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リスティング広告のキーワード選定方法|必要なツールや注意点を紹介

Google 広告やYahoo!広告のリスティング広告で検索結果画面の上部に表示されるには、適切なキーワード選定が欠かせません。広告の内容とキーワードの関連性が低ければ、オークションで競合より掲載順位が低くなったり、表示されなかったりする可能性があるためです。
リスティング広告が検索結果画面の上位に掲載されるには、ツールを活用し、他社よりも優位に立てるキーワードを設定することが重要です。
本記事では、リスティング広告のキーワード選定方法を解説します。おすすめのツールやマッチタイプの選び方なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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リスティング広告のキーワードとは
リスティング広告のキーワードとは、単語やフレーズのテキストとマッチタイプの組み合わせのことです。
たとえば「看護師 求人(完全一致)」「看護師 転職(フレーズ一致)」といった組み合わせがリスティング広告のキーワードに該当します。
広告において、リスティング広告のキーワードと、ユーザーが実際に検索するキーワードは異なるため使い方に注意しましょう。ユーザーが検索するキーワードは、Google 広告では「検索語句」、Yahoo!広告では「検索クエリー」と呼びます。
本記事でも以下のように使い分けて解説します。
- キーワード:単語やフレーズのテキストとマッチタイプのセット、もしくは単語やフレーズのテキスト
- 検索語句(検索クエリー):ユーザーが実際に検索しているキーワード
リスティング広告のキーワード選定が重要な理由
リスティング広告のキーワード選定は、広告効果を高めるための重要なプロセスです。
広告でLPやホームぺージへの流入を促すには、見込み客であるユーザーと関連性の高い広告を掲載する必要があります。
リスティング広告は、ユーザーの検索語句に連動して広告が表示される仕組みで、検索語句と関連性が高いほど掲載されやすくなります。
ターゲットの見込み客の検索語句と設定したキーワードがマッチしていない場合、広告が適切に表示されません。関連性の低い検索語句で広告が表示されて広告がクリックされても、コンバージョンにはつながらず広告費が増えるのみとなってしまいます。
ユーザーの検索語句を参考にキーワードを選定して広告を出稿することで、サイトへの流入が増え、コンバージョンの獲得につながりやすくなります。
【6STEPでわかる】リスティング広告のキーワード選定の手順
リスティング広告のキーワード選定は以下の手順で行います。
- 目的を明確にする
- ターゲットを明確にする
- 軸となるキーワードの候補を書き出す
- 掛け合わせるキーワードを選定して検索ボリュームを把握する
- キーワードを絞り込む
- キーワードを意図・属性ごとにグルーピングする
コンバージョンにつながりやすいキーワードを見つけるポイントや、おすすめのツールも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.リスティング広告で何をしたいのか明確にする
はじめにリスティング広告を出稿する目的を明確にしましょう。
何を目的にするかによって、広告に必要な費用や狙うターゲット層が変わるためです。
リスティング広告を出稿することで「商品やサービスの購入に結びつける」「リードを獲得する」「Webサービスの会員登録をする」などの効果があります。
しっかりと目的を設定することで、ムダなコストが発生したり、成果とのギャップが大きくなったりするなどの問題を抑えられます。
2.ターゲットを明確にする
リスティング広告を配信する目的が決まれば、次はリーチしたいターゲットを具体化しましょう。
ターゲットの年齢層や性別などの基本的な属性に加え、抱えている悩みや課題、ニーズを深掘りし、ユーザーの検索行動を予想します。
たとえば、キッチン用品を宣伝する場合でも、短時間で料理を作りたい30代主婦や、多機能なアイテムを求めている料理が趣味の40代男性で検索行動が異なるでしょう。
ターゲットが明確になることで実際に検索しそうなキーワードを推定できます。商品・サービスのターゲット層を考慮し、リーチしたいユーザーの属性やニーズを設定しましょう。
3.軸となるキーワードの候補を書き出す
目的とターゲットが決まれば、軸となるキーワードを書き出します。
軸となるキーワードとは、ひとつの単語だけでも検索されるようなメインのキーワードのことです。
たとえば、ワイヤレスイヤホンである「商品A」の最新モデルの広告を出稿したいと仮定しましょう。
「商品A」や「商品A」に関連する単語を軸となるキーワードの候補にし、以下のように書き出します。
- ワイヤレスイヤホン
- コードレスイヤホン
- ブルートゥースイヤホン
- Bluetoothイヤホン
- 充電式イヤホン
- 在宅ワーク用イヤホン
- 高音質イヤホン
軸のキーワードは、できるだけ多く書くことが重要です。
しかし、自分の頭で考えるだけでは限界があります。
候補を出すためにも、以下の方法を使ってキーワードを洗い出しましょう。
自社LP、自社サイトから抽出する
自社で運営しているLPやサイトからキーワードを抽出する方法があります。
閲覧数の多いページやユーザーのアクションが多いページを分析することで、軸にしたいキーワードを見つけられます。
サイトで見つかったキーワードは次のステップで精査するので、商品に関連するキーワードであれば洗い出しましょう。
キーワードプランナーで候補を探す

