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【Web広告】クリック数とは?定義・メリット・広告媒体ごとの違いまで徹底解説!

Web広告の目的のひとつは、認知拡大を図ることです。そのためには、多くのユーザーに広告をクリックしてもらうことが重要となります。
多くの企業では、広告の効果を「クリック数」で計測しています。クリック数が増えればサイトへの訪問者数が増え、広告の内容(クリエイティブ)が効果的だと判断可能です。
しかし、クリック数が予想通りに増えない場合、その原因は広告クリエイティブにあることがほとんどです。広告文やデザインがユーザーの関心を引けていない可能性があるため、改善が求められます。
本記事では、クリック数について増やすメリットや改善方法、そして主要広告媒体でのクリックの定義の違いについて解説します。広告運用をさらに効果的におこないたい方は、ぜひ参考にしてください。
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広告運用におけるクリック数とは?
クリック数とは、広告がクリックされた回数を示す広告運用の基本指標です。ユーザーが広告に興味をもち、実際に行動した回数を示すため、集客効果やクリエイティブの評価に使われます。
クリック数は「表示回数 × クリック率(CTR)」や「広告費 ÷ クリック単価」で算出でき、その意味合いは自社のマーケティング目的によってさまざまです。一般的に、Webサイトへユーザーを誘導できた中間目標の達成数として活用されます。
そのため、クリック数は広告成果を高めるための重要な指標の一つといえるでしょう。
無効クリックとは
クリック数はすべてのクリックがカウントされるわけではなく、広告媒体が無効と判断した場合は除外される可能性があります。
<除外される可能性があるクリック(Google 広告の場合)>
広告主様の費用や、広告を掲載するサイト運営者の収益を意図的に増やすために手動で行われるクリック自動クリック ツールやロボットなどの不正なソフトウェアによるクリックダブルクリック時の 2 番目のクリックなど、広告主様にとって価値のない余分なクリック
引用:無効なクリック: 定義
<除外される可能性があるクリック(Yahoo!広告の場合)>
正常なサイト訪問、購買につながらないクリックユーザーによる誤クリック悪意があると判断されるクリック
たとえば、手動・自動を問わず故意におこなわれた悪質なクリックや、うっかりしたダブルクリックの2回目などは無効とされ、集計には含まれません。このように、純粋で信頼性の高いクリックのみがレポートに反映されるよう管理されています。
クリックカウントとは
クリックカウントとは、特定のリンクがどれだけクリックされたかを測定する指標です。
広告運用では、ディスプレイ広告やリスティング広告などに対してクリック数を追跡し、各広告の反応状況を把握します。これにより、現状のパフォーマンス分析や、広告効果を定量的に評価可能です。
たとえば、広告のリニューアル前後やキャンペーン実施の前後でクリック数の変化を比較することで、施策の効果を検証できます。さらに、複数の広告パターンを比較して成果の高いものを選定するなど、マーケティング戦略の最適化にも有効です。
このように、クリックカウントは広告運用において不可欠なプロセスのひとつといえるでしょう。
広告媒体ごとの「クリック数」の定義
クリックは、広告媒体によって定義が異なります。
媒体 | 定義 |
---|---|
Google 広告 | ・広告のクリック ・テキスト広告の青い見出しや電話番号のクリック |
Yahoo!広告 | ・広告のクリック、タップ ・動画広告の場合、リンク先へ遷移するまでが1クリック(動画再生のためのクリックは除外) |
Facebook(Instagram)広告 | ・広告の画像やURLのクリック ・広告の他の部分のクリック(例)– 投稿への「いいね」、コメント、シェア– プロフィールのクリック– 画像、動画の拡大ボタンのクリック |
X広告 | ・フォロワー獲得広告:ユーザー名またはプロフィール画像のクリック ・プロモ広告:プロモ広告のクリック(URL、プロフィール画像、表示名、ユーザー名、詳細、ハッシュタグ、いいねへのクリック) |
参考:Google 広告のクリック数の定義 | Google公式ヘルプ
