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検索順位が下がった時の対処方法 – 理由や考え方、分析方法も具体的に解説
SEOにおいて、検索順位が突然下がることは起こりえます。
検索順位が下がった場合には、なぜ下がってしまったのかの要因を調査して、可能な対策案があれば実行したいものです。
この記事では、SEOの検索順位が下がった際に見返して使えるような情報を提供すべく、下記をまとめました。
- 検索順位が下がった理由の考え方
- 検索順位が下がった際の分析と対策方法
- 検索順位が下がった後に回復した事例
具体的な調査方法もおまとめしますので、もし検索順位が下がって悩んでいる方がいればこの記事を見ながら対策方法を考えてみてください。
SEOで検索順位が下がった理由の考え方
SEOで検索順位が下がった場合は、次の3つのどれかをまずは考えましょう。
SEOは、検索エンジンのアルゴリズムの上で相対的にシェアを奪い合うものなので、上記の3つのどれが要因で検索順位が落ちたのかをまずは捉えましょう。
大前提、検索順位が下がった要因を解明しないままに大きくサイトに変更するのはやめましょう。逆効果になることもあります。
ここで検索順位が下がった際の要因特定方法を解説いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
自社要因
SEOで検索順位が落ちた際に、まず疑うべきは自社要因です。
検索順位が落ち始めたタイミングに、何かサイトに対して行なった施策や変化があれば、その影響で順位が落ちている可能性が高いです。
具体的には、次のようなことが起きていないかを調査しましょう。
サイトリニューアルやSSL化(データ通信の暗号化)をした場合だと、テクニカルよりのミスは非常に起こりやすくなっています。
ここで紹介するような現象が起きていないかを確認していきましょう。
自社要因①ページがnoindexになっている
metaタグのnoindexタグが突然ページに対して設定されてしまっていないかを調査しましょう。
noindexタグとは「検索エンジンに対してインデックスしない、既に登録されているページをインデックスから削除する指示のこと」。
そのため、ページにnoindexタグが設定されていると検索結果にページが出てきません。
Google Chromeのディベロッパーツールで”noindex”と検索してみて、下記のように出てきたらnoindexが設定されています。
より簡易的に見る場合には、「SEO META in 1 CLICK」「SEO META 1 COPY」などの拡張機能を使ってみてください。
利用方法は割愛しますが、簡単にそのページがindexなのかnoindexなのかの調査もできます。
自社要因②robots.txtでクロールを弾いている
robots.txtで特定ページのクロールを弾いてしまっていないかも確認しましょう。
robots.txtファイルは「使い方を間違えると大事故になるファイルのこと」。各種検索エンジンに対して特定ディレクトリやページをクロールしないように(インデックスもしないように)命令できます。
大規模サイトなどでクロール制御をする際には非常に使えるファイルですが、あまりSEOに詳しくない場合には無闇に触らないようにしましょう。
自社要因③重複コンテンツとみなされている
新しくコンテンツを作成した際に、Googleから重複コンテンツとみなされてしまっていないかも確認しましょう。
重複コンテンツには大きく下記2種類があります。
- 内部「サイト内部に似たコンテンツ」
- 外部「競合サイトに似たコンテンツ」
もし重複コンテンツとみなされると次のようなネガティブ影響があります。
- 重複判定されたコンテンツがインデックスから外れる(流入が0になる)
- サイト全体への評価が下がる
後者のサイト全体への悪影響は特定しづらいですが、LANYの経験上、重複コンテンツが多くなるとサイト全体の評価は下がると考えています。
検索順位が下がったら、重複コンテンツ認定されているものが増えていないかを確認しましょう。
確認方法としては「Googleサーチコンソールのカバレッジレポート」をチェックします。
カバレッジレポートの除外の項目の中に「重複しています」と出ていれば、何かしら重複判定されているコンテンツがあるということです。
どのコンテンツが重複判定されているかを確認し、適切に対処してあげましょう。
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自社要因④大幅にページ内のコンテンツを減らした
