サービス
YouTubeのSEO対策とは?手順や設定すべき項目、上位表示実現のポイントも解説

YouTubeチャンネルを運営しているものの、検索結果で上位表示されず、動画を活用したマーケティングが思うようにできないといった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
YouTubeで自社の動画を上位表示させるためには、YouTubeのSEO対策が欠かせません。SEO対策によって、動画の露出を劇的に改善し、ユーザーとの接点の増加や関連コンテンツへの誘導などにつながります。
本記事では、YouTubeのSEO対策とは何かという基本から、キーワード選定のやり方、タイトル・タグ・サムネイルの最適化など実践的なノウハウを詳しく解説します。
弊社で運営しているYouTubeチャンネル「SEOおたく」の実践事例も紹介するので、ぜひ具体例も参考にしてみてください。
LANYでは、YouTubeのSEO最適化をはじめとしたチャンネル最適化を含め、戦略立案からモニタリングまでをまるっと代行するYouTube運用代行サービスを提供しています。YouTubeをマーケティングにフル活用していきたい方は、ぜひ一度サービスページをご覧ください。
YouTubeのSEO対策とは?

YouTube内での検索結果において上位表示を目指し、動画の露出機会を増やすことで再生回数やチャンネル登録者数の増加を図る施策です。
YouTubeはGoogleに次ぐ検索ボリュームを持つプラットフォームとして機能しており、毎日数十億時間もの動画が視聴されています。YouTubeのSEO対策を適切に実施することで、ターゲットとする数多くの視聴者に効率的に動画を発見してもらえるのが強みです。
企業のマーケティング担当者や個人事業主にとって、YouTubeのSEO対策は単なる再生回数増加の手段ではありません。ブランド認知の拡大、問い合わせの獲得、最終的な売上向上につながる重要なマーケティング戦略として位置づけることが重要です。
一般的なSEOとの違い
YouTubeのSEO対策を理解するうえで、従来のGoogle検索のSEOと比較して大きく異なることも知っておきましょう。
Google検索では被リンクやコンテンツの網羅性、専門性が重視されますが、YouTubeでは視聴者のエンゲージメントや視聴時間がより重要な評価要素です。
YouTubeのアルゴリズムは視聴時間の最大化を最優先目標とし、視聴者がプラットフォーム上により長く滞在することを促進する動画を高く評価します。
主要な評価指標は、以下の通りです。
- 視聴者維持率
- 平均視聴時間
- 高評価率
- コメント率
- シェア率
- クリック率
- 関連動画への表示頻度
これらの指標が高い動画ほど、検索結果や関連動画で上位表示される可能性が高まります。YouTubeアナリティクスを活用してこれらの指標を継続的にチェックし、分析結果にもとづいて改善施策を実施することが効果的なYouTubeのSEO対策につながります。
なお、YouTubeのSEOはGoogle検索のSEOと比較して競争が比較的緩やかな傾向があります。そのため、数年前に公開された動画でも上位表示され続けていることも珍しくありません。
一度上位表示を獲得できれば、ターゲットユーザーとの継続的な接点を築き、長期的な集客が見込めるため、ぜひYouTube SEO対策に取り組んでいきましょう。
YouTubeのSEO対策が重要視される理由
YouTubeの運用ポイントは多岐にわたりますが、なかでもSEO対策が重要視される理由は、以下の4つです。
- YouTubeの圧倒的な市場規模と影響力
- ビジネス成果に直結する集客効果
- 競合他社との差別化機会の創出
- 人となりや雰囲気による信頼感創出
YouTubeの圧倒的な市場規模と影響力
YouTubeでは毎分500時間以上の動画がアップロードされ、視聴者は毎日10億時間以上の動画を視聴しています。
この圧倒的な市場規模をもつプラットフォームに対して、YouTubeのSEO対策を適切に実施することで、企業のターゲット層に効率的にリーチできる可能性が高まります。
さらに、Googleの検索結果にもYouTube動画が表示されるため、YouTubeのSEO対策により複数の検索チャンネルからの流入が期待できます。