キーワードプランナーはGoogleが提供している検索キーワード調査ツールです。キーワードの月間検索回数(検索ボリューム)や競合性、広告のクリック単価について知ることが可能です。
キーワードプランナーを使用することで、キーワードに関連した単語が表示されるため、軸となるキーワードの候補を発見できます。
たとえば「イヤホン」と検索してみると、以下のように関連性の高いキーワードが表示されます。

検索ボリュームや入札単価のデータが表示されることで、キーワードの絞り込みや予算の推測にも有効です。
キーワードプランナー:https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
Google Search Consoleで流入されているキーワードを確認する

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)は、Googleが提供するサイト管理ツールです。
主に以下のようなことを確認できます。
- 自然検索(SEO)で流入があった検索語句の順位やクリック数、表示回数
- Webサイトの問題点
- ぺージの快適性
- サイトのセキュリティに関する問題
Google Search Consoleは主にSEOに使われるツールですが、リスティング広告のキーワード選定にも活用できます。
たとえば、上位の検索語句(検索クエリ)から掲載されやすいキーワードの洗い出しが可能です。

自社サイトで実際に流入がある検索語句を見つけられるため、集客につながりやすいものを軸となるキーワードとして選定できます。
Google Search Console:https://search.google.com/search-console/about
Google Search Consoleの使い方は以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

競合から見つける
競合他社が登録しているキーワードを調査するのもひとつの手段です。
競合他社が登録しているキーワードと登録していないキーワードを洗い出すことで、より効率的なキーワード選定ができます。
競合の多いキーワードを選定すると、自社より規模の大きい企業の広告が優先的に表示される傾向にあります。優先的に表示されやすいのは、規模の大きい企業のほうが広告運用のノウハウがすでに蓄積されており、高品質なLPを持っているためです。多額の広告費をかけて運用している点も含めて、Googleのアルゴリズムから高い評価を得ており、上位に掲載されやすくなっています。
自社より規模の大きい企業が参入しているキーワードがあり、競合より魅力的な広告を作成するのが難しい場合は、できるだけほかのキーワードを選びましょう。
また、商品・サービスの比較も行い、自社が優位になるポイントがあれば、広告に有効なキーワードとして活用することをおすすめします。
ユーザーが望む商品の特徴と自社商品のメリットがマッチしたキーワードを洗い出しましょう。
番外編:Google / Yahoo!の担当者に聞く
すでに広告運用をしていて広告費をある程度支払っている方の場合、Google 広告やYahoo!広告の担当者がつくことがあります。
担当者に連絡することでキーワードに関係する資料をもらえる可能性があります。入手した資料を参考にして、キーワードを選定してみましょう。
4.掛け合わせるキーワードを選定して検索ボリュームを把握する
軸となるキーワードを洗い出したら、キーワードを掛け合わせていきます。
複数の単語を掛け合わせることで、より自社商品やサービスに興味のあるユーザーに広告を提示できます。
先ほど例にあげたワイヤレスイヤホンの「商品A」で考えてみましょう。
たとえば、ユーザーが価格の安いワイヤレスイヤホンを求めていたら、「ワイヤレスイヤホン 安い」で検索すると推測できます。
ターゲットを絞ることで、キーワードに関心の高いユーザーに広告をクリックされやすくなり、効果が得られやすくなります。
ほかにも、以下のような形でキーワードを掛け合わせましょう。
- ワイヤレスイヤホン マイク付き
- 商品A 最新モデル
- ワイヤレスイヤホン 高音質
- 高音質イヤホン 安い
- ブルートゥースイヤホン 在宅ワーク
掛け合わせたキーワードを洗い出したら、キーワードプランナーで検索ボリュームを調査します。掛け合わせのキーワードも、軸となるキーワードと同様に、ツールを利用して洗い出しましょう。
なお、検索ボリュームの調べ方については以下の記事でも紹介しているので、あわせてチェックしてください。

