オウンドメディア運用の3つのポイントと理想的な体制

オウンドメディア運用のポイントと体制
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法人・個人を問わず、多くの方がオウンドメディアを運用する時代になりました。

オウンドメディアを運用する目的は様々ですが、何かしらの目的を持ち、何らかの目標を持って運用する場合が多いと思います。

本記事では、複数の自社およびお客様のオウンドメディアを運用してきた株式会社LANYが、オウンドメディアを運用していく上で重要になる3つのポイントをご紹介します。

運用する際の理想的な体制についても解説していますので、複数名でオウンドメディアを運用している法人様などはぜひ参考にしてみてください。

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執筆者

SEOコンサルタント

竹内渓太

株式会社LANYの代表。株式会社リクルートホールディングスにデジタルマーケティング職で新卒入社。3年間デジタルマーケティングに従事。その後、株式会社LANYを創業。大規模サイトのSEOが得意。

目次

オウンドメディア運用の3つのポイント

LANYがオウンドメディア運用をする上では、下記の3点を重要視しています。

  • オウンドメディアを実施する目的を明確にすること
  • 明確な目標を定め、適切な指標を追いかけること
  • 適切な運用体制を整えること

弊社も何度もオウンドメディア運用の難しさを痛感し、その度にメンバー全員で議論してきました。

議論した末にたどり着いた重要な3つのポイントが、今回ご提示させていただいた3点になります。

一つずつ解説していきますので、オウンドメディアを運用されている方はぜひ参考にしてみてください。

オウンドメディアを実施する目的を明確にすること

オウンドメディア運用を行なっている方の中には、「とにかく記事を大量に作っていこう」「リライト施策をまずは走らせよう」「被リンク獲得に注力しよう」など、すぐに戦略・戦術レベルの話に飛びついてしまう方も多い気がします。

弊社も戦略・戦術を考えるのが好きなメンバーが多かったため、かつてはどのような戦略・戦術でオウンドメディア運用をしていこうかという議論ばかりしていました。

しかしながら、その場合には往々にして関係者の目線が合っておらず、運用していく上で大きな認識齟齬が発生したり、進んでいる方向がなんとなく正しくない気がするといった意見も出てくるようになりました。

結論、「オウンドメディアを運用する目的」が明確になっておらず、関係者で目線が揃っていないことがよくありませんでした。

マーケティング・フレームワークでも、目的→戦略→戦術の順番で考える必要があると言われています。

  • 目的:何のためにオウンドメディアをやるのか
  • 戦略:リソースをどう配分して、何に集中するのか
  • 戦術:具体的にその戦術をどう実行していくのか
SEOおたく

目的なくして戦略も戦術もあるわけがないですし、目的を明確にしない上で考えた戦略や戦術は関係者の間で認識がずれてしまいます。

まずはメディアの目的から明確にしましょう。

LANYがこれまで携わったオウンドメディア運用であった具体的な目標には以下のようなものがあります。

  • 自社商品の購買数を増やすために、見込み顧客のSEO流入数を増やしたい
  • リードを獲得するために、SEO経由で訪問してくれた方にホワイトペーパーをDLしてほしい
  • 「〇〇といえば自社」となるような認知を広げたい

たとえばですが、「購買数を増やす目的」と「認知を広げる目的」では狙っていくべきキーワードなどは異なってきます。

従って、まずはオウンドメディアを運用する目的を明確にして、何のためにやっているのかの共通認識を関係者の中ですり合わせるところから始めることを推奨します。

戦術レベルの話(新規記事の作成方法、リライト、被リンク獲得)が気になる方は、次の記事などが参考になるので是非合わせて読んでみてください。ただ、まずは目的を抑えることの方が重要だという点は理解しておいてもらえると嬉しいです。

明確な目標を定め、適切な指標を追いかけること

目的が定まった後には、目標を定めるようにしましょう。

LANYは、「解像度の高い目標・戦略・戦術」を定めることがオウンドメディア運用で成果を出す上で必須になると考えて一ます。

たとえば、月間売上を100万円以上にする、月間お問い合わせ数を100件以上にする、などの目標は間違っていないのですが、実際には「で、何をしたらそれが達成されるの?」「何を見ていれば進捗が良いかどうか判断できるの?」がわからない場合が多いです。

目標を適切に因数分解し、追いかけやすい指標(≒ コントロールしやすい指標)を設定した上で、PDCAをガンガンに回していかなければ、なかなか成果の出るオウンドメディア運用はできないでしょう。

具体的な目標の立て方は下記の記事およびYouTube動画にて行なっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

適切な運用体制を整えること

LANYでは、オウンドメディア運用の成功は「担当者の当事者意識」と「運用体制(仕組み)」の2つにかかっていると考えています。

担当者の当事者意識は、どれだけ本気で目標を達成したいと思っているかです。

基本的には担当者のアサインや採用による部分が大きく本記事の趣旨とはずれるので割愛させていただき、ここでは運用体制(仕組み)についてのポイントをご説明します。

詳細な運用体制については後ほどご紹介いたしますが、オウンドメディア運用をする上では次のような業務が必要です。

  • プロジェクト管理(数値モニタリング等も含む)
  • 記事作成(新規記事/リライト)
  • SEO施策の実行
  • CRO施策の実行
  • 被リンク獲得施策
  • 外部折衝(営業なども含む)

