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リスティング広告の広告文の作り方|広告効果を上げるテクニックも紹介
リスティング広告の広告文は、コンバージョンやクリック数の成果に直結します。
効果的な広告文に改善するだけで費用対効果が2倍以上向上することもあるため、十分な検証・分析が欠かせません。
広告文の成果を最大化するためには、広告効果を高める方法を理解し、戦略的に文章を作成することが大切です。
この記事では、リスティング広告の広告文の作り方や注意点について詳しく解説します。
リスティング広告において広告文は重要
リスティング広告では、広告文が成果を左右する重要な要素です。
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが入力した検索語句に応じて検索結果に表示される広告のことです。検索意図に合わせて表示されるため、高い広告効果が期待できます。
ただし、キーワードの選定だけでコンバージョン率を上げるには限界があります。検索ユーザーのニーズに合わない広告文ではクリックされにくく、成果にもつながりません。
広告文は、ユーザーと商品・サービスをつなぐ重要な接点です。検索語句と広告文の内容がしっかり一致していれば、クリック率や掲載順位も上がり、より高い成果を狙えます。
競合と差をつけるためにも、ユーザーの心に響く魅力的な広告文づくりを意識しましょう。
リスティング広告については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

リスティング広告が掲載される場所
リスティング広告の掲載場所は、検索結果画面の「上部」と「下部」の2か所です。検索語句に連動して表示され、広告枠には「広告」や「スポンサー」の表記がつきます。
とくに、検索結果の上部に表示される広告は、ページを開いた瞬間に目に入りやすく、クリック率やコンバージョンにもつながりやすいのが特徴です。
一方、画面の下部に表示される広告は、ページを最後までスクロールしないと目に留まらないため、できるだけ上部への掲載を狙うことが効果的でしょう。
なお、検索エンジンを問わず、リスティング広告の掲載箇所は基本的にこの2か所に固定されています。
今はレスポンシブ検索広告が主流
レスポンシブ検索広告は、ユーザーの属性や検索語句に応じて最適な広告を自動で出稿できる広告です。
あらかじめ登録した複数の広告見出しや説明文を、GoogleやYahoo!などの媒体側が自動で組み合わせ、もっとも効果の高い広告パターンを表示します。
テキスト広告や拡張テキスト広告に比べ、クリック率やコンバージョン率の向上が期待でき、誘導率の改善にもつながります。
なお、Google広告では2022年7月以降、拡張テキスト広告の新規作成・編集が終了し、現在はレスポンシブ検索広告が主流となっています。
参考:レスポンシブ検索広告について|Google 広告 ヘルプ
レスポンシブ検索広告について知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。レスポンシブ検索広告のメリットやデメリット、運用ポイントなどを詳しく把握できます。

リスティング広告の広告文の構成要素
リスティング広告を運用するなかで、広告文の作成に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
リスティング広告において広告文は、クリック率や品質スコアなど成果に直結する非常に重要な要素です。
いくつかのポイントをおさえることで、効果的な広告文を作成できます。現在はレスポンシブ検索広告が主流となっており、以下5つの構成要素の作成が必要です。
- 広告見出し(タイトル)
- 表示URL
- 説明文
- パス(ディレクトリ)
- アセット(広告表示オプション)
参考:レスポンシブ検索広告について|Google 広告 ヘルプ
効果的な広告文を作るためにも、基本の構成とおさえるべきポイントをしっかり理解しておきましょう。
広告見出し(タイトル)
広告見出しは、広告文の一番上に表示されるテキストリンクのことです。
Yahoo!広告では「タイトル」と呼びますが、本記事では「広告見出し」で統一します。
青色で表示されており、 クリックすると自社サイトやランディングページへ遷移します。