参考:Yahoo!広告のクリック数の定義 | Yahoo!公式ヘルプ
参考:Facebook(Instagram)広告のクリック数の定義 | Facebook公式ヘルプ
参考:X(旧Twitter)広告のクリック数の定義 | Xビジネス
たとえば、Google広告ではリンクをタップした瞬間を「クリック」とする一方で、Yahoo!広告の動画広告ではリンク先へ遷移するまでがクリックになります。
また、重複クリックや不正なクリックの扱いについても媒体ごとに異なるため、各媒体の仕様や計測基準を正確に把握しておくことが重要です。
広告のクリック数を増やす4つのメリット
広告運用におけるクリック数は、具体的にどのようなメリットがあるのか把握することで方向性が定まり、成果が出やすくなります。
広告のクリック数を増やすメリットは以下の通りです。
- 見込み客のサイト訪問者数が増える
- 分析データがたまりやすくなる
- オーディエンスリストの母数が増える
- クリック単価を抑えられる
それぞれ詳しく解説します。
見込み客のサイト訪問者数が増える
クリック数が増えると、Webサイトへの訪問者数が増えます。訪問者数が増加すると自社商品やサービスに対する見込み客の獲得や、自社サイトへの見込み客増加にもつながります。
ただし、サイト訪問から問い合わせや契約といったコンバージョンに至るまでの過程では一定の離脱が生じるため、十分なクリック数を確保しないと最終的な目標達成は困難です。
コンバージョンを増やすには、その母数となるクリック数を増やすことが不可欠であり、広告運用において最初の重要なステップといえるでしょう。
分析データがたまりやすくなる
Webサイトへの訪問者数が増えれば、以下のような統計的な分析がしやすくなります。
- エンゲージメント率
- 離脱ポイント
- 問い合わせフォームや購入ページへの到達率
- ABテストのレポート結果
これらの項目について、ユーザーが取る行動の傾向を把握できます。
コンバージョン率が上がらなかったとしても、ユーザーの行動を分析しコンバージョン率が上がらない理由を推測することで、サイト設計の改善が可能です。
また、集客に効果のある広告と効果がない広告を比較・分析できるので、クリエイティブやターゲティングなどの改善に役立てられます。
オーディエンスリストの母数が増える
広告の役目は、Webサイトに新規ユーザーを集客することだけではありません。リマーケティング広告を活用することで、一度Webサイトに訪問したユーザーに広告を配信し、再訪問を促せます。
リマーケティング広告とは、自社サイトに訪問したユーザーに再度アプローチする手法です。一定数リストが溜まってからでないと配信できないため、クリック数を増やしてWebサイトへの集客を強化することが必要になります。
オーディエンスリストの母数を増やしリマーケティングに活用すれば、コンバージョン数の増加が期待できるでしょう。
リマーケティングについては、以下の記事をご確認ください。

クリック単価を抑えられる
クリック数が増えることで「広告の品質」の評価が向上し、クリック単価(CPC)の低下につながる可能性があります。これにより、費用対効果(ROI)の改善が期待できます。
CPCは「広告費用 ÷ クリック数」で算出されるため、クリック数の増加はコスト効率に直結する重要な指標です。クリック数が増えることで広告のパフォーマンスが評価され、より低い単価での配信が実現する場合もあります。
ただし、実際のCPCは入札戦略や広告媒体の仕様にも左右されるため、必ずしもクリック数の増加が単価の低下につながるとは限りません。
- クリック数を増やすと見込み客のサイト訪問が増えるので、お問い合わせなどのコンバージョンが増える可能性があります。
- 広告運用の成果改善のためにクリックを貯めることでデータ分析もしやすくなります。まだコンバージョン数が少ない商材の場合は、まずはクリック(もしくはCTR)を指標として分析することを考えてもいいでしょう。
- コンバージョン(商品購入や資料請求、問い合わせなど)を達成するためには、クリック数を増やすことが非常に重要です。自社サイトの訪問からコンバージョンに至るまでの歩留まりを意識して、十分なクリック数を確保していきましょう。
広告のクリック数を増やす3つのデメリット
広告のクリック数が増えることで、以下のようなデメリットも生じます。
- 広告費が増える
