BtoBマーケティングとは?基本の戦略から具体的な手法まで徹底解説

BtoBマーケティングとは?基本の戦略から具体的な手法まで徹底解説

BtoBマーケティングの戦略設計や施策の進め方に悩んでいませんか?

BtoBマーケティングは、顧客の課題解決を軸に論理的な提案が求められるため、BtoCとは異なるアプローチが必要です。しかし、戦略の立て方や具体的な手法、効果測定の進め方など、実際にはつまずきやすいポイントも多くあります。

本記事では、BtoBマーケティングに課題を感じている担当者の方に向けて、基本戦略からオンライン・オフライン施策の具体例、改善手法まで、成果につなげるための実践的なノウハウを解説します。

LANY代表・竹内の2冊目の書籍『強いBtoBマーケティング』が2025年6月27日に発売されます!

アウトバウンド営業なしで年平均成長率185%を達成したLANYの実践知をもとに、戦略や施策設計の考え方を具体事例とともに紹介します。
強いBtoBマーケターを目指す方におすすめの一冊です!ぜひ手にとってみてください。

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黒木 鈴華

複数の支援会社でコンテンツディレクターとして国内大手企業を中心にオウンドメディア運用支援に従事し、役員就任も経験。前職でインハウスのBtoBオウンドメディア編集長を務めたあと、LANYに入社。現在は「地に足のついたBtoBマーケティング」の推進に奔走中。

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内容

  • LLMOの概要・背景
  • LLMで、マーケティングがどう変わるか?
  • なぜ今「LLMO対策」がBtoB企業に求められるのか
  • BtoBの企業のLLMO対策で抑えるべき点とその対策方法
  • まとめ
  • Q&A

開催日時

2025年6月19日(木)12:00〜13:00

おすすめの対象者の方

  • 検索経由でのリード獲得に課題を感じているBtoBマーケティング担当者の方
  • 生成AIやLLMの普及によって、BtoBマーケティングの変化を感じている方
  • 自社サービスが“AIの回答”で正しく言及されるための情報設計に関心がある方
  • LLMOを活かした、BtoB向けコンテンツ戦略・ブランド認知の最適化を考えている方

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目次

BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは、企業を対象に商品やサービスを届けるための戦略的なマーケティング活動です。

BtoBでは、企業が自社の業務課題を解決するために商品を購入します。その際、個人ではなく「チームや組織」として意思決定が行われ、購買決定要因(KBF)やニーズは関与者の立場ごとに異なるという複雑性を理解する必要があります。たとえば、業務効率化ツールを導入する際、現場担当者は使いやすさを、管理職は費用対効果や導入実績を、経営層は事業戦略との整合性を重視するかもしれません。

加えて、意思決定は必ずしも合理的に行われるとは限らず、「なんとなく良さそう」という感情的な印象が大きく影響する場面も少なくありません。

そのため、単に論理的で専門性の高い情報を届けるだけでは不十分です。業界やテーマへの深い理解に基づいた実践知や他社にはない独自の視点、「知らなかった」「使える」と思わせる情報との接触を通じて、「この会社は信頼できる」と感じてもらうことが、最終的な選定の土台になります。

BtoBマーケティングでは、こうした“思い出してもらえる関係性”の構築こそが成果を左右する鍵です。

マーケティング戦略は商談数や売上アップに直結しますが、そのためには表面的なニーズだけでなく、顧客企業のビジネス構造や各ステークホルダーの真の課題に対する「高い解像度」をもって戦略を設計することが極めて重要です。

BtoBマーケティング戦略の立て方

BtoBマーケティングの基本を理解したうえで、次に重要となるのが具体的な戦略の立て方です。

効果的な戦略を立案するためには、自社の置かれた状況を正確に把握し、目標を定め、具体的な行動計画に落とし込むステップが必要です。やみくもに施策をはじめるのではなく、しっかりとした戦略をもつことが成功への近道となります。

本章では、BtoBマーケティング戦略を構築するための主要なアプローチとして、以下の3つの方法を紹介します。

  • フレームワークを活用した現状分析と方向性の決定
  • マーケティングファネルを用いた顧客プロセスに基づいた施策設計
  • 外部の専門家(コンサルタント)の活用