テキスト広告では最大3個、レスポンシブ検索広告では最大15個の広告見出しを設定でき、文字数は全角15字(半角30字)まで入力可能です。
なお、Yahoo!広告では複数の見出しが表示される場合、見出しと見出しの間が「-」で区切られる仕様になっています。
また、広告見出しは最大3本まで設定できますが、常に3本表示されるわけではなく「最大3本まで同時に表示される」可能性がある点を覚えておきましょう。
参考:レスポンシブ検索広告について|Google 広告 ヘルプ
参考:Yahoo!広告の最適な文字数と使用可能な文字・記号|Yahoo!広告ヘルプ
表示URL
表示URLは、広告文の最上部表示されるURLのことです。ユーザーに、クリック後にどのページへ遷移するのかを事前に伝える役割をもちます。
表示URLをわかりやすく設定することで、ユーザーの安心感やクリック率の向上に効果的です。
説明文
説明文は、広告見出しの下に記載されるテキストのことです。商品の特徴や魅力、ユーザーの行動を促すメッセージを伝える役割をもちます。
テキスト広告では最大2つ、レスポンシブ検索広告では最大4つまで説明文を入力でき、文字数はそれぞれ全角45文字(半角90文字)以内です。
設定した説明文の中から、最大で2つまで自動で組み合わされて表示されます。
ユーザーの関心を高め、行動を後押しするために効果的に活用しましょう。
参考:レスポンシブ検索広告について|Google 広告 ヘルプ
参考:Yahoo!広告の最適な文字数と使用可能な文字・記号(検索広告・広告表示アセット|ディスプレイ広告)|LINEヤフー for business
パス(ディレクトリ)
パス(ディレクトリ)とは、表示URLの末尾に追加されるテキストのことです。Google広告では「パス」、Yahoo!広告では「ディレクトリ」と呼ばれています。
URL構造に見せかけた補足情報のようなもので、広告の内容を視覚的にわかりやすく伝える役割があります。設定できるのは最大で2本までで、それぞれ半角15文字(全角7文字)以内、英字・日本語のどちらでも入力可能です。
ただし、入力しても必ず両方が表示されるわけではありません。そのため、1本目だけで伝わる工夫を意識し、クリックを促すフレーズや検索キーワードを上手に取り入れましょう。
アセット(広告表示オプション)
アセット(広告表示オプション)とは、広告の見出しや説明文に加え、補足情報を追加できる機能です。
たとえば、リンク先のURLやテキストリンクなどを広告の下部に表示することで、ユーザーが必要とする情報をすぐに確認でき、クリック率(CTR)の向上が期待できます。
アセットは無料で利用でき、表示できる項目も複数用意されています。自社のサービス内容に合わせ、効果的なアセットをしっかり設定しておきましょう。
アセットについては以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもあわせてチェックしてみてください。

- リスティング広告を運用するうえで、広告文は非常に重要な役割をもちます。ユーザーは検索をして検索結果画面に表示されるいくつかの広告文を見て、自身の悩みや課題を解決してくれるだろう広告をクリックします。どんなに自社商品やサービスが優れていても、広告文で訴求できていなければユーザーには届きません。
リスティング広告で成果が出る広告文の作成テクニック11選
広告がクリックされるには、ユーザーの目に留まる広告文を作成することが重要です。
成果を上げるためにも、効果の出やすい広告文の作成ポイントを把握しておきましょう。
以下の11個のポイントを紹介します。
- ポイント1:広告見出しに検索語句を入れる
- ポイント2:「限定」や「特典」などを入れる
- ポイント3:数字を入れて具体的に訴求する
- ポイント4:記号を入れて強調して訴求する
- ポイント5:「公式」を入れて訴求する
- ポイント6:行動を促すフレーズを入れる
- ポイント7:ターゲットを明記する
- ポイント8:「見出し」は簡潔に短くする
- ポイント9:見出しごとに、表示する位置を固定する
- ポイント10:アセット(広告表示オプション)を活用する
- ポイント11:カスタマイズ機能を活用する
ポイント1:広告見出しに検索語句を入れる
広告見出しを作成する際は、ユーザーが検索しそうな検索語句を必ず盛り込むことが基本です。
検索語句が見出しに含まれていると視認性が高まり、クリックされる可能性が高くなります。