コンテンツをリライトしたり、大幅な改修をすると検索順位が落ちることもあります。
特に、コンテンツを大幅に減らすような施策を実行した場合には検索順位が落ちることが多いです。
検索順位が落ちたタイミングで、落ちたページに対して何かしらの施策を実行していないかを調査しましょう。もしコンテンツを大幅に減らすような施策をしていたらその施策を疑ってください。
基本的には、検索順位を上げる方法の記事で紹介している内容の逆をいくようなことを実施していれば検索順位が落ちることがあります。
上記の記事も参考にしながら、何かSEO的によくない施策を実行してしまっていないかを調査しましょう。
自社要因⑤被リンクを一気に増やした
被リンクは自然に増えていく分には全く問題ありません。
もし何かしら故意に被リンクを増やすとペナルティに引っかかたり、スパム判定されたりする恐れがあります。
ペナルティに引っかかる
被リンクを一気に増やすと、ペナルティに引っかかる場合があります。
SEOのペナルティには下記2種類です。自動ペナルティは特に通知のこないアルゴリズムによって判定されたペナルティのことです。
ペナルティ | 影響 |
---|---|
自動ペナルティ | ・急激に順位が下がる ・アルゴリズムによって機械的に判定されているため特に通知はこない ・改善をすることで自然と解除される |
手動ペナルティ | ・急激に順位が下がる ・Googleサーチコンソールに通知が来る ・適切に対処をして再申請を申し込むことで解除される |
急激に順位が下がることがあります。ただ適切に対処をすれば、解除されます。
スパム判定される
被リンクが一気に増えると、スパム判定されることもあります。順位が下落したタイミングで被リンクが増えすぎていないかも調査してみましょう。
もしスパムリンクが増えすぎた場合には、リンク否認も実行しましょう。
リンク否認とは「Webサイトに付いているリンクの効果を無効にすること」。Googleの提供する「リンク否認ツール」を使うことで不要なリンクを除去するツールになります。
リンク否認は誤った使い方をすると、サイト全体への悪影響を及ぼします。実行する際には慎重に行いたいですが、スパムリンクが影響で順位下落をしていそうな場合には取り組んでみても良いでしょう。
リンク否認のやり方や気をつけるべき点は下記の記事で詳細に解説しています。
競合要因
自社で何も施策を実行していないのに順位が下落した場合には、競合が何か大幅な変更を行なっていないかを確認しましょう。
SEOは相対評価なので、自社が何もしていなくとも、競合が変更を加えてくれば相対的に順位が押し下げられることはあります。
競合要因で気にすべき点としては次のようなポイントです。
- 新たな競合が参入してきたか
- 既存の競合がサイトやページを大幅に変更したか
新たな競合が参入してきた場合には、シェアを奪い合うSEOでは大きなニュースなので、今後定点観測できるようにきちんと認識をしておきましょう。
既存の競合が大幅に何かを変更した結果、順位を上げてきている場合には、自社でも取り入れることができないかを確認するのが生産的です。
検索結果での順位がGoogleからの評価であり、結果なので、競合の評価された施策があれば自社でも取り入れることができないかを考えるのは息を吐くように実施したいものです。
競合要因で検索順位が下落した場合にも、ただ認識をするだけではなく、競合の良いところを盗めないかを調査するようにしましょう。
検索アルゴリズム要因
自社も競合も何もしていないのに、検索順位が下落した場合には「検索アルゴリズム要因」といえるでしょう。
Googleをはじめとする各種検索エンジンは、独自のアルゴリズムを持っており、そのアルゴリズムによってページを評価し、SEOでの順位を決定しています。
アルゴリズムが変更されれば、それまでのルールとは異なるため、評価されるサイトやページが変わってくるのは当たり前です。
検索アルゴリズム要因の場合には、下記のどちらなのかをまずは調査してください。
- Googleコアアルゴリズムアップデート要因
- 日々の小さなアルゴリズム変動要因
「日々の小さなアルゴリズム変動要因」であれば、特に気にする必要はなく、あるべきSEOの方向性に向かって淡々と施策を実行していけば問題ないです。
むしろ日々の小さな順位変動に一喜一憂しすぎることは不毛な調査工数や心理工数を使いすぎてしまうのでもったいないです。
Googleコアアルゴリズムアップデート要因だとしたら、丁寧に分析をして、どのようなルール変更が行われたのかを調査し、その後のSEO方針の調整を行なうことをおすすめします。