フレームワークの設計をする

効果的なBtoBマーケティング戦略の基盤を作るには、まず「フレームワーク」と呼ばれる思考の枠組みを用いて、自社と市場環境を客観的に分析することが不可欠です。

フレームワークを活用することで、データに基づいた戦略立案が可能になり、市場における自社の機会や取り組むべき課題を明確にできます。

代表的なフレームワークには、「3C分析」や「SWOT分析」などがあります。

スクロールできます
フレームワーク分析視点目的・活用方法
3C分析・市場・顧客(Customer)
・競合(Competitor)
・自社(Company)
自社が競争優位性を築ける領域を見極め、戦略立案の基礎とする
SWOT分析・強み(Strengths)
・弱み(Weaknesses)
・機会(Opportunities)
・脅威(Threats)
強みを生かし、機会を捉え、弱みや脅威への対策を検討するための論理的な意思決定を支援する

LANYが特に重視するのは、これらの分析を通じて「顧客がどのような状況にあるのか」「顧客が自社を思い出すきっかけ(カテゴリーエントリーポイント:CEP)は何か」「真の購入決定要因(KBF)は何か」を発見し、仮説検証を繰り返すことです。社内情報や顧客インタビューなどを通じて得たこれらの知見は、日々の運用に反映させることで、より効果的な戦略へと繋がります。

まずは、自社の目的や状況に適したフレームワークを選び、市場調査や社内ヒアリングなどを通じて情報を集め、現状を整理しましょう。特に顧客のCEPとKBFを深く洞察することからはじめることがおすすめです。

ファネルを活用する

マーケティングファネル

BtoBマーケティングでは、「マーケティングファネル」を活用し、顧客の購買プロセスに合わせた施策を実行することが成果を高めるカギとなります。

マーケティングファネルとは、顧客が製品を知り、購入に至るまでの段階を示したものです。

BtoBマーケティングでは、購入決定までに時間がかかり、複数の関係者が関与します。そのため、顧客が「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購買」のどの段階にいるかを把握し、段階ごとに適切な情報やアプローチを提供することが重要です。

LANYでは、このファネルの各段階において、LTV(顧客生涯価値)とCAC(顧客獲得単価)の視点から全体最適を図ることを重視しています。例えばMQL(有望な見込み顧客)やSQL(営業対応すべき見込み顧客)といったリードの質に応じて、目標CPA(顧客獲得単価)を緻密に設計しています。

マーケティングオートメーション(MA)ツールなどを活用すれば、顧客の行動を追跡し、ファネルの段階を管理することも容易になります。重要なのは、単にリードを獲得するだけでなく、獲得したリードをインサイドセールスや営業にどのように接続し、最終的な受注に繋げるかという「後工程を含めた全体最適」を意識することです。

自社の顧客がどのようなプロセスを経て購買に至るかを分析し、ファネル(またはカスタマージャーニーマップ)を作成して、各段階での目標(KPI)と具体的な施策を定義しましょう。その際、常に「受注からの逆算思考」で、自社の「勝ち筋」となる受注プロセスに乗せられるようなリードをどう獲得・育成するかを念頭に置くことが重要です。

コンサルタントに相談する

社内にBtoBマーケティングの専門知識をもつ人材が不足している、あるいは複雑化・高コスト化するBtoBマーケティングで成果を出すための最適な戦略を見出せない場合は、外部の専門家であるBtoBマーケティングコンサルタントへの相談も、戦略立案や実行を加速させる有効な手段となり得ます。

コンサルタントは、最新の市場トレンドや多様な業界での成功・失敗事例、専門的な分析手法に関する知識をもっています。

そのため、客観的な視点から自社に最適な戦略を提案してもらえたり、具体的な施策の実行を支援してもらえたりするのが大きなメリットといえるでしょう。

たとえば、次のようなアドバイスやサポートが受けられます。

  • 新しい市場への参入戦略の策定
  • MAツールの導入・活用支援
  • SEOや広告運用の最適化
  • マーケティング部門の立ち上げ支援 など

自社の課題と予算を明確にしたうえで、まずは情報収集や無料相談などを活用し、自社にとって本当に価値のあるパートナーとなり得るかを見極めることが重要です。

【オンライン】BtoBマーケティングの主な手法4選

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違い

BtoBマーケティング戦略に基づき、具体的な施策を実行していく段階では、オンラインでのアプローチが不可欠です。現代のビジネスパーソンは、製品やサービスに関する情報を主にインターネットうえで収集するため、効果的なオンライン手法の活用はビジネス成長のカギとなります。

