因は、以下の5つです。

  • 競合他社や市場トレンドなどの外的要因が変化した
  • 広告の訴求とWebサイトの訴求に一貫性がない
  • サイトのユーザビリティが悪い
  • CVにつながる導線設計が弱い
  • 入力フォームの使い勝手が悪い

CVR改善につながる課題が明確になるように、詳しく見ていきましょう。

競合他社や市場トレンドなどの外的要因が変化した

CVRの低下は、外部環境の影響によっても起こり得ます。

外部環境の変化についての具体例は、以下のとおりです。

  • 競合他社の価格戦略
  • 新サービスの登場
  • 経済状況の変化
  • 季節やトレンドの影響

外部環境による影響は自社でコントロールできないため、CVR低下の対策を事前に取りにくい側面があります。

しかし、変化に対応するためには、市場調査を定期的に実行し、他社との差別化を図るために自社戦略の柔軟な見直しが効果的です。また、需要が高まる時期に向けて、CTAやサイト内導線の改善など、事前に講じられる対策にも目を向けておきましょう。

広告の訴求とWebサイトの訴求に一貫性がない

広告とWebサイトの訴求内容に一貫性がないと、訪問したユーザーの期待と実際の内容にズレが生じ、CVRの低下につながります。

たとえば、若年層向けに訴求した男性育毛剤の広告から中年男性をクリエイティブに起用したサイトに20代男性が流入した場合、広告とWebサイトの想定ターゲットにミスマッチが発生します。ユーザーは「もしかして一般的な老化を原因とした薄毛に効き目がある育毛剤なのかな」と解釈してしまい、期待した情報が得られないと判断してCVせずに離脱してしまうおそれがあります。

改善策としては、ペルソナの作成や見直しを実行し、ターゲットの明確化が重要です。

広告と流入先のページの内容に一貫性を持たせ、適切な広告ターゲティングによってユーザーの期待にそったコンテンツを提供しましょう。

サイトのユーザビリティが悪い

ユーザー目線に欠けた設計や使い勝手の悪さにより、ユーザーがCVに至る前に離脱してしまう可能性もあります。

たとえば、ユーザーが不快に感じる原因は、以下のとおりです。

  • ボタンの場所がわかりにくい
  • 検索機能が不十分
  • ページの表示速度が遅い
  • スマホ表示が見にくい
  • サイト構造が複雑で欲しい情報が見つからない

サイト解析ツールを使用して離脱ポイントを特定したり、ユーザーから直接フィードバックを得ると効果的な改善が期待できます。

また、レスポンシブデザインの採用や、ユーザーファーストでサイト設計の見直しを先回りして実行しましょう。

CVにつながる導線設計が弱い

適切な導線設計がないと、ユーザーの購買意欲を高めたり、確度に応じたアプローチをしたりすることができないないため、CVRの低下を招く恐れがあります。

CVRの低下につながる導線設計の例は、以下のとおりです。

  • CTAの設置数が極端に少なく、確度が高まったユーザーの転換を促せない
  • 問い合わせボタンのデザインが目立たない、ボタンだとわかりにくい
  • 別のページに遷移しないとCVボタンがない
  • いきなりCTAが設置されており、情報収集向けのコンテンツがない

CVRを高めるためには、ユーザーの興味関心を高められるコンテンツの途中や末尾などにユーザーの行動喚起を促すCTAを適宜設置すると効果的です。

また、比較検討の段階にいるユーザーの取りこぼしがないように、過不足なく情報を提供し、CTAや問い合わせボタンがわかりやすいデザインやページ構成を目指しましょう。

入力フォームの使い勝手が悪い

入力する項目が多いなど、ユーザーにストレスを与える入力フォームは、CV目前のユーザーを離脱させてしまう可能性があります。

ユーザーが入力途中で離脱してしまう入力フォームの特徴は、以下のとおりです。

  • 手入力の項目が多い
  • エラー箇所が一目でわからない
  • 半角・全角の使い分けがある
  • 必須項目がわかりにくい

入力フォームまでたどり着いたユーザーは、行動を起こす意思決定をしている可能性が高く、CVに限りなく近い状態です。そのため、ユーザーの熱が冷めないうちに入力できるように、入力フォームの最適化を実行しましょう。

CVR改善の手順

CVRを改善するためには、UX改善が必須です。

UX改善とは、顧客のJob(片付けたい仕事)が解決できるような機能の追加・削除を指します。たとえば、サイトに訪問したユーザーがストレスを感じて離脱しないように、CVまで至れるようなサイト体験をリデザインすることです。

