【2025年】YDAの高度なセグメントとは|サーチキーワードターゲティングとの違いを解説

YDAの高度なセグメントとは|サーチキーワードターゲティングとの違いを解説

YDA(Yahoo!広告)では、これまで検索履歴をもとにターゲティングできる「サーチキーワードターゲティング」が活用されていましたが、2025年7月に終了が決定しました。

その代替として登場したのが「高度なセグメント」です。検索履歴に加え、ユーザーの興味・関心、行動データなどを活用し、より精度の高いターゲティングを実現します。

この記事では、「高度なセグメント」の特徴や、従来のサーチターゲティングとの違いを詳しく解説します。YDAのターゲティング精度を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。

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尾崎 穂波

大手広告代理店にてリスティング広告やディスプレイ広告、YouTube、Meta広告の運用を中心に従事。
LANYでは広告運用からLPOまでの一気通貫での改善を担当し、成果につながる戦略的なサポートを提供。

目次

2025年にYDAのサーチキーワードターゲティングが終了して「高度なセグメント」にアップデート

サーチキーワードターゲティング提供終了

引用:サーチキーワードターゲティング提供終了(提供終了時期とリスト移行機能について)|LINEヤフー株式会社

YDAは、2025年7月初旬に「サーチキーワードターゲティング」を終了し、新たに「高度なセグメント」へと移行します。

広告主はオーディエンスリストターゲティングを活用し、高度なセグメントを用いることで、これまで同様の精度でターゲットユーザーにリーチ可能です。このアップデートによって柔軟で高精度な広告配信が実現し、広告の最適化が進むと期待されています。

YDAについては以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて確認しておきましょう。

参照:【ディスプレイ広告】サーチキーワードターゲティングの移行と提供終了について|Yahoo!広告ヘルプ

そもそも「サーチキーワードターゲティング」とは

サーチキーワードターゲティングは、Yahoo!ディスプレイ広告のターゲティングのひとつです。特定のキーワードを検索したユーザーの検索履歴をもとに、キーワードと関連性の高い広告を配信します。

たとえば、ユーザーが「登山リュック」と検索した場合、後日そのユーザーが別のWebページを閲覧した際に「登山リュック」と関連性の高い広告が表示されます。

実際に検索行動をとったユーザーに限定して配信できるため、ターゲットの精度が高く、YDAのターゲティングのなかでも費用対効果の高い手法といえるでしょう。

サーチターゲティングについては以下の記事でも詳しく解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

参照:サーチキーワードターゲティング|Yahoo!広告ヘルプ

「オーディエンスリストターゲティング」内の「高度なセグメント」に統合される

advanced-segment-01

従来別々に存在していた「オーディエンスカテゴリーターゲティング」と「サーチキーワードターゲティング」が統合され、オーディエンスリストターゲティングの「高度なセグメント」として生まれ変わります。

これまでは複数のターゲティングを活用する際、新たな広告グループを作成する必要があったり、同時に設定するとAND条件になったりと、さまざまな課題がありました。

統合後は、1つの広告グループ内でOR条件の設定が可能となり、より広範囲にリーチできるようになります。AND条件を維持したい場合も組み合わせリストを作成できるため、アカウント設計の自由度が向上するでしょう。

「高度なセグメント」とは

advanced-segment-02

高度なセグメントとは、ユーザーの検索履歴や行動をもとに、機械学習によって作成されるオーディエンスリストです。従来のサーチキーワードターゲティングより、柔軟かつ広範な広告配信が可能になります。

これまでのサーチキーワードターゲティングは、候補キーワードから選択し、該当のキーワードを検索したユーザーのみに広告を配信する仕組みでした。

一方、高度なセグメントでは任意のフリーワードを登録できるだけでなく、類似の検索行動をとるユーザーにも広告を拡張配信できるため、リーチを大きく広げられます。検索期間や検索回数の指定も不要で、システムが最適なターゲットを自動で選定する点も特徴です。

高度なセグメントを活用することで、ターゲティングの幅を広げつつ、より効率的な広告配信が実現できるでしょう。

YDAのターゲティングについては以下の記事で解説しています。それぞれの特徴やメリットも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

参照:オーディエンスリストとは|Yahoo!広告ヘルプ

サーチキーワードターゲティングと高度なセグメントの違い

サーチキーワードターゲティングと高度なセグメントの主な違いは以下の通りです。

項目サーチキーワードターゲティング高度なセグメント
ターゲティング方法指定したキーワードを実際に検索したユーザーを対象指定したキーワードをもとに機械学習でオーディエンスを生成
キーワードの選択検索数が一定あるキーワードのみ選択可能フリーワード入力が可能
ターゲットの範囲直接検索したユーザーのみに限定広範囲にターゲティング可能
ターゲティングの組み合わせ単一の条件でターゲティング複数のターゲティングを組み合わせ可能