ラッコキーワードで調査する

ラッコキーワードはサジェストキーワードを調べられるツールです。
サジェストキーワードとは、GoogleやYahoo!などで検索するときに表示される検索候補のことです。ユーザーが検索した回数や関連度によってサジェストキーワードが表示されます。
ユーザーが検索した回数や関連度によって表示されています。
ラッコキーワードでサジェストキーワードを洗い出すことで、ユーザーにマッチしたキーワードの掛け合わせが可能です。
たとえば、ラッコツールで「ワイヤレスイヤホン」のサジェストキーワードを調査した場合、以下のような結果が表示されます。

GoogleやYahoo!の検索結果よりも多くのサジェストキーワードが表示されるので、掛け合わせのキーワードを見つける際に有効です。
ラッコツール:https://related-keywords.com/
キーワードプランナーを活用する

キーワードプランナーは検索ボリュームだけでなく、軸のキーワードに関連したキーワードも閲覧できます。
実際に「ワイヤレスイヤホン」でキーワード調査したときに、掛け合わせできるキーワードの候補を探してみましょう。

上記のようにキーワードの候補と検索ボリュームや競合性などの指標が表示され、掛け合わせの候補を見つけられます。
自社以外のブランド名や商品名が含まれるキーワードがある場合、「不必要なキーワードを除外する」という機能を活用すれば除外できるので、効率的にキーワードを選定しやすくなります。

サブキーワードが浮かばないときにヒントになるので利用してみましょう。
キーワードプランナー:https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
KARABINERでキーワードの掛け合わせ候補を増やす

KARABINERはキーワードの掛け合わせに特化したツールです。
3つの入力窓がありそれぞれにキーワードを入力してボタンを押すだけで、掛け合わせのキーワードを作れます。
たとえば、サジェストキーワードやキーワードプランナーからサブキーワードを複数洗い出したとしましょう。
KARABINERの左の入力窓に軸となるキーワード、ほか2つの入力窓にサブキーワードを入力し、「Gen」ボタンを押すだけで掛け合わせキーワードが生成されます。

簡単に操作できるため、はじめての人でも直感的に利用できます。Wrap機能を使えば完全一致やインテント マッチ、フレーズ一致の設定ができ、マッチタイプを含めたキーワードをコピペするだけで登録できる点もメリットです。
KARABINER:https://karabiner.in/
検索結果画面の内容と上位表示サイトをチェックする

検索結果画面の内容と上位表示サイトのチェックも欠かさず行いましょう。
検索結果の上位に表示される記事は、SEOを意識しているため、検索キーワードとの関連性が非常に高い傾向にあります。
サイトに記載されている内容から、洗い出したキーワード以外で使えそうなものがないかチェックしましょう。
キーワード出現率のチェックツールを活用するのもひとつの手です。記事ごとにどの単語が頻繁に使われているか調査することで、サブキーワードを見つけられる可能性があります。
5.キーワードを絞り込む
キーワードを洗い出したら広告の目的やターゲット、予算にあわせて絞り込みます。
例として、「ワイヤレスイヤホンの商品Aを売りたい」という目的で広告を出稿すると仮定します。
もしキーワードの候補のなかに「有線 イヤホン」がキーワード候補にあったら除外しましょう。「有線 イヤホン」で検索しているユーザーは「有線のイヤホンが欲しい」という意図で検索しており、ワイヤレスイヤホンに興味がない可能性が高いためです。
ターゲットの性別や年齢によっても変わります。たとえば、「イヤホン かわいい」であれば女性の検索が多く「イヤホン かっこいい」であれば男性の検索が多いと推測できます。
ターゲット層の範囲によって広告費が変化するので、キーワードプランナーで入札単価を確認しながら選定しましょう。
6.キーワードを意図・属性ごとにグルーピングする
最後にキーワードを意図や属性ごとにグループ化して整理します。
たとえば、イヤホンの音質を重視している人の検索しそうなキーワードを、以下のようにまとめます。
- イヤホン 高音質
- イヤホン 商品A 高音質
- イヤホン ノイズキャンセリング
- イヤホン ノイズキャンセリング おすすめ
- イヤホン 商品A ノイズ
- イヤホン ノイズ 比較
このようにキーワードをまとめることで、ユーザーのニーズに沿った広告を出稿できます。
グループを細かく分けすぎず、意図や目的ベースで分類することがグルーピングのポイントです。
たとえば、上記のキーワードの「イヤホン 商品A 高音質」と「イヤホン 商品A ノイズ」は、すでに商品Aについて興味のある人が検索していると考えられます。
一方、ほかのキーワードは「高音質なイヤホンであればメーカーやブランド関係なく購入したい」という意図が推測できるので、以下のように分類できるでしょう。
- 商品Aを探す目的のキーワード群
- 特定のブランドは決まっておらず、とりあえずイヤホンを探す目的のキーワード群
目的やターゲットによってグルーピングすることで、適切な広告文を設定でき、成果向上につながりやすくなります。
以上でキーワード選定は終わりです。
リスティング広告のキーワード選定で注意すべきこと7選
リスティング広告のキーワード選定で注意すべきこととして以下の7つがあります。
- キーワードのクリック単価を把握する
- マッチタイプを適切に設定する
- 関係ないキーワードは除外キーワード設定する
- コンバージョン単価(CPA)も考慮する
- 同じ検索意図の検索語句を多数設定しない
- 自動入札機能を活用して配信する
- 追加して問題になるキーワードはできるだけ避ける
費用対効果に見合った広告運用を実現するためにも、以下を読んでからキーワード選定を実施しましょう。
キーワードのクリック単価を確認する
キーワードによってクリック単価が異なるので、必ず確認しましょう。リスティング広告はクリックされた数で広告の支払金額が決まります。
クリック単価を知らずに広告を出稿すると、クリック数が多かった場合に予算が不足するするおそれがあります。
キーワードプランナーで1クリックあたりの広告単価の目安を把握できるので、必ず調べましょう。
※正確なクリック単価は競合他社の出稿状況にも左右されます。
マッチタイプを適切に設定する
リスティング広告の費用対効果を高めるには、マッチタイプを適切に設定することが重要です。
マッチタイプは主に、以下の3つの種類があります。
- 完全一致
- フレーズ一致
- インテント マッチ(部分一致)
完全一致
完全一致は、指定したキーワードと同じ文字列や意味または意図の検索語句に対して広告を表示できます。
たとえば、登録したキーワードが「イヤホン 安価」であれば「イヤホン 安い」でも同じ意味のため表示される可能性があります。
完全一致を活用することで、より検索意図が明確なユーザーに広告を表示できるのがメリットです。一方で広告表示につながる検索語句が限定されるため、クリック単価が高くなりやすく広告の表示回数も伸びにくい傾向があります。
以下の記事で完全一致の活用方法についてより詳しく紹介しているので、ぜひお読みください。