ビジネス成果に直結する集客効果
また、YouTubeのSEO対策は単なる再生回数増加にとどまらず、ウェブサイトへの流入、問い合わせ獲得、商品購入といった具体的なビジネス成果に直結する強力なマーケティング施策です。
動画コンテンツは文字情報よりも視聴者の記憶に残りやすく、商品やサービスの魅力を効果的に伝えられます。
YouTubeの視聴者は能動的に情報を求めており、購買意欲の高い見込み客が多く含まれています。動画の説明文やコメント欄を活用することで、自然な形でウェブサイトや問い合わせフォームへの導線を設置できます。
競合他社との差別化機会の創出
SEO対策を含めたYouTube運用はマーケティング手法として重要視されているものの、まだまだ参入の余地があります。
動画コンテンツは制作に時間とリソースが必要なため、競合が後から追随することが困難で、先行者利益を長期間維持できる可能性があるからです。
とくにニッチな業界や専門分野は、競合チャンネルが少ないため上位表示を狙える環境です。今すぐSEO対策を含めてYouTube運用に注力することで、競合が参入する前に市場での優位性を確立できるでしょう。
人となりや雰囲気による信頼感創出
YouTubeは、XやSEO記事といったテキストコンテンツとは異なり、動画を通じて演者の人となりや雰囲気をダイレクトに伝えられる点が大きな強みです。
そのため、動画を視聴した方は、演者に対して事前に親近感や信頼感を抱きやすくなります。
たとえ初めての対面でも、一定の関係性を築いたような状態から商談をスタートできるため、スムーズなコミュニケーションができるでしょう。
LANYでも、YouTubeの視聴をきっかけに問い合わせをいただく機会が多くあります。実際の商談で「YouTube見ました」という声もあり、リード獲得に大きく貢献しているチャネルです。
3年で100本以上のYouTubeを投稿してきた経験から、BtoB企業のYouTube活用事例を解説した動画やnoteも公開しているので、ぜひ参考にしてみてください。
BtoB企業が3年で100本のYouTube動画を投稿した成果と学び
YouTubeのSEO対策に取り組む4つの効果
YouTubeのSEO対策に取り組むことによって、以下のような効果を期待できます。
- 動画アクセス数の増加
- 動画を通じた顧客との接点の創出
- 動画から自社コンテンツへの誘導による集客力の強化
YouTubeのSEO対策で得られるメリットを理解したうえで、マーケティング手法のひとつとして本格的な実施を検討しましょう。
動画アクセス数の増加
YouTubeのSEO対策を適切に実施することで、検索結果や関連動画での上位表示が実現し、動画の再生回数とアクセス数が大幅に増加します。
YouTubeアルゴリズムは視聴者維持率やエンゲージメント率、クリック率などを評価指標としており、これらを最適化することで検索結果での露出機会の飛躍的な向上が期待できるからです。
たとえば、タイトルに「YouTube seo 対策 やり方」などの検索キーワードを含め、魅力的なサムネイルを作成し、視聴者維持率を高める動画構成にした場合、YouTubeでの上位表示につながり月間再生回数が従来の数倍に増加する可能性があります。
動画のアクセス数増加を実現するには、キーワード調査、サムネイル最適化、視聴者エンゲージメント向上の3つの要素を総合的に改善することが重要です。
動画を通じた顧客との接点の創出
YouTubeのSEO対策により動画の露出が増加することで、これまでリーチできなかった潜在顧客との新たな接点を創出し、顧客基盤の拡大を実現できます。
YouTubeは能動的に情報を求める視聴者が多く、質の高い見込み客との接点を効率的に創出することが可能です。特に動画は視聴者の記憶に残りやすく、ブランド認知や信頼関係の構築において文字コンテンツよりも高い効果を発揮します。
以下の動画では、金融業界でのSEOについて解説しており、「金融」や「YMYL」などのキーワードをタイトルや概要欄などに含めることで、YouTube上でのSEO対策を意識して各項目を最適化しています。
金融業界でSEOに悩むユーザーが検索したときに、YouTubeの検索結果に表示されやすくなり、動画を見たユーザーによる問い合わせや資料請求などのアクションを期待できるでしょう。

