Google 広告のリーチプランナーとは?使い方と予測できる指標も解説!

Google広告のリーチプランナーとは?使い方と予測できる指標も解説
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Google 広告で動画広告を配信している場合、リーチプランナーという機能を活用することで効果測定ができます。

動画広告でリーチできるターゲットの数や必要な費用などの予測が可能で、広告運用の改善や最適化につなげられます。

しかし、広告運用を始めたばかりの人の場合、どのように使えばよいかわからないという方もいるでしょう。

本記事では、リーチプランナーでできることや使い方などを紹介します。動画広告で成果を出したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

Google 広告のリーチプランナーとは

Google 広告のリーチプランナーとは、Google 広告の機能の1つで、動画キャンペーンの効果を測定できる機能です。

Google 広告のリーチプランナーでは、主に以下の項目を予測できます。

  • 何人のユーザーに見てもらえるか
  • 最適な費用はどれくらいか
  • 1ユーザーにつき広告が何回表示されるか

動画広告で成果を上げたいときに、パフォーマンスのシミュレーションとして使える機能です。

このセクションのポイント
  • リーチ プランナーは Google 広告キャンペーン用のプランニングツールです。YouTubeや動画パートナーサイト、アプリ等で掲載する動画キャンペーン広告のリーチを調査するだけではなく、効果を比較することができるツールです。

Google 広告のリーチプランナーで確認できる5つの指標

Google 広告のリーチプランナーでは、以下の5つの項目について予測や把握ができます。

  1. リーチできるターゲットの予測
  2. 平均フリークエンシーの予測
  3. 合計 CPM(Cost Per Mille)の把握
  4. 視聴率(TRPs)予測
  5. 国勢調査人口

上記のデータは、広告キャンペーンに以下の設定をすることで予測・把握ができるようになります。

  • 予定期間
  • 地域
  • ユーザー属性
  • ターゲットとなるオーディエンス

キャンペーンに設定された期間と同じ日数(最大92日間)の、直近データにもとづいて予測が行われます。

リーチプランナーで予測・把握できる内容について、以下より1つずつ解説します。

1. リーチできるターゲットの予測

Google 広告のリーチプランナーでできること1つ目は、動画広告でリーチできるターゲットの予測です。

動画キャンペーンに設定したターゲットにもとづいて、リーチできるターゲットユーザーの数を予測します。

リーチ回数は「1回以上リーチできるターゲット」から「10回以上リーチできるターゲット」まで選択可能です。

それぞれのリーチ回数ごとに、何人のターゲットユーザーにリーチできるかを予測します。

参考:リーチプランナーについて

2. 平均フリークエンシーの予測

2つ目は、平均フリークエンシーの予測です。

平均フリークエンシーとは、ユーザー1人あたりに動画広告が表示される回数の平均値のことです。

フリークエンシーが高すぎる、つまり1人のユーザーに対して動画広告の表示回数が多すぎると、不快感を抱かれるおそれがあります。

リーチプランナーで平均フリークエンシーを予測し、値が高すぎる場合はフリークエンシーキャップ(動画広告の表示上限)を定めて調整します。

同じユーザーに同じ広告を表示させる回数をあらかじめ調整できるため、広告疲れを抑制することができる点がメリットといえるでしょう。

参考:リーチプランナーについて

3. 合計 CPM(Cost Per Mille)の把握

3つ目は、合計CPM(Cost Per Mille)の把握です。

合計 CPMとは、作成したプランのすべてのリーチ可能な総ユーザーに対するインプレッション単価を示します。

リーチプランナーでCPMを算出することで、広告を調整したり予算決定の指標にしたりすることができます。

参考:リーチプランナーについて

4. 視聴率(TRPs)予測

4つ目は、視聴率(TRPs)予測です。

リーチプランナーでは、設定した動画広告プランでのターゲット視聴率(TRP)を予測できます。

<TRPの計算式>
ターゲットユーザーの割合÷平均フリークエンシー

ターゲット視聴率には、GRPとTRPがあります。

延べ視聴率(GRP):全体的なリーチとフリークエンシーを乗算して求められます(割合で表示されます)。GRP は、広告キャンペーン期間内のすべての視聴率の合計を測定します。視聴率 1 は、見込み顧客の 1% を表します。ターゲット視聴率(TRP):デモ内 GRP とも呼ばれ、デモ内のオーディエンス全体のうちリーチできる割合とフリークエンシーを乗算することで求められます。たとえば、デモ内のオーディエンスの 10% に対してフリークエンシー 1 でリーチするメディアプランの場合、TRP は 10 になります。この値は、国勢調査の合計人口ではなくデモ内のオーディエンス全体に占める特定の割合を基にしているため、GRP とは異なる方法で計算されます。