Googleのコアアルゴリズムアップデートがきたかは、Google Search Central(@googlesearchc)のTwitterアカウントで公表されることが多いので、確認してみてください。
なお、Googleの検索アルゴリズムやこれまでのコアアップデートの概要は下記の記事で詳しく解説しております。理解を深めたい方はこちらもあわせてお読みください。
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SEOで検索順位が下がった際の分析方法
SEOで検索順位が下がった際の分析方法として、LANYのやり方をご紹介します。
SEOでは調査や分析に時間をかけすぎるのではなく、施策実行になるべくリソースを割いていった方が成果につながるのでなるべく効率的に実施しましょう。
まずは下記2ステップで調査します。
それぞれを詳しく解説します。
STEP1.検索順位下落の影響範囲を特定する
「検索順位が下がった」と一口に言っても、その中には多種多様なパターンが存在します。
検索順位が下がったのが次のどの影響範囲なのかを調査してください。
- サイト
- ページ
- キーワード
Googleサーチコンソールを用いて、検索順位が下落している影響範囲を上記の3つのうちどれなのかを特定します。
「複数ページで順位下落をしているのか」「特定ページだけなのか」「特定ページの特定キーワードだけなのか」どれが今回の「検索順位が落ちた」真相かを突き止めてください。
簡単に特定方法も紹介します。
※このサイトは下落してはいないですが、調査方法の具体ステップとして閲覧ください
上記のように期間比較を用いながらGoogleサーチコンソールで調査をすることで検索順位下落の影響範囲はすぐに特定できます。
影響範囲がサイト全体であれば、対策範囲もサイト全体にかかります。ページやキーワードであれば、それぞれの粒度で対策していきます。
まずは影響範囲をきちんと特定するところから始めてください。
影響範囲が明確になったら、その影響範囲の中で次の調査②を行います。
STEP2.自社・競合・検索アルゴリズムのどの要因かを特定する
次に、検索順位が下落した要因を特定します。
次のフローチャートを用いて要因特定をし、方針を定めるのが効率的です。
青が要因になっていて、ピンクが方針です。
- Googleのコアアルゴリズムアップデートがあったか?
- 自社で何か変更を行ったか?
- 競合が何か変更を行ったか?
上記の3ステップで掘り下げていくのが効率的です。
要因の当たり付けができたら、さらに詳しく分析をして、具体的なネクストアクションを定めましょう。
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SEOで検索順位が下がった際の対策方法
前述のステップやフローチャートなどで要因が特定できたら、具体的な対策方法の検討をしましょう。
フローチャートの要因と方針ごとに具体的な対策方法をどう検討していくかをご紹介します。
Googleコアアルゴリズムアップデート要因:アプデ分析
コアアプデがあった場合には、順位下落の要因を突き止めると同時に、Googleがどのようなルール変更をしたのかまで仮説が立てられると良いです。
アルゴリズムアップデートの分析は、基本的には次のようにやるのがおすすめです。
- 外部情報をもとに仮説を立てる(Twitterなどを駆使する)
- 自サイト内で順位が上がった・下がったKWで傾向を出し、仮説を立てる
- 競合サイトで上がった・下がったサイトで傾向を出し、仮説を立てる
絶対に正解を突き止められないので、確度の高い仮説を導き出し、ネクストアクションに繋げられる程度までに分析を止める姿勢も大切です。
下記の海外SEO担当者の方が紹介している分析方法も優れているので、詳細に分析を進めたい方はぜひ参考にしてみてください。
LANYでも過去のアルゴリズムアップデート時にアプデが来た後に行うべき分析方法をYouTubeでも投稿しているので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
自社要因:施策の切り戻し判断
自社要因だと分かった場合には、実施した施策や変更点を切り戻す(元の状態に戻す)かどうかを判断しましょう。
基本的には、順位下落などのSEOパフォーマンスが低下した場合には、施策の切り戻しをすることを推奨します。
SEOがABテストができない性質なので、一度実行した施策を切り戻すのは大変かつ悲しいですが、真摯に検索結果からのフィードバックを受け入れて切り戻すのが良いでしょう。
また、大掛かりな施策の場合には切り戻しが起きることも考慮に入れた上で、小さな範囲からテスト的に施策をリリースし、結果がよければサイトに全展開していくなどの進め方の工夫も必要です。