また、近年のYouTubeでは、視聴者との双方向のやり取りを重視する傾向がみられます。
Xのように視聴者もテキストや画像などを投稿できる機能や、AIによるコメント返信アシスト機能、音声での返信機能など、視聴者とのコミュニケーションに関するさまざまな新機能が実装されています。
そのため、コメント欄での質問対応により、視聴者との直接的なコミュニケーションが生まれ、顧客満足度向上にもつながります。
視聴者との濃い関係性を築き、多くの「ファン」を抱えるチャンネルを目指していきましょう。
動画から自社コンテンツへの誘導による集客力の強化
YouTubeのSEO対策で獲得した視聴者を自社ウェブサイトやブログ、SNSへ誘導することで、オンライン集客力を大幅に向上させられます。
YouTubeが入口として機能することを見越して、動画の説明文やコメント欄、動画内で他チャネルへの導線を用意することで、回遊やリード転換を促すことが可能です。
たとえばYouTubeのSEO対策により高い再生回数を達成した動画の説明文に、関連するテーマを解説したオウンドメディアのブログ記事リンクを記載することで、自然な流れで自社サイトに誘導できます。
そのうち一定割合のユーザーを記事内に設置したホワイトペーパーやお問い合わせといったCTAでリードに転換することができるでしょう。
動画の最後にメールマガジン登録やチャンネル登録を促すことで、継続的な顧客とのコミュニケーション基盤も構築できます。総合的なアクセス向上を実現するには、YouTube動画を起点とした統合的なマーケティング戦略を構築し、各チャンネル間の連携を強化することが重要です。
YouTubeのSEO対策における重要な要素
YouTubeのSEO対策における重要な要素は、以下の3つです。
- 検索ワードとの関連度
- 再生時間や再生回数などのエンゲージメント
- コンテンツのクオリティ
YouTubeのSEO対策にやみくもに取り組むのではなく、上位表示を実現しアクセス数増加やリード獲得などの成果につなげるために、取り組むべき3つの要素をチェックしていきましょう。
検索ワードとの関連度
YouTubeのSEO対策において、動画と検索ワードとの関連度は基本的かつ重要な要素です。YouTubeのアルゴリズムは、視聴者の検索クエリと動画の関連性を評価する際、動画のメタデータを重要な判断材料としています。
タイトル、説明文、タグ、ハッシュタグなどに適切なキーワードを配置することで、上位表示の可能性が大幅に向上します。
ただし、キーワード選定の際は、単に検索ボリュームが多いキーワードではなく、ターゲットが興味を持つであろうキーワードだけを選定するよう注意してください。
たとえ検索ボリュームが多いキーワードで上位表示ができて、再生回数を伸ばせたとしても、ターゲットが興味のないキーワードであれば目的を達成できません。
また、ターゲットと異なる属性の視聴者がチャンネルに入ってくると、チャンネル全体のクリック率が低下してしまう原因にもなります。
たとえば、「LLMO」で検索した視聴者に動画を見つけてもらうためには、タイトルに「LLMO」を含め、説明文にも「LLMO」「SEO」などの関連キーワードを自然に配置する必要があります。