- リマーケティングリストの質が落ちる可能性がある
- コンバージョン率が低下する
メリット・デメリット両方を把握した上で、広告を運用していきましょう。
広告費が増える
Web広告の料金体系は、基本的にクリックに対して課金がされるクリック単価制です。
<広告費の計算式(クリック単価制)>
クリック単価×クリック数=広告費
クリック数が多ければその分広告費は増えます。
Google 広告やYahoo!広告では日予算を設定すると、単日で予算を超えることは合っても月内で平均すると日予算内に収まるように調整され、広告が露出しなくなったりします。
これにより、限度額以上に費用が発生しない仕組みになっていますが、予想以上にクリック数が多いと配信期間が短くなってしまいます。そのため、広告予算を引き上げるなどの対応が必要です。
ただし、クリック数が増加しても、広告費がムダに消費されてしまうケースもあります。たとえば、見込み客になりづらい層へのターゲティングや、広告の訴求が曖昧な場合です。
このような場合には費用対効果が低くなるため、ターゲティングやクリエイティブの見直しが重要となります。
リスティング広告の費用発生の仕組みについては下記もご参照ください。

リマーケティングリストの質が落ちる可能性がある
リマーケティング広告では、オーディエンスリストの母数が多いほど効果が高くなる傾向があります。
ただし、無理に母数を増やそうとすると、見込みの薄いユーザーの広告をクリックしてしまい、リスト内の質が低下する恐れがあるため注意が必要です。
この場合、リマーケティング広告が配信されても見込みの薄いユーザーに広告が表示される割合が高くなり、コンバージョンにつながりにくくなります。
リマーケティング広告で成果を上げるためには、見込み客となりうるターゲットの広告クリックを増やし、リストの質を高めることが重要です。
コンバージョン率が低下する
クリック数が増えても、必ずしもコンバージョン率が向上するとは限りません。
たとえば、「問い合わせが増えない」「購入につながらない」といったケースです。実際にクリック数が2倍に増えたにもかかわらず、コンバージョン数は1.5倍にとどまり、結果としてコンバージョン率が低下するケースも見られます。
その主な原因は、以下の通りです。
- クリックしたユーザーの興味・関心度が低い
- 広告の内容とランディングページ(LP)の情報に一貫性がない
- 配信ターゲットが商品・サービスに対して適切でない
このような場合、たとえ多くのユーザーが広告をクリックしても、実際の成果にはつながりにくくなります。
重要なのは、「ユーザーが求める情報にしっかりと応えること」です。広告の訴求内容とLPの構成を一致させ、ターゲティングの精度を高めることで、コンバージョンへの導線を強化しましょう。
- クリック数を多く獲得する広告が一概に良いとは言い切れません。それは誇大広告であったり、誤認されるようなクリエイティブであることも少なくないためです。
- CTRが高すぎる広告もターゲットを絞れていないことにもなるため、無意味なクリックを獲得して不必要な予算消化につながっている可能性もあります。
- 無意味なクリックを獲得しないようにするためにも、見込み客となりうるターゲットを定め、クリエイティブに反映させることで良質なクリックを増やしていきましょう。
クリック数が増えない5つの原因
広告運用において、クリック数が増えない原因は主に以下の5つが考えられます。
- 競合サイトに入札負けしている
- 費用対効果が合わないと機械学習に判断されている
- キーワードの検索数が少ない
- 設定したキーワードがユーザーの検索意図に合っていない
- 広告文がユーザーの心に響いていない
ここではクリック数が増えない原因を解説し、それぞれの対策方法を紹介します。
競合サイトに入札負けしている
競合他社に入札で負けている場合、クリック数が伸び悩む可能性があります。
たとえば、競合がクリック単価(CPC)500円で入札しているのに対し、自社が300円で設定している場合、オークションで負けて広告の表示機会が減少します。広告が表示されなければ、当然ながらクリック数も伸びません。
また、入札額が低すぎると、広告が検索結果の上位に表示されにくくなり、ユーザーの目に触れる機会も少なくなります。結果として、ターゲット層へのアプローチが不十分となり、広告効果の低下を招きかねません。
