Google トレンドとは？仕様や使い方、広告運用での活用方法を詳しく紹介！

検索需要を確認できるツールとして、Google トレンドがあります。Google トレンドでは、リアルタイムで検索されているキーワードや特定の商品・サービスの検索される時期を調べられるツールです。

広告やSEOでのキーワード選定にも活用でき、適切に使うことでより集客力を高められる可能性があります。
本記事では、Google トレンドの仕組みや使い方などを紹介します。広告運用での活用方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。た広告のパフォーマンスの改善方法も把握できますので、ぜひ読んでみてください。

Google トレンドとは

Google トレンドは、キーワードの検索需要を調査できるGoogleのツールです。

リアルタイムでトレンドになっているキーワードを無料で知ることができます。

2004年からの検索需要の推移をグラフで確認でき、商品・サービスの検索需要がある時期を調べられます。

広告やSEOでのキーワード選定やターゲット設定などをするときにGoogle トレンドはおすすめです。

トピックごとに最新情報を把握できるため、自身の興味のある情報を把握したいときにも活用できます。

Google トレンドを活用するときに注意すること

Google トレンドは検索需要を把握できますが、「人気度は絶対値でなく相対値である」という点に注意しましょう。

Google トレンドでは、キーワードの検索回数を指定した地域・時期における総検索数で割って相対値を算出しています。

Google トレンドは、検索データを正規化してキーワード間の比較を容易にします。検索結果は、クエリの時間と場所に応じて、以下のプロセスによって正規化されます。- 相対的な人気度を比較するために、各データポイントを、場所と時間範囲における総検索数で割っています。この処理をしないと、検索ボリュームが最も多い場所が常に最も高くランク付けされてしまうためです。