記事をどんどん作っていけば良いと考えている方も多いかと思いますが、オウンドメディアで成果を出すためにはもっとたくさんの業務が必要になります。

SEOおたく

すべてを一人で実行していくのは困難なため、基本的には今後のオウンドメディアはチームで運用していく必要があるでしょう。

ここからは具体的にどのような体制でオウンドメディアを運用していくのが良いかのLANYなりの考えをご紹介します。

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オウンドメディア運用の理想の体制

オウンドメディア運営の体制については下記の動画でもまとめていますのでそちらも合わせてご覧ください。

LANYは、オウンドメディアを運用する際には、次のような体制を組むことが多いです。

オウンドメディア運用体制

PO、セールス、新規プロジェクトはメディアによっては必要ないので割愛します。

オウンドメディアの運用全般を担うPMの下に記事をはじめとする各種コンテンツ制作を担うレーンと、SEOやCRO施策、被リンク獲得施策を担うレーンの2つを設置します。

2つのレーンを分け、さらにそれぞれごとに行動目標を定めることで、仕組みとして適切にオウンドメディアが回っていくのです。

具体的に述べると、たとえばコンテンツディレクターは、次のような行動目標を追いかけます。

  • 新規記事制作本数
  • リライト実施本数
  • SNS投稿数
  • プレスリリース配信数

マーケティングディレクターの方が追いかけるのは、次のような行動目標です。

  • SEO施策実施数
  • CRO施策実施数
  • 被リンク営業数

LANYでは、上位目標は売上やセッション数といった結果指標を定めていますが、定常的に各人が追いかけるのは基本的にはコントローラブルな行動目標にしています。

特にSEOでは結果が出るまでに時間がかかるのと、結果指標に一定割合「運要素」が入ってきてしまうので、適切にプロジェクトが進んでいるかどうかを短期的に結果指標で見るのがよくありません。

基本思想としては、正しい行動目標が立てられていてその目標が達成されていれば、結果指標としての上位目標も自ずと達成されるという仮説を置いています。

言い換えれば、行動目標が達成された後にどれだけ時間が経っても数値目標が達成されていない場合には、目標設計そのものに問題があるか、PMの定めた戦略や戦術に問題があると考え、適宜見直しを行います。

このように適切な目標を行動目標にブレークダウンして、各担当者が別々にやるべきことをやる体制を整えるようにするのがLANYとしては良いオウンドメディア運用体制であると考えています。

ここからは、より具体的に各担当者がオウンドメディア運用をする上でどのような役割を果たしているのかをご紹介します。

※大枠は下記の通りになっています

メディア事業役割

PM(プロジェクトマネージャー)

オウンドメディア運用の中でのプロジェクトマネージャーの役割は「メディアが健康的に回る仕組みと組織作り」としています。

主に、KPIマネジメントと各メンバー(役割)のディレクションを行ない、目標達成の実務面でのPDCAを回します。

具体的に手を動かして施策を実行するのではなく、プロジェクト全体が円滑に回るようにKPIマネジメントと全体のディレクションを行うイメージです。

コンテンツディレクター

コンテンツディレクターはオウンドメディア運用をしていく上で欠かすことのできない記事制作のQCD(品質・コスト・デリバリー)を担保する役割を担います。

記事制作を進めるメディアであれば目標としている制作本数が求める品質で納期通りにアップロードされているかが責任範囲です。

コンテンツディレクターのスキルや経験にもよりますが、新規記事執筆のためのキーワード選定も業務範囲になることもあります。

ディレクター(記事ディレクター)

記事構成の作成とライターとのやり取りを担います。

記事レベルでのQCDの担保は記事ディレクターにお願いしており、SEO要件を担保した上で記事ごとに設定した目的が達成できる記事になるように記事制作のディレクションを行います。

SEOの知識だけではなく、適切な文章が書けて、レビューができる必要があるため、基本的にはライターを経験した後に行うのが良いでしょう。

ライター

記事ディレクターの記事構成に従って、文章を執筆します。

SEOライティングをすることが多いので、文章力だけではなく、適切なリサーチから結論を導き出したり、調査内容をわかりやすくまとめる要約力などが必要になります。

LANYでは記事作成代行プランもあり、SEOに強い記事作成も可能ですので、ご興味のある方はぜひご連絡ください。

マーケティングディレクター

マーケティングディレクターは、既存記事の改善や各種SEO施策の立案と推進を担い、施策を通してKPI達成に責任を負います。

LANYでは実際に施策を実行するのは「施策実行担当」にしているため、マーケティングディレクターはどのような施策を実行していくのかの策定や施策実行担当が実施した施策のレビューなどを行います。

オウンドメディアの目的を達成するための施策を打っていくレーンになるため、SEOだけではなくCROや被リンク施策などの幅広い知見が必要になる役割です。

施策実行担当

マーケティングディレクターの立案した方針に従って具体的に手を動かして施策を実行していく担当者になります。

現場的な動き方が多いため、施策レベルの各論に強くなれるポジションです。

施策の振り返りも実行するため、数値を見ながらのPDCAを回していくのが好きな人に向いているポジションになるかと思います。

このようにLANYではオウンドメディアを運用する上で複数の役割を設け、チームで運用することが多くなっていますが、全員で楽しみながら成果を出していけるので非常におすすめのやり方になります。

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まとめ

オウンドメディア運用の3つのポイントと理想の体制についてまとめました。

オウンドメディアを運用する際の3つのポイントは次の3つです。

  • オウンドメディアを実施する目的を明確にすること
  • 明確な目標を定め、適切な指標を追いかけること
  • 適切な運用体制を整えること

また体制と役割も次の図のようにご紹介しました。

メディア事業役割

オウンドメディアを楽しみながら成果を出していくためにも、今回ご紹介したポイントを意識しつつ、適切な体制を組んで進めていくのは非常におすすめです。

このような体制でオウンドメディアを運用してみたいものの、現状はリソースがなくて実施できないといった企業様などがいらっしゃいましたらLANYにぜひお問い合わせください。

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