また、見出し内のキーワードは広告ランクの向上にもつながり、表示回数や上位掲載のチャンスが広がります。
たとえば、格安ホテル予約サイトの場合、検索されやすい以下のワードを見出しに入れるのが効果的です。
- 「ホテル 格安」
- 「ホテル 激安」
ユーザーのニーズに沿った語句を選定して、適切に広告文へ反映させましょう。
また、こちらの記事でキーワードの選定方法やおすすめの選定ツールについて解説していますので、ぜひ読んでみてください。

ポイント2:「限定」や「特典」などを入れる
ユーザーが広告を見て思わずクリックしたくなるよう、「限定」や「特典」などの情報を盛り込むのも効果的です。
たとえば、以下のように限定を記載することで効果的な広告文を作成できます。
- 数量による限定:「100名様限定」「数量限定」
- 期間による限定:「8月限定」「今だけ~」
また、【購入者限定特典あり】【無料登録で特典ゲット】といった訴求も目を引きやすく、クリック率の向上が期待できます。
ポイント3:数字を入れて具体的に訴求する
具体的な数字を広告文に盛り込むことで印象に残りやすくなり、クリック率の向上が期待できます。
数値の有無を比較してみましょう。
- 〇:顧客満足度99%のオンラインヨガ|月額1,000円で受講可能
- △:顧客満足度の高いオンラインヨガ|低価格で受講可能
上記のように、数値を含むことで広告の信憑性が増し、ユーザーの関心を引きやすくなります。
価格や実績などの数値を活用して他社との差別化を図り、魅力的な広告文を作成しましょう。
ポイント4:記号を入れて強調して訴求する
記号を活用することで訴求したい内容が目立ちやすくなり、ユーザーの印象に残る広告を作成できます。
たとえば、求人広告で【即日採用あり】のようにカッコを使うと、転職を急いでいるユーザーの目に留まりやすくなるでしょう。
また、「!」や「?」を使うことで広告文に抑揚を加え、視覚的に目を引く効果もあります。
ただし、入稿規定で使用できない記号があるため注意しましょう。
参考:文字、記号を使用する際のルール|Yahoo!広告ヘルプ
ポイント5:「公式」を入れて訴求する
「公式」を広告文に含めることで、他社サイトやアフィリエイトサイトと差別化が図れます。
以下の文を見比べて、どちらがより信頼性を感じるか確認してみましょう。
- 〇:【公式】商品ブランドA通販ー配送無料
- △:商品ブランドA通販ー配送無料
「公式」が含まれている方がより信頼性が高い印象を与え、ユーザーが安心してクリックしやすくなります。これにより、コンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
ポイント6:行動を促すフレーズを入れる
クリックする心理的なハードルを下げるために、見出しや説明文に行動を促すフレーズを入れましょう。
広告を出稿する目的に合わせて、以下のようなフレーズを入れることがおすすめです。
目的 | 挿入キーワード |
---|---|
購入を促したいとき | 「今すぐ購入」「お申込みはこちら」 |
お問い合わせ数を増やしたいとき | 「無料資料請求はこちら」「相談受付中」 |
会員に登録してもらいたいとき | 「無料で登録」「会員特典あり」 |
広告をクリックしてできることを記載し、ユーザーが興味をもてる広告文を作成しましょう。
ポイント7:ターゲットを明記する
自社商品やサービスのターゲットに合わせて、広告文を作成しましょう。
「50代限定」「法人向け」など、ターゲット層を明記することで、該当するユーザーのクリック率やコンバージョン率が向上する可能性があります。
また、ターゲットに合わせた言葉選びも重要です。
ユーザーの知識レベルに合わせて専門用語をわかりやすく伝えることで、商品やサービスのメリットをしっかりとアピールできます。
ポイント8:見出しは簡潔に短くする
見出しは全角15文字以内と制限があるため、ムダな表現を避けましょう。
文字数を減らす方法として、語尾を体言止めにするのが効果的です。
たとえば、「無料配送します」でなく「無料配送」とすることで、広告文の意味を変化せずに文字数を抑えられます。
不要な言葉を減らし、商品やサービスに関連する具体的な情報を盛り込むことで、より訴求力のある広告を作成できるでしょう。
ポイント9:見出しごとに、表示する位置を固定する
広告見出し3と説明文は省略されることがあるため、入力した重要な情報がユーザーに届かない可能性があります。
複数の情報を伝えたい場合は、「見出し1・2」「説明文1」にできるだけ詰め込みましょう。