競合が高い入札額で露出を強化している場合には、自社の入札戦略を見直すことが求められます。必要に応じてCPCや入札戦略の目標値を調整するとともに、ターゲティング精度や広告クリエイティブの訴求力を再評価し、限られた予算内でも成果を上げられるよう工夫しましょう。
費用対効果が合わないと機械学習に判断されている
入札戦略において目標値を設定して広告を配信している場合、目標を達成できない状況が続くと、機械学習システムは「費用対効果が悪い」と判断する可能性があるため注意が必要です。
たとえば、目標コンバージョン単価(目標CPA)を10,000円に設定しているにもかかわらず、実際のCPAが18,000円前後で推移している場合、システムは「成果の見込めない広告」と判断することがあります。その結果、広告の表示頻度を自動的に抑えられ、クリック数も低下してしまうでしょう。
こうした事態を防ぐためには、以下のような施策が重要です。
- 目標値に見合ったクリック単価の見直し
- LPの改善やABテストによるCVR向上の取り組み
- ターゲティングの再調整による精度向上
- 機械学習の挙動に即したリアルタイムな調整
システムの最適化ロジックに適応するには、柔軟かつ継続的な運用改善をおこないましょう。
キーワードの検索数が少ない
キーワードの検索数が少ない場合、広告のクリック数も伸びにくくなります。
検索ボリュームが小さいキーワードでは、広告が表示される機会が限られるため、どれだけ広告の内容が魅力的でも多くのユーザーにリーチすることは困難です。とくに集客を重視する場合は、一定以上の検索ボリュームをもつキーワードを選定することが重要になります。
検索数の多いキーワードをターゲットにすることで広告の表示回数が増え、それに比例してクリック数の増加も期待できます。
ただし、検索ボリュームが大きいキーワードは競争も激しくなるため、入札単価や広告の差別化戦略もあわせて検討しましょう。
設定したキーワードがユーザーの検索意図に合っていない
設定したキーワードがユーザーの検索意図と合っていない場合、クリック数はなかなか伸びません。
ユーザーが入力するキーワードには、それぞれ明確なニーズや目的(検索意図)が存在します。設定したキーワードがその意図とズレていると広告が表示されても関心をもたれず、クリックされにくくなります。
たとえば、購入を検討しているユーザーに対して、「基礎知識」や「使い方解説」といった情報収集目的のキーワードで広告を出しても、コンバージョン(CV)にはつながりにくいでしょう。
成果につなげるためには、ユーザーの検索意図に即したキーワード選定が不可欠です。
- フレーズ一致や完全一致を活用してターゲットを精緻に絞り込む
- 除外キーワードを設定し、関係のない検索から広告を守る
このような対策を講じることで、より関連性の高いユーザーに広告を届けられ、クリック数の増加と質の向上が期待できます。
広告文がユーザーの心に響いていない
広告文がユーザーの検索意図やニーズに合っていない場合、広告が表示されても関心を引けず、クリック数の増加にはつながりません。
たとえば、ユーザーが「お得なキャンペーン情報」を探しているにもかかわらず、広告文にその内容が明確に記載されていなければ、スルーされてしまう可能性が高くなります。
クリック数を伸ばすには、ターゲットユーザーのニーズを的確に捉えた広告文の作成が不可欠です。そのために有効なのが、以下の取り組みです。
- ペルソナの設定によってユーザー像を明確にする
- 広告制作者と連携し、訴求力のあるコピーを開発する
- 検索キーワードとの関連性を意識して、具体的で共感性の高い文言を用いる
さらに、広告のクリック率(CTR)が低下すると品質スコアが下がり、広告の表示機会そのものが減少してしまうリスクもあります。ユーザー目線で広告文を定期的に見直し、ニーズにマッチするよう改善していきましょう。
広告のクリック数を増やす6つの方法
広告のクリック数を増やす方法は、主に以下の6つです。
- 広告文を見直す
- ターゲットを絞って広告を出す
- 入札戦略を変更する
- 広告アセットを設定する
- フレーズ一致・インテントマッチを活用する
- 広告の品質を改善する
ここでは、広告のクリック数の増やし方について解説します。
1.広告文を見直す
広告のクリック数を増やすには、広告クリエイティブを改善してみましょう。