UX改善のフローは、UX課題ツリーとして1枚のツリーで整理すると全体像が明確になります。

UX課題ツリーの例
▲UX課題ツリーの例

UX課題ツリーを活用したCVRを改善するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。

  • KGI・KPIを設定する
  • レバー指標を定義する
  • 課題仮説を設定する
  • 施策をプランニングする
  • 施策を振り返る

それぞれの工程で何をするのか、具体例を交えて見ていきましょう。

なお、UX課題ツリーの詳しいメリットやデメリットなど詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

UX改善を支援するサービス「UXコンサルティング」については以下の記事で解説しているので、外注を検討している方はあわせてチェックしてみましょう。

1. KGI・KPIを設定する

まずは、KGI・KPIを設定しましょう。

Webサイトのゴールを確認するために、以下の問いを埋めていきます。

  • プロダクトが解決する顧客のJob(片付けたい仕事)は何か
  • ビジネス上どの数値を目標としているか
  • KPIのうち、サイト内改善ではどの指標に注力するか
  • ログとしてどの数値をモニタリングしているか

ここでは、転職求人サービスを運営していると仮定して「KGI・KPI・改善する主要KPI」を以下のように設定します。

スクロールできます
KGI年間の転職成功者数
KPI①月間サイト訪問者数×②会員登録数×③求人応募数×④内定獲得率
改善する主要KPI会員登録数

2. レバー指標を定義する

次に、レバー指標の整理を実施します。

改善する主要KPIの「会員登録数」を「①訪問者数×②エンゲージメント訪問者率×③サービス詳細ページ訪問者率×④会員登録フォーム訪問者率×⑤会員登録フォーム完了者率」とさらに分解しましょう。

①〜⑤のうち、会員登録フォームに訪れるような購入に前向きなセグメントを改善する方が優先度が高いため、⑤の数値をさらに分解します。

会員登録画面の訪問者を「①項目を一度も入力せずに離脱+②項目の入力途中に離脱+③項目を最後まで入力したのに離脱」の3つのセグメントに分けました。

ここでは「①のセグメントが全体の70%を占めているため、登録画面で入力せずに離脱する層の改善が、もっともCVに寄与しそうだ」と判明したと仮定します。

ここまでが、KPIをもっとも改善する「レバー指標」を定義するまでの一連の流れです。

3. 課題仮説を設定する

レバー指標を整理したあとは「課題仮説の設定」に移ります。

「登録画面で入力せずに離脱している層」の改善が、もっともCV改善に寄与すると判明しました。

そのため、仮説を出しやすいように「なぜ、登録画面に遷移しているのに、項目を一つも入力せずに離脱してしまうのか?」という問いに変換します。

仮説をもとにヒートマップツールでユーザー行動のレコーディングを確認したり、問いに対する仮説のブレインストーミングによって、下記の課題仮説が浮かび上がってきます。

  • 登録画面の表示までに時間がかかりすぎて、離脱してしまったのではないか?
  • ファーストビューで見える入力項目が多く、入力に手間を感じたのではないか?
  • 登録するのは今ではないと感じて離脱につながったのではないか?

次のフェーズでは、浮かび上がった課題仮説に対する施策仮説を考えます。

4. 施策をプランニングする

「ファーストビューで見える入力項目が多く、入力に手間を感じたのではないか?」という課題仮説に対して、解決する施策を考えます。

GAFAMなどの一流のWebサービスを参考にしたり、競合サイトを調査してみると、下記の施策アイディアが浮かんできました。

  • 入力終了時間を表示して、心理的負担を減らせるのではないか?
  • 一問一答形式のフォームを表示すれば良いのではないか?
  • 必須項目を減らして、初回入力を促せるのではないか?
  • 離脱するタイミングで、入力導線をモーダルで伝えてはどうか?

