サービス
【YDA】サーチターゲティングとは?検索広告との違いやメリットを解説!
サーチターゲティングは、Yahoo! JAPANで過去にユーザー検索したキーワードをもとにターゲティングできる機能です。適切に活用することでユーザーにあった広告を表示でき、クリック率やコンバージョン率を高められる可能性があります。
本記事では、サーチターゲティングの設定方法や使い方のコツを紹介します。興味関心の高いユーザーに向けてディスプレイ広告を配信したいと考えている方はぜひ参考にしてください。
*2023年11月28日にサーチターゲティングの提供が終了すると発表されました。(終了日は未定)2023年12月11日からはオーディエンスリストの「高度なセグメント」で利用できます。これからサーチターゲティングの設定をしたい方は「高度なセグメント」を利用することをおすすめします。
YDAのサーチターゲティングとは
サーチターゲティングとは、YDAで利用できるターゲティングの1つです。
Yahoo! JAPANでの検索履歴を基にしたターゲティングで、検索したキーワードをもとに、指定のキーワードで検索した人だけに広告を配信することができます。
まずユーザーがYahoo!上で検索をすると、Yahoo!側で広告に設定されたキーワードとユーザの検索キーワードのマッチングを行います。
後日ユーザーがディスプレイ広告の掲載面を閲覧した際、検索キーワードが登録されている広告が表示される仕組みです。
他のディスプレイ広告と同様、Yahoo! JAPANのサービスサイトや提携パートナーの広告枠に表示されます。
ターゲティング方式ごとに、掲載面と媒体を分類すると以下のようになります。
ターゲティング方式 | 掲載面 | 媒体 |
---|---|---|
サーチターゲティング | Yahoo! JAPANサービスサイト提携パートナーのサイト | Yahoo! JAPANニュースlivedoorLINE朝日新聞DIGITAL など |
サイトリターゲティング | ||
リスティング広告 | Yahoo! JAPAN検索パートナーのサイト | Yahoo! JAPAN検索画面Bingexcite など |
YDAの特徴やメリットについては、以下の記事で詳細に解説しています。
サーチターゲティングと検索広告の違い
サーチターゲティングと検索広告は、広告形式やターゲティング方法に違いがあります。
サーチターゲティングはディスプレイ広告の一種であるため、テキストや画像、動画での出稿が可能です。検索広告の形式は基本的にテキストのみです。
サーチターゲティングは過去の検索で使用したキーワードをベースにしているのに対し、検索広告は検索時にユーザーが使用しているキーワードをベースに広告が配信されます。
両者の違いをまとめると以下のようになります。
ターゲティング方式 | 広告形式 | ターゲティング方法 |
---|---|---|
サーチターゲティング | テキスト、画像、動画 | 検索履歴 |
検索広告 | テキストのみ | キーワード |
サーチターゲティングとサイトリターゲティング(リマーケティング)の違い
サーチターゲティングと名称が似ているものにサイトリターゲティング(リマーケティング)があります。
両者の違いは、対象となるユーザーが異なるという点です。
サイトリターゲティングは、過去に自社サイトを訪問したことのあるユーザーが対象になります。
サーチターゲティングは自社サイトへの訪問履歴は関係なく、あくまで過去に検索したキーワードがベースです。
予算があれば、どちらも運用しておきたいターゲティング方式です。
ターゲティング方式 | 広告形式 | ターゲティング方法 |
---|---|---|
サーチターゲティング | テキスト、画像、動画 | 検索履歴 |
サイトリターゲティング | 自社サイトへの訪問履歴 |
サイトリターゲティング(リマーケティング)の詳細は、以下の記事をご参照ください。
Google 広告にもサーチターゲティングと似た機能はある?