競合要因:競合調査・良い点の模倣
競合が何かしらの施策や変更点を加えた結果、相対的に自社よりも評価されて自社の順位が下がっているケースの場合には、競合の施策の何が評価されたのかを考えましょう。
順位が動いたタイミングは、Googleが何を評価しているのかに仮説を出すチャンスでもあります。
競合の変更点からGoogleが高評価するポイントを見つけ、それを自社にも転用できないかを考えるようにしましょう。
具体的には次のような項目を見てみましょう。
- 新しく追加されていそうな見出し
- 新しく追加されていそうな画像や動画
- タイトルや見出しの文言の変更点
- 情報量
SEOはルールブックがないため、少しの順位変動などから仮説を出して、施策を考え続ける必要があります。
せっかく競合要因だと特定できたのであれば、何かしらのネクストアクションにつながるような示唆を出せるようにしましょう。
日々の変動:静観
分析をした結果、自社・競合・コアアプデのどの要因でもないことは往々にしてありますし、むしろ一番多いかもしれません。
その場合には、日々の変動ですので基本的には静観で良いと思います。
静観と言っても、常に行っているSEO改善の優先度をそのまま使いながら、あるべき姿に向かって淡々とSEO改善をしていくのみです。
SEOは中長期的な戦いで、日々の小さな変動に囚われすぎていると身動きが取れなくなります。
長い目で見たときに、サイトを右肩上がりに上げていければ良いので、日々の変動に一喜一憂せず、強い心を持って静観もできるようにしましょう。
SEOで検索順位が下がった後に回復した事例
大きく順位下落をした後に回復した事例を2つご紹介します。
事例①:Googleコアアルゴリズムアップデートからの回復
LANYが運営しているメディアのAhrefsでのオーガニックトラフィック推移グラフです。
ものすごく上下が激しいのがみて取れると思うのですが、Googleコアアルゴリズムアップデートのタイミングで何度が大幅に順位下落をしています。
その時々で、アルゴリズムアップデートの傾向を分析し、打ち手を講じることで回復させてきており、現在では過去最大のSEO流入数を稼げています。
具体的には次の内容を行いました。
- アルゴリズムアップデートで評価比重が重くなった要素を特定
- その要素を強化するための施策にリソースを集中
たとえば、直近ではドメインへの評価比重が大きくなったため被リンク獲得にリソースを集中した結果、その後のアップデートのタイミングで大きく順位回復をさせられています。
要因特定をした後は淡々と施策を打ち続けるのみです。
事例②:施策影響での順位下落からの回復
施策影響で大きく順位下落をしてしまったサイトに改善施策を打って順位を回復させた事例です。
順位下落をしたタイミングで即時で次の点を実行しました。
- 事象の整理(順位下落タイミング、実行施策の整理、アプデの確認等)
- 順位下落キーワードの確認
- 仮説の立案
- 暫定対応と恒久対応の立案
具体的な施策や要因をお伝えできませんが、適切な仮説を持って暫定対応を実行した結果、即時的に順位を回復(むしろ下落前よりもプラス)させることができました。
この記事で紹介しているような分析方法を行って実際に回復させることのできた事例になっているので、施策影響で順位下落をしても焦ることなく対応を行っていきましょう。
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まとめ
検索順位が下がったときの考え方や分析方法、対策方法をおまとめしました。
検索順位が下がった際の調査ステップを最後にもう一度まとめます。
- サイト・ページ・キーワードのどの粒度で検索順位が下がったのかを調査
- Googleのコアアルゴリズムアップデートがあったかを確認
- 自社で何か変更を行ったかを確認
- 競合が何か変更を行ったかを確認
- 要因が特定できたら打ち手を実行
- Googleに再評価してもらった上で順位が回復するかどうかを確認
打ち手の部分は順位下落要因ごとに異なりますので割愛しますが、要因特定ができれば改善策を考えるのは容易です。
最後にはなりますが、SEOは毎日のように順位変動をするため、少しの順位変動に一喜一憂しすぎるのはよくありません。
たとえ順位が下落したとしてもこの記事で紹介した考え方や分析方法を知っていれば、慌てることなく冷静にネクストアクションを決められるはずです。
この記事をぜひ順位下落した際の脳内の引き出しとしていただけますと幸いです。
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