あとは各施策仮説を詳細化し、A/Bテストなどでユーザーに機能を届けましょう。

5. 施策を振り返る

最後に「施策の振り返り」を実施します。

今回は、項目数をライトに減らす初期検証として、以下の検証をおこなったと仮定します。

  • Before:必須項目+任意項目の下に申し込みボタン
  • After:必須項目の下に申し込みボタン(任意項目はその下に表示)

その結果、登録画面からの登録完了率が105%・初回項目入力率が110%改善しました。

この結果によって「応募前の項目を減らして入力負担を減らすと、初回項目入力率と完了率を改善する」という仮説が立証されます。

効果が出れば、紐付く課題仮説・施策仮説にリソースをさらに投下します。

以上が、CVR改善につながるUX課題ツリーを作成するまでの一連の流れです。

CVR改善のために取り組みたい施策5つの方法

CVR改善のために取り組みたい施策5つの方法

CVR改善のために取り組みたい施策は、以下の5つです。

  • ターゲットを再設計する
  • CTAを最適化する
  • 入力フォームの最適化(EFO)を行う
  • ランディングページの最適化(LPO)を行う
  • 検索結果で上位表示を目指す

自社の改善点にそって実行できるように、それぞれ詳しく解説します。

以下の動画では、高度なマーケティングDXツール「DEJAM」を提供する株式会社LeanGOの平井様に、最新のCVR改善施策を紹介いただいています。実際に成果が出た施策をたっぷり紹介していただいているので、何やるべきか迷っている方はぜひ視聴してみてください。

ターゲットを再設計する

自社の想定とかけ離れた属性のユーザーに広告や発信情報が届いてしまうと、成果にはつながりません。CVRが期待どおりの数値を獲得できない場合には、ターゲットの再設計を検討してみましょう。

ターゲットの再設計が、CVR改善に貢献する理由は、以下のとおりです。

  • 発信内容をターゲット層に最適化できる
  • 具体的な悩みや検索意図に基づいたコンテンツ制作が可能になる
  • チーム全体の目線を合わせて施策を打てる

たとえば、とある転職エージェントサービスが20代のキャリアアップを求めている女性をターゲットとしているのに、40代の子育て中の女性に求められるような転職ノウハウを発信しても望んだ集客は見込めません。

自社が狙うターゲットにメッセージが届くように設計を見直して、CVR改善につなげましょう。

CTAを最適化する

CTAの最適化には、以下の4つのポイントが重要です。

  • ターゲットにあったCTAをつくる
  • ユーザーのハードルが下がる文言を選ぶ
  • マイクロコピーでクリックするメリットを伝える
  • リンク先に遷移した後のアクションを想定する

まず、資料請求や相談など、想定されるターゲットに合わせてCTAを用意します。

CTAのテキストは、ちょっとした表現の違いでもユーザーの行動に影響するため、アクションにつながりやすい文言を選びましょう。

さらに、CTAの近くに設置する短いキャッチコピーの役割をもつマイクロコピーを設置すると、クリックするメリットを端的に伝えられ、ユーザーのクリックを促進できます。

ただし、CTAはあくまでCVにつなげるアクションであるため、リンク先に遷移したあとのフォームの最適化やLPの質にもこだわり、CVRが高くなる運用を心がけましょう。

CTAの作り方や改善方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

入力フォームの最適化(EFO)を行う

EFOとは「Entry Form Optimization」の略で、入力フォームにたどり着いたユーザーの離脱を防止して、入力完了率を高める施策を指します。

具体的なEFOの施策の例は、以下のとおりです。

  • ユーザーの入力項目を減らす
  • フリガナや住所の自動入力機能
  • 半角・全角の自動変換機能
  • エラー箇所のアラート機能
  • 入力進行状況の可視化
  • 視認性の高いデザインの実装
  • プライバシーポリシーの記載とチェックボックスの設置

入力完了後にエラー項目の再入力を求められたり、半角・全角が項目によって異なったりすると、ユーザーにストレスを与えて離脱率を高めます。

そのため、入力フォームにまでたどり着いたユーザーの熱が冷めないうちに、入力が完了できる最適化を行いましょう。

EFOについては、目的や手順、CVR改善に効果的な施策などを以下の記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

ランディングページの最適化(LPO)を行う

CVR改善の対象がLPの場合は、LPOも効果的です。

LPOとは「Landing Page Optimization」の略で、ユーザーのニーズに合わせてLPのデザインや構成を最適化する施策を指します。LPからのユーザーの離脱を防止して、CVRの向上に効果的です。

具体的なLPOの施策の例は、以下のとおりです。

  • ファーストビューの見直し
  • CVまでの導線の改善
  • ページ構成、コンテンツの見直し
  • ページ表示速度の改善
  • レスポンシブ対応
  • 流入経路によるLPの出しわけ

一度作成したLPが最初からユーザーニーズに合致するケースは稀です。そのため、LP公開後のユーザーの反応によってLPOを行って、PDCAを回しながらCVRの最大化を目指しましょう。

LPOについては、以下の記事で詳しく解説しているので、手順や施策などを知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