レスポンシブ検索広告では複数登録した見出しごとに、表示する位置を固定することも可能です。
参考:レスポンシブ検索広告について | Google 広告 ヘルプ
伝えたい情報を精査し、情報の重要度を決めてから広告文を作成してください。
ポイント10:アセット(広告表示オプション)を活用する
広告表示アセットとは、広告文以外に情報を追加できる機能のことです。表示できる情報が増えることで、ユーザーのクリック率が向上します。
情報の追加により広告の表示面積が拡大するため、多くのユーザーの目に留まりやすくなります。
広告表示アセットの主な種類は、以下の通りです。
種類 | 具体例 |
---|---|
サイトリンクアセット(Google広告) | 最終URLと別に遷移させたいページのテキストリンクを表示できるアセット |
クイックリンクアセット(Yahoo!広告) | |
電話番号表示アセット(Google広告) | お問い合わせ先の電話番号を表示できるアセット |
電話番号アセット(Yahoo!広告) | |
コールアウトアセット(Google広告) | 商品やサービスの情報をテキスト形式で追加できるアセット |
テキスト補足アセット(Yahoo!広告) |
広告表示アセットの種類は上記以外にも複数あります。
こちらの記事でほかの広告表示アセットの種類や設定方法について把握できますので、ぜひご覧ください。

ポイント11:カスタマイズ機能を活用する
レスポンシブ検索広告には、以下のカスタマイズ機能があるので有効活用しましょう。
サービス名 | 機能 | 概要 |
---|---|---|
Google 広告 | 広告カスタマイザ | 登録したキーワードや地域、日時などに応じて広告文を変化させる機能 |
キーワード挿入機能 | 広告表示につながったキーワードが自動的に広告文に挿入される機能 | |
地域挿入 | ユーザーの所在地や関心のある地域に合わせて広告文を変更できる機能 | |
カウントダウン | 「あと3日」のようなイベントやセールの期日を時間経過に応じて自動で書き換えられる機能 | |
Yahoo!広告 | アドカスタマイザー | 登録したキーワードに応じて広告文を変化させる機能 |
参考:広告文のキーワードの挿入機能について|Google 広告 ヘルプ
参考:レスポンシブ検索広告の地域の挿入機能について|Google 広告 ヘルプ
参考:カウントダウンでイベントへの期待を高める|Google 広告 ヘルプ
上記の機能を利用することでユーザーの検索ニーズに合わせた広告文をカスタマイズでき、訴求力が高まります。
それぞれ、詳しく解説します。
広告カスタマイザ・アドカスタマイザー
引用:アドカスタマイザーの効果的な活用方法|LINEヤフー for business
アドカスタマイザーとは、広告のタイトルや本文に、事前登録した文字や数値を自動で挿入できる機能です。広告文を動的に変更し、ユーザーにより関連性の高い情報を提供できます。
たとえば、広告カスタマイザー(アドカスタマイザー)を求人広告に活用する場合、求人情報を動的に変更して、求職者に適切な情報をリアルタイムで提供できます。
なお、入稿には「キャンペーンエディター」の利用が必要です。これにより、アドカスタマイザーの設定やデータ更新も効率よくおこなえます。
キーワード挿入機能
キーワード挿入機能とは、ユーザーの検索キーワードに応じて広告文の一部を自動で差し替える機能です。関連性の高い広告を表示でき、クリック率の向上にも効果的です。
たとえば、「エアコンクリーニング 仙台」と検索します。
キーワード挿入機能によって広告文の一部が自動的に変更され、関連性の高い広告として表示されます。
多くのキーワードを効率よく運用したい場合や、検索意図に合わせた柔軟な広告配信をおこないたいときに便利な機能です。
地域挿入
地域挿入機能は、広告文内に地域情報を自動で挿入できる機能です。Google広告では、以下の3つの形式から選択できます。
- 市区町村
- 都道府県
- 国名
たとえば、ユーザーが特定の地域を検索した場合、その地域に合わせて広告文に自動的にテキストが挿入される仕組みです。
この機能を活用することで、地域密着型の広告を効果的に表示でき、ターゲットにより関連性の高い広告を届けられます。また、Yahoo!広告にも同様の地域情報の自動挿入機能があり、地域別のアプローチを強化可能です。
カウントダウン