フレーズ一致
フレーズ一致は、指定したキーワードと同じ文字列が含まれていたり、同じ意味の内容が含まれていたりする検索語句に対して広告を表示できます。
たとえば「イヤホン 高音質」で登録した場合「高音質 イヤホン」や「イヤホン 高音質 ワイヤレス」などの検索語句で広告を表示できます。ただし「イヤホン 高額」のようにキーワードと検索意図がズレている検索語句では広告が表示されません。
意味が同じであれば、単語の順序や文字列が違っていても広告が表示されるため、完全一致よりも幅広いユーザーに訴求できます。
フレーズ一致の活用方法についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

インテント マッチ(部分一致)
インテント マッチ(部分一致)では、登録したキーワードと関連性がある内容の検索語句に対して広告が表示されます。
「イヤホン ノイズキャンセリング」のキーワードをインテント マッチで出稿した場合、「イヤホン 雑音 消す」や「イヤホン 騒音防止」などでも広告が表示される可能性があります。
完全一致やフレーズ一致よりも多くの検索語句に対して広告表示ができる点が特徴です。
ただし、関連性がやや低い検索語句に対しても広告が表示されるおそれがあります。ターゲットとしたいユーザー以外にも広告が表示・クリックされる場合もあり、費用対効果が悪化することもあるでしょう。
予算や現状の成果、ターゲット層などを考慮し、適切なマッチタイプを選びましょう。
インテント マッチのメリットや活用方法については、以下でより詳しく知ることができるので、あわせてお読みください。

関連性が低い検索語句は除外キーワード設定する
関連性が低く成果につながらない検索語句は除外キーワードとして設定し、広告が表示されないようにしましょう。
フレーズ一致やでは、登録したキーワードの検索意図から拡張され、やや関連性が低い検索語句で広告が出稿される場合もあります。
意図したターゲットユーザーへ広告を表示するためにも、関連性が低く成果につながりにくい検索語句は除外キーワードとして設定しておきましょう。
参考:除外キーワードについて
除外キーワードの設定方法は以下の記事を参考にしてください。