クリック数が増えない原因のひとつは、広告文がユーザーニーズに合っていないことです。ユーザーの検索意図に合った広告文を作成するためには、ターゲットユーザーのペルソナを設定し、彼らのニーズにもとづいた内容にすることが重要になります。
ユーザー目線で広告文を見直し、効果的な改善を図りましょう。
改善のポイントは下記の通りです。
- 商品やサービスの特徴がわかりやすい
- メリットや魅力が伝わりやすい
- 配信サイトや検索キーワードとの関連性が高い
これらの点に沿って広告文を見直し、広告の質を高めることで、クリック数の増加が期待できます。
さらに成果を出すためには、検索結果画面や配信サイトの広告枠の中で他社の広告よりも目立つ必要があります。
他社が類似の商品サービスで広告を出している場合は必ずチェックして、差別化のために参考にしてみてください。
2.ターゲットを絞って広告を出す
広告を配信する際、ただ広範囲に広告を配信しても効果はよくなりません。
ターゲット(ペルソナ)を絞り込み、どのようなユーザーに広告を見てほしいかを考えることが重要です。ターゲットユーザーを明確に設定することで、広告の効果を最大化できます。
ターゲット(ペルソナ)を絞り込むと、以下の点で役立ちます。
- 配信ユーザーの絞り込み
- 訴求力の高いクリエイティブ作成
- 配信サイトの選定
- 配信スケジュールの決定
さらに、適切なターゲット(ペルソナ)を設定する上での考え方やポイントは以下の通りです。
<ターゲット(ペルソナ)を作る時のポイント>
- 年齢
- 性別
- 年収
- ライフスタイル
- どのような悩みを持っているか
- 広告を見るタイミングや、商品サービスを必要とするタイミングはいつか
これらの項目に沿ってターゲットを絞り込み、配信計画を作成しましょう。
3.入札戦略を変更する
Google 広告では、「自動入札戦略」の機能を利用できます。
目的に応じて異なる入札戦略を選んで設定することで、効果的に広告を運用可能です。
<主な入札戦略>
- クリック数の最大化
- コンバージョンの最大化
- インプレッションの最大化
- 視聴回数の最大化
クリック数を最大化したい場合は、「クリック数の最大化」機能を利用しましょう。
1日の平均予算を設定しておけば、クリック数が最大になるよう自動でクリック単価を設定してくれます。
また、クリック数を増やすために、1日の平均予算を高めに設定するのもおすすめです。使える予算が増え、クリック数も増える可能性が高まります。
最大限のクリック数を得るため、クリック単価の上限を指定せず利用可能です。
ただし、クリック単価の上限を設定して閲覧者数の多い場所に広告を出稿する場合、入札価格を下げすぎると広告が表示されなくなり、クリック数が減少するリスクがあります。適切な価格設定は、まずクリック数を増やしてから調整する方法が有効です。
なお、自動入札の場合、入札価格を直接設定できないケースがほとんどなので、入札戦略の「目標」を緩く設定するとよいでしょう。
4.広告アセットを設定する
リスティング広告(検索広告)では、広告アセット(広告表示オプション)を利用できます。l広告アセットとは広告に追加情報を表示する機能で、ユーザーにより多くの情報を提供できるため、クリック数を増やすために非常に有効です。
以下は一部の広告アセットの例です。
- 広告文以外の補足テキスト
- 電話番号や住所
- 特定のページへのリンク
これらのオプションは広告の標準構成要素の下に表示され、ユーザーに追加情報を提供する仕組みです。アセットを活用することで広告の魅力を高め、クリックを促進できます。
それぞれの特徴やメリットを把握し、クリック数を上げるため積極的に活用しましょう。
広告表示オプション(アセット)については以下の記事をご確認ください。

5.フレーズ一致・インテントマッチを活用する
広告のクリック数を増やすためには、フレーズ一致やインテントマッチの活用が有効です。
これらは検索広告におけるキーワードのマッチタイプの一種で、ユーザーの検索意図により正確な広告を表示できます。
とくに、フレーズ一致はキーワードを含む検索語句に対応しやすく、インテントマッチではより多様な検索表現にも対応できるため、的確なターゲットへのリーチが可能です。
この結果、無関係なクリックを避けながら、関心度の高いユーザーに効率よくアプローチできます。
さらに効果を高めるには、以下の要素もあわせて最適化することが重要です。