検索ワードとの関連度を高めるには、事前のキーワード調査を徹底し、ターゲット視聴者が実際に使用する検索ワードを特定したうえで、自然な形でメタデータに組み込むことが重要です。
そのため、キーワード選定においては常に「誰に届けたいのか?」というターゲットへの意識を忘れないようにしましょう。
再生時間や再生回数などのエンゲージメント
エンゲージメント指標は、YouTubeのアルゴリズムが動画の品質を判断する重要な要素です。次のような指標が高いほど、検索結果や関連動画での上位表示を実現できます。
- 視聴者維持率
- 平均視聴時間
- 高評価
- コメント
- 共有
- チャンネル登録者数
YouTubeのビジネスモデルは視聴時間の最大化にもとづいており、視聴者がより長時間プラットフォームに滞在する動画を高く評価します。そのため、総再生時間とクリック率の2つが特に重要です。
この2つの指標を改善し続けることで、YouTubeアルゴリズムからいい評価がもらえるチャンネルに育ちやすくなるだけではなく、YouTubeマーケティングの効果を高めるカギとなるでしょう。
動画の冒頭15秒で動画の価値を明確に伝え、視聴者維持率80%以上を維持する動画構成にすることで、検索結果での上位表示が期待できます。
また、動画の最後で高評価やコメントを促し、チャンネル登録を呼びかけることで、エンゲージメント率を向上させることができます。
コンテンツのクオリティ
映像・音声の技術的品質と情報の価値の両面で高い水準を維持することが、長期的なYouTubeのSEO対策の成功につながります。
ユーザーが検索を通じて本当に求めている情報や解決策を動画の中で過不足なく提供するために、上位表示されている競合動画を分析しましょう。
具体的には動画の尺、動画内容、サムネイルやタイトルの訴求、編集クオリティなど、複数の観点から競合の動画を深く分析し、「ユーザーはどのような情報を求めているのか?」そして「どのような課題や悩みを抱えているのか?」を読み取りましょう。
競合よりもクオリティの高い動画を作るという意識を持ち続けることで、YouTubeでの上位表示が見えてくるはずです。
映像面では、適切な照明と安定した撮影により視聴者にとって見やすい動画を制作し、音声面では明瞭で聞き取りやすい音質を確保することが必要です。
YouTubeのSEO対策の進め方・手順
YouTubeのSEO対策の進め方・手順として、以下の3ステップを紹介します。
- YouTubeで狙うキーワードを選定する
- キーワードを意識した動画を制作する
- YouTubeアナリティクスで分析し改善に取り組む
上記のステップは、これから公開する動画に対するものですが、すでに公開している動画の改善にも活用できます。新規の動画とこれからのコンテンツ展開の両方で実践し、YouTubeのSEO対策を強化していきましょう。
1.YouTubeで狙うキーワードを選定する
YouTubeのSEO対策の第一歩は、ターゲット視聴者が実際に検索する可能性の高いキーワードを戦略的に選定することです。適切なキーワード選定により、競合が少なく検索ボリュームが適度にあるキーワードで上位表示を狙えます。
視聴者のニーズと一致するキーワードを選ぶことで、質の高い見込み客にリーチでき、エンゲージメント向上も期待できます。キーワード調査には、次のような無料ツールが便利です。
- YouTubeのサジェスト機能
- Googleキーワードプランナー
- ラッコキーワード
具体的には、「YouTube seo 対策 やり方」「YouTube seo 対策 ツール」「YouTube動画seo対策」などのキーワードを調査し、検索ボリュームが月間1,000〜10,000回程度で、競合動画が少ないロングテールキーワードを3〜5個選定します。
このように、メインキーワードとサブキーワードを組み合わせた戦略を立てることが成功の鍵です。検索ボリュームの大きさだけではなく、自社の専門性や競合状況を総合的に判断し、上位表示を狙える現実的なキーワードを選びましょう。
なお、「Ubersuggest」や「VidIQ」などのツールを使用すれば、キーワードの大まかなボリュームや競合性などを調査できます。
有料プランで詳細な分析ができますが、無料プランでも基本的なキーワード調査には十分活用できますので、ぜひ使用してみてください。
2.キーワードを意識した動画を制作する
選定したキーワードをタイトル、説明文、タグ、サムネイルに戦略的に配置し、視聴者のニーズに応える価値ある動画コンテンツを制作することが重要です。
YouTubeアルゴリズムは動画のメタデータとコンテンツの関連性を評価するため、キーワードを適切に配置しつつ、視聴者が最後まで視聴したくなる質の高いコンテンツを提供する必要があります。
タイトルには「【SEO終焉?】AI時代の最強戦略 “LLMO” とは?」のように、メインキーワードを冒頭に配置し、説明文には「LLMO」や「AI」、「SEO」などの関連キーワードを自然に組み込みましょう。
動画の冒頭15秒で「この動画でLLMOの具体的な方法がすべてわかります」と価値を明示し、視聴者維持率を高める構成にします。タイムスタンプ機能を活用して目次を設定し、視聴者の利便性を向上させることも効果的です。

サムネイルにはターゲット視聴者の関心を強く引くような、インパクトのあるフレーズを使ってクリック率を向上させましょう。なお、2024年からサムネイルのA/Bテスト機能がYouTubeに実装されました。
A/Bテストを利用すると、複数のサムネイルを同時に設定し、どのサムネイルが最も「総再生時間」が長いかを特定できます。
YouTubeで特に重要な「クリック率」と「総再生時間」の2つの指標を同時に改善できる機能になるため、積極的に活用することをおすすめします。

