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Googleに信頼される記事を作成するには「情報発信プロセス」が重要
Googleは情報の品質が高いかを判断するのに、今までは「情報そのもの」を評価していました。
しかし今では、情報発信プロセスも評価するようになっています。
情報発信プロセスは、5W1Hの形で表せます。
- What:どんな情報なのか
- Where:どこから得た情報なのか
- When:いつ得た情報か・いつ公開 / 更新されたのか
- Why:なぜこの情報が必要なのか
- Who:誰が書いている / 発信している情報なのか
- How:どうやって得た情報なのか
最近では「情報そのもの」以外にも、「どこから」「いつ」「誰が」「どうやって」「なぜ」といった要素も重要になっています。
これらがサイト内・記事内にわかりやすく書いてあると、SEOで評価されやすくなります。
本記事では、LANYのコンテンツ編集長として、年間300記事以上のディレクションを務める浅井が情報発信プロセスについて解説します。
- 情報発信プロセスとは
- 情報発信プロセスとGoogleの評価軸
- 情報発信プロセスを開示するためにできること
「コンテンツの質を高めたい」「ユーザーにもGoogleにも評価されたい」場合は、本記事を読むことで、2023年のSEOの記事作成で何をすべきかがわかるようになります。
情報発信プロセスとは
情報発信プロセスは、5W1Hの形で表せます。
- What:どんな情報なのか
- Where:どこから得た情報なのか
- When:いつ得た情報か・いつ公開 / 更新されたのか
- Why:なぜこの情報が必要なのか
- Who:誰が書いている / 発信している情報なのか
- How:どうやって得た情報なのか
今までは「What」である「情報そのもの」が重要視されていました。
「情報そのもの」が評価されるためには、下記を対策する必要がありました。
- ユーザーが探している情報を、即座に、徹底的に、正確に、明確に提供できているか?(Needs Metの定義)
ex)情報の多さ(文字数や画像数)や、文章の正しさなど - その情報さえあれば他の検索結果の情報は不要か?(網羅性)
一方で、最近は「情報そのもの」以外の要素(Where / When / Who / How)も重要です。
これらがサイト内・記事内にわかりやすく書いてあると、SEOで評価されやすくなります。
情報発信プロセスを明確にしている例
海外のSEOを意識しているサイトでは「情報発信プロセスを開示するページ」を作成しているケースがあります。
情報発信プロセスを開示するページで、ユーザーにも検索エンジンにも記事が信頼できる内容であることを伝えています。
海外の商品レビューサイト “Lifewire”の記事の冒頭では、サイトの「レビューポリシー」とポリシーページへの内部リンクを記載しています。
ポリシーページでは、自分たちが紹介する商品の選定・テスト基準や自社の紹介を記載しています。
ポリシーページを作ることで情報発信プロセスを開示しており、各記事にポリシーページへのリンクを貼ることで、読者にも検索エンジンにもわかりやすく伝えています。
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情報発信プロセスとGoogleの評価軸
Googleの公式情報によると、Googleでは記事レベルとサイトレベルの2段階で記事を評価してます。
(参考:Google ニュースの提供元について | Google 検索セントラル ブログ)
まず「Google のアプローチの背後にある原則」では以下のように述べられています。
Google では、ニュース提供元の透明性がどのようにして保たれているのかを判断するにあたり、どのような情報がサイトの信頼性を判断するのに役立つかを、一般ユーザーの視点から検討しました。 この情報は、学術研究、ジャーナリズム業界で最適とされている方法、Google 独自のユーザーテストを通じて重要であるとみなされた情報と密接に関連しています。
Google のアプローチの背後にある原則
さらに「Google 慣行の原則」では下記の記載があります。