サーチターゲティングはYDA独自のものであり、Google 広告にはありません。
ただし、Google 広告のファインド広告とカスタムセグメントを組み合わせて利用することで、似た使い方が可能です。
ファインド広告とは、Google Discover(Google Feed)、YouTube Home Feed、Gmailの広告枠に配信される広告です。
ユーザーの検索履歴や閲覧履歴をもとに、興味関心のあるジャンルと関連する広告を配信できますが、キーワードを指定できません。
そこでカスタムセグメントの機能を使い、カスタムオーディエンスリストを作成する際にキーワードを設定しておけば、ユーザーが検索したキーワードに応じて広告を配信できます。
GDNのターゲティングにキーワードターゲティングというものがありますが、これは広告に設定したキーワードに関連するメディアに広告を配信する方式です。
YDAのサーチターゲティングが「人」に焦点を当てるのに対し、GDNのキーワードターゲティングは「面」に焦点を当てています。
カスタムセグメントについては下記をご参考ください。
- サーチターゲティングとは、ユーザーがYahoo! Japanを使って検索したキーワードを基に、ディスプレイ広告で再アプローチをかけることができるYDAのターゲティング方法です。
- 検索広告では競合性が高く、クリック単価が高いキーワードで出稿できていない場合は、サーチターゲティングをうまく活用することでディスプレイ広告でも比較的意欲の高い層に対して配信できるため、ぜひ活用してみましょう。
YDAサーチターゲティングを使うメリット
YDAのサーチターゲティングを使うメリットとして、主に以下のようなものがあります。
- 広告をクリックしなかったユーザーにもアプローチできる
- 自社商品と関連性の高いユーザーに、比較的安価でリーチできる
以下より詳細に解説していきます。
広告をクリックしなかったユーザーにもアプローチできる
検索広告の場合は、ユーザーが検索したタイミングで広告表示されますが、表示された広告をクリックしなければ、同じユーザーが登録しているキーワードで再度検索しない限り、アプローチできません。
しかし、サーチターゲティングは検索履歴を基にして広告が配信されるため、検索広告でクリックしなかったユーザーに対しても再度アプローチをかけることができます。
検索広告で競合他社の広告が表示されてしまったり、表示されてもクリックされずユーザーを逃したとしても、YDAの他のサイトで広告が表示する機会があるのです。
検索広告で訴求しきれなかったユーザーにリーチできるメリットがあります。
検索広告をメインに実施している場合、補完メニューとして活用をおすすめします。
自社商品と関連性の高いユーザーに、比較的安価でリーチできる
サーチターゲティングは、自社商品に関連する語句で検索したユーザーに対して、比較的安価に配信できる広告枠でリーチできることがメリットです。
検索広告は多くの企業が出稿しており、検索結果のみという少ない配信枠で競うため価格が高騰しがちです。
一方、サーチターゲティングはディスプレイ広告のため配信枠が多く、単価が安くなる傾向にあります。
広告が表示されるユーザーを自社商品に関連したキーワードで絞り込むことで、興味関心のあるユーザーに単価安く広告配信することが可能です。
検索したタイミングで広告を表示することができる検索広告ほどではありませんが、検索広告と同じユーザーにも安く配信することができるので高い効果が期待できます。
- YDAのサーチターゲティングは、確度の高いキーワードを選定して、検索のみではなくディスプレイ広告でも広告表示が可能です。
- ディスプレイ面でも検索広告で検索した語句のニーズを持ったユーザーに広告表示をすることで、商品やサービスに興味度合いの高いユーザーにアプローチが可能です。
- 検索広告でクリックに至らなかったユーザーに対してもアプローチできるため、併走して実施することでより集客の地盤を固められます。
YDAサーチターゲティングのデメリット
サーチターゲティングのデメリットについて解説します。
- キーワードの自由度は高くない
- 緊急性の高い商材は向いていない
- リーチ数は通常のディスプレイ広告と比べて限られている
上記の点について、1つずつ解説します。
キーワードの自由度は高くない
サーチターゲティングで設定できるキーワードは自由に選べるのではなく、過去30日に1000回以上検索されたキーワードの候補から選ぶ方式です。
候補にないキーワードは登録できないため、自由度はあまり高くありません。
