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SEOで効果が出るまでの期間の考え方
SEOは効果が出るまでには時間がかかり、中長期的な投資として考えるべきと頻繁に言われます。
実際、SEO施策を実施した後すぐに効果が出ることはほとんどなく、ある程度の期間が必要です。
SEOコンサルティングを提供する我々としては、お客様と「成果が出るまでの期間」の認識をすり合わせていないと両者が不幸になる場合が多くあります。
この記事では、SEOで成果が出るまでの期間について、年数百サイトをコンサルティングする我々の経験も元に、LANYとしての意見を記します。
もちろん、SEOは正解のない領域ですので、成果が出るまでの期間に正解はありません。
この記事の意見が正しいかどうかはSEO担当者それぞれで意見の食い違いもあるかと思いますので、あくまでLANYの一意見として読んでいただけると幸いです。
SEOで効果が出るまで期間(Google公式見解)
下記の動画の1:40の箇所でSEOで効果が出るまでの期間について言及されています。
結論、4ヶ月〜1年の期間が必要であると語られています。
4ヶ月〜1年の期間の理由は特段語られていませんが、SEOに向き合う我々からすると非常に妥当な期間であると感じます。
ブラックハットSEOに手を出さない限りは、即時的にトラフィックを何倍にもすることは基本的には無理難題ですので、数ヶ月から数年のスパンで正しい方向に向かって改善を続けていくことが重要です。
Google公式見解はSEOで成果が出るまでに必要な期間は4ヶ月〜1年であるというのを頭に入れた上で、我々の意見も述べさせていただければと思います。
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SEOで効果が出るまで期間(LANY見解)
SEOコンサルティングを通して多くのサイトのSEO改善をしてきた我々の見解も述べさせてください。
期間について考える前に、「成果」の定義をすり合わせない限り、意味のない考察になってしまうと考えているので、まずは成果の言葉の定義についてすり合わせをさせてください。
SEOの「効果」の定義
SEOの効果については「SEO流入が増えること」にさせてください。
もちろんSEOの上位目的に「売上」や「認知拡大」もあるかとは思いますが、変数が多くなりすぎない指標を成果指標とすべきだと考えているのでこの記事では「SEO流入が増えることがSEOの成果である」とさせていただきます。
SEO流入を増やすためには、対策キーワードの順位を上げたり、対策ページ数そのものを増やしたり、対策ページで獲得できる流入キーワードの種類を増やすのがもう一つ手前の指標であり、やるべきことです。
それらの指標を動かし、SEO流入が増えるまでにはどれくらいの期間が必要なのかの意見を述べさせていただきます。
SEOの効果が出るまでの期間の考え方
SEOで成果が出るまでの期間の考え方は、サイトの状況やモデルによって異なると考えています。
まずは、SEOの基本概念についてご説明させてください。
SEOの施策効果が現れるまでには、新規ページであればGoogleにインデックスされる必要があったり、既存ページを改善した場合なら改善後に再度そのページがクロールされ、ページ内容を再評価してもらう必要があります。
「新規記事を書いたのに全く流入が発生しない」場合には、そもそもその記事(URL)はGoogleに発見されているのか?クロールされているのか?インデックスされているのか?を見なければいけません。
これだけでも「SEO施策の成果が出るまでには、最低でも新規記事を書いてからインデックスされるまでのリードタイムが必要である」ことが分かりますよね。
では、その新規記事がインデックスされてから順位が付くのはインデックス直後なのかといえば、そうではありません。
たとえば、他の記事からその新規記事に対して内部リンクを飛ばしていた場合には、その内部リンク元の記事が再クロールされ、内部リンクをGoogleが認識するまでの時間が必要です。
また、小難しい話にはなりますが、内部リンクで渡されるリンクジュースと呼ばれるSEOパワーはサイト内の相対評価になるため、サイト全体のページが再クロールされ、リンクジュースが再計算されるのを待つ必要も出てきたりします。