引用:リーチプランナーについて

つまり、GRPは世帯に対する視聴率で、TRPはターゲットユーザーに対する視聴率です。

リーチプランナーで予測できるのはTRPで、ターゲットユーザーに対する視聴率をより高い精度で予測できます。

参考:リーチプランナーについて

5. 国勢調査人口

「国勢調査人口」は、国勢調査データに基づくターゲットのユーザー属性と地域に該当するユーザーの総数です。

国勢調査人口は、「インターネット人口」、「テレビ人口」、「YouTube 人口」の3つの指標で確認することができます。

それぞれの用語は、下記「リーチプランナーの指標」の解説をご確認ください。

このセクションのポイント
  • リーチプランナーでは、ターゲットのオーディエンス属性や予算、地域等の設定に基づいて、メディアプランの有効性を予測するのに活用できます。予測は広告市場の傾向や過去運用された同様のキャンペーンの掲載結果、Google 広告のポリシーにもとづいて行われます。

Google 広告のリーチプランナーを利用するメリット3つ

Google 広告のリーチプランナーを利用することで、以下の3つのメリットが期待できます。

  1. 効率的にリーチを増やすための施策を打てる
  2. 費用を最適化できる
  3. テレビ広告とYouTube広告の最適な比率を予測できる

上記のメリットについて、以下より1つずつ解説します。

1. 効率的にリーチを増やすための施策を打てる

リーチプランナー活用のメリット1つ目は、効率的にリーチを増やすための施策を事前にプランニングできるという点です。

リーチプランナーでは、リーチできるターゲットユーザーの数を予測できます。

想定と乖離した結果が予想された場合は、配信前からそれを予期して修正することが可能です。

予測と調整を行ってから動画広告の運用を開始できるので、コストの無駄や試行錯誤の手間を減らすことにつながります。

2. 費用を最適化できる

メリット2つ目は、動画広告にかかる費用を最適化できるという点です。

リーチプランナーで合計CPMを予測することで、インプレッション単価を割り出すことができます。

インプレッション単価が高すぎる場合は、プラン内容を変更して予算内におさまるよう費用を最適化できます。

これにより、「想定している予算対効果を大幅に下回る結果になってしまった。」という事態を予見し配信前にプランを修正することが可能です。

3. テレビ広告とYouTube広告の最適な比率を予測できる

3つ目は、テレビ広告とYouTubeの動画広告を併用する場合、最適な比率を予測できるという点です。

それぞれの配信比率に応じたリーチ可能なユーザー数を予測でき、全体のリーチ数が最も多い比率を割り出せます。

また、メインターゲットがテレビ(もしくはYouTube)ユーザーだった場合も、それぞれの媒体のリーチ数を予測できるのでもう一方との比率を割り出すのに役立ちます。

参考:リーチプランナーについて

このセクションのポイント
  • リーチプランナーを活用することで、動画広告などでユーザーからどれくらいの反響があるのか?今後の売上にどの程度繋がるのか?といった効果を測定することができるようになります。また、従来のテレビCMなどでは計り知れなかった詳細なターゲットユーザー数の予測もできるため、予算確保などのシミュレーションの際にも効果を発揮するでしょう。

Google 広告 リーチプランナーの活用事例2つ

Google 広告のリーチプランナーで成果を上げた、以下の2つの事例をGoogle公式サイト「Think with Google」より抜粋してご紹介します。

  1. WOWOWの事例
  2. タウンワークの事例

1. WOWOW

衛星放送でテレビ番組を配信しているWOWOWでは、広告投資全体におけるYouTube広告予算の割合を、0.7%から8.1%に引き上げることを2019年に決定しました。

テレビCMとYouTube動画広告の比率変更のため、Google 広告のリーチプランナーとクロスメディア ユニーク リーチ レポートでリーチ数を予測しました。

クロスメディア ユニーク リーチ レポートは、YouTube広告やテレビCMのリーチ結果をレポートできるサービスです。

この2つの機能を活用して、マーケティングプランの策定に役立てました。

WOWOWが決定した方針は、全体の予算は変えずにYouTube広告の予算を2.3倍に増やすというものでした。

その結果、オリジナルドラマの広告配信では検索が1,207%増加、視聴率47.54%という結果になりました。

参考:総集編:6,900 万人が見る YouTube ——リーチ力を生かして目標を達成した事例 5 選

2. タウンワーク

アルバイト情報サイトのタウンワークは、認知度の向上やアルバイト応募者数を増やすため、テレビCMからオンラインの広告にシフトする方針を検討していました。

オンライン広告にはYouTube広告を活用することが決定し、リーチプランナーを利用してテレビCMと動画広告の予算配分を予測・検討しました。

正確なテレビCMの発注金額を設定するなどして精密に検証し、意思決定に役立てました。

YouTube広告用にクリエイティブを制作しYouTube広告を出稿した結果は、以下のようなものでした。

  • ターゲットリーチ:6.9%増加
  • テレビ単体と比較したYouTubeリーチ増分:29%
  • 出稿費用:テレビCMの3分の1

クロスメディア ユニーク リーチ レポートでYouTube広告の結果を検証したところ、リーチプランナーで予測した値との差はわずか5%ほどでした。

リーチプランナーの予測精度の高さがうかがえる事例です。

参考:段階的な YouTube 広告活用でマーケティングをデジタル化──タウンワーク、アットホーム、 WOWOW

このセクションのポイント
  • デジタルメディアの活用により、大手企業も従来のテレビCMからデジタルへシフトする流れになっています。上記の事例からも、認知施策のプロモーションも広告配信の費用を抑えつつ、精度の高いターゲット配信を可能にしています。リーチプランナーのようなシミュレーションツールでのプランニングは非常に重要であることがわかりますね。