https://japan.googleblog.com/2021/09/15trendtips.html

Googleトレンドで表示されるデータは、「当該キーワードの検索回数」を「同地域・同時間における総検索数」で割って算出されています。

「Googleトレンドの相対数」＝「当該キーワードの検索回数」÷「同地域・同期間における総検索数」

こうすることで、期間や地域による検索総数の差を無視して純粋に当該キーワードの人気度を比較することができます。

相対値であることを確認するために、北海道と東京都の「ラーメン」の検索需要を比較してみましょう。

東京都は北海道の2倍以上の人口のため、絶対値であれば東京の人気度が高くなるはずです。

しかし、グラフを見ると北海道の方が高くなっています。

北海道の方が人気度が高いのは、北海道の「ラーメン」の検索数を北海道の総検索数で割った相対値の方が、東京の相対値よりも高かったためです。

総検索数の多い地域や期間に左右されず適切に人気度を把握するために、相対値が使われています。

Google トレンドでは検索需要は把握できますが、検索ボリューム数のような絶対値は把握できないので覚えておきましょう。

参考：Google トレンドを活用するための 15 のヒント

Google トレンドでできる4つのこと

Google トレンドでは主に以下の4つのことができます。

Google トレンドの活用を考えている方は、具体的にどのようなことができるかを把握するために読んでみましょう。

1.キーワードの検索需要による季節性・市場トレンドの把握

Google トレンドはキーワードの検索需要の推移をグラフで把握できます。

実際にどのようなグラフが出るのか見てみましょう。

こちらは「扇風機」をキーワード検索したときの検索需要の推移グラフです。

横軸が日付、縦軸が人気度を表します。

上述したように、人気度とは「検索需要を相対値で表した指標」のことです。

検索需要がもっとも高い時期や時間帯を100として、100を基準値に他の時期・時間帯の人気度が算出されます。

扇風機の人気度を見ると、毎年7月に検索需要が高まっていることがわかります。

このようにGoogle トレンドは季節性・市場トレンドの把握が可能です。

2.リアルタイムで検索されているキーワードの把握

Google トレンドでは急上昇ワードをリアルタイムで把握できます。

24時間以内に人気度が急に伸びたキーワードがトピックとして表示され、キーワードとそのキーワードに関連する情報の閲覧が可能です。

たとえば、新しいiPhoneの発表があると「iPhone」というキーワードがトレンドになり、新しいiPhoneに関する記事のテキストリンクが表示されます。

関連する記事にすぐアクセスできるため、キーワードの需要が伸びた理由もわかります。

3.過去の検索トレンドのチェック

過去に起きた出来事や話題になったことを調べたいときにも、Google トレンドはおすすめです。

2009年以降で話題になった急上昇キーワードを把握でき、年別で話題になったことを思い出せます。

昔の情報を知りたい人向けのコンテンツ制作に活用できます。

たとえば「2020年に話題になったマンガ・アニメ」の記事を作成したい場合にGoogle トレンドを活用すれば、どのアニメがどの時期にもっとも流行っていたかを具体的に把握できるでしょう。

たとえば、以上のように「鬼滅の刃」を調べると2020年の時期にもっとも話題になったことがわかります。

4.トレンド情報の収集

Google トレンドは常に話題になっている情報を収集できます。

自身の気になるキーワードを登録しておくことで、キーワードに関連する情報をメールで受け取れます。

自身の興味のある分野や仕事で必要な最新情報を把握したいときに有効です。

Google トレンドの機能ごとの使い方

Google トレンドには以下の4つの機能があります。

それぞれの機能の特徴と使い方を実際の画面とともに紹介します。

調べる

「調べる」は以下のことを把握できる機能です。

最初に上部の「調べる」をクリックしてください。

「検索キーワードを追加」の入力窓にキーワードを入力します。ここでは「キャンプ用品」を調べてみましょう。

エンターキーを押すと「人気の動向」「地域別のインタレスト」が表示されます。

実際に、「キャンプ用品」のキーワードを追加すると下記の様になります。

人気度の動向はキーワードの検索需要の推移を把握できます。

地域別のインタレストでは、各地域でもっとも検索されている地域の把握が可能です。

人気度の動向や地域のインタレストは以下の条件で絞り込めます。

条件を絞り込める項目	選択できる項目
地域	国単位や都道府県単位で選択が可能
期間	・過去1時間、過去1日、過去30日間などの設定項目がある ・自由に期間を指定できる項目もある
カテゴリ	「アート・エンターテインメント」「インターネット・通信事業」など検索キーワードの関連カテゴリを選択できる
検索の種類	以下の5つの検索方法を選択できる ・ウェブ検索 ・画像検索 ・ニュース検索 ・Google ショッピング検索 ・YouTube 検索

