孫子の兵法に学ぶブログ戦略

ブログ運営をする方の中には「楽しくブログを書きたい」という方もいれば、「ブログを通してお金を稼ぎたい」という方もいるかと思います。

楽しくブログを書きたいだけであれば、戦略など必要ありません。

逆にブログを通してお金を稼ぎたいと思っているのであれば、間違いなく戦略が必要不可欠です。

ブログ運営やアフィリエイトは、特に戦略がなくても運の力で稼ぐことができていた時代もあります。

しかし、現代のブログ運営やアフィリエイトの難易度は非常に高まっており、戦略なくして成功しづらい状況になってきました。

そこでこの記事では、ブログ運営の戦略をどのように考えていくべきなのかを解説します。

抽象度の高い話になっていますので、より具体的な話が知りたい方は下記の記事を読んでみてください。

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目次

戦略とは?

戦略とは、「目的達成のために資源(リソース)をどう利用するかの指針」です(『なぜ「戦略」で差がつくのか』

稼ぐという目的に対して、自分の時間や労力をどのように投下すべきかを丁寧に考えることで、効率的に目的達成に近づいていくことができます。

しかし、戦略と聞くと少し難しそうに聞こえてしまいますよね。

そこで今回は、戦略思考の原点とも言える「孫子の兵法」を元に、ブログ戦略の立て方を考えてみます。

孫子の兵法とは?

孫子の兵法とは、紀元前500年頃の中国の兵法書(戦争などにおいて兵の用い方を説いた書物)

ビルゲイツや孫正義の愛読書でもあり、多くのビジネスパーソン、特に戦略立案に携わる人々から圧倒的な支持を得ています。

現代ビジネスでも使える思考法が散りばめられており、ビジネスパーソンにとってかなり参考になる一冊です。

そんな「孫子の兵法」で再三説かれているのは、「戦わずして勝つ」こと。

負けないことを最も重視して、戦う前に徹底的に考えることが説かれています。

つまり、負けないための戦略立案の方法が説かれている本です。

孫子から考えるブログ戦略

『孫子の兵法』を読んでブログ運営にも使えると思った思想は以下の3つです。

  • 戦う領域を正確に把握する
  • 勝てる戦いを見つける
  • リソースが少ないなら一点集中する

まとめると、「自分の戦う領域を徹底的に理解し、勝算を見つけ、そこにリソースを一点集中する」ということです。

ブログだけではなく、どんなビジネスにおいても重要なことだと思います。

確率思考の戦略論』でも、著者の森岡毅さんも似たような内容を述べていました。

ビジネス戦略とは、市場構造を理解し、勝てる戦いを探して、どうやって勝つのかを考えること。

  • 市場構造(自分の戦う領域)を理解すること
  • 勝てる戦いを見つけること
  • どうやって勝つのかを考えること

戦略設計においては、この3点が何よりも重要です。

この3点に加えて、リソースのない個人ブロガーなどは、法人や大手メディアと戦うために「リソース集中」を考える必要があるでしょう。いわゆるランチェスター戦略です。

攻める領域を徹底的に理解し、勝てる確率の高い戦い方を見つけ、その戦略をを淡々と実現すること」でブログ運営を成功させる必要があります。

勝利する軍は、まず勝利を確定しておいてから、その勝利を予定通り実現しようと戦闘するが、敗北する軍は、まず戦闘しを開始してから、そのあとで勝利を追い求めるのである(孫子)

前置きが長くなりましたが、これより『孫子の兵法』をブログ戦略の観点から解説していきます。

戦う領域を正確に把握する

何よりも重要なのが、「戦う領域を徹底的に把握すること」です。

いわゆる3C分析ですが、自社・競合・市場(アフィリエイト市場やGoogleアルゴリズムなど)を徹底的に把握しましょう。

  • 自社:自分が使えるリソース
  • 競合:競合が使えるリソース
  • 市場:アフィリエイトの広告市場規模 / その領域のGoogleアルゴリズム

冒頭にも述べましたが、戦略とは「目的達成のために資源(リソース)をどう利用するかの指針」です。

自分のリソースをどこに利用するともっとも効率よく目的達成できるのかを考えていきます。

自社の目的達成を阻む変数が「競合」の存在です。

基本的にアフィリエイトは、シェアを取り合うゲームですので、強敵が存在する領域では得られる果実も少なくなります。

強敵がいなかったとしても、アフィリエイト広告市場が小さく、商材単価が低かったり、そもそも検索需要が少ない領域ではすぐに頭打ちが見えてしまうでしょう。

また、Googleのアルゴリズム的にすでに個人ブログがほぼ戦えない領域もあるので避けましょう。

YMYL領域(下記のGoogle検索品質評価ガイドライン参照)などは戦うべきじゃないです。

General Guidelines_YMYL
Google検索品質評価ガイドライン

SEOはあくまで相対評価なので、競合に勝つためには何がどれくらい必要なのかはざっくり見積もれます。

もちろんGoogleのアルゴリズムは誰にもわからないので、100%近い確度の見立てを出すことは不可能ですが。

とはいえ、

  • 何を、どこまでやれば、どれくらいの収益が得られるか?
  • それを実現するためには、自分のリソースだとどれくらいの期間が必要か?