- 検索ボリュームや検索意図に即したキーワードの選定
- 広告文とランディングページ(LP)との整合性の確保
- ユーザー視点に立った広告全体の見直しと改善
- 関連性の低い検索語句の配信を停止(除外キーワードの活用)
これらを総合的に調整・改善することで、クリック率やコンバージョン率の向上につながり、広告効果を最大化できるでしょう。
6.広告の品質を改善する
広告のクリック数を増やすには、広告の品質を高めることが不可欠です。広告の品質が低いと表示機会が制限され、クリック数も思うように伸びません。
広告の品質は、Google広告などでは「品質スコア」として以下の要素をもとに評価されます。
- 推定クリック率(CTR)
- 広告とキーワードの関連性
- ランディングページの利便性や内容の一致度
- 過去の広告実績 など
品質スコアが高い広告は、同じ入札価格でも表示順位が優遇され、オークションで有利に働きます。一方でスコアが低いと表示順位が下がり、露出が減ることでクリック数も落ち込む可能性があります。
そのため、次のような取り組みが重要です。
- 広告文の改善によってユーザーの関心を引く
- キーワードとの関連性強化で検索意図と一致させる
- ランディングページの最適化により、広告との整合性とユーザー体験を向上させる
これらの施策を通じて品質スコアを高めれば、クリック数の増加と広告効率の向上が期待できるでしょう。
品質スコアについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

- 広告のクリック数を増やす方法を6つご紹介しました。
- Web広告では、ユーザーに見てもらい、クリックされて初めて集客につながります。クリックの総数を増やすためには、クリエイティブの改善・ターゲットの見直し・媒体機能の活用・ユーザーへの表示機会の拡大などさまざまな視点で工夫することが重要です。
クリック数以外にも広告の運用で知っておきたい基本用語
広告運用において、クリック数以外にも数々の基本用語が登場します。
用語 | 内容 |
---|---|
クリック率(CTR) | 広告の表示回数に対してクリックされた割合 |
クリック単価(CPC) | 1クリックあたりの広告費 |
インプレッション数(IMP) | 広告が表示された回数 |
コンバージョン数(CV) | webサイト上での成果と定義したアクションのこと |
コンバージョン率(CVR) | サイト訪問者のうち、コンバージョンに至った割合 |
コンバージョン単価(CPA) | ひとつのコンバージョンを得るためにかかった広告費 |
広告運用で頻出する基本用語を解説しますので、ぜひ辞書がわりに活用してみてください。
クリック率(CTR)
クリック率(CTR)は、広告が表示された回数に対してクリックされた割合を示す指標です。CTRが高いほど、広告がユーザーにとって魅力的で効果的であり、費用対効果が高い広告運用ができていることを意味します。
<クリック率の計算例>
- 広告の表示回数:10,000回・CTR=10%
- CTRが高いほど、広告に興味関心を抱いたユーザーが多いという指標になります。
目標となるクリック率は、自社の商品カテゴリや市場規模、価格などによって異なります。そのため、一般的な基準を当てはめるのではなく、成果を測定しながら自社に最適な目標値を設定することが重要です。
CTRは下記の記事にて解説していますのでチェックしてみて下さい。

クリック単価(CPC)
クリック単価(CPC)とは、1クリックあたりの広告費を示す指標です。
- 広告文以外の補足テキスト
- 電話番号や住所
- 特定のページへのリンク
<CPCの意味>
- Google 広告やYahoo!広告などのクリック単価制の広告において、1クリックあたりの費用のこと
- クリック単価制の広告そのものを指してCPCという場合もある
CPCと似た用語で、CPM(Cost Per Mill)があります。CPMは「1,000回表示されるごとにかかる費用」を意味し、日本語では「インプレッション単価」と呼ばれます。
インプレッション課金制の場合、クリック単価(CPC)を設定することはできません。、しかし、広告費とクリック数からCPCを計算できます。(計算式:広告費÷クリック数)
CPCは広告運用の効率を示す重要な指標で、費用対効果を最適化するために欠かせません。広告主はCPCを管理し、予算内で最大の成果を上げることが求められます。