Google のシステムは、サイトが Google の透明性に関するポリシーを遵守しているかどうかを、これらの指針に基づいて評価するように設計されています。記事レベルでは、ユーザーが記事や記事を担当するジャーナリストについてすぐに把握できるような情報が提供されていることを重視しています。この情報には、記事の執筆者(執筆者の資格や専門分野について説明する経歴へのリンクなど)、記事の公開日、記事のタイプ(「意見」や「ニュース」など)を示すラベルが含まれます。
Google 慣行の原則
つまり、記事レベルでは下記の点を重視しているのです。
- 記事公開日
- 記事のタイプ(「意見」や「ニュース」など)
- 執筆者の署名
- 執筆者情報(資格や専門分野について説明する経歴へのリンク)
- 情報の提供元
- 企業情報
- 連絡先情報
これらを適切に記事内に入れ込めば、Googleに評価されやすい記事となります。
一方で、サイト全体では下記のように書かれています。
サイトレベルでは、サイトの目的、構成の枠組み、サイトで得られる情報のタイプについて読者が理解するのに役立つ情報が求められます。 この情報には、ミッション ステートメント、編集ポリシーと基準、編集や業務に関わるスタッフの情報と経歴、個別の連絡先情報、オーナーや資金提供元などの組織レベルの情報(たとえば、州のスポンサーシップ、政党や PAC との関係など)が含まれます。
Google 慣行の原則
ここから、サイトレベルでは下記の点が重視されていることがわかります。
- サイトの目的(ミッションステートメント)
- サイト構成の枠組み
- 編集ポリシーと基準
- 編集や業務に関わるスタッフの情報と経歴
- スタッフの個別の連絡先情報
- オーナーや資金提供元などの組織レベルの情報
「サイトがどのように運営されているか」「どのように記事を作成しているか」に重きが置かれています。
次からはより細かく具体施策を紹介します。
情報発信プロセスを開示するためにできる施策
ここでは記事レベルとサイトレベルに分けて、できることを解説していきます。
それぞれ詳しく解説します。
記事レベル
記事レベルでは、情報発信プロセスを開示するために下記3つの施策があります。
それぞれ詳しく解説します。
①記事の公開日 / 更新日を設定する
記事の公開日・更新日の最低限どちらか片方は、記事上に表示するのがおすすめです。
「いつの情報か」は、読者にもGoogleにも必要な情報です。
更新日が最近であれば、読者も「この記事は最新の情報が載っているんだな~」と思って、読み進めてくれるでしょう。
ただし公開日や更新日を表示しても、あまりにも情報が古い場合は読者が離脱する原因になります。読者は最新の情報を重要視するため、情報は新しくしておきましょう。
公開/更新日のみを変更するのは、ハック施策のため危険です
弊社でも急激に順位が落ちた事例もあったので、中身も合わせて変更しましょう
Googleに伝えるためには、構造化データでdatePublished(公開日)やdateModified(更新日)を設定しましょう。構造化データを入れれば、クローラーに読み取られる可能性を高められます。
なお、構造化データの概要や記述方法は下記の記事で詳細に解説しておりますのであわせてご覧ください。
②執筆者・監修者を明示する
記事で「誰が書いたのか」「誰が監修したのか」はできるだけ表示してあげましょう。
記事のどこかに、執筆者や監修者のボックスを設置してあげるのが一般的です。
執筆者は、専門の人が書いていればその人の名前を記載すべきです。
場合によっては、執筆者の名前を出せなかったり、出す情報がなかったりするでしょう。
その場合は「〜〜編集部」という形で設定しておくのも良いです。執筆者を出さないよりは、何かしら記載すべきです。
監修についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
③信頼できる情報を使い、情報の提供元(引用元)を明記する
権威性のある情報を引用して記事を作成すれば、正確性のある記事になります。
さらにその引用元への発リンクをすることで、Googleに向けて「信頼できる情報源を使っていること」を伝えられます。
情報源の具体例としては下記があります。
- 公的機関の情報
- 政府・官公庁
- 都道府県
- 学術論文
- そのジャンルに関する公益性の高い団体
- 公益社団法人(例:日本看護協会)