これらを可能な限り事前に考えましょう。

そして、この実現する期間(見立ての期間)は短い方が良いです。

戦略立案で大事だと言われるのが、「静止画」ではなく「動画」で物事をとらえることです。

自分が立てた戦略に向かって粛々と進んでいる最中にも、競合も前に進んでいきますし、新たな競合が参入してきたり、Googleのアルゴリズムが180度変わる可能性も大いにあります。

戦略の時間軸が長くなればなるほど、その戦略の不確実性は高まり、勝率も下がりるので、なるべく短期間で勝てる見込みのある戦略を立てるようにしましょう。

勝てる戦いを見つける

徹底的に領域について把握をしたら、その中で勝てる戦いを探しましょう。

勝てる戦いを見つけるためには、まず「勝ち」を定義する必要があります。

たとえば、下記のようなものです。

  • 勝ち = 月間100万円稼ぐこと

「勝ち」を定義したら「勝ち方」に対する仮説を定めましょう。

ただがむしゃらに「月間100万円を稼ぐ!」と意気込んで努力しても、何をしたらその目標が達成できるのかが見え切れていないため、なかなか正しい努力をすることは難しいです。

たとえば、アフィリエイトでは、収益は下記の方程式の商材ごとの足し上げになります。

  • 報酬 = 商材単価 × 発生数 × 承認率

ですので、商材A、商材B、商材C・・・で、それぞれどれだけ発生させたらいいかを定義します。

その後、

  • 発生数 = セッション数(≒PV数) × 広告CTR × 広告遷移後CVR

と因数分解出来ます。

この辺りの詳細な目標設定の仕方は下記の記事にて紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。

株式会社LANY | デジタルマーケテ...
【LANY式】SEO目標シートの作成方法。KPI策定方法や戦略立案におすすめ。 | 株式会社LANY | デジタルマーケ... SEOを進める中で、進んでいる方向が本当に正しいのかを悩む機会も多いかと思います。 SEOでは施策を打ってすぐに結果が出ることも少ないですし、Googleのアルゴリズムはブ...

何を、どれだけやると、目標が達成できる」まで考えて初めてようやく「勝てる可能性がある戦い」を挑むことができるはずです。

事前の見立て(計算)はとても面倒いのですが、何も考えずに数十記事を何十時間もかけて書いて稼げないよりも、数時間本気で見立てを考えてから進み始めた方が、全体として見たときの投資対効果は高いと思います

勝てない戦いをするのはやめましょう。

そして勝てるかどうかわからない(というか見立てていない)戦いもできる限り避けましょう。

戦う前に徹底的に考えて、絶対に勝てると思った戦いを「予定通り実行する」のが孫子流の戦い方です。

リソースが少ないなら一点集中する

個人ブロガーの戦闘力は基本的に低いです。

定量的に図ることのできるリソース(時間 / お金)が圧倒的に足りません。

企業がお金をかけて外注ライターを多数保有し、ディレクターも複数名立ててサイト運営をしているのに対し、個人ブロガーが一人で参入するのはかなりのハードシングスです。

では、どうするか。一点集中です。もうこれしかないです。

リソースがない個人の場合に取りうる戦略は、何かに特化してリソースを一点集中で突っ込むくらいしか方法が残されていません。

孫子では、次のように述べられています。

我は専りて一と為り、敵は分かれて十と為らば、是れ、十を以て其の一を攻むるなり

1対10の兵力で、敵が分散して10隊に分かれた場合、1点に力を集中させれば敵と対等の兵力で攻めることができる。個々の戦闘において、兵力を集約させ、集中して敵に当たれば小兵力で大兵力を打ち破ることができる。

大手メディアは、様々な箇所にリソースを投下して、圧倒的な記事数を投下してきます。

また大手メディアはプレスリリースなども打ちながら、大量の被リンクやサイテーションを獲得します。

そうなった時に、記事数や被リンク数などのSEOにおける割と最重要指標で勝つことが不可能です。

つまり、そこで戦ってはいけません。

では、どうするか。一点集中です。何かで尖りましょう。

尖りもせず、発信する情報も大手メディアの下位互換だったら、勝算などどこにもありません。

実体験レビューをしたり、オリジナル画像を大量に入れたり、SNSとうまく掛け合わせるなど、尖れる部分はいくらかあるはずです。

ただでさえ少ないリソースをあれこれ手を出して分散するのではなく、目的達成のために最適にリソース配分(一点集中)をして戦いに勝利しましょう。

まとめ

孫子の兵法を元に、ブログ戦略の考え方を解説してみました。

孫子は、戦争のための戦略論なので、負けるは死ぬことです。なので、非常に現実的な戦略が書かれています。

戦略を考えることだけに時間を使いすぎて、本来やるべきブログ構築ができなければ意味はなくなってしまいますが、適切な戦略を立てた上でスタートを切る方が成功確率は高くなるかと思いますので、程よく時間をかけて戦略を練ってみてください。

自分の戦う領域を徹底的に理解し、勝算を見つけ、そこにリソースを一点集中する

上記を意識して、ブログ運営を成功させていってください。

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この記事の執筆者

竹内渓太のアバター
竹内渓太 SEOコンサルタント

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

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