また、複数のキーワードの人気度を比較したいときは、右上の「比較」にキーワードを入力します。

今回は「キャンプ用品」と「スキー用品」を比較してみましょう。

以下のように検索結果が表示されました。

「キャンプ用品」のもっとも検索需要のあるタイミングを100として、「スキー用品」の人気度が算出されます。

Google トレンドでは最大5つのキーワードの人気度を比較できます。

急上昇中（急上昇ワード）

「急上昇中（急上昇ワード）」では4時間～過去7日間で話題になったキーワードと関連記事を把握できます。

使い方として、画面上部のメニューを展開し「急上昇中」をクリックしてください。

「毎日の検索トレンド」が表示されます。

毎日の検索トレンドでは、ランキング形式でその日検索されたキーワードを見られます。

検索された回数と検索キーワードに関連する記事の確認が可能です。

検索した日の急上昇ワードだけでなく、過去の急上昇ワードを日付ごとに確認できます。

Years in Search:検索で振り返る

「Years in Search:検索で振り返る」は年単位で話題になったキーワードを調査できる機能です。

トップページの左上にある三本線のマークからメニューを展開し「Years in Search:検索で振り返る」をクリックすることで閲覧できます。

実際に「Years in Search:検索で振り返る」を見てみましょう。

上記のように9つのジャンルごとに過去話題になったキーワードが表示されます。

各ジャンル1位から10位までのキーワードの閲覧が可能です。

画面右上よりトレンドを確認したい年数を変更できます。

定期購入（登録）

定期購入（登録）では自分の知りたい情報をメールで通知してもらえる機能です。

自分の興味のある「トピック」と「急上昇ワード」の通知を受け取れます。

「トピック」の登録方法として、トップページの左上のマークを展開し「定期購入」をクリックします。

右下の＋ボタンをクリックしましょう。

「登録の追加」画面が表示されるので、以下の項目を入力・選択してください。

「登録」をクリックすれば、トピックの最新情報がメールで届くようになります。

急上昇ワードの通知を受け取りたい場合は、「登録の追加」画面から「急上昇キーワード」をクリックしてください。

以下の項目を選択します。

「登録」をクリックすれば通知が届くようになります。

Google トレンドの「登録」を利用したい場合はアカウントが必須なので持っていない方は作成しましょう。

広告運用でGoogle トレンドを活用する5つのタイミング

Google トレンドは広告運用にも有効なツールで、主に以下の5つのタイミングで活用できます。

• 広告のパフォーマンスが著しく変化した要因を探すとき
• 競合と自社の認知度を比較したいとき
• ターゲットや入札単価の設定を変更するとき
• 季節ごとの検索需要の変化を把握したいとき
• トレンドと絡んだ広告を配信したいとき