3.YouTubeアナリティクスで分析し改善に取り組む
YouTubeアナリティクスを活用して動画のパフォーマンスを定期的に分析し、データに基づいた改善施策を継続的に実施することで、YouTubeのSEO対策の効果を最大化できます。

視聴回数やクリック率、平均視聴時間などの重要指標については、毎回の動画のパフォーマンスについて、YouTubeから評価が与えられます。毎回の動画で「結果は良好です」「うれしい結果です」とポジティブな評価を与えられることを目指しましょう。
もし低い評価を受けた場合は、次回の動画作成において、必ず改善策を講じることが求められます。クリック率が低い動画については、サムネイルやタイトルを修正してA/Bテストを実施し、最も効果的なパターンを見つけます。
トラフィックソースを分析して、検索からの流入が少ない場合はYouTubeのSEO対策の見直しを行い、エンゲージメント率の低い動画ではコメント促進や高評価の呼びかけを強化しましょう。
月次で再生回数、チャンネル登録者数、視聴時間などのKPIを設定し、目標達成度をチェックすることで、PDCAサイクルを回します。分析結果を次の動画制作に活かし、成功パターンを横展開することで、チャンネル全体のパフォーマンス向上と安定した成長を実現できるはずです。
YouTubeのSEO対策で設定するべき項目8選
YouTubeのSEO対策で設定するべき項目は、以下の8つです。
- タイトル
- 概要欄・説明欄
- タグ
- ハッシュタグ
- 字幕・テロップ
- 終了画面
- サムネイル
- カード
SEO対策においてすべての項目が重要であり、各項目に対して細かく丁寧に気を配ることで、YouTubeでの上位表示につながりやすくなります。それぞれのポイントを参考に、各項目を最適化しましょう。
タイトル
動画タイトルは検索結果でのクリック率と検索順位を決定する項目です。YouTubeアルゴリズムはタイトルを動画内容の主要な判断材料とし、視聴者もタイトルを見て動画を視聴するかどうかを決定します。
まず、タイトル内にはキーワードを「完全一致で」含めることが重要です。
たとえば「vlog 撮影方法」というキーワードで上位表示を狙う場合、「vlogを撮影する方法」のように助詞を含めるのではなく「vlogの撮影方法」のように、キーワードをそのままの形で記述することで、狙ったキーワードで上位表示しやすくなります。
他にも、メインキーワードを冒頭に配置し、視聴者の興味を引く魅力的な表現を組み合わせることも効果的です。
たとえば、「金融 SEO」をターゲットキーワードとする場合、「【YMYL攻略】金融業界のSEOが難しい理由と勝つための戦略」のように、キーワードを冒頭に配置し、関連性の高い「YMYL」というワードを「【】」で強調します。

文字数は27字を目安にコンパクトにまとめ、途中で省略されないよう配慮することが重要です。競合動画との差別化を図りながら、キーワード配置、視聴者の興味喚起、具体性の3要素をバランス良く組み合わせることで、効果的なタイトルを作成しましょう。
概要欄・説明欄
YouTubeアルゴリズムは説明文の内容を動画の関連性判断に活用し、視聴者も動画の詳細情報や関連リンクを説明文で確認します。
関連キーワードを自然に組み込みながら視聴者にとって価値ある補足情報を提供することで、SEO効果と視聴体験の両方を向上させることができます。
冒頭3行に動画の概要と「YouTube seo 対策 ツール」「YouTube動画seo対策」などの関連キーワードを記載し、タイムスタンプで目次を設定しましょう。
例えば「0:00 イントロダクション」「2:30 キーワード選定方法」のような形式で、視聴者の利便性を向上させます。