本章では、数あるオンライン手法の中から、とくにBtoBマーケティングにおいて重要度の高い代表的な手法を4つ厳選して紹介します。

  1. SEO(検索エンジン最適化)対策
  2. Web広告の活用
  3. SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)マーケティング
  4. ウェビナー(Webセミナー)の開催

1.SEO対策を行う

SEO(検索エンジン最適化)は、Googleなどの検索エンジンで自社のWebサイトを特定のキーワードで上位表示させるための施策です。SEO施策を講じることにより、潜在的な顧客が自社サイトを見つけやすくなり、広告費用をかけずに継続的なアクセスを得られます。

SEOでは、まずターゲット顧客が検索するキーワードを選定し、キーワードに対する有益な情報を提供する質の高いコンテンツを作成します(コンテンツSEO)。

また、Webサイトの構造を検索エンジンが理解しやすく整理したり、表示速度やスマートフォン対応などを改善する技術的な対策(テクニカルSEO)も重要です。

SEOは効果が現れるまでに時間がかかる場合もありますが、Webサイトの集客力を高めるために不可欠な施策です。BtoB企業のSEO対策について詳しくは以下の記事をご覧ください。

そして近年では生成AIの登場により、SEOのあり方そのものにも変化が生まれつつあります。

特に注目されているのが「LLMO(Large Language Model Optimization)」です。LLMOとは、ChatGPTなどの生成AIに自社コンテンツを見つけてもらい、引用される機会を増やすための新しいアプローチを指します。「価値あるモノを適切な⼈々に届ける」ためには、検索エンジン経由だけでなく、これからの情報収集の主流となりうるLLMにも選ばれる必要があります。

従来の検索エンジン対策だけでなく、生成AIを意識したコンテンツ設計も今後のBtoBマーケティングにおいて重要になるでしょう。

SEOとの違いや対策方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

LANYでは、「AIに選ばれるサイトの健康診断」としてLLMO診断のサービスのご提供や、お役立ち資料として「LLMO対策チェックリスト」をご用意しています。

「LLMOという言葉は聞くけれど、具体的に何をすれば良いかわからない…」などお悩みの方は、ぜひご活用ください。

2.Web広告を活用する

Web広告は、特定のターゲット層に対して迅速かつ直接的にアプローチし、リード獲得を目指す上で非常に有効なオンライン手法です。検索エンジンの結果ページに表示されるリスティング広告、ウェブサイトやアプリの広告枠に表示されるディスプレイ広告、そしてSNSプラットフォーム上で展開されるSNS広告など、多様な種類があります。

LANYでは、BtoBにおけるWeb広告運用を単なる広告配信作業として捉えるのではなく、事業全体の成果、特に最終的な受注とLTV(顧客生涯価値)への貢献から逆算した戦略設計が不可欠だと考えています。Web広告を戦略的に活用することで、質の高いリードを効率的に獲得し、BtoBビジネスの成長を加速させることが可能です。

無料ホワイトペーパー「刈り取りではない!BtoBマーケティングで受注を獲る広告戦略 ~The Modelを活かした逆算思考とLTV/CACの考え方~」はこちら>>

3.SNSマーケティングを行う

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を活用したマーケティングは、BtoBビジネスにおいても有効な手法です。

ブランドイメージの向上や顧客との関係構築、潜在顧客へのアプローチに役立ちます。

とくにLinkedIn、X(旧Twitter)、Facebookなどは、それぞれ異なる特性をもち、目的に応じた使い分けが重要です。たとえば、LinkedInでは専門性の高い記事や業界レポート、Xではセミナー告知や最新ニュースの発信が効果的です。

さらに、YouTubeもBtoBにおける有効なSNSチャネルの一つです。LANYでは、単なる認知拡大にとどまらず、YouTubeを通じて企業の信頼度向上やニッチな層へのリーチ、そして商談・受注への貢献まで見据えて活用しています。

たとえば創業当初から運営しているYouTubeチャンネル「SEOおたく」では、動画の企画やサムネイルの工夫、ニッチな課題に対応したコンテンツ設計により、YouTube経由のお問い合わせ数を約3.5倍に伸ばす成果を上げました。また、概要欄やコメント欄で最適なCVポイントへの導線を設置するなど、CV設計の工夫も成果に寄与しています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