Google 広告 リーチプランナーの設定方法

リーチプランナーの設定方法について、以下の項目を解説します。

  1. リーチプランナーの指標
  2. 設定手順
  3. メディアプラン時に設定する目標

リーチプランナーの指標

リーチプランナーでは、下記の指標を利用して、目的に合わせてオーディエンスをカスタマイズし、広告のパフォーマンスと費用をプランニングすることができます。

指標内容
リーチできるターゲットリーチ可能なターゲット数の予測
平均フリークエンシーターゲットユーザー1人あたりの広告表示の平均回数
視聴回数ターゲットユーザーが広告の全体、または大部分を視聴した回数
合計CPM指定したプランでリーチ可能なターゲットへのインプレッション単価
ターゲットのCPMターゲットユーザーに対するインプレッション単価
コンバージョン率(CVR)コンバージョン数を、広告インタラクションの総数(視聴回数、クリック数、最低10秒の視聴)で割った数値
※10秒より短い場合は終わりまで
コンバージョン数ターゲットが広告操作後に行動を完了した回数
平均コンバージョン単価コンバージョン(販売、見込み客の獲得、Webサイトのクリック)1回につき、広告主が支払う単価
平均広告視聴単価ユーザーが動画広告を30秒以上(30秒以下の動画は最後まで)視聴した回数ごとに、広告主が支払う単価の平均
ターゲット視聴率(TRP)ターゲットユーザーの範囲と、フリークエンシー数から割り出される数値
ターゲット視聴率単価(CPP)TRP達成までにかかった費用
オンターゲットインプレッション数キャンペーンで定義したターゲットオーディエンス(年齢、性別、地理的位置)のうち、プランでリーチ可能と予測される1ユーザーあたり広告表示回数
国勢調査人口国勢調査のデータにもとづく、ターゲットユーザーの属性と地域に該当するユーザーの総数
インターネット人口ターゲットのユーザー属性と地域に該当し、かつ過去30日間にインターネットを利用したユーザーの総数
テレビ人口ターゲットのユーザー属性と地域に該当し、かつ過去30日間にテレビを視聴したユーザーの総数
YouTube人口ターゲットのユーザー属性と地域に該当し、かつ平均30日の期間中にYouTube広告でリーチできるユーザーの総数

引用:リーチ プランナーについて

設定手順

リーチプランナーは、メディアプランを作成してプランや指標を設定することで利用できます。

以下より、リーチプランナーの設定手順を解説します。

  1. Google 広告にログインし、「ツール」から「プランニング」→「リーチプランナー」を選択


  2. +ボタンをクリックし、新しいメディアプランを作成


  3. 「チャンネルを選択する」でYouTubeを選択
  4. 「期間」「ユーザー属性」「サブエリア」を選択をし、YouTube メディアプランを作成する。

  5. 「認知度」「比較検討」から、プランの目標を選択。

  6. その他必要事項を入力し、「予測を表示」をクリックして予測結果を閲覧する

メディアプランで設定する目標

リーチプランナーを設定する際、メディアプランの目標を以下の3つより設定する必要があります。

  • 認知度
  • 比較検討
  • アクション

リーチプランナーでは、目的別に最適な動画広告フォーマットが提案されます。

3つの目標に応じて、あらかじめ用意された最適な動画広告フォーマットを選択することが可能です。

メディアプラン目標提案される動画広告フォーマット
認知度効率的なアプローチ予算内でリーチを増やす広告フォーマットの組み合わせ
効率的な動画再生完了ブランドや商品の認知向上を目的とした動画広告フォーマット
比較検討視聴回数の最大化予想される視聴回数を増やし、ブランドや商品の検討を促すためのプロダクト構成
アクションオンラインコンバージョン売上、見込み客、Webサイトのトラフィックなどのコンバージョン増加を目的としたフォーマット

引用:リーチ プランナーで YouTube メディアプランを作成する

Google 広告のリーチプランナーで動画配信を最適化させよう

Google 広告のリーチプランナーは、YouTubeをはじめとする動画広告で、どれくらいのユーザーにリーチできるかを予測できるツールです。

リーチできるユーザー数以外にも、ユーザー1人あたりの広告表示回数や視聴回数を予測することもできます。

分析データや知見が溜まっていなくても、リーチプランナーで最適な予算や広告フォーマットを予測したうえで動画広告を運用開始できる点がメリットです。

はじめて動画広告を運用する際は、この記事を参考に、リーチプランナーの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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