ウェブサイトやSNSへのリンク、チャンネル登録の促進文も含め、文字数は最大5000字まで活用できますが、重要な情報は前半に配置することが効果的です。

単なるキーワードの羅列ではなく、視聴者の疑問に答え、次のアクションを促す価値ある情報を提供することが重要です。
タグ
YouTube公式ヘルプページにて記載されているとおり、タグがYouTube SEOに与える直接的な影響は小さいとされています。そのため、タグの選定に過度に時間を割く必要はありません。
関連度の高いタグを設定した後は、競合動画の分析や魅力的なタイトル、サムネイルの設定など、より本質的な対策に注力しましょう。
ハッシュタグ
ハッシュタグをクリックすると、同じハッシュタグが付けられた動画の一覧が表示されるため、関連動画としての露出機会が増加します。また、トレンドのハッシュタグを活用することで、より多くの視聴者の目に触れる可能性が高まります。
ハッシュタグは複数個記載できますが、動画タイトル下には最初の3つまでしか表示されません。そのため、複数のハッシュタグを設定する場合、より重要度の高いハッシュタグを前半に配置しましょう。
YouTube SEO対策に関する動画では「#金融業界」「#SEO」「#SEO対策」などのハッシュタグを説明文やタイトルに設定します。もっとも関連性が高く、検索需要のあるハッシュタグに絞って設定することが効果的です。

字幕・テロップ
字幕・テロップの設定は、視聴者の理解促進とアクセシビリティ向上に加えて、YouTubeアルゴリズムが動画内容を正確に認識するための重要な要素です。さらに、多言語字幕により、グローバルな視聴者にもリーチできます。
たとえば、動画内で「LLMO対策に関する成果」について説明する際、正確な字幕を設定することで、アルゴリズムがキーワードとの関連性を認識しやすくなります。YouTube自動生成字幕の精度を確認し、必要に応じて手動で修正することが重要です。
重要なポイントには視覚的なテロップも追加しましょう。視聴者の理解を促進します。

終了画面
終了画面は視聴者を他の動画やチャンネル登録に誘導する機会です。YouTubeアルゴリズムは視聴セッション時間を重要な評価指標としており、終了画面からの動画遷移はこの指標向上に直接貢献します。
動画の最後20秒間に終了画面を設定し、関連性の高い動画への誘導やチャンネル登録ボタンを配置することで視聴者の関心を維持し、チャンネル全体への回遊を促進することが重要です。

サムネイル
視聴者は0.5秒以内にサムネイルで動画を判断するため、第一印象で興味を引かなければクリックされません。クリック率の向上は検索順位向上に直結し、YouTubeのSEO対策の成功に大きく影響します。
魅力的なデザインと明確なメッセージにより視聴者の注意を引きつけ、検索結果や関連動画での競合との差別化を図る必要があります。
LANYでもYouTubeのサムネイルを大きく刷新しました。これまでは、画面上のバランスや収まりのよさなどを重視し、以下のようなサムネイルで動画を公開していました。

刷新後は、「サムネでターゲットの興味を引き、クリックしてもらう」ことを第一としました。動画の内容をサムネイル内で詳細に伝えられるように、インパクトのある構図やフレーズの短縮などを軸に、ラフ案の作成から体制を見直しています。