LANYがBtoBのYouTubeにテコ入れしてリード獲得数1.5倍&お問い合わせ数3.5倍に伸ばした振り返り

LANYでは、運用経験やノウハウを活かして、YouTube運用代行サービスをご提供しております。第一想起の構築から、受注獲得まで寄与するBtoB動画戦略と運用をサポートさせていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。

YouTube運用代行サービスの概要はこちら>>

また、SNS広告を活用すれば、特定の業種や役職のターゲット層に効率的にアプローチすることも可能です。LANYでは、ターゲット顧客のLTVとニーズの顕在度を掛け合わせて施策を設計しています。例えば、高LTVの潜在層にはABM(アカウントベースドマーケティング)的な手法や長期育成型のSNS広告を、高LTVの顕在層にはより直接的なコンバージョンを促す広告を展開するなど、戦略的な媒体選定と戦術を推奨しています。

SNSマーケティングを成功させるために、自社のターゲットが主に利用するSNSを選び、継続的に有益な情報を発信しましょう。その際、単に情報を発信するだけでなく、顧客とのエンゲージメントを高め、コミュニティを育成していく視点も重要です。

4.ウェビナーを開催する

ウェビナーは、見込み顧客に対して価値ある情報を提供し、リードの獲得や関係構築につなげる効果的な手法です。

開催中にリアルタイムで質疑応答を行うことで、参加者の疑問を解消し、直接的なコミュニケーションを通じて信頼関係を深められます。見込み顧客の興味関心度を高め、購買意欲を育成する(リードナーチャリング)うえで非常に有効です。

BtoBで有効なテーマとしては、新製品の機能紹介やデモンストレーション、特定の業界動向に関する解説、顧客が抱える課題の解決策を提示するワークショップなどが挙げられます。開催後には、参加者アンケートでフィードバックを収集したり、お礼メールとともに関連資料を送付したりすることで、個別相談や商談などにつなげられるでしょう。

LANYでは、1ヶ月間で22回(アーカイブ配信を含む11テーマ)のウェビナーを集中的に開催することで、次のような成果につながりました。

  • 新規リード501名(総申込者の45.05%)
  • プレ商談化数37件
  • 開催1ヶ月以内に5件の受注(創出売上1,000万円以上、投資対効果ROI約416%)

この実績は、マーケティングチーム4名、ウェビナー専任担当は1名(兼務)という少数精鋭体制の中、運営効率を最大化する次のような工夫によって実現されています。

  • 運営フローの徹底的な可視化
  • 投影スライド・LP・各種依頼文などの「テンプレート化」による準備工数の最小化
  • 過去コンテンツの有効活用

また、ウェビナー参加者をMAツールでスコアリングし、興味関心の高いリードに対してインサイドセールスが個別最適化されたアプローチを行うことで、商談化率を高めています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

LANYがウェビナーを1ヶ月に22回開催して新規リード501件&商談37件を獲得した振り返り

自社の専門性やターゲット顧客が関心をもつであろうテーマを選定し、まずは小規模なウェビナーから企画・実行してみることがおすすめです。

下記の記事で、SNSとウェビナーの上手な活用方法について詳しく解説しています。ウェビナーの効果的な運用方法が知りたい方はぜひ参考にしてください。

【オフライン】BtoBマーケティングの主な手法4選

オンラインでのマーケティング活動が主流となる一方で、オフラインの手法も依然として重要な役割を担っています。

とくに近年、オンラインの便利さとは異なる、対面での深い関係構築や信頼醸成の価値が見直されています。オンライン施策と効果的に組み合わせることで、マーケティング活動全体の相乗効果を高めることが可能です。

本章では、代表的なオフラインマーケティング手法の中から、とくにBtoBで有効なものを4つ紹介します。

  1. 展示会への出展
  2. 書籍の出版
  3. 自社セミナー(対面形式)の開催
  4. 業界交流会への参加

1.展示会に出展する

展示会への出展は、BtoBマーケティングにおいて信頼構築とリード獲得を両立できる強力なオフライン施策です。製品のデモンストレーションによって、オンラインでは伝えきれない魅力や使用感を直接訴求でき、購買意欲の高い来場者との対話によって商談への発展が期待できます。

LANYではこの展示会出展を、単なる名刺獲得ではなく「課題の合意数」を最大化する機会として位置づけました。一方的なヒアリングではなく、来場者とのディスカッションを通じて“ぼんやりした悩み”を“はっきりとした課題”に昇華させることを重視。来場者が持ち帰る最も価値のある「ノベルティ」は、その場で得られる“ためになる話”だと捉えています。