トレンドになっているキーワードも、候補に登録されるまでに時間が空くこともあり、その間にユーザーを逃してしまうことも考えられます。
候補は継続的に更新されるため、定期的にチェックするとよいでしょう。
条件にあてはまるのであれば、社名やサービス名などを登録することも可能です。
緊急性の高い商材は向いていない
サーチターゲティングは検索キーワードですぐに広告が表示されるのではなく、検索履歴をもとに後日配信される方式です。
そのため、給湯器交換や水漏れ修理といったトラブル対応の場合、広告が配信されるころにはすでにアクションをとっており不要となっている可能性があります。
トラブル対応サービスのような、緊急性の高い商材には不向きです。
リーチ数は通常のディスプレイ広告と比べて限られている
検索キーワードに基づいて配信されるサーチターゲティングは、キーワードに関係なく表示できる通常のディスプレイ広告に比べ表示数は少なくなる傾向にあります。
また、設定できるキーワードは検索ボリュームに起因しており、過去30日間で検索数が1,000回以上のキーワードのみ設定が可能です。
ニッチな業界や検索ボリュームが少ない業界では特に、利用できるキーワードが少なかったり、一度利用できてもその後検索ボリュームが減って利用できなくなったりするということがあります。
- 設定するキーワードは手動で登録するわけではなく、あらかじめYahoo!のシステム側で用意されたキーワードから選定するため、自由度は限られています。運用上設定したいキーワードがないケースもあるため、配信設計の際には事前に設定可能なキーワードの有無は確認しておきましょう。
- サーチターゲティングの設定キーワードを絞りすぎると、全くインプレッションが付かない場合もあります。設定する際は配信ボリュームも確認しましょう。
YDAサーチターゲティングの設定方法
サーチターゲティングの設定は、以下の手順で行います。
- サーチキーワードリストの作成
- 広告グループとリストの紐付け
- 配信
<サーチキーワードリストの作成手順>
- 管理画面右上の、ツールをクリック。共有ライブラリーの「サーチキーワードリスト」に入ります。
- 「サーチキーワードリスト作成」をクリック
- リスト名と説明文(任意)を入力し、「キーワードから探す」「URLから探す」のどちらかをチェック。キーワードを入力して出てきた候補から選んでチェックボックスをオン。
- 検索期間と検索回数を任意で設定をし「作成」をクリック。
※デフォルトでは、検索期間は「30日以内」検索回数は「1回以上」
<リストと広告グループの紐付け手順>
- 「サーチキーワード」編集画面のサイドメニューより、「サーチキーワード」→「編集」をクリック
- 広告グループを選択
- 「サーチキーワードリストを指定して配信」をオンにし、該当のリストにチェックを入れる
- 「設定」をクリック
YDAサーチターゲティング使い方のコツ
サーチターゲティングの効果を高めるために、使い方のコツを5つ解説します。
- 検索広告で成果の出ているキーワードを登録する
- キーワードの属性や成果別にグルーピングする
- キーワードの意図ごとにクリエイティブを設ける
- キーワード検索からの有効期間、検索回数を設定する
- 【番外編】コンバージョン発生前に検索していたクエリを設定する
検索広告で成果の出ているキーワードを登録する
検索広告で効果の良いキーワードを登録すると、成果が出やすいと考えられます。
検索広告でコンバージョンしたユーザーと同じ検索をしたユーザーに広告を出すことになるので、獲得の可能性が高いと言えるでしょう。
また、競合他社名や競合サービス名をキーワードとして登録し、差別化ポイントを訴求する広告クリエイティブを作成するのもおすすめです。
競合他社の商品を検討しているユーザーなので、より差別化ポイントを訴求したクリエイティブは成果が見込めるでしょう。
ユーザーが検討段階で検索しそうな語句を設定すると、検討段階と思われるユーザーにターゲットすることが可能です。検索広告でも可能ですが、検索広告だと費用が高くなりがちで効果が見合わない場合でも、サーチターゲティングなら安く出稿でき、費用対効果が見合うかもしれません。
キーワードの属性や成果別にグルーピングする
効果測定のため、キーワードをグルーピングしておくと分析しやすくなり、広告の改善に活かせます。
<グルーピングの例>
- 検索ボリューム
- 潜在層向けキーワード or 顕在層向けキーワード
- 商標名、競合他社・サービス名
- 検索広告でのクリック率やコンバージョン率の高いor低い