LPOとSEOの違いを詳しく理解したい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみましょう。

LPのCVR改善に効果的な施策について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

ユーザー体験の指標のひとつである「Core Web Vitals」についても解説しているので、詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

検索結果で上位表示を目指す

SEOで検索結果の上位を目指せると、広告費をかけずに集客が可能です。そのため、Webサイトのターゲット層にマッチしたユーザーを集客できれば、CVRを上げる効果も期待できます。

ただし、検索結果1位と2位以下ではクリック率が異なるため、CVRに大きく影響します。検索結果によるクリック率の違いについては、以下の表をご覧ください。

検索結果クリック率(デスクトップ)クリック率(スマートフォン)
1位8.17%6.74%
2位3.82%3.41%
3位2.43%2.50%
4位1.63%1.71%
5位1.11%1.18%
出典:CTR Research Study: The Largest Ever for SEO

大抵のユーザーは1位のサイトを確認して、2位以下のサイトを比較検討することは少ないといえます。

CVR改善につながる効果的なSEO対策について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

CVR改善に役立つツール

CVR改善に役立つツールは、以下の5つです。

  • アクセス解析ツール
  • LPOツール
  • EFOツール
  • ヒートマップ
  • A/Bテスト

自社のCVR改善に最適なツールが見つかるように、順番に見ていきましょう。

アクセス解析|Google Analytics(GA4)

ツール名Google Analytics(GA4)
利用料金基本無料(高度なニーズに向けた有料プランあり)
主な機能・アクティブユーザーの確認
・ユーザーの流入経路の可視化
・設定したCVのレポート

Google Analytics(GA4)とは、Googleが提供する無料でアクセス解析ができるツールです。

Webサイトに訪れたユーザーの流入経路や滞在時間などの行動を解析し、CVに至るまでの課題の発見に役立ちます。

また、アクセスしたユーザーの年齢層や性別まで分析できるため、ターゲット層の最適化にも有効です。

LPOツール|Ptengine

ツール名Ptengine
利用料金無料〜(PV数や利用できるツールによって有料)
主な機能・ヒートマップ解析
・サイト解析
・A/Bテスト
・ページ編集

Ptengine(ピーティーエンジン)とは、タグをサイトに設置するだけで、顧客分析とサイトの改善を実行できるLPOツールです。世界中で20万以上のユーザーに支持されており、日本企業への導入実績も多数あります。

ヒートマップ機能などを用いた集客分析から、A/Bテストを活用したCVR改善の検証まで幅広くオールインワンで実行可能です。

LPOツール|SiTest

ツール名SiTest
利用料金無料から(アクセス規模やサポート内容によって有料)
主な機能・ヒートマップ解析
・セッションの録画再生
・A/Bテスト
・EFO

SiTest(サイテスト)とは、CVR改善のPDCAサイクル構築に向けた改善・解析機能が統合された国産のLPOツールです。ヒートマップ解析機能に加えて、A/BテストやEFO、AIによるレポーティング機能など豊富な機能が備わっています。

Google Analyticsと連携した解析にも対応しているため、より詳細な分析結果から自社のCVR改善策を導けます。

LPOツール|dejam

ツール名dejam
利用料金お問い合わせ
主な機能・ヒートマップ解析
・アクセス解析レポート

dejam(デジャム)とは、CROサジェストという独自の機能でWebサイトの画像を読み取り、最短30秒で具体的な改善案を取得できるLPOツールです。

Webコンサルタントと打ち合わせする時間が取れない企業や、すぐにでもCVRの改善案のあたりをつけたい企業に適しています。

また、導入後は専門家のアドバイスを無料で受けられるため、はじめてLPOツールを使用する場合でも精度の高い改善案を模索できます。

ヒートマップ|Microsoft Clarity

ツール名Microsoft Clarity
利用料金無料
主な機能・ヒートマップの作成
・セッションのレコーディング
・Googleアナリティクスとの連携

Microsoft ClarityとはMicrosoft社が提供する無料のヒートマップツールです。

ヒートマップ分析だけではなく、ユーザーのセッションをレコーディングする機能や、ダッシュボード機能など複数の解析ツールが備わっているため、自社サイトの効率的な分析に役立ちます。

LPOツールでもヒートマップ分析は利用できますが、無料でヒートマップの解析を簡易的に実施したい場合におすすめです。

A/Bテスト|Optimize Next

Optimize Next
出典:Optimize Next
ツール名Optimize Next
利用料金無料
主な機能・ノーコードでA/Bテストを作成
・GA4とのAPI連携