運営体制としては、集客・接客・後方支援の役割を明確に分担。とくに後方支援部隊が、現地メンバーの負担を軽減しながら名刺管理や後工程への接続を徹底することで、リードの質向上と施策全体の効率化を実現しました。新規接点の創出だけでなく、既存のハウスリストとも会える場としても機能し、関係性の深化にも寄与しています。

このように、展示会は「量より質」の戦略で臨むことで、短期のリード獲得にとどまらず、中長期的な受注成果にもつながるBtoB施策になり得ます。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

“ためになる話” が一番のノベルティ – 展示会で大事なこと7選

2.書籍の出版

BtoBマーケティングにおける書籍出版は、単なる認知拡大ではなく、「専門家である」という信頼性を確立する強力なブランディング施策です。体系的な知見を深くアウトプットし、出版社という第三者のフィルターを通すことで、領域のプロフェッショナルとしての認知を獲得できます。出版後は、展示会での配布や営業時の同封、SNS発信や限定ウェビナーなど、多様な施策に活用することが可能です。

LANYでは、書籍の出版により商談の信頼度向上やターゲット拡大といった副次効果を実感しており、出版を起点とした受注にも成功しています。成功の鍵は、戦略的なテーマ設計と本気の執筆、そして出版後の活用です。

さらに、書籍の“旬”を逃さずメディア露出や共催ウェビナーなどと連動させることで効果は倍増します。SNSなどで関心層との接点を持つことも、企画通過・販売拡大において重要な要素です。

LANYの本・書籍『強いBtoBマーケティング』はこちら>>

3.セミナー(対面形式)を開催する

対面形式のセミナーは、専門的な知識やノウハウを通じて信頼関係を築きながら、高品質なリードを獲得・育成できる有効な手法です。

参加者はテーマに明確な関心をもっており、ターゲット顧客である可能性が高いのが特徴です。講師や参加者同士が直接対話できることで、深いコミュニケーションが生まれ、自社の専門性や信頼性を効果的に伝えられます。

テーマは「業界の課題」や「最新トレンド」など、参加者が知りたい内容にフォーカスしましょう。

講演だけでなく、質疑応答や個別相談の時間を設けることで満足度が高まり、次のアクションにもつながります。ハイブリッド開催も活用しつつ、セミナー後の丁寧なフォローアップで関係構築を深めることが成功のカギです。

4.交流会に参加する

業界団体や商工会議所などが主催する交流会・ビジネスイベントは、新たな人脈づくりや潜在顧客・協業先との出会いに有効なネットワーキング施策です。

普段接点のない業界や役職の人と直接話せる貴重な機会となり、商談の場では聞けないような業界の裏話や他社事例に触れられることもあります。

参加時は自社の売り込みに偏らず、相手の話に耳を傾け、共通点や有益な情報を提供する姿勢が大切です。名刺交換後は、メールやビジネスSNSでの連絡など丁寧なフォローを行い、関係性の継続を意識しましょう。

交流会を選ぶ際には、自身の目的と参加者層が合っているか事前に確認し、出会いを一時的なものにせず、長期的なビジネス関係へと発展させる計画を立てることが成功させるポイントです。

BtoBマーケティングの効果測定と改善方法

BtoBマーケティングの戦略を立て、さまざまな手法を実行しても、効果を測定し改善し続けなければ成果にはつながりません。効果測定と改善は、マーケティング活動の精度を高め、投資対効果を最大化するために欠かせません。

本章では、BtoBマーケティングの効果測定と改善を実践するための具体的な方法として、以下の4つのステップを紹介します。

  1. 成果を測る指標(KPI)の設定
  2. データ収集・分析のためのツールの活用
  3. AI技術を活用した分析・効率化
  4. 継続的な改善のためのPDCAサイクルの見直し

1.KPIを設定する

BtoBマーケティングの成果を可視化し、効果的な改善につなげるには、まずKPI(重要業績評価指標)の設定が不可欠です。

KPIは、最終的な目標であるKGI(重要目標達成指標)を達成するための中間指標であり、活動の進捗状況を定量的に把握し、課題を明確にする役割を果たします。

また、KPIはチーム全体の共通目標となり、関係者間での認識の統一や意識の向上にもつながります。

たとえば、「Webサイト経由の年間売上を前年比120%にする」というKGIに対し、「月間訪問者数15,000UU」「問い合わせ件数60件」「商談化率20%」といったKPIを設定することで、具体的な施策の効果測定が可能です。