コンバージョン単価(CPA)も考慮する
キーワードを選定したら、選定したキーワードの成果につながった際のコンバージョン単価を考慮したグルーピングを行いましょう。
たとえば「イヤホン 高音質」と「イヤホン 安い」では購入されるイヤホンの価格帯が異なる可能性が高いため、それぞれのキーワードに投下できる広告費も変わるでしょう。
成果につながったときの収益性を考えたキーワード選定や予算配分を行い、費用対効果の高い広告運用を実現しましょう。
同じ検索意図の検索語句をキーワードとして多数設定しない
意味合いが同じで語順の違う語句や表記が異なるだけの語句など、検索意図が同じものはひとつにまとめることをおすすめします。
同じような検索語句を多数設定すると、管理に手間がかかるためです。
マッチタイプを完全一致にしたとしても、検索意図がまったく同じ語句や表記の違う語句は網羅できるので、複数設定する必要はありません。
また、キーワードを多く設定したほうがよいというわけではないことも知っておきましょう。
キーワードによっては広告と関連性が低くコンバージョンにつながりにくいため、ムダなクリックが増えて費用対効果が悪化するおそれがあります。
キーワードの数よりもCVRや費用対効果などを意識して選定することが大切です。
自動入札機能を活用して配信する
ターゲットにしているキーワードで検索上位に掲載させるには、入札単価の調整も重要です。
入札単価を適切な金額に設定しないと、広告ランクが下がって掲載順位が低くなったり、高く設定しすぎてムダに広告費用を支払ったりするリスクがあります。
入札単価を最適化する方法として、自動入札機能を活用しましょう。
自動入札機能では、予算と入札戦略を設定するだけでキーワードの入札単価が自動で調整されます。
キーワードごとに入札単価を調整する必要がないため、担当者の負担軽減にも効果的です。
以下の記事で自動入札機能について詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。


追加して問題になるキーワードはできるだけ避ける
競合名や商標名をキーワードとして登録すると、競合とのトラブルになることがあるため、安易に設定しないようにしましょう。
競合名や商標名を追加することはルール上問題ありませんが、競合から嫌がられるおそれがあります。
状況によっては競合から「自社名や商品名での広告配信をやめてほしい」と連絡が来ることもあるでしょう。
競合に関するキーワードで配信しており、競合から連絡がきた場合は、特別な理由がない限り配信を停止するのが無難です。
逆に自社のキーワードを競合が登録するリスクがある点にも注意が必要です。競合に自社商品のニーズがあるユーザーを奪われるおそれがあるため、競合に自社関連のキーワードで広告配信するのを停止してもらうよう連絡しましょう。
連絡するメール文として以下のような文章を送付すれば設定してもらうことが可能です。
株式会社○○
リスティング広告 ご担当者様
突然のご連絡失礼いたします。
株式会社○○の○○です。
貴社のリスティング広告キャンペーンで、弊社の商標/ブランド名「◯◯◯◯」が入札キーワードとして使用されていることを確認いたしました。
つきましては、除外キーワードとして下記のキーワードを設定いただくことは可能でしょうか。
「◯◯◯◯」(完全一致)
「◯◯◯◯」(フレーズ一致)
また、弊社も貴社ブランド名を除外キーワードとして設定させていただきます。
大変恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
配信後は検索語句をチェックして適切なキーワードは追加しよう
配信後に検索語句をチェックし、収益につながっているキーワードがあれば、定期的に登録しましょう。
リスティング広告のキーワードは、配信した後も見直しすることが大切です。
定期的にGoogle広告の場合「検索語句レポート」を、Yahoo!広告の場合は「検索クエリーレポート」を確認し、どの検索語句で流入につながったかを確認しましょう。
検索語句レポートや検索クエリーレポートでは、以下のような指標を検索語句単位で確認できます。
- 表示回数
- クリック数
- 平均費用(クリック単価)
- コンバージョン率
- コンバージョン単価 など
それぞれの数値を確認し、コンバージョンに貢献している検索語句を見つけたら、マッチタイプを完全一致にして追加するとよいでしょう。
検索語句レポートや検索クエリーレポートによって、想定していなかったキーワードを見つけられる可能性があるのでぜひ活用してください。
リスティング広告はツールを活用してキーワード選定が重要
リスティング広告では、広告文の作成だけではなくキーワード選定も重要です。
今回の6ステップを参考に、自分で考えたキーワードだけではなく、ツール・自社/競合情報を活用して、軸となるキーワードやサジェストキーワードを洗い出しましょう。
洗い出したキーワードから、ターゲットユーザーの検索語句へ広告表示できるキーワードを選定することが大切です。
また、はじめてリスティング広告を出稿する場合、キーワードの選定がうまく行かず成果目標を達成できなかったというケースが多々あります。できるだけ失敗せずに広告を運用したいと考えている方は、広告運用のプロに相談しながら進めることも検討しましょう。
LANYでもリスティング広告の運用代行を実施しており、お客様の商品やサービスの内容をもとに、集客につながるキーワードを選定します。現役最前線で活躍する担当者が成果につながる広告戦略を提案しているので、広告運用に課題を感じる方はお気軽にお問い合わせください。