- 一般社団法人・一般財団法人・NPO法人
- 上場企業が公開しているデータ
- そのジャンルの大手企業(例:ランサーズ株式会社)
- 経営コンサル系の企業(例:船井総研・野村総研)
公的機関の情報はまとも検索でジャンルのキーワードを入れて探すと、効率的に探せます。
まとも検索は、検索に以下の条件をつけて検索できます。
- 「公的機関に限定」
- 「国内論文に限定」
- 「PDFに限定」
- 「医療情報に限定」
また、そのジャンルに関する公益性の高い団体を探すときは「ジャンル+公益社団法人」「ジャンル+社団法人」「ジャンル+NPO」などで検索すると良いでしょう。
具体的な情報源のリストを作成するのもおすすめです。
リスト化することで、ライターが誰であっても正しい情報を使って執筆できる状態になります。
信頼できる情報の探し方は下記記事にまとまっています。ぜひ合わせて参考にしてください。
サイトレベル
サイトレベルでは、情報発信プロセスを開示するために下記3つの施策があります。
それぞれ詳しく解説します。
①メディアポリシーページを作成する
メディアポリシーページとは「そのサイトの概要を記載したページ」です。
自社の「ポリシー」として、下記をまとめておきましょう。
- どのような目的で運営しているか
- どのような情報を発信しているか
- その情報はどう集めているか
また可能であればLifewireのように、記事からポリシーページへ内部リンクを設置しておけるベストです。
読者としても「どういうポリシーで発信しているのか」をすぐに見られる安心感に繋がり、検索エンジンにもポリシーページの存在を伝えやすくなります。
②運営者情報を明記する
運営者情報をできるだけ細かく記載することも重要です。
- 誰が執筆・編集しているのか
- 執筆・編集メンバーがどのような経歴なのか
- 執筆・編集メンバーの連絡先(SNS・メール)
Google公式の発信でもあるように「誰が書いているかわかる」状態にすることで、よりSEOで評価されやすいサイトになります。
もちろん人の目で見ても、運営者情報が詳細に書かれていれば透明性のあるサイトと判断でき、信頼感に繋がります。
LANYが運営するノンアルコールメディア「Alldrop」ではメディアポリシーと運営者情報を「About」ページにまとめています。
製品のレビューポリシーは「製品レビューポリシー」のページを作成してまとめています。
さらに、必要な記事(ランキング系の記事)では「どのようにランキングを決めているか」を明確に記載し、レビューポリシーに内部リンクを記載しています。
③執筆者と監修者を紹介するページを作成する
記事内で執筆者・監修者を紹介するだけでなく、別で執筆者や監修者をまとめたページを作成してみましょう。
記事内で執筆者や監修者のボックスを作っても、記載できる情報量は限られます。
- どのようなポリシーで、執筆者・監修者を選んでいるのか
- 執筆者・監修者の経歴・実績はどんなものか
- 執筆者はどのような情報に基づいて記事を作成しているのか
上記を記載することで、Googleに自社の方針を伝えやすくなります。
また、可能であれば、記事内の執筆者/監修者ボックスに「執筆者/監修者を紹介するページへの内部リンクを設置」できればベストでしょう。
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まとめ:コンテンツSEOで情報発信プロセスの重要度が高まっている
今までは文字数を増やして、たくさんの内容を網羅していることが評価されていました。
現在はそれだけでなく「情報発信プロセス」も重要視されています。
下記のポイントを記事ごとに書いてあると、SEOで評価されやすくなります。
- What:どんな情報なのか
- Where:どこから得た情報なのか
- When:いつ得た情報か・いつ公開 / 更新されたのか
- Why:なぜこの情報が必要なのか
- Who:誰が書いている / 発信している情報なのか
- How:どうやって得た情報なのか
情報発信プロセスを開示するためには、記事/サイトレベルでは下記の施策があります。
上記をしっかりと実施することで、情報発信プロセスが開示され、ユーザーにも検索エンジンにも評価される記事になるでしょう。
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