KPIを策定する際は、「SMARTの法則」(具体的・測定可能・達成可能・関連性がある・期限がある)を活用し、達成可能かつ意味のある指標を設けましょう。LANYが特に重要視するのは、最終的な受注から逆算し、LTVとCACのバランスを最適化できるKPIを設定することです。例えば、単なるリード数だけでなく、MQL数、SQL数、商談化率、受注率、そして受注単価といった、事業貢献に直結する指標を重視します。

さらに、KPIは一度決めて終わりではなく、市場や事業の変化に応じて柔軟に見直し・更新していくことも、継続的な成果創出には欠かせません。

2.分析ツールを使う

設定したKPIを効率的かつ正確に測定・分析し、データに基づいた意思決定を行うには、デジタルマーケティングツールの活用が欠かせません。

主な分析ツールと機能は以下のとおりです。

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ツール名機能
Google Analytics流入チャネル別の訪問状況、ページごとの離脱率の把握
HubSpotメール開封率、Web上のリードの行動履歴の可視化
Salesforce営業進捗、受注率の分析

ツールを連携させることで、顧客接点から受注までの全体像を俯瞰し、ボトルネックの発見や改善につなげられます。

ツールは導入するだけでは不十分で、定期的な分析と改善に生かせる運用体制の構築が成果を最大化するための重要なポイントです。

LANYでは、MAツール(HubSpot)を活用し、Webサイトへのアクセスやメール開封といった行動履歴を自動追跡し、それに基づいてリードをセグメント分けしています。

例えば、「サービスページ/実績ページ/問い合わせページ」のいずれかを閲覧したリードをSlackに即時通知し、インサイドセールスが迅速かつ個別最適なアプローチを行うことで、商談機会を最大化しています。 このように、ツールで得たデータを後工程(インサイドセールスや営業)とシームレスに連携させることが重要です。

3.AIを活用する

効果測定や改善にAIを活用するのも有効な手段の一つです。

AIは大量のデータを高速かつ高精度で処理し、複雑なパターンや将来の傾向を把握するのに優れており、人間では見逃しがちなインサイトを明らかにできます。

たとえば、リードスコアリングにAIを活用すれば、見込み顧客の受注確度を予測し、営業活動の優先順位づけが可能です。また、広告成果データをもとにAIがターゲティングや入札調整を自動最適化することで、費用対効果の向上も期待できます。

他にも、チャットボットで収集した問い合わせデータを分析しFAQ改善に生かす、顧客データをもとに高度なターゲットセグメンテーションを行うなど、活用方法はさまざまです。

最近では生成AIを使ったレポート要約や施策立案支援といった用途も増えています。ただし、AIの導入は目的を明確にし、自社にとって本当に必要な分野から小さくはじめて効果を検証することが重要です。

加えて、バイアスや法令遵守、データプライバシーへの配慮といった倫理的観点も忘れてはなりません。

4.PDCAサイクルを見直す

BtoBマーケティングで持続的に成果を上げ続けるためには、PDCAサイクルを効果的に回し続けることがもっとも重要です。

PDCAは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4つのステップを繰り返し行い、業務を継続的に改善していく考え方です。

市場環境や顧客ニーズ、競合の動きは常に変化するため、一度立てた計画や実行した施策が永遠に有効であるとは限りません。定期的に活動の成果を評価し、結果に基づいて計画や実行方法を改善していくことが必要です。

たとえば、KPIの達成度を確認し、目標に達していなければ原因を分析し、改善策を実行します。逆に目標を達成できた場合も、成功要因を分析し、他の施策に応用することが重要です。

PDCAを効果的に回すためには、定例会議を開き、KPIの進捗状況を確認し、改善策を議論する仕組みが有効です。

KPI設定や分析ツール、AI活用などは、PDCAサイクルの「Check」と「Action」を改善するための手段といえます。

BtoBマーケティングに関するよくある質問

BtoBマーケティングに取り組む中で、担当者の方が抱えやすい疑問はさまざまです。戦略や手法について学んだ後、いざ実践しようとすると、具体的な進め方や判断に迷う場面が出てくることも多いでしょう。

本章では、BtoBマーケティングに関してとくによく寄せられる質問を3つ取り上げ、それぞれの疑問に対して解説していきます。

  • 費用対効果を高めるには外注した方がよいか?
  • 外注する際に気をつけるべきポイントは何か?
  • マーケティングセミナーには参加する価値があるか?