具体的な使い方を紹介しますので、以下を読むことで広告のパフォーマンスを改善するヒントを見つけられるかもしれません。

1.広告のパフォーマンスが著しく変化した要因を探すとき

クリック率やコンバージョン率が著しく変化した場合、Google トレンドを活用することで原因が見つかるかもしれません。

たとえば、競合が不祥事を起こした場合、競合の会社名や競合の商材に関するキーワードの検索ボリュームが急増する傾向にあります。

不祥事に関するニュースを見るユーザーがそのキーワードで検索するためです。

もし、競合に関わるキーワードで自社広告を出稿していた場合、そのキーワード検索したユーザーが広告をクリックすることがあるでしょう。

しかし、ユーザーは「ニュースを見たい」という意図で検索しているため、商材自体には興味がありません。

結果、クリック数が増えてもすぐに離脱され、いたずらに広告費が増える可能性があります。

上記のことが起こった場合に素早く正確に対応するためにも、Google トレンドでリアルタイムの検索需要を調べることをおすすめします。

出稿しているキーワードが一過性のトレンドによって検索数が増えたのであれば、その検索意図に応じてキーワードの調整や除外キーワードの登録をしましょう。

2.競合と自社の認知度を比較したいとき

「調べる」の機能で競合と自社の検索需要を比較することで、自社の認知度を相対的に把握できます。

例として、大手自動車メーカーの3社を比較してみましょう。

表を見るとトヨタ自動車の認知度がもっとも高いと推定できます。

Google トレンドを活用すれば自社の立ち位置を相対的に把握できます。

3.ターゲットや入札単価の設定を変更するとき

リスティング広告では以下のような項目でターゲットの絞り込みや入札単価の調整が可能です。

地域を入札単価の設定を最適化したい際に、Google トレンドの「調べる」が役に立ちます。

例として「こたつ」をキーワードにして広告を出稿するとしましょう。

Google トレンドで「こたつ」を検索すると「小区域別のインタレスト」で以下のような結果が得られました。

結果から「こたつ」は福島県や愛媛県での需要が高いと予測でき、2県の入札額を高めることで広告のインプレッションやクリック率の改善につながる可能性があります。

また「過去の1日」や「過去7日間」の検索需要の推移がわかるので、広告のスケジュール設定と曜日・時間ごとの入札単価の調整にも活用できます。

4.季節ごとの検索需要の変化を把握したいとき

季節性のある商品・サービスを提供している場合、どの月からどの月まで検索需要があるかを把握できます。

たとえば、扇風機の推移を全期間で調べたとしましょう。

グラフを見ると毎年5月から検索需要が上昇し、7月にピークを迎えることがわかりました。

つまり、5月ごろから広告を出稿することで、コンバージョンを効率良く獲得できる可能性が高くなります。

Google トレンドは広告を出稿するタイミングを決めるヒントになるので、季節性のある商材が自社にあれば活用しましょう。

広告のスケジュール設定で配信期間を前もって設定しておけば、忘れずに広告を配信することが可能です。

5.トレンドと絡んだ広告を配信したいとき

毎日のトレンドを把握することで広告戦略に活用できることがあります。

自社商品に関わるニュースがトレンドになった場合に、トレンドになったキーワードで広告を配信することでコンバージョンにつながる可能性があります。

逆に今逆に今後見込みがなくなるキーワードも予想することができますので広告の出稿戦略の策定に役立てましょう

たとえば「フードデリバリー」で調べてみると、2020年ごろと比べると現在は減少傾向にあります。

検索需要が落ちているので、広告からの流入も今後減ると考えられるため、今後このキーワードからの成果獲得は右肩下がりになることが予見されます。

今後獲得できなくなることを見越して、今のうちから次の手を打たないといけないことが予測できます。

Google トレンドとキーワードプランナーとの違い

キーワードの検索需要を把握する方法として、キーワードプランナーがあります。

キーワードプランナーはGoogle 広告を運用した際に利用できるキーワード選定ツールのことです。

Google トレンドとキーワードプランナーで以下のように確認できる項目が異なるので見てみましょう。

ツール	内容
キーワードプランナー	・キーワードの月間平均検索ボリューム数 ・3ヶ月比と1年比の検索数の推移（数値のみ） ・競合性（競合の多さを表す値） ・広告の入札単価 ・関連キーワード
Google トレンド	・検索需要の人気度 ・2004年から現在までの検索需要の推移（グラフでの表示・期間指定可能） ・急上昇ワード

上記により確認できる項目が違うため、キーワードプランナーとGoogle トレンドを適切に使い分けることをおすすめします。

それぞれの活用方法についても以下の表に記載しますので、参考にしてみてください。

ツール	内容
キーワードプランナー	・同じキーワードで競合の多さを確認したい場合 ・新しく需要のあるキーワードを見つけたい場合 ・キーワードごとの入札単価を知りたい場合
Google トレンド	・広告のパフォーマンスが著しく変化した要因を探すとき ・競合と自社の認知度を比較したいとき ・ターゲットや入札単価の設定を変更するとき ・季節ごとの検索需要の変化を把握したいとき ・トレンドと絡んだ広告を配信したいとき

応用：最新情報を収集したいならGoogle アラートもおすすめ

Google トレンド以外で最新情報を収集する方法として、Google アラートがあります。

Googleアラートでは、指定したキーワードの検索結果に新しいコンテンツが出現したときに通知が届きます。

メールアドレスとトピックを入力して登録が完了するので、設定は簡単です。

自社商材の名前をトピックに登録すれば、自社商材の評価をしているコンテンツの通知が届くことがあります。

競合の商品名を登録することで競合分析に活用できるコンテンツを見られるので、マーケティング戦略につなげられるでしょう。

最新情報を把握するためにGoogle トレンドとあわせて活用することをおすすめします。

Google トレンドで検索需要のある時期を調べて効果的な広告運用をしてみよう

Google トレンドはキーワードの検索需要を相対値で把握できるツールです。キーワードの検索需要の高い時期や、リアルタイムで検索需要が急増したキーワードを把握できます。

広告のパフォーマンスが著しく変化した要因を探すときや、自社と競合の認知度を比較したいときなど、広告運用の改善ツールとしても活用可能です。ほかにもターゲットや入札単価を設定する際や、季節ごとの需要を把握するのにも向いています。

Google トレンドで検索需要のあるキーワードや時期を調べ、広告運用の効果を高めましょう。

なお、Google トレンドを用いても広告効果が改善できなかった場合は、ほかの原因を探る必要があるかもしれません。どのように改善すればいいかわからないという方は、一度広告運用代行会社に相談することも検討しましょう。

LANYではリスティング広告の運用代行をしています。現役で業界最前線で広告運用を担当している専門家が自社の課題にあわせた戦略を実行し、集客効果を最大限に引き出します。

運用担当者と直接やりとりができるため、スピード感のある対応が可能です。リスティング広告だけではなくほかの集客方法も提案していますので、オンラインでの集客にお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。