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SEO担当が知っておくと良い広告のこと
ADおたく(@adotaku00)です。
- SEO担当の皆さんは、広告のことを理解していますか?
- 自事業の広告担当の方と交流し、施策を生み出したことはありますか?
この問いに自信をもってYesといえる方は少ないのではないでしょうか。
私は事業会社でSEOと広告の両方を担当していますが、双方の理解や交流はあまり成されていないように感じます。
SEOと広告は施策の特性や必要なケイパビリティが異なるので、マーケティングの職務の中でも比較的独立した職務になっているのではないでしょうか。
ただ、SEOと広告担当の相互理解が生まれることによって、事業のKPIをさらにドライブさせられるのではないかと思っており、それをテーマに記事を書いていきます。
SEOと広告の違い
SEOと広告の違いを簡単にまとめました。
即効性 | 資産性 | 初期コスト | 運用コスト | |
---|---|---|---|---|
SEO | × | 〇 | 〇 | × |
広告 | 〇 | × | × | 〇 |
- SEO:初期コストをかけて事業の資産(サイトコンテンツ)を作りこんでいく
- 広告:即効性を活かし、運用コストをかけて事業の資産に集客をし、資産の価値を高めていく
それぞれ上記のような役割があると思っています。SEOでベースを作り、広告で積み増していくということですね。
お互いの担当が相互理解できていれば、資産を最大化できるようなユーザーを集客できるでしょう。
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SEO担当が知っておくと良い広告のこと
具体的にお互いの担当領域の何を知っていれば資産の最大化につながるのかを具体的な例を用いて説明していきたいと思います。
①検索語句レポート
Google/Yahoo広告では、SEO側では見ることのできない検索語句ごとのCV数がレポーティングできます。
SEO側で「外資系 転職」を対策KWDとしてLPを作成。
広告側で上記LPを設定して、リスティング広告を配信した場合のレポートを例にとって活用方法をご紹介します。
Search Consoleと検索語句レポートにそれぞれ具体的な数値を仮で当てはめてみました。
※説明用にデフォルメしているため、違和感ある数値になっている箇所もありますがご理解くださいm(__)m
SEOはwebサイトがGoogleのアルゴリズムに評価され、クエリごとに順位やCTRが算出されます。
広告は配信の目的となる値を設定し、その値を最大化するアルゴリズムで配信が制御されます。
コンバージョン(CPAやCV数)を最大化するアルゴリズムを設定するのが一般的です。
CVへの貢献度によってクエリごとの掲載位置が変わるため、同じクエリでもSEOと広告でCTR水準が変わることが多々あります。
今回のデータからは、「外資系 転職 年収」「外資系 転職 ホテル業界」という2つのクエリが特にCVに寄与していることが分かります。
このデータをSEO担当連携することで、2クエリに関して別途記事を作ったり、既存の記事をアップデートする施策につなげられると思います。
▽コンバージョンについて
広告側のコンバージョンは、Googleアナリティクスやタグマネージャーで計測できる数値であれば基本的に設定可能です。
設定できるコンバージョンの例をいくつか紹介します。
- 予約
- フォーム登録
- Xページ以上のページを閲覧
- 滞在時間がX分以上
- XX%以上、スクロールしている
複数のコンバージョンを設定し、モニタリングすることも可能になっています。
SEO担当が見たい数値を広告担当にフィードバックしてモニタリング指標を増やすことで、施策の幅を広げることが可能です。
②広告文トライアルのスピード
広告はPDCAが早く回せる、というのはSEO担当の方もご存じだとは思います。
特に広告文に関しては高速で回す機能が整っているため、ご紹介いたします。
※Google広告のみ
▽広告バリエーション
配信している広告文の一部を変更し、気軽にABテストができる機能です。
既存の広告文と新広告文の訪問を均等に分けて配信し、管理画面上で有意差検定までしてくれます。
下記のような変更が簡単に実施できます。
検索と置換 | 広告内のテキストを検索して、別のテキストに置き換える。 「今すぐご予約ください」を「今すぐお電話ください」に置き換えてテストすることが可能。 |
テキストを更新 | 広告内の既存のテキストを修正。以下の項目で、アセットの追加、削除、固定が可能。 最終ページ URL 広告見出し表示 URL のパス説明文 |
任意の変更をして、テストの設定をするだけでABテストが実施できます。
テストの結果は有意差検定込みで管理画面からすぐに確認可能です。
広告担当者の入稿作業も入らず、管理画面上で完結できる機能となっており、5分もかからず設定可能です。
- SEOのTDテストが広告バリエーションを活用して高速でPDCAを回す
- 表現に困った際に気軽にショットでABテストをする
など、SEOに対して活用する余地はあると思います。
広告の強みである即効性をSEOでもうまく活用してみましょう。
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広告担当が知っておくと良いSEOのこと
ズバリ、広告担当が知っておくと良いSEOとは「コンテンツがどのように作られているか」だと思います。
例えばコンテンツマーケティングにおけるLPの作り方はざっくり下記です。
- 流入させたいキーワードを選定
- 検索意図の推測(関連キーワードを確認してユーザーニーズを推測する)
- ユーザーニーズを満たせるコンテンツを作成
どのようなユーザーニーズに対して、何を伝えるのかを徹底的に考え抜くと思います。
以前個人的なnoteにも書いたのですが、広告においては「ユーザーニーズ」と「サービスを通して伝えたいこと」の2つを強く意識してアカウントを設計します。
また、伝えたいこと=広告のクリエイティブとなります。(広告文やバナーなど)
そのため、広告の初期設計においてSEO担当の思考過程やアウトプットは非常に参考になります。
私自身も初期のアカウント設計はSEO担当と密に連携し、SEO側の情報も加味したうえで実施しています。
広告の知識や数字に目が行きがちな広告担当の方は、SEOとの連携で圧倒的なユーザー目線を身につけてみましょう。
SEOと広告のコラボ施策
SmartNewsやGoogle Discover面に掲出できるネイティブ広告は、SEOと広告担当の協同余地のある施策だと思っています。
- ユーザーの興味関心が強い記事コンテンツの間に挟まる
- 記事コンテンツと表示が似ているため、広告っぽいイメージをユーザーに与えづらい
ことが特徴です。
そのため、広告の「コンテンツ力」が他のフォーマットに比べて重要になります。
徹底的にユーザーニーズを考えてLPを作ったSEO担当の力を借りてクリエイティブを作成し、配信の設計や振り返りを広告担当が受け持つという進め方がおすすめです。
SEO×広告チームでコンテンツマーケティングのさらなる成長に寄与できると思います。
SEOのカスタマージャーニーマップを広告に活用した事例については、下記記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
SEOと広告の相互理解というテーマで書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
まずはお互いのことを知るところから始めてみると、新しい発見が生まれると思います。
それぞれのことを全く意識していなかった方は、これを機に「両担当でコラボできる余地はないか」という視点をもっていただけると幸いです!
既にゴリゴリ協同して施策を回しているよ!という方はこっそり教えてください(気になります…
皆様に新しい視点や考え方を提供できていたら嬉しいです。読んでいただきありがとうございました。
LANYのリスティング広告運用のお客様事例も下記の記事にてご紹介していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
> 日本テレビ放送網株式会社様 アカウント構造の再編・継続的な運用改善により、コンバージョンを300%増加させた事例
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BtoB企業がコンテンツマーケティングをやるべき理由
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