「キラーワードと見たくなる表現で構成されているか」「メインフレーズが最大2行に収まっているか」などを観点とし、最終的なサムネイルは以下のようになりました。

実際に制作を担当したデザイナーも含めて、サムネイルの刷新による成果をモニタリングしており、こちらの動画はCTRの大きな向上を実現しています。

なお、「クリック率の目安はどれくらいですか?」というご質問をよくいただきますが、クリック率はジャンルや企画内容、キーワードなどによって大きく変わります。
一概に「◯%以上であれば伸びる」「◯%以下なら伸びない」とは言い切れず、実際、クリック率が3%台でも20万再生されるような動画もあります。
では、何を目標とすべきかというと、YouTubeに評価してもらえるクリック率を目指すことです。
YouTubeアナリティクスでは、動画投稿後、「視聴回数・インプレッションのクリック率・平均視聴時間」の3項目に対して、「↑・✔️・↓」のマークが付けられます。
投稿するすべての動画で「↑」マークを獲得し続けることを意識しましょう。
カード
カード機能は動画視聴中に他の動画や外部リンクへの誘導を行う重要なエンゲージメント促進ツールです。動画視聴中の能動的な時間帯に表示されるため、終了画面よりも高いクリック率が期待でき、視聴者の関心が高まったタイミングで関連コンテンツを提示できます。
最大5枚まで設定可能ですが、視聴の妨げにならないよう適度な頻度で設置しましょう。
YouTubeのSEO対策で上位表示を実現する6つのポイント
YouTubeのSEO対策で上位表示を実現するポイントは、以下の6つです。
- 検索キーワードから逆算した動画を作成する
- 総再生時間に着目し「最後まで見たい」動画に仕上げる
- タイトルや説明欄などにキーワードを効果的に含める
- コメントやGoodボタンなどユーザーのフィードバックを動画内で呼びかける
- チャンネルページ単位で情報を充実させる
- SNSで動画公開の告知をする
キーワードを意識したコンテンツ制作はもちろん、エンゲージメントにつながるユーザーへの働きかけや、上位表示した動画を見てもらうためのクリックを促すサムネイル作成など、どれも重要なポイントです。
一つひとつ実践し、YouTubeで自社の動画を上位表示できるように、SEO対策を強化していきましょう。
検索キーワードから逆算した動画を作成する
YouTubeアルゴリズムは検索クエリと動画内容の関連性を重視しており、視聴者が求める情報を的確に提供する動画ほど上位表示されやすくなります。
たとえば、「YouTube seo 対策 やり方」というキーワードで上位表示を狙う場合、まず検索意図を分析し「初心者が具体的な手順を知りたい」というニーズを特定します。その上で、「【初心者向け】YouTube SEO対策の完全ガイド|5つのステップで再生回数を増やす方法」といったタイトルで、段階的に説明する動画を制作するのがポイントです。
もし、上位表示されている複数の動画で共通して解説されている項目があれば、それはそのキーワードで検索するユーザーが「必ず知りたい」「解決したい」と思っている内容です。自社のコンテンツにも、これらの要素を過不足なく含めるよう意識しましょう。
ただし、競合動画を分析する際、内容をすべて確認すると原稿レベルで似通ってしまう可能性があります。
そのため競合分析の際は、目次レベルでの確認にとどめ、具体的な表現やノウハウ、具体例はオリジナルで構成するよう注意が必要です。
総再生時間に着目し「最後まで見たい」動画に仕上げる
YouTubeのビジネスモデルは視聴時間の最大化にもとづいており、プラットフォーム全体の滞在時間を延ばす動画を優先的にレコメンドします。そのため、動画の冒頭から最後まで視聴者を引きつけ続ける構成とコンテンツ設計が上位表示に必要です。
視聴維持率を向上させるうえで最も重要なのは、冒頭30秒の改善です。
YouTubeアナリティクスのデータを見ると、多くの動画で冒頭30秒で大半の視聴者が離脱し、その後は比較的横ばいで推移、そして動画の終了時に再度離脱が見られる、というグラフパターンを描きます。
このグラフが示すとおり、最も離脱が多い冒頭30秒での離脱率を減らすことができれば、動画全体の視聴維持率の向上が見込めます。
具体的な対策は、とにかくムダを省き、すぐに本題に入ること、そして動画を最後まで視聴するベネフィットを提供することの2点です。
具体的には動画の冒頭15秒で「この動画を見れば、YouTubeのSEO対策の全手順がわかり、1ヶ月で再生回数を3倍にできます」と明確な価値を提示し、中盤で「後半では実際の成功事例も紹介します」と継続視聴を促すとよいでしょう。
タイトルや説明欄などにキーワードを効果的に含める
タイトル、説明文、タグなどへの戦略的なキーワード配置は、YouTubeアルゴリズムが動画内容を理解し、適切な検索結果に表示するための基本的かつ重要な施策です。
YouTubeのアルゴリズムは動画のメタデータを主要な判断材料としており、適切なキーワード配置により検索クエリとの関連性が高まります。自然な文章の中でキーワードを使用することで、視聴者にとって読みやすく、アルゴリズムにも評価される最適化が可能です。
タイトルでは「YouTube SEO対策の完全ガイド|初心者向けに解説」のようにメインキーワードを冒頭と自然な位置に配置します。
説明欄では「この動画では、YouTubeのSEO対策ツールの使い方から実践方法まで網羅的に解説します」といった形で関連キーワードを織り込みます。
タグには「YouTube SEO」「動画最適化」「再生回数増加」などを設定し、検索エンジンと視聴者の両方に配慮した最適化を行いましょう。
コメントやGoodボタンなどユーザーのフィードバックを動画内で呼びかける
視聴者からのエンゲージメントは、YouTubeアルゴリズムが動画の品質を判断する重要指標であり、動画内での積極的な呼びかけによりエンゲージメント率を向上させることが上位表示に直結します。
その際、「高評価を押してください」「チャンネル登録お願いします」という訴求ももちろん大切ですが、それ以上に重要なのは、「視聴者の感情を動かすこと」です。
事務的に「チャンネル登録お願いします」と促されただけでは感情が動かないため、視聴者の行動にはつながりません。
動画内容に深い納得感や共感、あるいは新たな発見や感動といった感情が生まれたのなら、「高評価を押してください」と言われずとも、視聴者はボタンを押してくれるものです。
高評価やチャンネル登録の訴求はあくまで最後の一押しであり、それまでに視聴者の感情を動かせているか、という点を重視しましょう。
チャンネルページ単位で情報を充実させる
YouTubeチャンネルは、専門雑誌のようなイメージで運用することをおすすめします。
魅力的な専門雑誌には、明確なターゲット読者が存在し、デザインやコンセプトに統一感があります。
さらに、特定の特集やテーマごとにコンテンツが整理され、読者が求める情報へスムーズにアクセスできるよう配慮されています。
YouTubeチャンネルにおいても同様に、明確なターゲット視聴者を設定し、チャンネル全体のデザインや動画のトーン&マナーに統一感を持たせましょう。
また、テーマごとに再生リストを作成することで、視聴者は目的の情報にたどり着きやすくなります。
例えばチャンネルアートに「YouTube SEO対策の専門チャンネル」と明確にテーマを記載し、毎週火曜日更新などの投稿スケジュールも表示します。LANYでは、以下のように、チャンネルのターゲットや主な投稿内容などを記載しています。