詳しく解説します。

フリーワード入力機能がある

高度なセグメントではフリーワード入力機能が追加され、検索ボリュームの少ないキーワードでも広告配信が可能です。

これまでは、Yahoo!が指定したキーワードの候補から選択する仕組みだったため、候補にないキーワードでは広告配信ができませんでした。

一方、高度なセグメントではフリーワードを自由に入力でき、ニッチなキーワードでもターゲティングできます。検索量に関係なくリスト登録できる点も大きな特徴です。

なお、設定できるキーワード数はこれまでの500個から50個に制限されるものの、広告配信の柔軟性が向上し、今までリーチできなかったユーザー層にもアプローチしやすくなるでしょう。

広範囲にターゲティングできる

高度なセグメントでは、登録したキーワードをもとに拡張ターゲティングがおこなわれ、より広範囲なユーザーに広告を配信できます。

従来は、設定したキーワードを検索したユーザーのみ広告が配信されていました。高度なセグメントでは、登録キーワードに関連する検索行動をもつユーザーにも広告が配信されるため、リーチの幅が大きく広がります。

特定のキーワードに限定されないため、ターゲティングの柔軟性と広告配信の効率が向上するでしょう。

複数のターゲティングを組み合わせられる

高度なセグメントを活用すると、登録したキーワードをもとに作成されたオーディエンスをほかのユーザーリストと自由に組み合わせられます。

従来はほかのターゲティングと組み合わせる際にAND条件のみ適用されていたため、リーチの拡大が困難でした。高度なセグメントでは、登録したキーワードをもとにオーディエンスが生成され、ほかのリストと以下の条件を 柔軟に組み合わせられます。

条件特徴
AND選択した条件をすべて含める
OR選択した条件をいずれかひとつ以上含める
NOT選択した条件を除外する

これにより、特定の興味関心をもつユーザーに絞って配信したり、不要な属性を除外したりと、より細かいターゲティング設定を実現できるでしょう。

高度なセグメントの設定方法

高度なセグメントの設定方法は、以下の通りです。

  1. Yahoo!広告の管理画面で「ツール」から「オーディエンスリスト」を選択
  2. 「オーディエンスリストを作成」ボタンから「高度なセグメント」を選択
  3. 各項目を入力
  4. 作成したオーディエンスリストを紐づけて完了

高度なセグメントでコンバージョンを獲得するキーワード選定の方法

高度なセグメントでコンバージョンを獲得するには、ユーザーの検索意図を深く理解し、適切なキーワード戦略を立てることが重要です。 軸となるキーワードを設定しながら、拡張する方向や掛け合わせるキーワードを慎重に選定しましょう。

まず、過去の検索広告のコンバージョンデータを分析し、ユーザーの意図に合致しているキーワードやコンバージョンにつながったキーワードなど、目標達成を効率よく実現できるキーワードを特定します。軸となるキーワードはひとつに限定せず、拡張したい方向を決めながら関連するキーワードを組み合わせ、ターゲットを広げることがポイントです。

例として、LINEヤフー for Businessの公式の資料では人材業界と仮定し下記の様なキーワード設定が紹介されています。

より最適な広告運用を目指す!オーディエンスリスト(高度なセグメント)の推奨運用手法

引用:より最適な広告運用を目指す!オーディエンスリスト(高度なセグメント)の推奨運用手法|LINEヤフー for Business

選定後はパフォーマンスを追跡しながらABテストを実施し、最適なキーワードを見つけてより高いコンバージョン獲得につなげます。

キーワード選定の精度を高めることで、購入意欲が高く、成果を上げやすいユーザーにリーチできるでしょう。

参照:サーチキーワードターゲティング提供終了(提供終了時期とリスト移行機能について)Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)

高度なセグメントを利用する際の6つの注意点

高度なセグメントを利用する際に注意すべき点は、以下の6つです。

  1. 入力するフリーワードには審査がある
  2. 検索期間や回数は指定はできない
  3. サーチキーワード別の分析レポートは出せない
  4. 登録キーワードが少ないと配信が伸びにくい
  5. 設定できるキーワード数が少ない
  6. サーチターゲティングとANDまたはORの仕様が変わる

ひとつずつ解説します。

1.入力するフリーワードには審査がある

高度なセグメントのフリーワード入力には審査があり、Yahoo!の広告データ利用基準に抵触するワードは使用できません。

入力したフリーワードは、検索広告と同様に不正確な情報や誤解を招く表現、禁止された内容が含まれていないか審査されます。基準に違反するワードはターゲティング対象外となり、広告配信が制限されるため注意が必要です。