クリック単価について詳しく知りたい方は、以下の記事もご確認ください。

インプレッション数(IMP)
インプレッション数(IMP)は、広告が表示された回数を示す指標です。
厳密には、Webページ内で広告が読み込まれた回数を指し、実際にユーザーが見ている画面に表示されたかどうかは関係なくカウントされます。
ユーザーの画面に実際に広告が表示された回数が知りたい場合は、Google 広告の「視認範囲のインプレッション」、もしくはYahoo!広告の「ビューアブルインプレッション」の管理画面で確認できます。
<インプレッション数(IMP)の意味>
- Webサイトの広告枠に広告が読み込まれた回数
- SNS(Twitter、Facebook)のタイムライン上に広告が表示された回数
- YouTubeで動画広告のサムネイルが表示された回数
インプレッション数は、広告の露出状況を把握するための重要な指標となります。
コンバージョン数(CV)
コンバージョン(CV)とは、購入や問い合わせなど、Webサイト上での成果となるアクションのことです。の成果が発生した時点を「コンバージョン」と呼びます。
コンバージョン数(CV)は、実際にコンバージョンが発生した回数を示す指標です。コンバージョンとして何を設定するかは自由に決められます。
もし、購入や問い合わせが最終的な目標として難しい場合、マイクロコンバージョンを設定することが有効です。
マイクロコンバージョンとは、最終的なコンバージョンに至るまでの中間地点を指します。
<マイクロコンバージョンの例>
- 問い合わせはしていないが、問い合わせページにたどり着いた
- 購入していないが、商品をカゴに入れた
マイクロコンバージョンを追跡することで、最終的なコンバージョンに至る過程をより詳細に把握できます。
マイクロコンバージョンについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてチェックしておきましょう。

コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率(CVR)は、サイト訪問者のうち、実際にコンバージョンに至ったユーザーの割合を示す指標です。
「Conversion Rate」の略で、日本語では「顧客転換率」と言います。
<コンバージョン率(CVR)の計算式>
コンバージョン数÷セッション数(サイトへの訪問数もしくはクリック数)×100
この計算式を使用することで広告やサイトの成果を効率的に測定でき、改善の方向性を定めるための重要な指標となります。
コンバージョン率については、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

コンバージョン単価(CPA)
コンバージョン単価(CPA)は、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった広告費用を示す指標です。この指標を使うことで、広告運用の費用対効果を定量的に把握できます。
<コンバージョン単価(CPA)の計算式>
広告費 ÷ コンバージョン数
この計算により、広告キャンペーンの成果を金額ベースで評価可能です。
たとえば、1件のコンバージョンにかかるコストを把握することで、必要な予算の見積もりや予算配分の最適化に役立ちます。さらに、過去のCPAデータをもとに目標設定をおこなえば、効率的な広告費用の管理と広告効果の予測が可能です。
CPAを適切に管理・改善することで、より高いROI(投資収益率)を実現し、効果的な広告運用につなげられるでしょう。
クリック数を増やして見込み客を獲得しよう
クリック数は、ユーザーが広告をクリックした回数を示す指標です。不正クリックやダブルクリックは除外され、純粋な訪問数が集計されます。
クリック数を増やすためには、広告文やターゲットの設定を見直し、入札戦略の変更や広告アセットの設定が効果的です。
なお、広告運用には専門知識が必要であり、オーディエンスリスト作成やタグ設定に関する理解も求められます。自社での運用が難しい場合、運用代行業者を利用することもひとつの手でしょう。
LANYではリスティング広告の運用代行を提供しており、効果的な運用をサポートします。
SEOやほかの広告手法も提案しているので、集客や収益化を目指す方はぜひご相談ください。