同じ傾向を持つキーワードを分類(グルーピング)しておくことで、広告の反応の違いをユーザー層ごとに分析することができます。
うまくグルーピングすることで、振り返りがしやすく、次の一手にも繋がりやすくなります。
キーワードの意図ごとにクリエイティブを設ける
ユーザーの検索キーワードにマッチした広告が表示されても、クリエイティブの内容がキーワードに即していないと効果は薄くなります。
キーワードの意図ごとに、適したクリエイティブを設けるのがポイントです。
<クリエイティブの例>
①キーワード:ホワイトニング 東京
クリエイティブ内容:「新宿駅直結 東京で人気のホワイトニングクリニック」
②キーワード:ホワイトニング セルフ
クリエイティブ内容:「ホワイトニング自分でやって失敗した人へ!東京の人気クリニック」
キーワードターゲティングで絞ったターゲットに訴求できるワードやクリエイティブを意識して出し分けることで、パフォーマンスの良化が期待できます。
広告クリエイティブの作成方法については、以下の記事をご参照ください。
キーワード検索からの有効期間、検索回数を設定する
訴求したい商品やサービスの性質に応じて、キーワード検索からの有効期間や検索回数を指定することが可能です。
キーワードの意図から、直近で興味関心をもった検索ユーザーに対して広告を配信することができるのが特徴です。
有効期間は、以下の5種類から選択できます。
- 1日以内
- 3日以内
- 7日以内
- 14日以内
- 30日以内
サーチターゲティングは、トラブル対応など緊急性の高いものには不向きですが、商品やサービスによっては有効期間を短めに設定したほうがよいものもあります。
例えば、以下は有効期限を短めに設定するのをおすすめします。
- 衝動買いできるもの
- BtoC商材
- 価格が安いもの
逆に、BtoB商材や高級品などは検討期間が長くなるため、有効期間も30日間など比較的長めに設定するなど、タイプによって区別しましょう。
検索回数は、以下の3パターンから選択できます。
- 1回以上
- 2回以上
- 3回以上
1回のみ検索したユーザーより、複数回(2回・3回以上)検索をしたユーザーであったり、何度も同様のキーワードを検索しているユーザーのほうが、興味関心の度合が高い可能性が高いです。
検索回数も場合によっては設定して確度の高いユーザーに絞って広告配信をしていきましょう。
【番外編】コンバージョン発生前に検索していたクエリを設定する
裏技として、「Yahoo!の担当者と連絡が取れれば相談してみる」という方法もあります。
自社広告アカウントのデータをもとに、コンバージョンしたユーザーが過去30日に検索したキーワードを洗い出してくれます。
そのキーワードをもとにサーチキーワードリストを作り、効果検証をしてみるのも1つの方法です。
また、ユーザーがコンバージョンした後の30日間に検索したキーワードでサーチターゲティングを行うのも効果的です。
「商品を購入した顧客が次に求めるもの」を効率良く訴求していくことでリピーターを増やせ、LTV向上につながります。
- サーチターゲティングも他メニューと同様に、設定キーワードや入札単価、その他クリエイティブを都度調整することができます。実施してみて成果がでないようであれば、こまめに調整することが重要です。
- 有効期間や検索回数においても、短期間で何度も検索をしているユーザーのほうが確度が高い可能性がありますが、配信数が相当限られてしまい全く出ないこともあります。配信ボリュームを確認しつつ、設定しましょう。
YDAサーチターゲティングで顕在層へのリーチを拡大しよう
サーチターゲティングは、広告にキーワードを設定することで、ユーザーが過去検索したキーワードとマッチする広告を表示させられる機能です。
画像や動画を活用することで検索広告をクリックしなかったユーザーにアプローチできるようになり、クリック率やコンバージョン率の改善につながる可能性があります。
ただし、緊急性の高い商材のように向いていない場合があるので、自社商材の特徴を把握してから販売するようにしましょう。
サーチターゲティングで成果を出すには、キーワード選定だけではなく、クリエイティブ作成やタグなど、多岐にわたる項目を適切に設定する必要があります。
広告で失敗したくない方は、プロの運用代行に一度相談してみることも検討しましょう。
LANYでもオンラインでの集客を一貫してサポートしています。リスティング広告やSEOの専門家が在籍し、お客様の成果につながる戦略を立案しますので、集客でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。