動画を「基礎編」「応用編」「ツール解説」などのプレイリストに整理し、視聴者が体系的に学べるよう構成します。「SEOおたく」では、コラボやサービス紹介、広告など、動画のジャンルや内容にあわせて再生リストを作成しています。

YouTube運営においても、ターゲット視聴者に満足してもらえるような「雑誌型」のUI/UXを構築していきましょう。
SNSで動画公開の告知をする
SNSでの動画公開告知は、YouTube以外からの初期流入を獲得し、動画公開直後の再生回数とエンゲージメントを高めることで、アルゴリズムに好印象を与え、検索結果での上位表示を促進する効果的な外部施策です。
動画公開直後の24〜48時間の初期パフォーマンスは、その後の長期的な表示順位に大きく影響します。SNSからの流入により初期の再生回数とエンゲージメントを確保するには、X(旧Twitter)やFacebook、Instagram、LinkedInなどで「最新のYouTubeのSEO対策動画を公開しました!今回は〇〇について詳しく解説しています」と動画の概要とリンクを投稿しましょう。
ハッシュタグ「#YouTubeSEO #動画マーケティング」を活用して関心のあるユーザーにリーチするのも効果的です。
LANYでは、X(旧Twitter)で動画公開のお知らせを投稿しています。動画の要点や見どころがわかる約30秒の切り抜き動画を設置し、本編の視聴を促しているのが工夫のポイントです。

ただし、SNSから告知を行う場合はご自身のSNSのフォロワーとYouTubeの視聴者の属性が一致しているかを確認してから行うようにしましょう。YouTubeでは、視聴者の属性を統一し、一貫してターゲット層にのみリーチすることが何より重要になります。
しかし、他のSNSから流入させることで視聴者属性がブレてしまう場合、YouTubeアルゴリズムがチャンネルのターゲットを正確に把握できなくなるおそれがあるためです。
YouTubeのSEO対策を成功させてマーケティングを加速させよう
YouTubeのSEO対策は、動画の検索表示順位を向上させ、再生回数とチャンネル登録者数を増加させるために不可欠な施策です。
動画の露出増加によりユーザーとの接点が増えることで、問い合わせや資料請求などの増加にもつながり、ビジネスの成果につながるマーケティング手法のひとつとなります。
LANYでは、YouTubeのSEO対策をはじめとして、コンテンツの企画からチャンネルの最適化などを一貫して運用する「YouTube運用代行サービス」を提供しています。YouTubeチャンネル「SEOおたく」を長年運用し、多くのお客様との接点をつくってきたノウハウを生かして、お客様のYouTube運用をご支援しています。
YouTubeをマーケティング手法のひとつとして力を入れて運用していきたい企業の方は、ぜひ一度サービスページをチェックしてみてください。