費用対効果を高めるには外注した方がよい?

BtoBマーケティングを外部の専門業者に委託すると、費用対効果を高められる可能性があります。

専門知識やノウハウの活用のほか、最新の市場トレンドや技術動向の迅速に取り入れられるのが外注のメリットです。デメリットとしてはコストの発生、社内ノウハウの蓄積不足、外注先とのコミュニケーションリスクや適切な業者選定の難しさがあります。

マーケティング専門の人材がいない場合や、高度な専門知識が必要な施策において外注は有効です。しかし、目的が曖昧なまま依頼すると期待した成果が得られないこともあります。

依頼する際は、内製と外注を組み合わせ、目標や予算を明確にしたうえで慎重に業者を選定することが費用対効果を最大化するカギとなります。

BtoBマーケティングを外注するときに気を付けるポイントは?

BtoBマーケティング業務を外部に委託する際、期待通りの成果を得るためには以下のポイントに注意する必要があります。

  • 目的とゴールを明確にし、目標を設定して共有
  • 依頼範囲と責任分界点を具体的に定義
  • 外注先の実績や専門性を確認
  • 円滑なコミュニケーション体制を構築
  • 契約内容を詳細に精査

BtoBマーケティング業務を外部に委託する際は、目的とゴールを明確にし、具体的な目標を外注先と共有することが重要です。業務上のトラブルを避けるためにも、依頼範囲と責任分界点を明確に定義し、事前に確認しておきましょう。

また、信頼できるパートナーを選ぶためには、外注先の実績や専門性を確認し、円滑なコミュニケーション体制を構築することが大切です。定期的な報告や連絡手段を決めると、認識のズレを防止できます。

さらに、契約内容を詳細に精査し、業務範囲や費用体系、機密保持などを確認しておくことで、円滑に進行できるでしょう。

前述したポイントを総合的におさえた上で外注先との連携を強化すると、双方のこまめなフィードバックが可能となり、より良い成果を得られます。

BtoBマーケティングのセミナーには参加すべき?

BtoBマーケティングに関するセミナーへの参加は、積極的に参加しましょう。

セミナーに参加する主なメリットとして、最新情報を効率的に収集できる点が挙げられます。BtoBマーケティングのトレンドや手法は常に変化しているため、専門家から直接解説を受けるセミナーは、最新動向を把握する絶好の機会となります。

さらに、業界関係者との人脈形成も大きなメリットです。オンラインセミナーは手軽に参加できる利便性があり、対面セミナーは講師や参加者との直接的な交流を通じて新たな視点やビジネスパートナーとの出会いが期待できます。

参加時は、テーマが自社の課題と一致しているか、講師の実績や専門分野が信頼できるか、参加者のレベルが自分に合っているかなどを確認しましょう。

能動的に関わる姿勢をもち、質問やネットワーキングを通じて学びや出会いを最大化することが、セミナーの効果を高めるポイントです。

LANYも、自社で培った知見や成功事例をホワイトペーパー、YouTubeチャンネル「SEOおたく」、X、ブログ、ウェビナーなどの媒体で積極的に発信し、顧客の学習や社内研修に活用してもらうことを目指しています。

BtoBマーケティングを成功させるなら実績豊富なLANYにご相談を!

BtoBマーケティングの基本から戦略、具体的な施策まで解説しました。今回解説したポイントをおさえれば、自社にあったBtoBマーケティングの戦略設計が可能です。ぜひ参考にしてみてください。

  • フレームワークの設計
  • オンライン・オフラインのマーケティング手法
  • 正しい効果測定方法
  • 外注先選びのポイント

BtoBマーケティングは継続的に改善を重ねることが成功のカギです。試行錯誤しながら、最適な手法を見つけていきましょう。

「何からはじめればいいかわからない」「成果が出ない」とお悩みの方は、ぜひLANYにご相談ください。実績豊富なマーケティングの専門家が、全面的にサポートいたします。

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※本記事の制作には生成AIを活用していますが、編集者によってファクトチェックや編集をしています。また、掲載している画像はすべてデザイナーが制作したものです。

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