リンクジュースが再計算されるためにはコアアルゴリズムアップデートを待たなければいけないという意見を持っている人すらいます。
このように考えていくと、SEOで成果が出るまでの期間は「対象ページ及びその周辺ページが再クロールされるまでにかかる期間」であるのではないかと考えます。
より対象範囲が広い施策(サイト全体にかかるような施策)であれば「サイト全体のページが再クロールされるまでにかかる期間」であるとも言えるでしょう。
数百ページの記事型メディアであればおそらくそこまでの期間はかからないでしょうし、逆に数億ページも存在するデータベース型サイトであれば成果が出るまでにそれなりの期間がかかるのではないでしょうか。
またクロールバジェットが多く割り当てられて頻繁に既存ページがクロールされ続けているサイトであればサイト全体がクロールされるまでの期間は短くなるので、成果が出るまでの時間も短くなると言えるでしょう。
効果が出るまでの期間の具体例
いくつか具体的な施策と成果が出るまでの期間をご紹介します。
例1. 記事のタイトルタグ変更
記事のタイトルを変更した場合に成果が出るまでの期間は、その記事が再クロールされるまでの期間だと考えています。
GoogleサーチコンソールのURL検査ツールに対象記事を入れていただくと、最後にいつクロールが来たのかを確認することができますので、ここの「前回のクロール」が施策実施日時よりも未来の日時になっていれば施策効果は反映されているはずです。
よって、施策後にクロールが来ているのにSEO流入が増えていない(順位が上がっていない、狙っているキーワードでの流入が増やせていない)場合には、施策効果がなかったと考えて良いでしょう。
例2. DB型サイトのページテンプレートのタイトルタグルール変更
DB型(データベース型)サイトのページテンプレートのタイトルタグルールを変更した場合には、各ページが再クロールされるにつれて徐々に成果が出ていくものだと考えます。
よって、記事のタイトルタグ変更のようにある日時を起点に前後で効果が変わるわけではなく、徐々に効果が出ていくようなイメージですので、対象ページ群が再クロールされるまでにかかる時間がすべての効果が出るまでの期間になります。
サイトの大きさやクロールバジェットの状況によって期間は異なるかと思いますが、大規模サイトですと1ヶ月〜半年程度は最低限かかると思っていいでしょう。
だからこそ、少しでも施策効果が現れているようであれば「効果あり」と考え、次の施策に進んでいくのが良いかと思います。
例3. 記事型メディアの内部リンク調整
記事型メディアで注力したい記事に内部リンクを寄せる施策や、トピッククラスターモデルにサイトを作り変えた場合には、基本的にはサイト全体の記事が再クロールされるまでの期間が成果が出るまでの期間と言えるでしょう。
従って、記事数に影響されますが、内部リンク系の施策は最低でも1ヶ月程度は効果が出るまでにかかると考えています。
具体例を挙げてきましたが、要するに「対象ページ数とそれらのページがクロールされるまでのリードタイム」が成果が出るまでの期間に与える変数であると我々は考えています。
効果が出るまでに必要な期間を考えるにあたって重要なこと
対象ページ数とそれらのページがクロールされるまでのリードタイムがSEOで成果が出るまでに必要な期間であると書いてきましたが、他にも考慮すべき変数は多数あります。
SEOに携わる上で忘れてはいけないのが「SEOは相対評価であること」と「Googleのプラットフォームの上で戦っていること」の2点です。
3C分析的に述べると、自社・競合・検索エンジンのアルゴリズムの3つが絡み合ってSEOの成果・パフォーマンスは決まります。
自社がどれだけ良い施策を実行したとしても競合がそれ以上に優れた施策を数多く実施していれば相対的には成果はむしろ下がっていってしまいますし、Googleのアルゴリズムが変わって「SEOのルール」が変更された場合には過去のルールをもとにして実行していたSEO施策の効果は弱まるでしょう。
だからこそ、競合よりもより早く、多くの施策を実行していくことは重要ですし、Googleのアルゴリズムに対して先手を打っていくことも大切になります。
成果が出るまでの期間に競合やGoogleの状況も変数として関わってくることを頭に入れておきましょう。