さらに、ユーザー体験を最適化する目的での誇張表現や、誤解を招く表現の有無もチェックされます。

高度なセグメントでキーワードを設定する際は、審査基準を確認し、適切なフリーワードを選定しましょう。

参照:1. 慎重に扱うべき個人に関するデータを利用したターゲティングの禁止|Yahoo!広告ヘルプ

2.検索期間や回数は指定はできない

高度なセグメントでは、検索期間や検索回数を指定できなくなりました。

従来は検索履歴の有効期間や検索回数を細かく指定できましたが、変更によってターゲティングがより広範囲にわたり、過去の検索行動をもとに最適化されます。

これにより、機械学習によってターゲティングの精度が向上し、ターゲット層へのリーチが自動で調整可能です。

機械学習による最適化プロセスを理解し、その特性を活かして効率的にターゲティングを進めていきましょう。

3.サーチキーワード別の分析レポートは出せない

高度なセグメントでは、検索キーワードごとの分析レポートが出力できず、細かい配信実績はオーディエンスリスト単位でしか確認できません。

これまでは、リストに登録したキーワードごとの実績を管理画面で直接確認できました。しかし、高度なセグメントでは、キーワード単位での詳細な成果を確認できなくなります。

成果を分析したい場合は、リストをキーワードごとに分けて設定することが最適です。特定のキーワードに関連する成果を間接的に把握し、より精度の高い分析が可能となるでしょう。

4.登録キーワードが少ないと配信が伸びにくい

高度なセグメントで登録キーワードが少ないと、インプレッション数が伸びにくくなる可能性があります。

ひとつのキーワードでオーディエンスリストを作成して広告配信をおこなうと、機械学習はそのキーワードに最適化され、特定のユーザーに配信が偏りがちです。コンバージョンにつながりやすいユーザーに絞り込まれるため、インプレッション数は伸びにくくなります。

一定の広告配信量を確保したい場合は、複数のキーワードを使ってオーディエンスリストを作成することが有効です。これにより、ターゲットとなるユーザー層が広がり、インプレッション数が増加しやすくなるでしょう。

5.設定できるキーワード数が少ない

高度なセグメントでは、設定できるキーワード数が従来のサーチキーワードターゲティングと比較して少なくなっています。

これまでは最大500件のキーワードを設定できましたが、高度なセグメントは50件です。しかし、ひとつのキーワードでオーディエンスリストを作成すると、機械学習がそのキーワードに関連する検索行動をもつユーザーにも自動で配信を拡張してくれます。

高度なセグメントを活用する際は50件の制限を考慮しつつ、機械学習によるターゲティングの拡張効果をうまく活用することがポイントです。

6.サーチターゲティングとANDまたはORの仕様が変わる

ターゲティング条件の組み合わせ変更により、これまでのAND設定がORになるため注意が必要です。

従来は選択したターゲティング条件がANDで組み合わされ、両方の条件に一致するユーザーに広告が配信されました。

しかし、高度なセグメントでは、オーディエンスリストターゲティング内で選択した各リストがOR条件で組み合わされるため、選択したリストのいずれかに当てはまるユーザーに広告が配信されます。

サーチキーワードターゲティング提供終了

引用:サーチキーワードターゲティング提供終了(提供終了時期とリスト移行機能について)| LINEヤフー株式会社

ターゲティングの精度や配信対象を意図的に調整したい場合は、OR条件の仕様変更を理解した上で設定をおこないましょう。

参照:複数のターゲティングを設定した場合、ANDまたはORのどちらの組み合わせになりますか?【ディスプレイ広告】|Yahoo!広告ヘルプ

サーチターゲティングから高度なセグメントへの移行は「リスト移行機能」が便利

サーチターゲティングから高度なセグメントへの移行は「リスト移行機能」が便利です。

リスト移行機能を使用すると、システムがもととなるサーチキーワードリストに含まれるキーワードから最適なキーワードを選び、 高度なセグメントを自動で新規作成します。これにより、過去のターゲティング設定を活用しつつスムーズに移行可能です。

時間や手間を大幅に削減しながら、広告のターゲティング精度を向上できます。サーチターゲティングを活用している方にとって、非常に効率的なツールといえるでしょう。

YDAの高度なセグメントを活用して広告効果を最大化しよう

YDAの「サーチキーワードターゲティング」は2025年7月に提供終了し、今後は「高度なセグメント」を活用したターゲティングが主流になります。

高度なセグメントでは、検索履歴だけでなく、ユーザーの興味関心や行動データをもとにした精度の高い広告配信が可能です。これにより、より適切なオーディエンスにアプローチし、広告の成果を最大化することが期待されます。

LANYでは、オンライン集客を一貫してサポートしています。 YDAのターゲティング戦略の見直しや広告運用の最適化をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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