カウントダウン機能は、広告文内に表示される日付を自動的にカウントダウンさせる機能です。たとえば、「あと〇日」や「残り〇時間」といった形式で、指定した日時に向けてリアルタイムでカウントが進みます。
これにより、期限が迫っているキャンペーンやセールなどの緊急性をユーザーに伝えられ、クリック率やコンバージョンの向上が期待できます。カウントダウン機能は、広告カスタマイザーの一部として提供されており、ユーザーに適切なタイミングで訴求可能です。
- 広告文作成では、いかに伝えたい情報をコンパクトに分かりやすく伝えるかが非常に重要です。また、リスティング広告の掲載枠には競合が存在します。広告文作成において、競合調査はとても大切です。他社がどのような広告文を作成しているのか事前にチェックしましょう。
リスティング広告の広告文の作成手順(基本)
リスティング広告の広告文の作成は、以下の4つの手順でおこないましょう。
- 手順1:ターゲットユーザーのニーズを把握する
- 手順2:自社商品の機能や強み・弱みを書き出す
- 手順3:訴求ポイントを決め、広告文を作成する
- 手順4:見出し、説明文、パスを作成する
リスティング広告の基本であり重要な内容なため、はじめて広告文を作成する方は必見です。
手順1:ターゲットユーザーのニーズを把握する
はじめに、自社商品やサービスのターゲットを把握しましょう。
以下の観点からターゲットを予測します。
- 自社商品やサービスにどのようなニーズがあるのか
- どの年齢層が購入したがるのか(しているのか?)
- どのような検索語句を用いるのか(用いて購入しているのか)
すでに購入者がいる場合は、顧客データの集計やヒアリングをおこなうと、より確度の高い結果が得られるでしょう。
手順2:自社商品の機能や強み・弱みを書き出す
自社商品を他社と商品を比べるために、最初に自社の強みと弱みを把握します。
以下の項目にわけて考えると、あとで他社と比較しやすくなります。
- 自社名や商品名の知名度
- 品質(商品の材質や機能など)
- 価格
- サービス(カスタマーサポートや返品対応など)
また、ユーザーから評価された点があれば書き出しましょう。
手順3:自社の強みを中心に訴求ポイントを決める
手順1と2の分析を通じて、ブレインストーミングで自社製品の訴求できそうな点を洗い出しましょう。ブレインストーミングとは、自由に意見やアイデアを出し合う発想法のひとつです。
あとで整理しやすいよう、ExcelやWordなどを活用して訴求ポイントを書き出します。洗い出した中から、自社の強みになる訴求ポイントを絞り込んでください。
訴求ポイントに優先順位をつけて、広告文に掲載すべき情報を明確化しましょう。
手順4:見出し、説明文、パスを作成する
最後に、広告文を作成します。訴求ポイントを軸にユーザーの関心を引くキャッチコピーを考えましょう。
広告文の中でも広告見出しはもっとも目立つ要素です。優先度の高い訴求ポイントがあれば必ず見出しに入れてください。
最後に広告文の誤字脱字や文字数をチェックし、問題なければ広告を出稿します。
- 広告文を作成する前には、自社商品やサービスのペルソナ設定や3C分析(自社・他社・市場)をします。それは販促する商品・サービスを徹底的に理解する必要があるためです。自社商品やサービスの特徴をどのように伝えていくのか、を知ることが重要です。
- 市場の動向を正しく把握し、検索ユーザーはどのような悩みを持っているか、お客様は商品・サービスをどのように利用するのか(したいのか)等をおさえて広告文に落とし込むことで、クリック率や成約率の高い広告文を作成できます。
リスティング広告の広告文の作成時に注意すべき5つのこと
リスティング広告では、入稿規定に違反すると審査に落ちる可能性があります。
表現によっては法令違反になるため、広告文の作成は細心の注意が必要です。
以下の5つの注意点について、詳しく解説します。
- 広告ポリシーに違反しない
- 薬機法に抵触する
- 表現に気をつける
- 最大級表現は使用しない
- 広告に使用できない記号がある
- 文字数には制限がある
注意点1:広告ポリシーに違反しない
Google広告とYahoo!広告の入稿規定や広告ポリシーは最低限守りましょう。
以下の内容が広告ポリシーに記載されているため、参考にしてみてください。
項目 | 具体例 |
---|---|
虚偽の内容 | 無農薬野菜と広告で記載しているが農薬を使っている場合 |