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効果が出るまでに時間がかかるSEOにどう向き合うか
成果が出るまでに時間がかかるSEOにどう向き合っていくべきかについて、LANYとしての意見を述べさせていただきます。
結論、「正しい方向に向かって、中長期的な視点を持って、適切なリソースを投資し続けること」だと考えます。
正しい方向に向かう
SEOはハックするものだと考えられがちですが、事業としてSEOに真剣に取り組んでいく際にはハックするのではなく、正しいことをし続ける必要があると考えています。
被リンクスパムが横行したり、長文SEOが効果的だったり、強いドメインのサブディレクトリに記事を入れていけば上がりやすい時期があったりと、その時々でハック的にあげやすい手法はあったりします。
しかし、Googleはスパムを撲滅するためにすぐに大幅にアルゴリズムをアップデートするため、一時的に効果的な手法にばかり頼っていると中長期的には勝つことができません。
Googleのガイドラインや品質評価ガイドラインを丁寧に読み込んだ上で、Googleが目指している方向性に合わせてSEOを考えていけるとアルゴリズムアップデートに左右されすぎずに成果を出し続けることができると信じています。
中長期的な視点を持つ
正しい方向に向かうに近しい話ですが、短期的にハックをしようとするのではなく、中長期的な視点で正しい方向に進み続けることが重要だと考えています。
この記事の趣旨の通り、成果が出るまでにはある程度の時間がかかるのがSEOです。
短期的に効果が出ないからSEO対策をやめる、よりハック的な手法に手を出すようなことをするのではなく、「中長期的に勝っていくために正しいことをし続ける」ことが重要だと考えています。
SEOは正解がわからなければ、ルールもすぐに変更されるため、短期的かつ近視眼的にSEOを捉えていると、中長期的に勝ち続けることは難しいです。
適切なリソースを投下し続ける
適切なリソースを投下し続けるのもSEOでは重要です。
たとえば、Core Web Vitalsが順位決定要因になるとGoogleがアナウンスしたときに、「それを対策したらSEOって本当に上がるの?」となってしまうと、改善施策はできないと思います。
もちろんGoogleがアナウンスしていることに対して改善策を実行したとしてもすぐに成果を出すのは難しいです。ただ、いつかはアルゴリズムが追いついてきて成果に反映されるようになると思いますし、競合が対策したことによって相対的に自社のパフォーマンスが下がるということもあります。
特に後者の「競合が対策したことによって相対的に自社のパフォーマンスが下がる」を考えると、「SEOのパフォーマンスを下げないこと」も成果として捉えるべきだったりもするでしょう。
弊社ではSEOを一定の税金のようなものとして捉えていますが、ある程度のリソースは仕方がないものとして投下し、それを適切な担当者、コンサルティング会社に運用してもらうのが良いと考えています。
たとえば有事の事態で突然広告宣伝費が使えなくなったときに、SEOのチャネルがある程度育っていると広告宣伝費を止めたとしても最低限の集客はし続けられます。
現状では有料集客の方が投資対効果が良いからマーケティング費用を全額投資している場合であっても、中長期的な視点を持つと一定割合SEOに投資をしてチャネルとして育てておけると将来的に助けられる日がくるでしょう。
まとめ
SEOで成果が出るまでの期間についてLANYとしての意見を書かせていただきました。
明確にどれくらいかかるという結論は述べておりませんが、成果が出るまでにどれくらいの期間が必要なのかをどのように考えていくべきか、成果が出るまでに時間のかかるSEOとどう向き合っていくべきかを少しは理解していただけたのではないかと思います。
SEOは成果が出るまでに時間はかかりますが、一度成果が出てしまえば、中長期的な資産となり続けます。
ぜひSEOについての考え方を見直して、必要に応じて適切なリソースについても考えてみていただけますと幸いです。
SEOなどのコンテンツマーケティングをするメリットやLANYの具体事例については下記記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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