Optimize Nextとは、Googleアカウントさえあれば、誰でも無料で利用できるA/Bテストツールです。

Google Tag Managerの仕組みを使用しているため、対象のWebページにタグを設置するだけで簡単にA/Bテストが実行できます。また、Google AnalyticsとAPIを連携して、テスト結果の解析も可能です。

LPOツールでもA/Bテストの機能は含まれていますが、無料でA/Bテストのみ利用したい方は導入を検討してみてください。

A/Bテスト|VWO

ツール名VWO
利用料金無料から(アクセス規模やサポート内容によって有料)
主な機能・A/Bテストを作成
・ヒートマップ分析
・マウストラッキング

VWOとは、世界でもっとも利用されているA/Bテストツールの一つで、テストする対象ページにJavaScriptコードを挿入するだけで利用できます。

また、ヒートマップ分析やマウス操作の録画機能などCVR改善に役立つ機能も豊富です。

ただし、無料プランでは小規模テストを想定しており、月間に計測できる最大人数は5万人までに限定されています。

想定する計測人数が5万人を超える場合には、他のLPOツールなどとコストや機能面を比較して、自社に最適なツールを選択しましょう。

CVR改善の成功事例

最後にLANYでおこなったCVR改善の成功事例を紹介します。

弥生株式会社

弥生株式会社
課題CVの増加
支援内容CVR改善/CROコンサルティング
支援による成果・特定領域におけるCVRが最大で270%改善
・A/Bテストツールの導入支援など、CVR改善の基盤支援に寄与

弥生株式会社様は、会計・給与・商取引といったバックオフィス業務の効率化を実現している企業です。

A/Bテストツールの導入やGA4の設定、レポート周りの設定の支援により、施策の効果を明確にしてCVR改善に貢献しました。

特定領域のCVRが最大で270%も改善しており、ホワイトペーパーやサービス資料のダウロード数の大幅な増加に寄与しています。

オドレート株式会社

オドレート株式会社
課題自然検索の流入増加に伴うCVRの改善
支援内容CVR改善/CROコンサルティング
支援による成果・CVRが最大で150%改善
・自社でA/Bテストを実施するノウハウの獲得

オドレート株式会社様は、自宅でセルフチェックできる「体臭評価キット」の開発・販売を手がけている企業です。

LANYが過去の案件から得たノウハウをもとに、施策の根拠となる仮説や他社の事例を資料にまとめた結果、自社でA/Bテストを回す基礎の構築に貢献できました。

また、決済手段を増やしたり送料表示をわかりやすくしたりと、ユーザーの利便性につながる試行錯誤によって、最大150%のCVR改善を果たしています。

株式会社オールアバウト

株式会社オールアバウト
課題施策の量と質の向上
支援内容オウンドメディア「Best One」の運営代行
支援による成果・CVRが最大で200%近く改善
・セッション数が最大で161%改善
・検索順位が右肩上がりに大きく上昇

株式会社オールアバウト様は、人気商品・サービスをランキング形式での紹介によって、読者のベストが見つかる情報メディア「Best One」を運営している企業です。

セッション数が元々多いサイトであったため、運営代行に加えてUX施策も同時に実行させていただきました。その結果、セッション数の伸び以上にCV数が伸びており、CVRの改善を200%近くまで達成しています。

与えられたプロジェクトスコープを積極的に広げて、担当サイトが効率的に改善された結果なので、弊社としても今後につながる良い事例となりました。

CVRを改善してWebマーケティングの成果を最大化しよう

CVR(コンバージョンレート)は、Webサイトを訪問したユーザーのうち、最終成果に至ったユーザーの割合を示す重要な指標です。

CVRを改善するためには、マーケティング施策のターゲットを明確にし、ユーザビリティを向上させることが鍵となります。

具体的にCVR改善のために取り組みたい対策は、以下のとおりです。

  • ターゲットの再設計
  • CTAや入力フォームの最適化
  • ランディングページの改善
  • 自然検索の流入強化

ただし、CVR改善にはさまざまな原因が絡み合っており、仮説と施策の繰り返しによって改善に至るケースも少なくありません。そのため、自社のリソースやノウハウを考慮した上で、課題点の追求や調査が難しいときには専門業者への外注も一つの手段です。

LANYでは、CVR改善において「弥生株式会社様」や「オドレート株式会社様」など多数企業での支援実績とナレッジの蓄積があります。

CVRの改善にお悩みの方は、経験豊富なコンサルタントが揃っているLANYの「CVR改善 / CROコンサルティング」へご相談ください。

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