著作権や知的財産権を侵害するもの | アニメや音楽、映画などを違法でアップしている不正サイト海賊版のCDやDVDを販売しているサイト |
他者を中傷するコンテンツ | 宗教や人種、障がいなどを誹謗中傷する広告 |
プライバシーを侵害できる商品やサービス | 不正アクセスを助長するハッキングサービス盗聴や盗撮を目的とした商品 |
危険な商品やサービス | 銃や爆発物などの武器タバコ危険ドラッグ |
参考:Google 広告のポリシー|Google 広告ポリシーヘルプ
取り扱う商品やサービスがポリシーに違反しなくても、広告の表現や内容で違反する可能性があるので注意しましょう。
注意点2:薬機法に抵触する表現に気をつける
以下の商品に関する広告は、薬機法に抵触する可能性があります。
商品 | 例 |
---|---|
医薬品・医療機器 | 医師から処方された薬や市販薬など |
医薬部外品 | コンタクトレンズや歯磨き粉など |
健康食品 | プロテインやダイエット食品など |
化粧品 | 香水やスカルプシャンプーなど |
健康器具 | マスクや加圧シャツなど |
薬機法とは、医薬品や健康食品などの品質や安全性を確保するために定められた法律です。消費者が安全に使用できる製品が市場に出るように規制し、誇大広告や不正表示を防ぐことを目的としています。
薬機法に抵触した広告文を出稿すると法令違反になり、最悪の場合逮捕されることもあるため注意が必要です。
たとえば、「食べれば血行がよくなる」「1日5分使用するだけで痩せる」のような効果効能を訴求する文言は、機能性表示食品などの認可された商品しか訴求できません。
より詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
参考:広告作成のための薬機法ポータル|LINEヤフー for business
注意点3:最大級表現は使用しない
最大級表現とは、主に以下の表現を指します。
- 世界一
- 国内最大級
- 業界No.1
- 最高
- 最小
- 最速 など
上記の表現を広告で使うと、景品表示法に抵触する可能性があります。
最大級表現は広告審査で証明できるデータがあれば問題ありませんが、証明が難しい場合は基本的に使用しないことが無難です。
消費者庁のサイトで景品表示法について記載していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
参考:景品表示法|消費者庁
参考:7. 最上級表示、No.1 表示【第3章3.関連】|Yahoo!広告ヘルプ
注意点4:広告に使用できない記号がある
記号や記号の使い方によって、広告の審査に落ちる可能性があります。
Google 広告で使用できる記号一覧によると、「→」のような矢印や「( )」以外の半角カッコは使用できません。
また、Google広告やYahoo!広告では、ユーザーの興味を引くために記号の過剰な使用も禁止されています。
たとえば、「@@@おいしいラーメン@@@」で「@」を装飾的に使用した場合、文脈には関係ないため広告審査に通らない可能性が高いでしょう。
広告の審査が通るためにも、記号を使いたい方は入稿規定を守り、効果的に活用する必要があります。
参考:文字、記号を使用する際のルール|Yahoo!広告ヘルプ
注意点5:文字数には制限がある
リスティング広告を作成する際、文字数には検索エンジンごとに決まった制限があります。
見出し | 説明文 | |
---|---|---|
Google広告 | 最大30文字 | 最大90文字 |
Yahoo!広告 | 自動生成 | 90文字以内 |
これらの制限内で広告文を作成することで、限られたスペースで効果的に情報を伝えられます。文字数を守りつつ、簡潔でインパクトのある広告文を作成しましょう。
リスティング広告の文字数については以下の記事で解説しているので、こちらもご確認ください。

- はじめて広告文を作成する際には、Google広告やYahoo!広告が規定する広告ポリシーを必ず読んで理解しておきましょう。広告文で使用できない表現や薬機法や景表法に抵触する表現を含む場合、掲載審査に通らず、作成した広告が表示されません。
- それぞれの媒体によって審査期間は異なりますので、審査期間を加味した上で配信スケジュールを立てることも大切です。
リスティング広告の広告文を改善する5つの方法
広告のクリック率をさらに改善するための方法を5つ紹介します。
- ABテストを実施して広告文を見直す
- 定期的に検索語句(クエリ)を確認する
- 自社商品・サービスの利用者の声を聞く
- 広告文とランディングページの内容を一致させる
- 競合他社の広告文をチェックする
広告運用時に実施した方がいい作業についても把握できますのでぜひ参考にしてみてください。
1:ABテストを実施して広告文を見直す
ABテストとは、AパターンとBパターンの広告を比較し、どちらが効果的かを検証するテストのことです。。
異なる条件の広告文を複数同時に運用し、その成果を比較することで、どの広告文がもっとも有効かを特定できます。
ABテストは、2週間から1ヶ月をかけて効果を測定するのが基本です。
クリック率やコンバージョン率の低い広告文があれば、その原因を分析して、新たな広告文を作成してみてください。
2:定期的に検索語句(クエリ)を確認する
Google広告やYahoo!広告では、広告が表示された検索語句を確認できます。
検索語句によってユーザーの検索ニーズを把握でき、広告文のキーワード選定に有効です。
定期的に検索語句を確認し、状況に応じて広告文を見直しましょう。
ユーザーのニーズの合った検索語句をキーワードに設定することで、クリック数やコンバージョン数の向上が見込めます。
3:自社商品・サービスの利用者の声を聞く
実際に利用者の声を聞くことも、広告を作成するひとつの手段です。
利用者のよかったと思う点が、ほかのユーザーにとってもニーズがある可能性が考えられます。
利用者の声は自社アンケートだけでなく、口コミサイトを参考にするのもよいでしょう。
たとえば、焼肉店で「焼肉のタレがおいしい」といったコメントがあれば、「当店自慢の果肉を使用したタレ」と記載することで強みをアピールできます。
新しい切り口での広告文を作成できる可能性があるため、利用者の声を収集しましょう。
4:広告文とランディングページの内容を一致させる
コンバージョンを獲得するには、ランディングページ(LP)の見直しも欠かせません。
広告文とランディングページの内容が一致していないと、ユーザーがページ到達後すぐ離脱してしまう可能性があります。
離脱を防ぐためにも、ランディングページの構成や訴求内容をユーザーのニーズに合わせて調整しましょう。
ランディングページの改善はクリック率に直結しないものの、コンバージョン率の向上に大きく影響します。
購入ボタンの配置やデザインも最適化し、成約しやすい導線を整えることが費用対効果を高めるポイントです。
ランディングページの作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてチェックしてみてください。

5:競合他社の広告文をチェックする
競合他社の強みと弱みを調査し、自社の優位性となるポイントを見つけましょう。
小さな差でも構わないので、優れた点はリストアップしておくことが大切です。
また、競合の広告文も合わせて分析し、内容が似通っていないか確認します。
同じ訴求だとユーザーの取り合いになってしまうため、異なる切り口を考えるためのヒントとして、競合広告に含まれるキーワードや表現も把握しておきましょう。競合との差別化が、広告の成果を左右します。
リスティング広告の競合分析については、以下の記事を参考にしてください。

- とくに運用型広告では、作成・掲載して終わりではなく、常になにが良いのかを追求する姿勢が重要です。いくつか訴求したい軸があれば、常にどちらがユーザーの反応が良く取れるのかを比較して効果最大化を目指しましょう。
- 最後にご紹介している利用者の声は非常に重要です。ときに制作者は利用者ではなく自分視点で物事を捉えてしまうことがよくあります。そういうときはマーケットリサーチ(利用者の声を拾い上げる)をすることで、正しい方向に修正できます。
広告文を見直してリスティング広告の成果を高めよう
リスティング広告は、市場のトレンドや競合の戦略など、さまざまな外部要因の影響を受けます。
初回で作った広告文ですぐに効果を出すのは難しく、継続的な改善が欠かせません。
短期的に成果を求めるのではなく、「どうしたら良くなるのか」といった視点をもち、長期的に最適化を続けることが重要です。
常に自社商品やサービスに関連するキーワードを検索し、広告の種類や競合の広告文を分析しましょう。
LANYでは、リスティング広告をはじめとしたPR施策を、出稿から運用まで一貫してサポートしております。広告運用に不安がある方は、ぜひLANYまでお気軽にご相談ください。